JPH039764A - 母乳用搾乳器及びその圧力調整機構 - Google Patents

母乳用搾乳器及びその圧力調整機構

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JPH039764A
JPH039764A JP1321523A JP32152389A JPH039764A JP H039764 A JPH039764 A JP H039764A JP 1321523 A JP1321523 A JP 1321523A JP 32152389 A JP32152389 A JP 32152389A JP H039764 A JPH039764 A JP H039764A
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negative pressure
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breast
milking
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Hiroyuki Uehara
弘之 上原
Shigeru Aida
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、容器とこれに装着された搾乳カップの内部を
負圧にして母乳を搾乳すると共に、その母乳を容器に収
納された保存袋に集める母乳用搾乳器及びその圧力調整
機構に関する。
[従来の技術] 従来の母乳用搾乳器としては、例えば、特公昭59−4
1364号公報に掲載されているようなものがある。
このものは、吸引部と吸乳部とボトルとから構成され、
外気導入によって内圧を自由に変えることができる圧力
調整ネジ及び圧力開放釦を電動式吸引部に設置し、該吸
引部と側方にラッパが開口した吸乳部とボトルとを上下
方向に連通させたことを特徴としている。
而して、吸乳部のラッパを乳房に当てた状態でスイッチ
を回して電動式吸引部を作動させ、吸乳部の内部を負圧
にすることにより、母乳が搾乳されて胴部やガイド壁を
ったってボトル内に流入し、当該ボトルに溜められる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、かかる従来の母乳用搾乳器にあっては、
ボトルが吸乳部に連結されていて、搾乳した母乳をボト
ルに直接流し込んで集める構成となっていたため、その
母乳を冷凍保存する場合にはボトルから一旦保存用の袋
に移して冷凍庫等で冷凍保存し、一方、その冷凍された
母乳を乳児に飲ませる場合には冷凍室から取り出し解凍
して適度に温め、その母乳を再び哺乳瓶に移して乳児に
与えなければならなかった。そのため、母乳を冷凍保存
し且つ必要時に解凍して乳児に飲ませる場合には、母乳
の移し替えを複数回も行わなければならないことから、
移し替えの手間が掛かって面倒であるばかりでなく、そ
れらの容器の全てを衛生的に管理する必要があるため最
終的に乳児に飲ませる母乳が不衛生になり易いという課
題があった。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであ
り、搾乳された母乳を保存用の袋に直接集めて冷凍保存
すると共に、必要時に解凍して母乳の移し替えを行うこ
となく乳児に飲ませることができるようにすることによ
り、上記課題を解決することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明における母乳用搾乳
器は、乳房に当接される乳当部を有する搾乳カップと、
この搾乳カップが取着される容器と、この容器内に挿入
され且つ開口を当該容器の口部に合せた状態で吊下保持
される母乳受袋と、前記容器に接続されて当該容器の内
部を負圧にする負圧源と、前記搾乳カップの内部と前記
容器の内部を連通ずる連通路とを設けたことを特徴とし
ている。
上記構成に加えて、前記搾乳カップ内の負圧を外気に開
放することができる圧力開放機構、又は前記負圧の大き
さを調整できる圧力調整機構の少なくとも一方、好まし
くはその両方を設けるとよい。
また、圧力調整機構としては、通気路を介して負圧源に
連通された凹陥部を有するボディと、前記凹陥部内に収
納されて位置決め固定され且つ前記通気路に連通された
複数個の径の異なるノズル孔を有するノズル部材と、前
