JPH0368169B2 - - Google Patents

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JPH0368169B2
JPH0368169B2 JP58244748A JP24474883A JPH0368169B2 JP H0368169 B2 JPH0368169 B2 JP H0368169B2 JP 58244748 A JP58244748 A JP 58244748A JP 24474883 A JP24474883 A JP 24474883A JP H0368169 B2 JPH0368169 B2 JP H0368169B2
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JP
Japan
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air
compressed air
pressure
grouting
ground
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JP58244748A
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JPS60138112A (ja
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Suehachi Tsurumaki
Tomoji Higuchi
Moichi Horiie
Shinichi Kobayashi
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0368169B2 publication Critical patent/JPH0368169B2/ja
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D3/00Improving or preserving soil or rock, e.g. preserving permafrost soil
    • E02D3/12Consolidating by placing solidifying or pore-filling substances in the soil

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Soil Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Paleontology (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、空気式グラウチング方法に関し、特
に、例えばダム特に軟岩系の地盤に建設するダム
の遮水ゾーンの形成、例えばゆるい砂地盤のよう
な軟弱地盤の改良、特にシールド工法のためのト
ンネルグラウト、LNGおよびLPGタンク用の基
礎ならびに地下式貯槽等の地下永久構造物の止水
ゾーン形成、地下水の流速が大きい場所のグラウ
チング等に適した空気式グラウチング方法に関す
る。
(従来技術) 軟弱地盤、あるいは砂層、砂れき層、シルト
層、凝灰岩層等の新第三紀以降のいわゆる軟岩層
その他の地盤の改良にグラウチング方法が使用さ
れている。
この種のグラウチング方法の1つとして、ボー
リング機械等により地盤に開けた孔にパツカで気
密とした搬送管を配置し、適当な水セメント比に
配合した懸濁液状のグラウト剤を、前記搬送管を
経て搬送、圧入する方法がある。しかし、この方
法では、懸濁液状のグラウト剤を注入するにすぎ
ないから、グラウト剤を地盤の広い範囲にわたつ
て浸透させることができず、透水係数が10-3cm/
sec以下であるような透水係数の小さい地盤には
効果がない。
