JPH0367054A - エンジン燃料系の気液分離装置及び気化器 - Google Patents

エンジン燃料系の気液分離装置及び気化器

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JPH0367054A
JPH0367054A JP20215489A JP20215489A JPH0367054A JP H0367054 A JPH0367054 A JP H0367054A JP 20215489 A JP20215489 A JP 20215489A JP 20215489 A JP20215489 A JP 20215489A JP H0367054 A JPH0367054 A JP H0367054A
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JP
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fuel
gas
liquid separation
chamber
float
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JP20215489A
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Kunisuke Uedahira
上田平 邦介
Noboru Tsukamoto
昇 塚本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジン燃料系における気液分離装置及び気
化器に関する。
〔従来の技術〕
自動車等のガソリンエンジン燃料系は、長時間の高速、
高負荷運転によりエンジンが過熱状態になると、その燃
料系のうち高温雰囲気にある個所の燃料が一部蒸気化し
て、多量の気泡が発生する。
このような事態は、ベーパロックやパーコレーション現
象、ひいてはエンジン不調或いは再始動困難の原因とな
るため、従来より、種々の対策が講じられている。
例えば、特開昭58−93956号公報に開示される技
術は、燃料タンクと気化器のフロート室との間の燃料配
管に気液分離部を設け、エンジン運転中にこの燃料配管
に生じた気泡を液体燃料と分離して、リターンパイプを
介して燃料タンク側に余剰燃料と共に戻し、液体燃料だ
けをフロート室側に供給している。ちなみに、この従来
技術は、次のような不具合を解消する。
すなわち、自動車の運転中にエンジン過熱状態が生じて
、燃料配管系で発生した気泡が燃料と共にフロート室内
に入ると、フロート室内に激しい泡立ちを生じさせ、そ
のため、フロート室内の圧力が上昇して、エンジンに過
濃混合気を供給する不具合が生じる。そして、これを解
消するため、気化器のフロート室上流の燃料入口部に調
圧弁付きの気液分離室を配置し、燃料配管系内の圧力を
一定に保ちつつ気液分離を行っている。
上記従来技術は、エンジン運転中に燃料配管系に気泡が
生ずる問題を主に解決するものである。
ところで、エンジン停止後においても、高温環境下の高
速、高負荷運転の後には、エンジンルーム内は高温状態
となる。この状態を長時間放置しておくと、気液分離室
や燃料配管系内に残溜する燃料が高熱のため蒸発し、こ
れらの個所がほとんど空気層となることもある。
その結果、エンジンの再始動時に、燃料配管系からフロ
ート室(気化器)の油面制御用ニードル弁との間に残溜
した高熱空気が、急激にフロート室内に流入し、フロー
ト内圧を上昇させて、気化器のメインノズル等から燃料
を噴出させることもあった。このような事態は、エンジ
ンへ過濃混合気を供給させ、エンジンの再始動を困難に
する原因となる。
以上のようなエンジン停止後の不具合を解消するための
従来技術としては、例えば、特開昭56−66437号
公報に開示されるリスタートバルブ装置がある。この従
来技術は、フロート室上流の気液分離室に、電磁弁を設
けて、この電磁弁によりフロート室に通じる出口と、燃
料タンクに通じるリタ−ン通路接続用出口とを状況に応
じて切り換えて開閉させている1例えば、エンジンを停
止させた場合には、電磁弁が消磁されて、その弁体が戻
しばねの力で気液分離室のフロート室に通じる出口を閉
じ、気液分離室のリターン通路接続用出口を開<、そし