記ノズル孔を閉じるように前記凹陥部内に回転可能に収
納され且つ当該ノズル孔の任意の1個と選択的に連通さ
れて負圧源側と外気側とを連通ずる切欠通路を設けた回
転部材と、この回転部材と回転方向に一体をなし且つ前
記ボディに係合されて回転部材の抜けを防止するツマミ
とを備えた構成とすることができる。
[作用] 負圧源の作動により容器の内部を負圧にすると、容器の
内部と搾乳カップの内部とは連通路を介して連通されて
いるため、搾乳カップ及び母乳受袋内の空気は連通路を
介して容器内に流れ込み、容器の内部と同様に搾乳カッ
プ及び袋体の内部が負圧になる。この負圧により母乳が
搾乳され、その搾乳された母乳が搾乳カップ内を通って
自重により母乳受袋内に流れ込み、その母乳が全て母乳
受袋の内部に溜められる。従って、搾乳された母乳を母
乳受袋に直接束めることができ、当該母乳が負圧源に入
り込むことがない。
上記搾乳時、負圧が大きくなり過ぎて乳房に痛みを感じ
た場合には、圧力開放機構を操作して搾乳カップ内の負
圧を外気に開放する。これにより、乳房に吸着する搾乳
カップの吸着力を迅速に解除することができ、上記痛み
を容易に取り除くことができる。
また、上記負圧の大きさは、圧力調整機構を操作するこ
とにより簡単に調整することができる。
圧力調整機構のツマミを回転させると、そのツマミと一
体に回転部材が回転し、その回転部材に設けた切欠通路
が、ノズル部材に設けた複数個の径の異なるノズル孔の
うちの1個から離れて他のノズル孔と連通されるため、
そのノズル孔の径の大きさに応じて上記負圧の大きさを
調整することができる。
[実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する
第1図乃至第4図は本発明の一実施例を示すもので、手
動操作によって負圧を発生させる手動式負圧源を備えた
搾乳器を示す図である。
まず、構成を説明すると、第1図に示す、1は搾乳カッ
プであり、この搾乳カップ1は、搾乳路2を有するラッ
パ状に拡開した乳当部3と、この乳当部3の基端に連続
して一体に設けたキャップ状をなす接続部4とを具えて
おり、乳当部3は接続部4の上面から斜め上方に延びて
いる。接続部4の上部には、搾乳路2どの間を仕切る仕
切片5を設けて室6を形成しており、その室6には内部
の負圧を外気に開放するための圧力開放機構の一具体例
を示す圧力開放ボタン7を設けている。
圧力開放ボタン7は、室6の上面を貫通する軸部の外端
に頭部8aを有し且つ内端に弁部8bを有するボタン本
体8と、このボタン本体8を外側へと付勢するバネ部材
9とを具えており、バネ部材9はベローズ形のゴム状弾
性体により形成している。そのバネ部材9には通気用の
孔(図示せず)を設けており、それによりバネ部材9の
伸縮動作を可能にすると共に、その付勢力により弁部8
bを室6の上面に密着させて搾乳カップl内の負圧を確
保するようにしている。さらに、接続部4の内周面には
メネジを設けており、これに嵌り合うオネジを外周面に
設けた口部10を接続部4に螺合させることにより、容
器11に搾乳カップ1を取着している。
容器11は、口部10を一端として貫通した穴12を有
する筒体13と、この穴12の他端を閉じるよう筒体1
3に取着された底蓋14とからなり、筒体13と底M1
4とはネジ機構(その他の着脱自在な固定手段でもよい
、)によって着脱自在に構成している。かかる筒体13
と底蓋14との間にはOリング等のシール部材15を介
在させて設け、これにより筒体13及び底蓋14間の気
密性を確保している。
上記底蓋14には、一端を容器ll内に臨ませて他端を
側方に開口した通路16を設け、その通路16の他端に
設けた凸部17には、負圧源の一具体例を示す握力操作
ポンプ18を接続している。握力操作ポンプ18は、一
端が凸部17に接続されたゴムホース20と、このゴム
ホース20の他端にジヨイント21を介して接続された
中空ゴム製のポンプ本体22とからなり、ポンプ本体2
2には排気弁23を設けている。
また、前記容器ll内には母乳受袋19を吊下保持して
いる。かかる母乳受袋19は、第1〜4図に示すように
、長平方向の一端を閉じた長方形をなす袋体24と、そ
の他端の開口部に全周を密着固定した広口部材25とか
ら形成されている。
その袋体24及び広口部材25間の密着固定手段として
は、例えば袋体24及び広口部材25を共に熱可塑性樹
脂により形成して熱接着したり、或いは両部材24.2