グラウチング方法の他の1つとして、圧縮空気
に混入した粉末状のグラウト剤を圧縮空気と共に
直接地盤に吹き込み、次いで液状の反応剤を注入
するグラウチング方法(以下、グラウト剤同時吹
込み方法という。)が提案されている(特開昭54
−30608号公報)。この方法は、空気の粘性係数が
水の粘性係数のおよそ55分の1であることから、
懸濁液状のグラウト剤を注入するにすぎない従来
のグラウチング方法の欠点を補うことが可能であ
る。
しかし、グラウト剤同時吹込み方法は、圧縮空
気とグラウト剤とを同時に地盤に吹き込むもので
あるため、グラウト剤が地盤中の土粒子に付着し
て地盤中の微細な間隙を埋め、圧縮空気の流動に
対して抵抗となる。このため、グラウト剤同時吹
込み方法では、圧縮空気従つてグラウト剤を地盤
のより広い範囲にわたつて注入させることに限界
がある。
グラウチング方法の他の1つとして、圧縮空気
を地中に吹き込むことにより、地盤中に圧気帯を
形成した後、該圧気帯内にグラウト剤を注入する
方法がある。このグラウチング方法によれば、圧
気により圧気帯中の地下水が排除された後、グラ
ウト剤が注入されることになるから、グラウト剤
を広範囲にわたつて注入することが可能である。
しかし、このグラウチング方法では、圧縮空気を
地中に吹き込んだ後、グラウト剤を注入するにす
ぎないから、圧縮空気の圧力が低いと、グラウト
剤を広範囲にわたつて注入することができず、ま
た、圧縮空気の圧力が高いと、圧縮空気により地
盤を破壊してしまう。
(発明の目的) 従つて、本発明は、地盤を破壊することなく、
グラウト剤を地盤の広い範囲にわたつて容易に注
入することができるグラウチング方法を提供する
ことを目的とする。
(発明の構成、作用) 本発明のグラウチング方法は、圧縮空気を地盤
中に吹き込みつつ該圧縮空気の圧力を徐々に高
め、そのときの前記圧縮空気の圧力に対する透気
係数の変化を基に、地盤に透気道が形成される透
気道圧力と地盤が破壊される限界圧力との間の圧
力値を求め、求めた圧力値の圧縮空気を地盤中に
吹き込んで該地盤中に透気道を形成し、その後該
透気道にグラウト剤を注入することを含む。
本発明でいう透気道とは、地盤粒子相互間の間
隙が拡大され、間隙水が排除された状態をいう。
地盤粒子相互間の間隙を拡大することにより、
地盤のより広い範囲にわたつてグラウト剤を注入
すべく、圧縮空気および圧力水を地盤中に吹き込
んで実験を繰り返したところ、前者は優れた効果
を奏したにもかかわらず、後者はほとんど効果を
奏さなかつた。その原因は、後述する空気と水と
の粘性係数の違いによる外、後者は、地盤粒子相
互間の間隙を拡大した状態でも、依然として水が
間隙内に間隙水として存在し、その後、グラウト
剤を注入する際に、間隙水がグラウト剤の流動に
抵抗を及ぼすため、と考えられる。
圧縮空気が標準温度の下で、単位断面積の地盤
中を通過する速度である透気係数K1と透水係数
K2との比は、地盤中における空気と水との流動
状態が同じであるならば、近似的に空気と水との
粘性係数の比に等しいとすることができる。
空気の粘性係数K1は、 1.81×10-4g/cmsec であるのに対し、水の粘性係数K2は、 1.002×10-2g/cmsec (いずれも760mmHg、20℃)であるから、 K1/K2は1/55 となる。従つて、地盤中では、空気が水よりも約
55倍大きい浸透効果を発揮することが期待でき
る。
地盤の透気係数は、圧縮空気の圧力と共に変化
する。本発明者らが種々の実験を繰り返したとこ
ろ、地盤の種類に関係なく、透気係数と圧力との
間に定性的な1つの傾向があることが確認され
た。すなわち、圧縮空気の圧力がある値に達する
まで、透気係数は圧力の増大につれて増大し、あ
る圧力に達した後には、それ以上圧力を上げてい
つても、透気係数はほぼ一定となるかわずかに増
大するにとどまり、更に圧力を上げていくと、つ
いに最高の透気係数となる。そして、最高の透気