て、エンジン再始動時に、フロート室に供給すべき燃料
の温度が気泡発生可能な高温状態にある場合には、電磁
弁を一時的に上記エンジン停止時と同様にし、この状態
で気液分離室や燃料配管に残溜した気液混合の燃料をリ
ターン通路を介して一掃させた後に、フロート室に通じ
る出口を開く、この方式によれば、エンジン停止中に気
液分離室や燃料配管系に残溜した気泡や高熱空気がエン
ジン始動時にフロート室に流入する事態を防止し、エン
ジンの再始動性を確保できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のように、エンジンを高速、高負荷運転させた場合
には、エンジンの運転中のみならず、エンジンを停止さ
せた場合でも、再始動に備えて燃料配管系、気液分離室
等の気泡発生対策を講じる必要がある。
ところで、エンジンの運転中のみならず、エンジン再始
動時の気泡対策を講じる場合には、従来は、前述したよ
うに、エンジン始動時にフロート室に気体が流入するの
を防止する特別な電磁弁や。
これを作動させるセンサ、制御回路を必要とし。
装置の部品点数の増加し、その分コスト高になり、且つ
装置が大型化する傾向にある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、エンジンの運転中、エンジン停止後の
再始動等のいかなる状況においても、フロート室内への
気体の流入を防止して、常に良好な空燃比を保ちつつス
ムーズな運転や再始動を可能にし、しかも、構造簡単に
して、コスト低減、小型化を図り得る気液分離装置及び
気化器を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために次のように構成す
る。以下、内容の理解を容易にするため、第1図の実施
例の符号を引用して説明する。
第1の課題解決手段は、気液分離装置そのものの発明で
、その内容とするところは。
気化器のフロート室9に燃料を送る通路に、フロート弁
7より上流に位置する気液分離室6を設け、この気液分
離室6に第1.第2の燃料出口6a、6bを設け、第1
の燃料出口6aがフロート弁7を介してフロート室9に
通じ、第2の燃料出口6bが気液分離室6内の気泡や余
剰燃料を燃料タンク側に導くリターン通路20と接続さ
れる装置において、 前記気液分離室6を高断熱性部材で形成して、フロート
室9及びフロート弁7よりも上方に配置し、且つ、エン
ジン停止直後にフロート弁7上流の燃料通路(気液分離
室6を含む)に残溜する燃料のうち、フロート弁開動作
を想定したときに重力でフロート室9側に流れ落ちるこ
とが可能な燃料残溜領域(第1図では、符号の5.6,
20.21の通路がこれに該当する)の容量を、エンジ
ンルームが過熱した状況でエンジン停止後30分間に蒸
発するフロート室9及び前記燃料残溜領域の燃料蒸発量
の合計に相当する容量よりも充分に大きく設定してなる
第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の思想
を気化器そのものに応用したもので、その内容とすると
ころは、 油面制御用のフロート弁7付きのフロート室9と、フロ
ート室9に燃料を導く系と、フロート室9から燃料をエ
ンジンの吸気通路2a側に導いて燃料噴霧を行う系とを
有するエンジンの気化器において、 気化器本体となるボディ2の内部に、フロート室9と、
フロート室9より上方に位置してフロート室上流側の燃
料通路の一部となる気液分離室6とを形成し。
この気液分離室6は高断熱性部材を介してボディ2と仕
切られ、気液分離室6の最上部に燃料タンクに通じる燃
料リターン兼用の気泡抜き20を配置し、気液分離室6
の最下部にフロート弁7に通じる燃料出口6aを下方に
向けて配置し、気液分離室6の燃料入口6cを気液分離
室6上部で気泡抜き20よりも下方に配置し、 且つ、エンジン停止直後にフロート弁7上流の燃料通路
(気液分離室6を含む)に残溜する燃料のうち、フロー
ト弁開動作を想定したときに重力でフロート室9側に流
れ落ちることが可能な燃料残溜領域の容量を5エンジン
ルームが過熱した状況でエンジン停止後30分間に蒸発
するフロート室9及び前記燃料残溜領域の燃料蒸発量の
合計に相当する容、量よりも充分に大きく設定してなる
〔作用〕
第1の課題解決手段によれば1次のような作用がなされ
る。
