JPH036820B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、芳香を施す方法及び装置に関する。
更に詳しくは本発明は芳香あるアルコールの芳香
を長い時間にわたつて施す方法及び手段に関す
る。 多数のアルコールが、発臭剤（odorants）と
して使用されてきた； 即ち、せつけん、香粧品、ルーム・エア・フレ
ツシユナー（room air fresheners）等でマスキ
ング用のにおいを用意するために使用されてき
た。そのようなアルコールの例証となるものは、
或るバラのぴりつとするよいにおいをもつシトロ
ネロール（３，７−ジメチル−６−オクテン−１
−オール）及びゼラニウムのよいにおいをもつゲ
ラニオール（３，７−ジメチル−２，６−オクタ
ジエン−１−オール）である。あいにく、これら
のようなアルコールは、普通の室温の条件で比較
的揮発しやすく、キヤリヤの構成から空気中へ速
かに消散し、結局空気中で該アルコールの芳香が
希釈によつて失われる。 本発明の方法によれば、芳香あるアルコール例
えばシトロネロール、ゲラニオール等の芳香は、
長いい時間にわたつてキヤリヤから施すことがで
きる。この長所は実用的であり、重要なマーケテ
イング・エツジ（marketing edge）である。 本発明は、香気あるアルコールの芳香を施す方
法を包含し、該方法は、 香気あるアルコールの、加水分解しうるアルミ
ネートをしみ込ませた親水性キヤリヤ部材を、湿
気を透過し得ない湿気のないパツケージに備える
こと； 前記パツケージを開くこと；及び しみ込物資（impregnant）である前記アルミ
ネートの加水分解の公知の条件（conditions
promulgative）で前記キヤリヤ部材を湿気にさ
らすこと； それによつて、前記の香気あるアルコールが、
或る時間にわたつて前記アルミネートの加水分解
によつて生産されて前記キヤリヤ部材から放出さ
れること； を包含する。 本発明は又、前記の本発明の湿気のないパツケ
ージを包含する。本発明の前記パツケージも前記
方法も、香気あるアルコールの芳香を長い時間に
わたつて施すのに有用である。 香気あるアルコール類及びそれらの製造方法
は、よく知られている。発臭剤として有用な、即
ち感じのよいマスギング用のにおいを用意する、
揮発性アルコールの代表的なものは、シトロネロ
ール、ゲラニオール、リナロオール、１−オクタ
ノール、メントール、フエニルエタノール、ベン
ジルアルコール、青葉アルコール（シス−３−ヘ
キセノール）等である。 香気あるアルコール類は、相当するアルミネー
ト（aluminates）の加水分解によつてたやすく
得られる（例えば米国特許第2961452号を参照）。
香気あるアルコール類のアルミネートも、製造方
法がよく知られているので、よく知られた化合物
である。その一般的製造方法は、例えば米国特許
第2961452号及び3475476号に記載されている。 本発明の方法では、香気あるアルコールの、加
水分解しうるアルミネートを用意し、親水性キヤ
リヤ部材にしみ込ませる。最初に、キヤリヤ部材
は、アルミネートがキヤリヤ中で安定であるよう
に、湿気のないのが有利である。しみ込ませたキ
ヤリヤは、使用の用意ができるまでデイスペンサ
ー（dispenser）の安定性とシエルフライフとを
維持するために、防湿材料で包装するのが有利で
ある。 非常にさまざまな、湿気のない親水性キヤリヤ
部材を、本発明の方法及び品物（article）で使
用することができる。そのようなキヤリヤ部材の
代表的なものは、非水せつけん組成物、水のしみ
通る合成重合樹脂組成物、例えば親水性ポリウレ
タンホーム組成物、紙、織物の心材料（textile
wick materials）等である。特別のキヤリヤ部
材の選択は、当該技術分野に属する者ならば理解
するであろうように、においをつけるエリアまた
は品物に左右されるのが常である。 この明細書で使用するような「親水性キヤリヤ
部材」（“hydrophilic carrier member”）という
用語は、キヤリヤ部材は水蒸気または水と接触す
るとこの同じ水蒸気または水を吸収するであろう