5を接着剤で接着したりする等の各種の周知な手段を採
用することができる。
上記広口部材25は、第3,4図に拡大して断面図示す
るように、袋体24の開口部に嵌り合う筒袖部26と、
その筒軸部26の外端において外向きに設けたフランジ
部27と、同じく筒袖部26の内端において開口部を閉
じるように設けた閉板部28とを具えている。閉板部2
8の内面外側には筒袖部26の内周面と同心をなすよう
に周方向へ連続した環状の引抜用溝29を形成しており
、これにより引抜用溝29部分で容易に破断できるよう
にして、その溝29の内側に引抜片30を設定している
。引抜片30の外面には支持杆31を突出して設け、そ
の支持杆31の先端には引抜用リング32の一部を連続
して一体に設けている。33は、支持杆31の基部を補
強するためのリブである。
さらに、広口部材25のフランジ部27における外端面
及び内端面には、それぞれ半径方向に放射状に延びる複
数本の外面放射溝34及び内面放射溝35を形成してい
る。そして、筒袖部26に密着した袋体24の外径寸法
を容器11の口部10の内径より若干小径として、容器
11との間に周面隙間36を設定している。従って、母
乳受袋19を穴12内に挿入して搾乳カップ1を容器1
1に取着した状態では、搾乳カップ1の内部と容器11
の内部とは外面放射溝34と内面放射溝35と周面隙間
36とを介して連通されており、これら外面放射溝34
と内面放射溝35と周面隙間36とで連通路97を構成
している。
上記構成を有する広口部材25には、蓋体37を嵌合固
定することができる。蓋体37は、広口部材25のフラ
ンジ部27とほぼ同じ大きさの端面片38と、この端面
片38の内面に環状に突出して設けた嵌合部39とを有
し、その嵌合部39は広口部材25の開口を気密に閉じ
るように筒袖部26の穴に嵌り合うことができる。その
ため、嵌合部39の外周面には、筒袖部26との間の気
密性を確保するための環状凸部40を形成している。
上記袋体2゛4.広口部材25及び蓋体37の材質とし
ては、これらが搾乳された母乳を収納して必要により母
乳を保存するために使用されるものであるため、人体に
無害であって化学的安定性に優れたものでなければなら
ないが、特に、母乳を冷凍保存する場合のために、少な
くとも耐寒性(例えば、零下20℃程度)を有するもの
であることが好ましい、これらの具体的な材質としては
、例えば袋体24はナイロンとポリエチレンとを積層し
たチューブ状のフィルムを、また、広口部材25及び蓋
体37はポリエチレン樹脂をそれぞれ適用することがで
きる。
なお、第1図に示す10aは、搾乳カップ1の接続部4
と容器11の口部10との間をシールして容器11内の
気密性を保持するためのシール部材である。
次に、本実施例の動作について説明する。
本装置を用いて搾乳する場合は、一方の手で搾乳カップ
1の接続部4を把持して乳当部3を乳房に邑て、他方の
手で握力操作ポンプ18を握る動作を繰り返す、これに
より、搾乳カップ1内の空気及び母乳受袋19内の空気
が、広口部材25の2ラング部27に設けた外面放射溝
34及び内面放射溝35を経て容器との間に設定した周
面隙間36を通り、即ち連通路97を通って容器ll内
に流れ込む、そして、容器11内の空気は通路16から
ゴムホース20を経てポンプ本体22内に流れ込み、排
気弁23より外気に放出される。
その結果、搾乳カップ1の内部及び容器11の内部が負
圧状態となり、これにより乳房が吸引されて母乳が流出
する。流出した母乳は自重により、乳当部3の搾乳路2
から接続部4を介して母乳受袋19内に流れ込み、そこ
に貯留される。
この搾乳時、負圧が大きくなりすぎて乳房に突発的な痛
みを感じた場合、及び搾乳が終了した場合には、搾乳力
7プ1に設けた圧力開放ボタン7を押圧して当該搾乳カ
ップ1内の負圧を外気に開放する。これにより、負・圧
に基づく吸引力が消滅するため、搾乳カップ1を乳房か
ら速やかに離すことができる。
このようにして搾乳した母乳は、搾乳カップlを通常の
授乳用乳首に替えてそのまま乳児に授乳させるか、或い
は母乳受袋19を容器11から取り出して広口部材25
に蓋体37を取着し、開口を閉じて密封した状態で母乳
受袋19を冷蔵庫等に入れて母乳を冷凍保存する。そし
て、必要時に冷蔵庫から取り出して解凍し、適度に温め
て乳児に授乳させるようにする。
この場合、予め母乳受袋19の内側に滅菌加工を施して
おくことにより、母乳を衛生的に冷凍保存することがで