例えば、環境温度の高い時、高速、高負荷の運転を続け
た後、エンジンを停止させると、その直後には、フロー
ト室9上流の燃料通路や気液分離室6の内部には、i溜
燃料がほぼ充満している。
この時、フロート室9内の燃料油面も正規の状態にあり
、フロート弁7は閉じている。
エンジン停止後は、エンジンルームは次第に高温となり
冷却されるまでに、しばらくの時間を要する9エンジン
ルームが高温状況にある場合には、燃料配管系、気化器
共に高温となるので、フロート室9.気液分離室6等の
各燃料溜りや燃料通路で燃料の蒸発が始まる。但し、本
課題解決手段では、気液分離室6を高断熱性部材で形成
しているので、外部からの伝熱量を極力少なくして、気
液分離室内の燃料蒸発を抑制している。また、気液分離
室6内の残溜燃料中に存在する気泡は、リターン系を介
して燃料タンク側に移動する。
上記の燃料蒸発によりフロート室9の油面が下がると、
エンジン停止時であってもフロート弁7が開く、そのた
め、気液分離室6内の残溜燃料が。
その下方に配置されたフロート室9内に重力で流れ落ち
、フロート室内の油面が所定レベルを保つように燃料が
補充される。
本課題解決手段では、エンジン停止直後にフロート弁7
上流の燃料通路に残溜する燃料のうち。
フロート弁開動作を想定したときに重力でフロート室9
側に流れ落ちることが可能な燃料残溜領域の容量を、エ
ンジンルームが過熱した状況でエンジン停止後30分間
に蒸発するフロート室6及び前記燃料残溜領域の燃料蒸
発量の合計に相当する容量よりも充分に大きく設定しで
ある。ここで。
エンジン停止後30分間とは、エンジン停止後にエンジ
ンルーム内が過熱して気化器周辺の燃料が蒸発する。一
応の目安となる時間である。従って。
エンジン停止後、エンジンルーム内が高温状態にあって
フロート室6内の燃料が蒸発しても、常にフロート室上
流の燃料残溜領域からフロート室9内に燃料がその自重
で補充され、且つ補充後であっても、フロート弁上流に
は残溜燃料が充分に存在する。その結果、エンジン停止
後、エンジンルームが高温状態にあっても、燃料中の気
泡は、残溜燃料よりも上流にあるので、フロート室9内
への気泡の流入はない。
更に、エンジンの再始動時には、フロート室9内の曲面
は、一定に保たれ、且つフロート弁7上流は常に燃料で
満たされているので、エンジン再始動時にフロート弁が
開き放しどなって高熱の気体がフロート室に流入する異
常事態を防ぎ、ひいてはエンジン再始動時にフロート室
内の圧力が異常上昇することなく、パーコレーション現
象を防止して、エンジンの良好な再始動を確保すること
ができる。
なお、上記のように燃料残溜領域の容量を設定する場合
には、例えば気液分離室6の容積等を拡張して行うが、
この場合には、気液分離室6を高断熱性部材で形成して
、気液分離室内の燃料蒸発量を抑制しているので、その
分、気液分離室の小型化を図り得る。
また、運転中等にエンジン過熱が生じて、フロート室9
上流の燃料中に気泡が発生した場合には。
この気泡を気液分離室6で気液分離し、リターン系の通
$20を介して燃料タンク側に戻す。
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段の応用で、
その作用は、実施例の項で詳述しであるので、ここでの
説明は省略する。
(実施例〕 本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は1本発明の一実施例を示す自動車用気花器の断
面図、第2図(a)(b)は上記実施例に用いる気液分
離装置の高速、高負荷運転後のエンジン停止中の動作状
態を示す断面図、第3図は従来の気液分離装置のエンジ
ン停止後の動作状態を示す断面図である。
第i図において、lは気化器上流に配置されたエンジン
の吸気筒で、この吸気筒1に気化器本体となるボディ2
が接続される。
ボディ2は、その内部の吸気通路2aに、吸気量を制御
するための絞り弁3.ベンチュリ部4等が設置される。
また、気化器の燃料系は、入口バイブ5.ニードル弁(
フロート弁)7.フロート8.フロート室9等で構成さ
れる。さらに、フロート室9の下流には、気化器の性能
を良好に確保するために。
空燃比を制御する系として、メインジェット10゜メイ
ンウェル11.メインエアジェツト12.メインノズル