係数に達した後、更に圧力を上げると、透気係数
は逆に減少し始める。
前記した透気係数の圧力に対する変化の理由
は、次のように考えられる。
地盤の性状変化をモデル化した第1図におい
て、圧縮空気の圧力が小さいときには土粒子10
の相互のなす間隙内に間隙水12が充満している
(同図a)ので、圧縮空気の動きは悪く、透気係
数K1は見掛け上透水係数K2に等しくなり、その
値は第2図に示すように、圧力Pに比例し、C0
のように増大する。
圧力PがP1になると、間隙水12は圧縮空気
により排除され、土粒子10の吸着水14のみが
存在するようになり、間隙水があつた間隙は、土
粒子10が圧縮されることから拡大され、透気道
16となる(第1図b)。すなわち、地盤中に透
気道16が形成されたことになる。この状態で
は、空気の動きは間隙水の影響を受けないので、
圧力をP1から更に上げていつても、透気係数K1
は第2図のC1のようにほぼ一定となる。
圧力PがP2になると、土粒子10は移動を始
め、圧縮されて互いに密着し、より小さい土粒子
は圧縮空気により吹き飛ばされ、透気道は大きく
えぐられることとなり、漏気道18へ成長する
(第1図c)。この状態では、空気の流れに対する
有効断面積が増大するので、空気流量が大きくな
り、透気係数K1は第2図のC2のように増大する。
そして、圧力PがP3を越えると、地盤中の応力
状態の均衡が破られることから、漏気道18は土
圧の作用で破壊され、塞がれてしまうため、透気
係数K1はC3のように減少する。
前記のように、透気係数K1は圧力P1に達する
まで、圧力に比例して増大し、その後は圧力が増
大してもほぼ一定であり、線分C0とC1とは明ら
かに異なる傾向を呈している。そして、圧力P1
からP3に至る間においては第1図から明らかな
ように、土粒子10のなす隙間に間隙水12が存
在しないので、圧縮空気の流動に対する抵抗は小
さい。
本発明は圧力P1からP3に至る間の地盤の性状
の変化を利用し、効果的な空気の浸透を得るもの
である。この明細書では、圧力P1を透気道圧力
といい、圧力P3を限界圧力という。
圧力をP1からP3に至る範囲内に保つた圧縮空
気を地盤中に継続して吹き込むと、地盤の破壊を
招くことなく、透気道を地盤の周囲にわたつて形
成できる。この場合、圧力P1とP3とは地盤の種
類、地下水の飽和度、土被り圧力などによつて異
なるので、グラウチング方法を実施する地盤ごと
に圧力P1とP3とを前もつて確認する。
圧力P1とP3とは、次のようにして得ることが
できる。空気圧縮機を用いて一定圧力の圧縮空気
を地盤中に吹き込み、そのときの空気流量と圧縮
空気が流動する地盤の断面積とからその圧力にお
ける透気係数を求めてグラフ用紙に描き、圧力を
上げて同様な操作をして透気係数を求め、グラフ
用紙に描く。このように、圧力を徐々に上げてゆ
き、各圧力に対応する透気係数を求めることによ
り、第2図に準じたグラフが得られるので、線分
の傾向が明らかに異なる点をP1,P3とする。
グラウチング方法の実施に際し、圧縮空気の圧
力はP1より大きい圧力であつてこのP1に近い値
を選定することが実用的である。この場合、前記
した透気係数の圧力に対する傾向に鑑みるとき、
地盤の限界圧力P3を求めることなく、透気道圧
力P1のみを求めるだけで本発明の実施は可能で
ある。この明細書において、透気係数の圧力に対
する変化から透気道が形成される透気道圧力と地
盤が破壊される限界圧力とを求めるとは、圧縮空
気の圧力範囲を特定することの必要性に基づくも
のであり、限界圧力を求めない、いわば消極的な
状態を排除するものではない。
地盤に圧縮空気を継続して吹き込んで透気道を
形成した後、この透気道を形成された状態に維持
し、透気道を維持している間に、透気道にグラウ
ト剤を注入する。透気道を維持するには、圧縮空
気の吹き込みを継続するだけで十分である。この
場合、透気道を維持する圧縮空気は、透気道を形
