JPH0390311A - カッターブレード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コンクリート、アスファルト、レンガ、タ
イルあるいは石材等を切断するカッターのブレードに関
する。

〔従来の技術〕

上記のような被削材を対象とするカッターに使用される
ブレードとしては、従来、金属製のディスク状の回転基
板の外周面に鎌蝋等の接合材を介してダイヤモンドの焼
結体から成る切削チップをろう付けしたものが用いられ
ており、回転基板は切削チップと同等かあるいは小さい
厚みをもって、且つ、全体に亘って一様の厚みで形成さ
れたものが知られている。切削チップは回転方向に延び
る長さを有し、切削チップが固定される外周面は回転基
板の厚みの幅を有する平面に形成されている。

〔発明が解決しようとするａｌｌ！１）ところで、この
種のカッターでは、通常数千回転という高速回転下で切
断作業がなされるため、回転基板の平坦精度や切削チッ
プの形状並びにその固定位置の不均一性等の要因によっ
て、回転中ブレードの先端部側が軸方向に変位するいわ
ゆる芯振れ現象を生じる。このため、切削チップには軸
方向の衝撃性の曲げ応力が作用する。芯振れが製造上の
微小な不均一さによって生じる程度に維持されればよい
が、回転基板が全体に亘って一様の厚みをもって平坦に
形成される従来のものでは回転基板の腰が弱く剛性が低
いため、芯振れの度合いが大きくて切削チップに掛かる
曲げ応力も大きかった。

また、切削ラインが曲がっている場合の作業や作業者の
熟練度によって、あるいはまた、第６図に示すようにコ
ンクリート等の被削材Ｃ中に特に硬質部分Ｈがある場合
等には、回転基板４６が撓むいわゆるアオリ状態となる
が、このような場合には切削チップ８に作用する軸方向
の曲げ応力はさらに大きくなる。

回転方向、すなわち周方向の応力作用に対しては切削チ
ップの接合幅が大きいので十分な固定強度が得られるも
のの、軸方向においては回転基板４６の厚み幅しかなく
、且つ接合面が平面であるため上述のような応力作用に
対する固定強度が不十分で切削チップの脱落事故を招来
していた。

また、この種のカッターブレードでは、切屑の滞留によ
る摩擦の増大によって、切削チップの付は根部分である
回転基板の外周側端部が挾られて切削効率の低下ととも
にブレードの早期劣化を来していた。このため、切屑の
排出域を大きくする観点から回転基板の厚みはできるだ
け小さく設定されることが好ましいが、この場合、切削
チップの軸方向の固定強度はますます低下することにな
る。

そこでこの発明は、切屑の排出効率を高められる回転基
板の薄肉化を維持しながら切削チップの固定強度の増大
を図れ、よって切削効率の向上とともに切削チップのｍ
落事故を防止し得るカッターブレードの提供をその目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、上記課題を解決するために、中央部に駆動
軸の取付孔を有するディスク状の回転基板と、この回転
ＷＥ板の外周面に接合材で固定されるダイヤモンド焼結
体の切削チップとから成るカッターブレードにおいて前
記回転基板は単位板を積層して形成されるとともに外周
端部が軸方向に拡開されて外周面の表面積が拡大されて
いる構造としたものである。

〔作　用〕

この発明によれば、回転基板の外周面は外周端部の軸方
向の拡開によってその表面積が拡大されるので、外周面
及び切削チップに対する接合材の接触面積が拡大され、
切削チップの固定強度の増大がなされる。

〔実施例〕

第１図及び第５図はこの発明の一実施例を示す。

ディスク状の回転基板２の中央部には、ハンドカッター
等の駆動軸に対する取付孔４が形成されており、外周に
は切屑を逃がすための逃がし溝６が半径方向への深さを
もって等間隔に？ＪＩ数形成されている。多進がし溝６
の形成によって分断状態を呈する外周の各端面にはダイ
ヤモンド焼結体から成り回転方向であるＲ方向に延びる
切削チップ８がろう付は等の手段で固定されている。

回転基板２は、単位板としての底形１１０．１２を積層
状態に張り合わせて形成されている。各成形板１０．１
２は例えばプレス加工によって底形することができ、各
側面部にはそれぞれ、外周側寄りに全周に亘って屈曲部
１４．１６が形成され、また、内周側寄りには全周に亘
って屈曲部１８．２０が形成されている。各屈曲部１４
，１６．１８．２０はそれぞれ、各成形板１０．１２に
例えば押し出し加工によって環状の隆起部２２，２４を
形成することによって同時形成することができる。

また、各隆起部２２．２４の内周側にはそれぞれ、外部
空気を取り入れるための吸気口２６，２８が径方向の対
向位置をもって等間隔に複数形成されている。吸気口２
６．２８は例えば長孔を形成した後一方の縁部を外方に
押し出して形成することができる０回転基板２の外周側
には、各隆起部２２．２４を切欠いて多進がし溝６に臨
む空気噴出口３０が形成されており、これらの空気噴出
口３０と、各底形［１０，１２の吸気口２６．２８とは
隆起部２２．２４によって閉塞される空洞部によって連
通される。

各隆起部２２．２４間の幅ｎは切込み深さが得られるよ
うに切削チップ８の＃Ａｗより小さく設定される。この
例では、各成形板１０．１２には板厚０．５鴫のステン
レス鋼板を使用し、ｎを１゜４■、Ｗを２．２１１１と
した。

