JPH039374Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、インピーダンス劣化を小さくした
開口面アンテナカバーに関するものである。

以下、ホーンアンテナに装着するカバーを例に
とつて説明する。

第１図は従来のホーンカバーを示す。図におい
て、１はホーン、２はホーン１の先端に、気密あ
るいは防水等の目的のために装着されたカバーで
ある。

次に作用について説明する。

ホーン１から放射された電波は、その一部がカ
バー２により反射され、この反射波によりホーン
の入力インピーダンスが劣化する。したがつて気
密あるいは防水等の目的でカバーを装着する場合
ホーンの入力インピーダンスの劣化は避けること
ができない。この劣化を小さくするには、カバー
の厚みを薄くすればよいが、それにも当然限界が
ある。

それゆえこの種のカバーを装着する限り、入力
インピーダンスの劣化は避けることができないと
いう問題があつた。

この考案は上記のような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、カバーに整合板を取付けること
により、入力インピーダンスの劣化の小さい開口
面アンテナカバーを提供することを目的としてい
る。

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。

第２図において、１はホーン、２はホーン１の
先端に装着された誘電体よりなるカバー、３はこ
のカバー２の中央に取付けられた整合板で、これ
は直径ｄ、厚みｔの誘電体または金属からなる円
形板である。

次に作用について説明する。

ホーン１より放射された電波はその一部がカバ
ー２により反射されるが、その反射波は整合板３
からの反射波とそれ以外の部分からの反射波とに
わけることができる。整合板３からの反射波の大
きさおよび位相は、その材料、大きさ（この場
合、直径ｄ）および厚みｔにより制御することが
でき、これらを適当に選ぶことにより、整合板３
からの反射波とカバー２の整合板３以外の部分か
らの反射波とが打消し合うようにすることができ
る。

従つてこのように反射波をなくすることによ
り、入力インピーダンスの劣化を小さくすること
ができる。

なお上記実施例では、ホーンアンテナの開口面
に装着するカバーについて説明したが、他の開口
面アンテナに装着されるカバーにも応用できるこ
とは明らかである。また整合板３の形についても
ここでは円形平板のものについて説明したが、他
の任意の形状のものを用いることができる。

以上のように、この考案によれば、開口面アン
テナのカバーに整合板を取付けることにより、入
力インピーダンスの劣化を小さくできる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の開口面アンテナカバーを備えた
ホーンアンテナの側面図、第２図ａ，ｂはこの考
案の一実施例による開口面アンテナカバーを備え
たホーンアンテナの側面図および正面図である。 １……ホーンアンテナ、２……カバー、３……
整合板。なお図中、同一符号は同一又は相当部分
を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 開口面アンテナの開口面に接着される開口面ア
   ンテナカバーにおいて、 整合板からの反射波と上記カバーの該整合板以
   外の部分からの反射波とが打ち消し合うように上
   記カバー中央の一部に整合板を取付けたことを特
   徴とする開口面アンテナカバー。