成する圧縮空気と同一の供給系統または別の供給
系統を経て供給される。ここで、同一の供給系統
とは、空気圧縮機その他の加圧手段とこれに連な
る配管の少なくとも一部とが同一であることをい
い、配管の残部は他の供給系統と合流し得る。
グラウト剤は、セメント類、石灰、石こう、ベ
ントナイト、スラツグ粉末粘土などの配合物の粉
状またはスラリーすなわち懸濁液状のものであ
る。グラウト剤が粉状または懸濁液状であると
き、このグラウト剤は透気道を形成する圧縮空気
と同一または別の供給系統の圧縮空気により、搬
送し、透気道に注入することができる。
グラウト剤が粉状または懸濁液状である場合、
透気道を形成するための圧縮空気により比較的多
量のグラウト剤を搬送するとき、圧縮空気の圧力
が変動することがあり、透気道を維持できない事
態、あるいは圧縮空気により低下されていた地下
水の上昇が起き得る。そこで、別系統の圧縮空気
を吹き込み、透気道の維持、地下水の上昇防止を
する。あるいは、透気道の維持を同一系統の圧縮
空気ですることもでき、この場合、グラウト剤の
搬送は透気道を形成するときの圧力より若干高い
圧力の圧縮空気でする。しかし、その圧力は限界
圧力を越えない。グラウト剤の量が空気の流量に
比して多くないとき、あるいは地下水の飽和度が
低いときには、別系統の圧縮空気は省略でき、ま
た同一系統の圧縮空気の圧力を高めることを要し
ない。
グラウト剤が懸濁液状である場合、このグラウ
ト剤はそれ自体に加えられる圧力により搬送さ
れ、透気道に注入され得る。この場合、透気道の
維持は、圧縮空気でする外、グラウト剤自体に加
えられる圧力によりすることもできる。
グラウト剤の注入終了前に、透気道を維持する
系統の圧縮空気とグラウト剤を搬送する系統の圧
縮空気との圧力を段階的に降下させることができ
る。その段階は、例えば、当初の圧力の75%、50
%、25%のような3段階とすることができる。こ
れは、圧縮空気の地盤への入口周縁の透気道を
徐々に塞ぎ、入口の透気道にグラウト剤を充填さ
せるためである。
圧縮空気を地盤中に吹き込むことにより、周囲
の地下水の水位が低下、すなわち飽和度が低減す
る。しかし、グラウト剤の注入が完了し、圧縮空
気の吹き込みを止めると、地下水の水位は次第に
回復する。そして、グラウト剤が粉状の場合に
は、このようにして回復した地下水により、ある
いは残留水によりグラウト剤は硬化する。グラウ
ト剤が懸濁液状である場合、グラウト剤はそれ自
体が有する水により硬化する。
(実施例) 以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
第3図において、地盤20をロータリボーリン
グ機械22で穿孔し、その後エアーパイプ24を
孔26に挿入する。エアーパイプ24は、その下
方の端部に複数の吐出口28を有し、その上方の
端部でホース30に接続されている。ホース30
は、空気圧縮機32に接続される。ホース30に
ロータリフイーダ34の吐出側が開口しており、
このロータリフイーダ34を間にして2つの圧力
計36,38と、風量計40とがホース30に組
み込まれている。空気圧縮機32とホース30と
エアーパイプ24とは、透気道を形成する供給系
統、すなわち第1系統を形成する。ロータリフイ
ーダ34はグラウト剤用のビン35に連なつてお
り、ロータリフイーダ34が回転されると、ビン
35内に収容されたグラウト剤はホース30へ供
給される。
エアーパイプ24にカツプリング42が接続さ
れ、このカツプリング42にホース44が接続さ
れている。ホース44は、カツプリング42を経
てエアーパイプ24に連通されている。ホース4
4は空気圧縮機46に連ねられ、このホース44
に圧力計48と風量計50と逆止弁52とが組み
込まれている。空気圧縮機46とホース44とエ
アーパイプ24とは、透気道を維持する供給系
統、すなわち第2系統を形成している。このう