きる。しかも、母乳受袋19の内側には手を触れること
なく当該袋19を容器11にセットできると共に、同じ
く内側に手を触れることなく袋19を容器11から取り
出すことができるため、手に付着した汚れやばい菌が母
乳内に混じるのを防止することができ、従って、母乳を
長期間衛生的に保存することができる。
また、搾乳された母乳は搾乳カップlからそのまま母乳
受袋19内に流れ込み、容器11及び握力操作ポンプ1
8に母乳が接触することがないから、ポンプ本体22の
内面に母乳が付着して残存することがない、そのため、
洗浄に不便な握力操作ポンプ18や容器11は洗浄する
必要がなく、洗浄の必要な搾乳カップlは比較的簡単に
洗浄できるため、洗浄作業が煩わしくなることがなく、
常に母乳を衛生的に搾乳できる搾乳器を提供することが
できる。
第5図乃至第14図は本発明の他の実施例を示すもので
、モータで駆動される吸引ポンプによって負圧を発生さ
せる電動式負圧源を備えた搾乳器を示す図である。
まず、構成を説明すると、第5図に示す、41は搾乳カ
ップであり、前記実施例と同様に、搾乳路42を有する
乳当部43と、この乳当部43の基端に連続して一体に
設けた接続部44とを有し、その連続部分には圧力開放
機構の他の実施例を示す圧力開放レバー45を設けてい
る。
圧力開放レバー45は、搾乳カップ41に設けた開放通
路46に挿入されたスプリング47と、開放通路46内
に緩やかに挿入され且つスプリング47によって外側に
付勢された弁体48と、開放通路46内に圧入等の固着
手段によって固定され且つ弁体48の抜けを防止する弁
受部材49と、搾乳カー2プ41に揺動可能に支持され
たレバー本体50とを備えている。弁受部材49はその
中心部を貫通する通し孔49aを有し、その通し孔49
aの一端には弁体48のテーパ部が嵌り合う円錐形の弁
座を有していると共に、その他端にはレバー本体50に
設けた押圧突起51が摺動可能に挿入されていて、その
押圧突起51の先端は弁体48の端面に対向している。
而して、弁体48はスプリング47の付勢力によって弁
受部材49の弁座に着座しており、これにより1通し孔
49aを閉じて容器11内の気密性を確保している。一
方、レバー本体50を押圧して抑圧突起51を前進させ
、スプリング47の付勢力に抗して弁体48を後退させ
ると、当該弁体48のテーバ部が弁受部材49の弁座か
ら離れ、これにより、通し孔49aと弁体48の外側と
開放通路46とを介して搾乳カップ41の内部と外気と
が連通される。
容器52は、上下方向に穴が貫通した筒体53と、この
筒体53の下端にネジ手段によって着脱自在に装着され
る底蓋54とからなり、その底蓋54は電動式負圧源5
5が収納されたケーシング56に、その上面を覆うよう
に圧入等の固着手段によって装着されている。電動式負
圧源55は、電池57等の電力によって駆動されるモー
タ58と、このモータ58によって駆動されるダイアフ
ラム式吸引ポンプ59と、この吸引ポンプ59等を底M
54の底面に固定するホルダ60と、このホルダ60の
一端に設けられた圧力調整機構61と、操作スイッチ6
2等を備えている。
モータ58はホルダ60に設けた収納部に挿着されてい
て、その回転軸には、偏心軸部63aを有するクランク
部材63が圧入固定されている。
吸引ポンプ59は、第6〜8図に示すように、中央部を
円形に膨出させて中空のポンプ室64を設けたダイアフ
ラム65と、このダイアフラム65のフランジ部に連続
して一体に設けた吸気弁66及び排気弁67と、ダイア
フラム65の膨出側に突出して設けたボス部68とを有
している。そして、ボス部68にはスリーブ69が圧入
されていて、そのスリーブ69に偏心軸部63aが回転
自在に挿入されている。
かかる吸引ポンプ59は、中央のダイアフラム65を露
出させて他の部分を覆うホルダ60によって底蓋54の
裏面に保持されている。そのため、ホルダ60にはダイ
アフラム65のフランジ部と吸気弁66及び排気弁67
とを収納するための凹部を形成している。さらに、ホル
ダ60には、吸気側の凹部に連通ずる通気路70と、排
気側の凹部に連通ずる排気路71とを設けている。
通気路70は、一方では底蓋54を貫通して容器52の
内部と連通していると共に、他方では圧力調整機構61
と連通しており、また、排気路71はケーシング56を
貫通して外気と連通している。上記吸引ポンプ59の機
能を確保するため底蓋54の裏面には、ポンプ室64と