ということを意味する。 当該技術分野に属する者ならば、第１図及び第
２図といつしよに読めば、本発明のいくつかの好
ましい実施態様の下記の記述から本発明を更によ
く理解するであろう。 第１図は、本発明の一実施態様のデイスペンサ
ー１０の装置の斜視図である。デイスペンサー装
置１０は、特に合成重合樹脂例えばポリエチレ
ン、ポリカーボネート等の重合樹脂から製造され
た、中空管１２を含む。この管１２は、側壁に多
数のアパーチア１４をもち、管１２の内部と管１
２の外部との間の自由な連絡が可能である。この
管１２は、空気が自由に管１２の中へ端１８を経
てはいつてアパーチア１４を通過することのでき
るような、又は空気の流れを反対にする、即ちア
パーチア１４から入れて端１８から出す、ことの
できるような、開放端１８をもつ。第１図におい
て管１２は、管１２の内側をおおう多孔性の空気
の通過しうるキヤリヤ部材２０から成る挿入物２
０を示すために一部分切り取つてある。このキヤ
リヤ部材２０は、上記のように、管１２を通る空
気の流れを実質的に妨げない。このキヤリヤ部材
２０には、発臭剤であることが知られているアル
コールのアルミネートをしみ込ませてある。 同様に第１図に示したように、芳香デイスペン
サー１０は、（はいつているデイスペンサー１０
を示すために一部分はいである）防湿ホイル２４
の中に封じ込められている。防湿包装は、キヤリ
ヤ部材２０にしみ込んだアルミネートが加水分解
活性のない安定な状態に維持されるように湿気の
ない条件でデイスペンサー１０を隔離することを
可能にする。芳香デイスペンサー１０は、ホイル
２４を開封して普通の量の湿気を含む空気が管１
２、部材２０及びアパーチア１４を自由に通過す
る場所にデイスペンサー１０を置くことによつ
て、ルーム・エア・フレツシユナーとして使用す
ることができる。湿気を帯びた空気がデイスペン
サー１０を通過するときに、湿気を吸収するキヤ
リヤ部材２０が若干の湿気を捕えて保持する。十
分な湿気が普通の室温の条件で利用できるとき、
この湿気はしみ込んだアルミネートを加水分解さ
せ、それによつて香気あるアルコールが生じ、通
過する空気で揮発しそしてへやの空気の中へ運ば
れる。発臭剤としてのアルコールの芳香を放つも
のは、ルーム・エア・フレツシユナーである。 第２図は、本発明の他の一実施態様のデイスペ
ンサー３０の装置の斜視図である。デイスペンサ
ー３０は、密封した開口３４をもつ香気あるアル
コールの液状アルミネート３６がはいつているガ
ラスまたはセラミツク容器３２を含む。防湿キヤ
ツプ３８が通常、閉鎖端３４のアパーチア４２を
閉じている。使用の際にキヤツプ３８を取り去つ
て、アパーチア４２を通り抜けていてアパーチア
４２と密接な関係にある毛管しんをあらわにす
る。毛管のしん４０の露出部分はアルミネート３
６を容器３２から運ぶのでキヤツプ３８を取りは
ずすとそれは湿気を帯びた空気にさらされる。こ
のしん４０は、若干の空気の湿気を吸収し、それ
によつて毛管のしん４０の露出部分でのアルミネ
ート６の加水分解のための水を供給する。再び、
前記デイスペンサー１０におけるように、香気あ
るアルコールが生じて蒸発によつて空気中に放た
れ、ルーム・エア・フレツシユナーを供給する。
アルコールが生産されるので、副産物の水酸化ア
ルミニウムの残渣がしんの表面で生じうる。もし
もこの残渣がしんのすきまをふさぎやすいなら
ば、しんを周期的に削ることによつてこの残渣は
除かれるであろう。 当該技術水準に属する者ならば、本発明の精神
及び範囲からそれることなく前記の好ましい実施
態様１０及び３０をどのように変形することもで
きるということを理解することができるであろ
う。例えば、アルミネート組成物は、キヤリヤと
してのせつけん、香粧品、発汗抑制剤（anti−
perspirants）のような材料の中に含まれている
ことができる。その場合、これらのキヤリヤは、
使用が必要とされるまで、防湿包装中にとじ込め
られていることができる。包装を開封して水蒸気
の形の湿気にさらすと又は（シヤワー等）の水と
接触させると、アルミネートの加水分解によつて
生じた香気あるアルコールの芳香が徐々に放たれ