ち、エアーパイプ24の、カツプリング42より
下方の部分は、両系統に共通である。
図示の例では、第1系統と第2系統とはカツプ
リング42の部位で合流していることから、第1
系統から第2系統のホース44へ向けて空気およ
びグラウト剤が流動することを防止するため、逆
止弁52が組み込まれている。カツプリング42
より上方において第1系統に逆止弁(図示せず)
を組み込むこともできる。カツプリング42より
下方に、2つの管を同心状に配置して2重管を形
成し、外側の管と内側の管との間の空間をホース
44に連通させることもできる。
本発明の実施に際し、エアーパイプ24の外周
で吐出口28より上方にエアーパツカ54を配置
し、エアーパイプ24を地中に開けた孔26内へ
挿入する。エアーパイプの下方部分を2重管とし
たものでは、外側の管の開口端を吐出口28より
上方に位置させかつエアーパツカ54を前記開口
端より上方に配置する。
空気圧縮機32から第1系統を経て一定圧力の
圧縮空気を地盤中に吹き込む。このときの圧力を
圧力計36で、また風量を風量計40でそれぞれ
確認する。次に、圧縮空気の圧力を上げ、同じ操
作を繰り返す。このようにして得た前記圧力と、
前記風量および圧縮空気が通過する地盤の有効面
積から計算で求めた透気係数とをグラフ用紙に描
き、地盤の透気道圧力と限界圧力とを求める。
空気圧縮機32から吐出される圧力を透気道圧
力と限界圧力との間の範囲に保ち、圧縮空気を地
盤の孔26中に吹き込む。これに先立ち、グラウ
トポンプを用いて地盤の透水係数を求めておき、
グラウチングを実施した後に再度地盤の透水係数
を求めることにより、効果を確認することが好ま
しい。
圧縮空気をある時間継続して吹き込むと、吐出
口28の周辺の地盤中に透気道が形成され、注入
ゾーン56となる。透気道が形成された状態で
は、エアーパイプ24の回りの地下水が圧縮空気
により低下するので、吹き込み前にA0にあつた
地下水面はA1のように変化する。そこで、地下
水の低下を観測孔に挿入したマノメータ58によ
り確認する。
透気道を形成した後、空気圧縮機32からの圧
縮空気の供給を継続しながら、ロータリポンプ3
4を回転させ、第1系統のホース30およびエア
ーパイプ24を経て地盤中にグラウト剤を注入す
る。このとき、空気圧縮機46から第2系統のホ
ース44およびエアーパイプ24を経て、第1系
統に設定した圧力を越えないしかも透気道圧力よ
り大きい圧力の圧縮空気を孔26に吹き込む。図
示の例では、グラウト剤を第1系統であるホース
30およびエアーパイプ24を経て搬送している
が、これに代え、グラウト剤を第2系統であるホ
ース44およびエアーパイプ24を経て搬送すべ
くホース44に供給することもできる。
グラウト剤の注入を継続すると、グラウト剤が
注入ゾーン56の透気道に充填され、注入ゾーン
56が目詰まり状態となり、透気抵抗が上昇する
ことから、圧力計38の指針が次第に上昇する傾
向を呈するようになるので、ロータリフイーダ3
4の回転を落し、グラウト剤の注入量を次第に低
下させる。そして、グラウト剤の注入が完了する
前に第1および第2系統の圧縮空気の圧力を段階
的に降下させ、グラウト剤の注入を完了する。
圧縮空気の吹き込みを止めると、地下水が回復
し、グラウト剤はこの回復した地下水により、あ
るいはそれ自体が含む水により硬化する。
図示の例では、エアーパイプ24と孔26の壁
面との間にエアーパツカ54を配置して気密を保
ついわゆるパツカグラウチング方法であるので、
最下層の地盤部分にグラウト剤を注入した後、エ
アーパイプ24を引き上げ、同様な操作によつて
上方部分にグラウト剤を注入し、以下この操作を
繰り返して設計深さの地盤にわたつてグラウト剤
の注入をする。これに代え、いわゆるステージグ
ラウチング方法である場合、1回の操作でグラウ
ト剤を注入できる深さの孔を地盤に開け、グラウ
ト剤を注入した後、その下方に孔を開け、グラウ