吸気側の凹部を連通する吸気通路72と、同じくポンプ
室64と排気側の凹部を連通ずる排気通路73とを設け
、また、ダイアフラム65の内面が上記裏面に出接する
のを防止するため中央には逃げ凹部74を設けている。
また、圧力調整機構61は、第9〜14図に示すように
、ホルダ60と一体に設けたボディ75を有し、そのボ
ディ75の端面側に開口した凹陥部76に通気路70が
連通されている。第1O図(a)、(b)等に示すよう
に、凹陥部76の底面の中央には軸受穴77を設けてい
ると共に、その外側には通気路70に連通し且つ周方向
に延びる円弧状の連通溝78を設け、その連通溝78が
とぎれた部分には位置決め用の突起79を形成してl、
)る、そして、凹陥部76の開口端の内側には7字状に
切欠いたノツチ80を周方向に等間隔に複数個設けてい
ると共に、当該開口端の外側にはツマミ81の抜けを防
止するためのフランジ82を形成している。
かかる凹陥部76内には、ノズル部材98を構成するノ
ズル板83及び通路体84と、回転部材85とが底面側
から逐次的に収納されている。ノズル板83は、第11
図等に示すように円形の薄い板材からなり、その中心に
は軸受穴77と同径の中心穴86を設けていると共に、
その外側には突起79が貫通する貫通穴87と、連通溝
78に連通されるよう同心上に配置された互いに径の異
なる複数個のノズル孔88とを設けている。
通路体84は、第12図等に示すように円盤形をなして
いて、その−面の中央には中心穴86を貫通して軸受穴
77に嵌合される枢軸84aを突出形成していると共に
、その他面の前記貫通穴87及びノズル孔88と対応す
る位置には突部84bをそれぞれ突出形成している。そ
れらの突部84bには突起79が挿入できる通気孔89
をそれぞれ貫通させて設け、そのうちの1個の突部84
Cに設けた通気孔89には突起79を嵌合しており、こ
れによって通路体84の回動を防止している。さらに、
それぞれの通気孔89は突部84b 、84cの先端に
開口していて、それらの開口端は回転部材85の背面に
より閉鎖可能に形成されている。
回転部材85は、第13図(a) 、(b)等に示すよ
うに、凹陥部76に緩く嵌り合う円盤部90と、その円
盤部90の上面中央に立設された四角形の角柱部91と
、同じく円盤部90の上面周縁に立設され且つ上端部を
円弧状に湾曲させたアーム部92とを有し、そのアーム
部92の先端には外側に突出するノツチ突起93を設け
ている。また、円盤部90の下面には、通路体84の複
数個の通気孔89のうちの1個とのみ連通可能な扇形を
なす切欠通路94を設けている。
ツマミ81は、第14図等に示すように、互いに同心を
なすように設けられた内筒部81aと外筒部81bとを
有し、外筒部81bの内側にはボディ75からの抜けを
防止するためフランジ82に係合される爪部95を設け
ている。また、内筒部81aの中央には回転部材85の
角柱部91が嵌り合う角柱穴96を設けており、これに
より、ツマミ81と回転部材85を回転方向に一体とし
ている。
また、第5図等に示す99は、ケーシング56と一体に
設けた電池ボックス、100は、電池ボックス99に着
脱自在に装着された電池カバーである。
次に、本実施例の作用について、搾乳カップ41と容器
52の内部を負圧にして母乳を搾乳する過程は前記実施
例と同様であるためその説明は省略し、前記実施例と動
作が異なる吸引ポンプ59と圧力開放レバー45と圧力
調整機構61の動作について説明する。
吸引ポンプ59の作動は、操作スイッチ62のオン・オ
フ操作によって行われる。操作スイッチ62をオンして
モータ58を回転駆動すると、その回転軸に固着された
クランク部材63の回転により、その偏心軸部63aが
挿入されたスリーブ69を介してボス部68とダイアフ
ラム65が、偏心軸部63aの偏心量の2倍の距離だけ
往復運動する。
この場合、ダイアフラム65が底蓋54に近づく方向へ
移動してポンプ室64内の容積が減少するように変化す
ると、そのポンプ室64内の空気が、一方では吸気通路
72から吸気弁66に作用し、他方では排気通路73か
ら排気弁67に作用する。すると、吸引ポンプ59が自
由状態にある時、吸気弁66は通気路70を閉じ排気弁
67は排気通路73を閉じるように設定されているため
、上記ポンプ室64内の正圧は、一方では吸気弁66を
通気路70に押し付け、他方では排気弁67を排気通路