る。 臭気止め又は発汗抑制剤組成物にアルミネート
を使用する他の利点は、アルコール発臭剤の緩慢
な放出によつて生じた水酸化アルミニウム自体
が、そのような組成物の、普通に使用される成分
であるということである。 以下の例は、本発明を実施する方法及び過程を
示し且つ記述しそして発明者によつて計画された
最良の様式を述べるが、本発明の精神及び範囲を
制限すると考えられるべきでない。 例 １ 一セツトの芳香試験用の紙をシトロネロールに
１／２インチの深さまで浸した。他の一セツトを同
様にトリシトロネロキシアルミニウムの溶液に浸
した。両方のセツトの紙を室温（約26℃）及び環
境湿気で広々とした場所に保つた。両方のセツト
の紙をにおいについて毎日評価した。２日後に、
シトロネロールをしみ込ませた紙（citronellol
saturated papers）はにおいがないということが
わかつた。５日後に、トリシトロネロキシアルミ
ニウムをしみ込ませた紙はシトロネロールのにお
いによつてまだ区別することができた。 例 ２ 上記の例１で使用したようなシトロネロール及
びトリシトロネロキシアルミニウムの代りに種々
の香気あるアルコール類及びそれらのアルミネー
トを使用したことを除いて、上記の例１の手順を
繰返した。アルミネートは、アルコール（６ｇ）
とアルミニウムイソプロピラート（４ｇ）とを80
℃で減圧（20mm）で５時間加熱することによつて
製造された。65時間後に、しみ込ませた紙
（saturated papers）の上のにおいの強さは、下
記の表に示した強さであつた。

【表】 ３ トランス−ピ においがない 強い
ペリトール

【表】 オール
要するに本明細書において、長い時間にわたつ
て発臭剤、アルコール類の芳香を施す方法及び手
段を開示した。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施態様のデイスペンサ
ー装置の斜視図である。第２図は、本発明の他の
一実施態様のデイスペンサー装置の斜視図であ
る。 １０，３０……デイスペンサー、１４，４２…
…アパーチヤ、２０……キヤリヤ部材、３６……
液状のアルミネート、４０……毛管のしん。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 香気あるアルコールの、加水分解しうるアル
   ミネートをしみ込ませた親水性キヤリヤ部材を、
   湿気を透過し得ない湿気のないパツケージに備え
   ること； 前記パツケージを開くこと；及び しみ込物質である前記アルミネートの加水分解
   の公知の条件で前記キヤリヤ部材を湿気にさらす
   こと； それによつて、前記の香気あるアルコールが、
   或る時間にわたつて前記アルミネートの加水分解
   によつて生産されて前記キヤリヤ部材から放出さ
   れること；を包含する、香気あるアルコールの芳
   香を施す方法。 ２ アルミネートがトリシトロネリルオキシアル
   ミネートである、特許請求の範囲第１項記載の方
   法。 ３ アルコールがゲラニオールである、特許請求
   の範囲第１項記載の方法。 ４ アルコールがメントールである、特許請求の
   範囲第１項記載の方法。 ５ アルコールがトランス−ピペリトールであ
   る、特許請求の範囲第１項記載の方法。 ６ アルコールが２−フエネチルである、特許請
   求の範囲第１項記載の方法。 ７ アルコールがｎ−オクタノールである、特許
   請求の範囲第１項記載の方法。 ８ アルコールがリナロオールである、特許請求
   の範囲第１項記載の方法。 ９ アルコールがα−テルピネオールである、特
   許請求の範囲第１項記載の方法。 １０ 湿気を透過し得ない包装手段で湿気のない
   条件で包装された−香気あるテルペンアルコール
   の、加水分解しうるアルミネートをしみ込ませた
   −親水性キヤリヤ部材を包含する、香気あるテル
   ペンアルコールの芳香を施すためのデイスペンサ
   ー。 １１ アルミネートがトリシトロネロキシアルミ
   ニウムである、特許請求の範囲第１０項記載のデ
   イスペンサー。