ト剤を注入し、以下この操作を繰り返す。
第3図に示す例は、グラウト剤が粉状または懸
濁液状のいずれであつても使用できる。これに対
し、第4図に示す例はグラウト剤が懸濁液状のと
き使用できる。エアーパイプ64はグラウトホー
ス66の外側に同心状に配置され、このエアーパ
イプ64にホース68が接続されている。ホース
68に空気圧縮機70が接続され、圧力計72と
風量計74とが組み込まれている。グラウトホー
ス66は流量検出計76を経てグラウトポンプ7
8に連なり、グラウトポンプ78はミキサ80か
ら混和された懸濁液の供給を受け、グラウト剤を
圧力状態で搬送する。グラウトホース66の下端
はエアーパイプ64の吐出口82の近くまで伸び
ている。この例のその他の構成は第3図の例と同
じである。
第5図に示す例は、圧縮空気の吹し込みによつ
て地下水が低下しない場合に使用できる。エアー
パイプ84の内側に揚水パンプ86が、揚水パイ
プ86の内側に揚水用のエアーパイプ88がそれ
ぞれ配置されている。エアーパイプ84にホース
90が接続され、このホース90は空気圧縮機9
2に接続されている。ホース90にロータリフイ
ーダ94と、2つの圧力計96と、風量計98と
が組み込まれている。揚水用のエアパイプ88は
空気圧縮機100に連なる。
この例では、前もつて揚水用の空気圧縮機10
0を稼動させて揚水パイプ86をエアーリフトと
して働かせ、地下水を低下させる。その後、エア
ーパイプ84により圧縮空気を地盤中に吹き込
み、透気道を形成する。この例のその他の構成は
第3図の例と同じである。
地盤が多孔性であつて空気が漏れ易いときに
は、地盤の表面にカバーリング工を実施した後、
圧縮空気を吹き込むようにする。
実施例 1 新第三紀の軽石質凝灰岩について透気試験をし
たところ、第6図の結果を得た。この凝灰岩の透
気係数K1は、圧力Pが1.0Kg/cm2で、 1.1×10-2cm/sec であり、圧力Pが10Kg/cm2となるまで徐々に大き
くなり、この圧力で、 4.4×10-2cm/sec となつている。圧力Pが10Kg/cm2以上となると透
気係数K1はほぼ一定となつている。そして、圧
力が20Kg/cm2以上となると、透気係数は再び大き
くなり、最大加圧した27.5Kg/cm2では、 5.76×10-2cm/sec となつている。この27.5Kg/cm2の近くの圧力が限
界圧力と考えられる。
実施例 2 新第三紀の砂質凝灰岩について透気試験をした
結果は、第7図のようである。この凝灰岩の透気
係数K1は、圧力Pが1.0Kg/cm2で、 3.9×10-3cm/sec であり、圧力Pが3.0Kg/cm2で、 1.0×10-2cm/sec と急に大きくなり、圧力Pが3.0Kg/cm2以上12.0
Kg/cm2まで透気係数K1は徐々に大きくなつてい
る。そして圧力が12.0Kg/cm2で透気係数は、 3.9×10-2cm/sec となり、その後はほぼ一定であり、圧力18.0Kg/
cm2からわずかに大きくなつている。圧力20.0Kg/
cm2までの範囲では限界圧力に至つていないと考え
られる。
以上の2例について、透気道圧力は、実施例1
では10Kg/cm2、実施例2では12Kg/cm2と考えるこ
とができ、そのときの透気係数は前者が、 4.4×10-2cm/sec 後者が、 3.9×10-2cm/sec であり、ほぼ同じ値となつている。
実施例 3 新第三紀の軽石質凝灰岩について透気道形成
後、超微セメントの配合比1:10とした懸濁液を
使用して注入試験をした結果、圧力12Kg/cm2で注
入率は4.5%であつた。これに対し、透気道を形
成しない従来の懸濁液注入方法では、同じ圧力で
注入率は0.5%であつた。したがつて、本発明は
約9倍の高い注入率を示した。
実施例 4 新第三紀の砂質凝灰岩について透気道形成後、
超微セメントの配合比1:10とした懸濁液を使用