73から押し離すようにそれぞれ作用する。これにより
、ポンプ室64内の空気が排気通路73から排気弁67
及び排気路71を介して外気に放出される。
一方、ダイアフラム65が底i54から離れる方向へ移
動してポンプ室64内の容積が増加するように変化する
と、そのポンプ室64内の負圧は、一方では排気弁67
を排気通路73に引き付け、他方では吸気弁66を通気
路70から引き離すようにそれぞれ作用する。これによ
り、排気路71と排気通路73との間が強く閉じられ且
つ吸気通路72と通気路70との間が開かれるため、容
器52内の空気が通気路70から吸気弁66を介してポ
ンプ室64内に導入される。
かかるダイヤプラム式吸引ポンプ59の作動を繰り返す
ことにより、容器52とこれに連通路97を介して連通
された搾乳カップ41及び母乳受袋19内の空気が吸引
され、それらの内部が負圧となる。その結果、前記実施
例と同様に母乳が搾乳され、その母乳が搾乳路42を伝
わって母乳受袋19内に流れ込み、そこに貯溜される。
上記搾乳時に、圧力開放レバー45のレバー本体50を
押圧すると、その押圧突起51がスプリング47の付勢
力に抗して弁体48を押し込むため、当該弁体48のテ
ーパ部と弁受部材49の通し孔49aとの間に隙間が生
じ、その隙間を介して開放通路46と外気とが連通され
る。これにより、搾乳カップ41内の負圧を開放して、
当該搾乳カップ41を乳房から速やかに離すことができ
る。
また、圧力調整機構61のツマミ81を回転することに
より、搾乳カップ41及び容器52内の負圧の大きさを
簡単に調整することができる。
この場合、ツマミ81を回転すると、これと回転方向に
一体をなす回転部材85が共に回転するため、その回転
部材85の裏面に設けた切欠通路94が周方向に回転変
位して、通路体84の他の突部84bに設けた通気孔8
9に連通される。通路体84に設けた複数個の通気孔8
9は、ノズル板83に設けた互いに径の異なるノズル孔
88を介して通気路70と連通されているため、ノズル
孔88の径の大きさに応じた外気が通気路7oに流れ込
む、従って、ノズル部材98のノズル孔88を選択して
通気路70に流れ込む空気量を調整することにより、上
記負圧の大きさを適宜に調整することができる。
なお、ツマミ81を回転すると、回転部材85のアーム
部92の先端に設けたノツチ突起93が当該アーム部9
2の弾性による押圧力に抗して、ボディ75の凹陥部7
6内に設けたノツチ80間を移動するため、その移動時
における抵抗力の変化によりツマミ81を回転させる際
の節度感を与えることができると共に、ノツチ80によ
って回転体85の位置決めを行うことができる。
また、上記実施例において、ノズル板83と通路体84
とでノズル部材98を構成した例について説明したが、
ノズル板83のみでノズル部材を構成することもできる
。さらに、母乳受袋19の広口部材25は、筒袖部26
とフランジ部27とのみで構成し、閉板部28等を廃止
して最初から開口させる構造としても良いことは勿論で
ある。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明は上述のとおり構成さ
れているので、次に記載するような効果を奏する。
請求項1の母乳用搾乳器においては、容器に母乳受袋を
セットした状態のまま母乳を搾乳することができると共
に、搾乳した母乳をそのまま母乳受袋に集めることがで
きる。従って、搾乳した母乳を必要に応じて、搾乳カッ
プを通常の授乳用乳首に替えてそのまま乳児に授乳させ
たり、或いは母乳受袋を容器から取り出して蓋体を取着
することにより袋に入れたまま冷蔵庫等で長期間衛生的
に冷凍保存することができると共に、冷凍された母乳を
必要時に解凍して乳児に授乳させることができる。従っ
て、搾乳した母乳を他の容器に移し替えるという無駄を
なくすことができると共に、移し替える際に母乳が汚染
されるということがないから、母乳を衛生的にしかも無
駄なく飲ませることができる。
また、搾乳時に、容器及び負圧源に母乳が接触すること
がないから、容器の内面や負圧源の部品内に母乳が付着
して残存することがない、そのため、洗浄に不便な握力
操作ポンプや容器の洗浄、更には、水洗いの好ましくな
い電動式負圧源等の洗浄を不要とすることができる。さ
らに、水洗い等の必要な搾乳カップは比較的簡単に洗浄
できるため、洗浄作業が煩わしくなることがなく、衛生
管理を容易にすることができる。