各成形機１０．１２の外周端部３２．３４は外方に略対
称に折曲して拡開されており、これにより、回転基板２
の外周面３６は凹状面に形成されるとともに、その表面
積を拡大されている。すなわち、軸方向の幅が実質的に
回転基板２の厚み１゜からｔ！に拡大されるとともに、
中央部には回転基板２の径方向にｔ３の深さを有する略
Ｖ字状の凹部３８が形成されている。凹部３８は、中心
縁３８ａと、湾曲状の側面３８ｂ、３８ｃを有する。

外周面３６に対する切削チップ８の固定は例えば根蝋等
の接合材４０をもってなされる。接合材４０は凹部３８
に対応して、第４図に示すような三角柱状の固化形状を
なすもので、中心縁４０ａと、湾曲状の側面４０ｂ、４
０ｃを有する。例えば外周端部３２，３４の拡開角θが
６０°の場合には、接合材４０の断面は略正三角形とな
り、外周面３６に対し、単に軸方向にｔ８の幅を有する
平面に比べて約２倍の接着面積を有する。これにより、
切削チップ８の固定強度が増大する。また、接合材４０
の断面が回転基′４１ｉ、２の径方向に高さを有する略
クサビ状となるので、軸方向の応力に対する固定強度な
いし曲げ強度がさらに高められる。従って、切削チップ
８の脱落が抑制される。またこの例では各成形機１０．
１２の積層構造によって回転基板２の腰の強さ、すなわ
ち剛性の向上が得られ、よって芯出し調整機構振れが抑
制される。

またさらに、この例では各屈曲部１４．１６．１８．２
０の形成によって曲げ応力に対する回転基板２の剛性が
さらに高められ、芯振れの抑制向上がなヒれる。すなわ
ち、回転ａ［２に軸方向内側への也げ応力Ｆ、が作用す
る場合には、屈曲部１６．１８を主とする剛性が得られ
、外方への曲げ応力Ｆ富が作用する場合には、屈曲部１
４．２０を主とする剛性が得られる。これによって、回
転基板２の腰の強さが得られ、製造上の微小な不均一さ
に基づく以上の芯振れが阻止される。　この種のカッタ
ーでは良好な作業状態を得るためには、片振れの変位限
度が０．０３−程度とされるが、実験の結果本例では０
．０２−の芯振れ精度を得ることかできた。

また、各屈曲部１４．１６，１８．２０によって応力集
中が緩和されるので、回転基板２の永久歪みが抑制され
、経時的な芯振れ進行が回避される。これにより、ブレ
ードの芯振れ精度が長期に亘って保証されるとともに、
作業性の向上並びに長寿命化が図られる。また、成形機
１０．１２による積層構造であるので、軽量化を維持し
ながらの剛性向上が可能となる。

ハンドカッターへの取付は、回転基板２の取付孔４をハ
ンドカッター本体４２の駆動軸４４に挿通して行われ、
コンクリート等の被削材Ｃに対する駆動軸４４の位置調
整をもって切込み深さｄが設定される。

なお、この例では、回転基機２を２枚の成形機１０．１
２による積層構造としたが、これに限られるものではな
く、さらに多層構造とし、例えば層外側の単位板のみを
外方に折曲して拡開する構造としても良い。

この種のカッターブレードでは、切削チップ８部位で生
成される切屑の滞留による摩擦によって切削効率が低下
するという問題があるが、屈曲部１８．２０と外周端部
３２，３４の拡開によって回転基板２の外周側端部が段
差による凹部として形成されるので、切屑の排出移動が
円滑となって滞留による摩擦が低減される。

さらにまた、この例では各吸気口２６．２８から外気を
取り入れて空気噴出口３０から噴出させる構造としたの
で、第６図に示すように、回転基板２の矢印Ｒ方向の回
転に伴って各吸気口２６゜２８から取り込まれた外気が
遠心力で空気噴出口３０から噴出され、切削チップ８に
接触するとともに凹部としてなる外周側端部を回転方向
に流れる。このため、切削チップ８の冷却がなされ熱劣
化が抑制されるとともに、切屑Ｍの移動が助長されその
排出効率が高められる。

〔発明の効果〕

この発明によれば、外周端部の拡開によって外周面の表
面積が拡大されるので、切削チップの固定面積の拡大が
なされ、接合材の接着面積の拡大に伴う固定強度の増大
によって切削チップの脱落が抑制される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係るカッターブレードの
側面図、第２図は第１図の■−■線での概要断面図、第
３図は切削チップの固定強度並びに回転基板の剛性の説
明図、第４図は切削チップと接合材の一体構造の斜視図
、第５図は第１図のｖ−Ｖ線での部分斜視図、第６図は
従来の使用状態における芯振れを示す図である。 ２・・・回転基板、４・・・取付孔 ８・・・切削チップ １０．１２・・・成形機（単位Ｆｉ） ３２．３４・・・外周端部、３６・・・外周面４０・・
・接合材、４４・・・駆動軸

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 中央部に駆動軸の取付孔を有するディスク状の回転基板
   と、この回転基板の外周面に接合材で固定されるダイヤ
   モンド焼結体の切削チップとから成るカッターブレード
   において、 前記回転基板は単位板を積層して形成されるとともに外
   周端部が軸方向に拡開されて外周面の表面積が拡大され
   ていることを特徴とするカッターブレード。