して注入試験をした結果、圧力15Kg/cm2で注入率
は1.1%であつた。これに対し、透気道を形成し
ない従来の懸濁液注入方法では、同じ圧力で注入
率は0.2%であつた。したがつて、本発明は約5.5
倍の高い注入率を示した。
実施例 5 新第三紀の軽石質凝灰岩についてのグラウト剤
注入前の供試体の透水係数は圧力1.0Kg/cm2で、 1.78×10-4cm/sec であつたところ、透気道を形成した後、超微セメ
ントの配合比1:10とした懸濁液を4.68%の注入
率で注入し、透水係数を求めたところ、 1.58×10-5cm/sec となり、透水性が約11倍小さくなつたことが確認
できた。
実施例 6 新第三紀の砂質凝灰岩についてのグラウト剤注
入前の供試体の透水係数は圧力1.0Kg/cm2で 4.04×10-4cm/sec であつたところ、透気道を形成した後、超微セメ
ントの配合比1:10とした懸濁液を1.05%の注入
率で注入し、透水係数を求めたところ、 3.16×10-5cm/sec となり、透水性が約13倍小さくなつたことが確認
できた。
実施例 7 新第三紀の軽石質凝灰岩についてのグラウト剤
注入前の別の供試体の透水係数は圧力1.0Kg/cm2
で、 2.3〜2.5×10-4cm/sec であつたところ、透気道を形成した後、超微セメ
ントの粉体を4.8%の注入率で注入し、透水係数
を求めたところ、 3.2〜8.9×10-5cm/sec となり、透水性が約4倍小さくなつた。
実施例 8 新第三紀の砂質凝灰岩についてのグラウト剤注
入前の別の供試体の透水係数は圧力1.0Kg/cm2で、
約2.1×10-4cm/secであつたところ、透気道を形
成した後、超微セメントの粉体を1.2%の注入率
で注入し、透水係数を求めたところ、 1.0〜4.1×10-5cm/sec となり、透水性が約9.3倍小さくなつた。
実施例 9 自然状態における砂質の地盤を376倍に拡大し
た電子顕微鏡写真は第8図のようであつた。これ
に対し、透気道を形成した後の同じ倍率に拡大し
た電子顕微鏡写真は第9図のようであり、粒子の
間隙が拡大されている。
上記の実施例によれば、次の効果が得られる。
(イ) 空気が通過する道である透気道を形成した
後、粉状または懸濁液状のグラウト剤を注入す
るので、グラウト剤が浸透する範囲を拡大で
き、またあらゆる地盤に本発明を使用できる。
(ロ) 地盤が軟岩系でかつ透水係数が、 10-3〜10-4cm/sec のオーダの地盤にセメント等のグラウト剤を注
入できるので、従来の一般的なグラウチング方
法では改良不可能であつた地盤の改良が可能で
ある。
(ハ) 地盤の限界圧力より小さな圧力で透気道を形
成し、グラウト剤を注入するので、対象地盤を
破壊することがない。
(ニ) 透気道の形成と共に圧縮空気により地下水を
低下させ得るので、地下水の漏れが激しい地盤
や地下水の流動速度が大きい場所であつても、
グラウト剤のゲル化する時間を調節するため
に、水ガラス系の薬液を添加する必要がなく、
経済的であり、かつ作業が簡略化され、注入効
果が大きくなる。
(ホ) 圧縮空気の供給を2系統でする場合、グラウ
ト剤の撹拌ができ、注入圧力を一定に保持で
き、地下水の上昇およびグラウト剤の逆流を防
止できる。
(ヘ) グラウト剤が粉状である場合、従来の懸濁液
等のような配合比の切り換えが不要になり、ミ
キシングプラントのような大型設備を不要とす
ることによる注入の簡略化ができ、遠距離搬送
が容易である。また、グラウト剤の廃棄量を大
幅に低減できる。
(ト) 従来のグラウチング方法は、セメント懸濁液
等の物理的性質を改善するため、ベントナイ
ト、分散剤などの添加剤を使用することが多
く、この添加剤により圧縮強度を低下させてい
たが、本発明では、分散性、流動性がはるかに
良いことから、添加剤を不要にでき、強度の増
大が期待できる。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、圧縮空気を地