請求項2の母乳用搾乳器においては、搾乳時に負圧が大
きくなりすぎて乳房に突発的な痛みを感じた場合、或い
は搾乳が終了した場合には、圧力開放機構を操作して搾
乳カップ内の負圧を外気に開放することにより、負圧に
基づく吸引力を速やかに消滅させ、搾乳カップを乳房か
ら簡単に離して痛みをなくすことができる。
また、請求項3の母乳用搾乳器においては、搾乳時にお
ける搾乳カップ及び容器内の負圧の大きさを適宜に調節
することができる。従って、母乳の出具合いに応じて負
圧の大きさを調整することにより、痛みを軽減して効率
よく搾乳することができる。
さらに、請求項4の圧力調整機構においては。
構造が簡単であって、しかも負圧の調整を簡単且つ確実
に行うことができる機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明の一実施例を示すもので、第
1図は縦断面図、第2図は母乳受袋の一実施例を示す斜
視図、第3図は母乳受袋の目部分を断面した状態を示す
説明図、第4図は第3図の17−IV線断面図、第5図
乃至第14図は本発明の他の実施例を示すもので、第5
図は縦断面図、第6図は第5図のVI−VI線断面図、
第7図は電動式負圧源の要部を示す断面図、第8図はダ
イヤフラム式吸引ポンプを示す斜視図、第9図は圧力調
整す斜視図及び平面図、第11図はノズル板を示す面図
、第14図はツマミを示す斜視図である。 1.41:搾乳ポンプ 7:圧力開放ボタン(圧力開放機構) 11.52 :容器     14,54 :底蓋16
:通路 18:握力操作ポンプ(負圧源) 18:母乳受袋     25:広口部材45:圧力開
放レバー(圧力開放機構)55:電動式負圧源 59:ダイヤフラム式吸引ポンプ 61:圧力調整機構   6B=周側隙間87:蓋体 
      70:通気路71:排気路      7
5:ポディ76:凹陥部      78:連通路81
:ツマミ      83:ノズル板84:通路体  
    85:回転部材88:ノズル板     88
:通気孔84: 切欠通路 87二連通路 98: ノズル部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)乳房に当接される乳当部を有する搾乳カップと、
    この搾乳カップが取着される容器と、この容器内に挿入
    され且つ開口を当該容器の口部に合せた状態で吊下保持
    される母乳受袋と、前記容器に接続されて当該容器の内
    部を負圧にする負圧源と、前記搾乳カップの内部と前記
    容器の内部を連通する連通路とを設けたことを特徴とす
    る母乳用搾乳器。
  2. (2)乳房に当接される乳当部を有する搾乳カップと、
    この搾乳カップが取着される容器と、この容器内に挿入
    され且つ開口を当該容器の口部に合せた状態で吊下保持
    される母乳受袋と、前記容器に接続されて当該容器の内
    部を負圧にする負圧源と、前記搾乳カップの内部と前記
    容器の内部を連通する連通路と、前記搾乳カップ内の負
    圧を外気に開放する圧力開放機構とを設けたことを特徴
    とする母乳用搾乳器。
  3. (3)乳房に当接される乳当部を有する搾乳カップと、
    この搾乳カップが取着される容器と、この容器内に挿入
    され且つ開口を当該容器の口部に合せた状態で吊下保持
    される母乳受袋と、前記容器に接続されて当該容器の内
    部を負圧にする負圧源と、前記搾乳カップの内部と前記
    容器の内部を連通する連通路と、前記負圧の大きさを調
    整できる圧力調整機構とを設けたことを特徴とする母乳
    用搾乳器。
  4. (4)通気路を介して負圧源に連通された凹陥部を有す
    るボディと、前記凹陥部内に収納されて位置決め固定さ
    れ且つ前記通気路に連通された複数個の径の異なるノズ
    ル孔を有するノズル部材と、前記ノズル孔を閉じるよう
    に前記凹陥部内に回転可能に収納され且つ当該ノズル孔
    の任意の1個と選択的に連通されて負圧源側と外気側と
    を連通する切欠通路を設けた回転部材と、この回転部材
    と回転方向に一体をなし且つ前記ボディに係合されて回
    転部材の抜けを防止するツマミとを備えたことを特徴と
    する母乳用搾乳器の圧力調整機構。
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