13や、スロージェット14.スローエアジェツト15
.スローポート16.アイドルボート17が配置される
。18は、フロート室9を大気状態にするエアベントパ
イプで、フロート室9の上部空間と吸気通路2aの絞り
弁3上流とを連通させである。
6は本発明の要旨となる気液分離室である。本実施例の
気液分離室6は、気化器のボディ2の内部にフロート室
9と共に形成される。気液分離室6は、フロート室9の
上流で且つその上方に位置するようにして配置される。
さらに詳細には、気液分離室6は、気化器の燃料入口部
5とニードル弁7との間における燃料通路に配置される
気液分離室6は、熱伝導性が低く、且つガソリン等の耐
薬品性(耐油性)に優れ、130’C以上の高温に対し
ても熱変形が生じない耐熱性を有する。高断熱性樹脂で
構成される。このような素材としては、例えば、ナイロ
ン、ジュラコン等の樹脂材が用いられる。換言すれば、
気液分離室6は、高断熱性樹脂でボディ2から仕切られ
る。
気液分離室6は、その最下部にニードル弁7を介してフ
ロート室9に通じる燃料出口(第1の燃料出口)6aが
配置され、最上部に第2の燃料出口6bが配されて、こ
の出口6bが燃料タンク(図示せず)に通じる燃料リタ
ーン兼用の気泡抜き(第2の燃料出口)配管20と接続
される。
燃料入口バイブ5と通じる気液分離室6の入口6cは、
気液分離室6の上部で第2の出口6bよりも僅かに下方
に配置される。
また、本実施例では、気液分離室6内の容積は、エンジ
ンルーム内が過熱された状況(このエンジンルームの過
熱は、環境温度が高い時に高速、高負荷運転を行った後
のエンジン停止後を想定している)でエンジン停止後3
0分間に蒸発するフロート室及び気液分離室内の燃料蒸
発量の合計に相当する容積よりも大きく設定しである。
次に本実施例の動作を説明する。
このような構成よりなれば、エンジン運転中には、気化
器の燃料噴看動作が行われるが、フロート室9の燃料が
所定レベル以下になると、フロート8の降下に伴いニー
ドル弁7が開き、フロート室内の油面が所定レベルを保
つように補充される。
そして、余剰燃料はリターン用出口6b(気泡抜き兼用
)及びリターン通路20を介して燃料タンク側に戻され
る。この運転中に、エンジン等の熱的影響により、フロ
ート室上流側燃料配管系の燃料中から気泡(ガソリン蒸
気)が生じた場合には、気液分離室6にて分離されて、
余剰燃料とともにでリターン出口20を介して燃料タン
ク側に戻される。なお、余剰燃料は、燃料配管系の冷却
を行う機能もなす。
通常の運転時は、これらの構成で、適正な空燃比に制御
され、エンジン性能は良好に保たれている。
そして、エンジン停止時には、その直後には、第2図(
a)に示すように、フロート室9上流の燃料通路に燃料
がほぼ溝たされた状態で残溜する。
このフロート室上流側の燃料通M(気液分離室6を含む
)に残溜する燃料領域のうち、フロート室9より上方に
ある燃料は、フロート弁7が開いた時を想定すれば、重
力でフロート室側に流れ落ちることが可能となる。この
燃料残溜領域は、第2図(a)の符号Aで表すことがで
きる。従って、エンジン停止時に、エンジンルーム内の
熱的影響によりフロート室9内の燃料の一部が蒸発して
油面がレベルより下がった場合には、ニードル弁7が開
いて、上記燃料残溜領域Aの燃料がフロート室側に流れ
て曲面を維持することになる。
ところで、例えば、環境温度が高い時に高速。
高■1荷の運転を続けて、エンジンルームが過熱した状
態では、エンジン停止後数10分間その状態を放置する
と、エンジンルーム内が高温となり、燃料配管系、気化
器共に高温となるので、これらの燃料溜り、燃料通路に
ある残溜燃料の蒸発が始まる。この場合、フロート室9
等で発生する気泡(ガソリン蒸気)やフロート室下流で
発生ず蒸気は、エアベント18.ノズル等を介して気化
器本体2のベンチュリ部等の吸気通路に残溜し、エンジ
ン再始動時の空燃比を過濃にする原因の一つとなる。そ
して、従来は、これに加えて、次のような現象が生じる
ことで、エンジンの再始動を困難にしていた。
すなわち、従来一般に使用される気液分離室6′の構造
は、第3図に示すような構造で、その材質は通常金属で
構成され、しかも気液分離室自体の内容積等について本
実施例のような配慮がなされていなかった。なお、第3
図の符号5’、6’20’、21’は、本実施例の5.