盤中に吹き込みつつ該圧縮空気の圧力を徐々に高
め、そのときの圧縮空気の圧力に対する透気係数
の変化を基に、透気道圧力と限界圧力との間の圧
力値を求め、求めた圧力値の圧縮空気を地盤中に
吹き込んで該地盤中に透気道を形成するから、透
気道形成時の圧縮空気の圧力を、地盤が破壊され
ずかつ透気道が広範囲に形成される値に容易に選
択することができ、その結果前記透気道にグラウ
ト剤を注入することと相まつて、地盤の破壊を招
くことなく、グラウト剤を地盤の広い範囲にわた
つて容易に注入することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a〜cは地盤の変形の状態をモデル化し
て示す概念図、第2図は圧力と透気係数との相関
をモデル化して示すグラフ、第3図ないし第5図
は本発明の実施に使用できる装置の概略を示す正
面図、第6図および第7図は実施例の圧力と透気
係数との相関を示すグラフ、第8図および第9図
は自然状態と通気後との地盤の電子顕微鏡写真で
ある。 10:土粒子、12:間隙水、16:透気道、
18:漏気道、24,64,84:エアーパイ
プ、26:孔、28,82:吐出口、30,4
4:ホース、34:ロータリフイーダ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 圧縮空気を地盤中に吹き込みつつ該圧縮空気
    の圧力を徐々に高め、そのときの前記圧縮空気の
    圧力に対する透気係数の変化を基に、地盤に透気
    道が形成される透気道圧力と地盤が破壊される限
    界圧力との間の圧力値を求め、求めた圧力値の圧
    縮空気を地盤中に吹き込んで該地盤中に透気道を
    形成し、その後該透気道にグラウト剤を注入する
    ことを含む、空気式グラウチング方法。 2 前記グラウト剤を前記圧縮空気により前記透
    気道中に注入する、特許請求の範囲第1項に記載
    のグラウチング方法。 3 懸濁液状の前記グラウト剤を用い、該グラウ
    ト剤をそれ自体に加えられた圧力により前記透気
    道中に注入する、特許請求の範囲第1項に記載の
    グラウチング方法。 4 前記地盤に予め穿たれた孔中への圧縮空気の
    吹き込みを継続して前記透気道を維持する間、圧
    縮空気により前記グラウト剤を前記孔中に搬送し
    かつ前記透気道に注入する、特許請求の範囲第1
    項に記載の空気式グラウチング方法。 5 前記透気道を維持する圧縮空気は、前記透気
    道を形成する圧縮空気と同一の供給系統を経て送
    られる、特許請求の範囲第4項に記載のグラウチ
    ング方法。 6 前記グラウト剤は、前記透気道を形成する圧
    縮空気とは別の供給系統の圧縮空気により前記孔
    中に搬送される、特許請求の範囲第4項に記載の
    グラウチング方法。 7 前記グラウト剤は、前記透気道を形成する圧
    縮空気と同一の供給系統であつて前記透気道を形
    成する圧縮空気より高い圧力の圧縮空気により前
    記孔中に搬送される、特許請求の範囲第4項に記
    載のグラウチング方法。 8 前記透気道を維持する圧縮空気は、前記透気
    道を形成する圧縮空気とは別の供給系統の圧縮空
    気であり、前記グラウト剤は、前記透気道を形成
    する供給系統の圧縮空気により前記孔中に搬送さ
    れる、特許請求の範囲第4項に記載のグラウチン
    グ方法。 9 前記グラウト剤の注入終了前に、前記透気道
    を維持する供給系統の圧縮空気および前記グラウ
    ト剤を搬送する供給系統の圧縮空気の圧力を段階
    的に降下させる、特許請求の範囲第8項に記載の
    グラウチング方法。
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