6,20.21の部品に相当するものである。換言すれ
ば、従来の気液分離室6′は、気化器ボディからの熱的
影響を受けやすく、エンジンルーム内が過熱状態にある
場合には、気液分離室6′に残溜する燃料の蒸発量が多
く、この蒸発量とフロート室内での蒸発量の合計は、高
速、高負荷運転後のエンジン停止中に上記燃料残溜領域
の燃料量を上回っていた。このような事態が発生すると
、エンジン停止時に燃料残溜領域からフロート室の蒸発
燃料分の燃料をニードル弁を介して補充すると、気液分
離室6′内及びその下のフロート弁までの通路21′は
、第3図に示すように、空気層だけとなる。
この状態で、燃料の蒸発によりフロート室の曲面が第1
図に示す如< L xの位置からL2の位置になると、
ニードルバルブ7は開放状態となり1次のエンジン再始
動時、気液分離室6′内の高熱空気が急激にフロート室
内に流入する。その結果、フロート室内の圧力が上昇し
、エアベントパイプ。
メインノズル、メインジェット等から燃料や燃料蒸気が
噴出し、空燃比は益々過濃となり、許容の過濃度を超え
てエンジンの再始動が困難となる。
これに対し、本実施例では1次のようにして上記不具合
を解消できる。
これを第2図(a)(b)を参照しつつ説明する。
第2図(a)は、高速、高負荷運転後(換言すればエン
ジンルーム内が過熱状態にある時)のエンジンを停止し
た直後の気液分離室6周辺の燃料通路の状態を示し、こ
の状態では、残溜燃料は気液分離室6及びその周辺の燃
料配管系にほぼ充満している。そして、燃料入口バイブ
5や気液分離室6内で発生した気泡Pが僅かに気液分離
室6内の上部に残溜し始めようとしている。
第2図(b)は、エンジンルーム内が過熱状態にあって
、そのエンジン停止後数10分経過した時の気液分離室
6周辺の燃料通路の状態を示す。
この場合には、フロート室9内の燃料の一部が蒸発し、
その分の燃料が、気液分離室6及びその周辺通路に残溜
した燃料によってニードル弁7を介して補充される。本
実施例では、気液分離室6内の容積を、エンジン停止後
30分を目安にして、その時間内でフロート室9内及び
気液分離室6内で蒸発する燃料蒸発量に相当する容積よ
りも充分に大きくしているので、燃料補充後であっても
、第2図(b)に示すように気液分離室内には、はぼ半
分はど燃料が残る。その結果、気液分離室6の下部から
ニードル弁7に至るまでの通路21の燃料は充分に確保
される。従って、エンジン停止後に気液分離室6内の燃
料がフロート室9に蒸発相当分だけ補充されたとしても
、気液分離室内には充分な燃料を残溜させるので、この
残溜燃料の存在でニードル弁7が開き放しになることを
防止し、且つフロート室9内への高熱空気の流入を防止
する。その結果、エンジンの再始動時にフロート室内の
圧力が異常上昇することなく、空燃比が許容以上の過濃
になることを防止し、エンジンの良好な再始動を保障す
る。なお、ニードル弁7の上流や気液分離室6内や燃料
入口バイブ5内で発生した気泡は、全て気液分離室6の
上部からリターンパイプ20を介して放出される。
更に本実施例では、次のような効果を奏する。
(イ)前述のように、気液分離室6の内容積をエンジン
停止後も常に残溜燃料を確保できるように設定しても、
気液分離室6は高断熱性樹脂で形成して、燃料蒸発量を
抑制しているので、その分、気液分離室ひいては気化器
全体の小型化を図ることができる。また、本実施例では
、気液分離室の材質及び容積等に構造的特徴をもたせる
だけで、エンジンの再始動性を保障する。従って、前述
した従来技術のりスタートバルブ装置ような再始動保障
用に特別な電磁弁やセンサ等を設ける必要がないので、
コスト的にも安価な装置を提供することができる。
(ロ)更に、気液分離室6における燃料入口部6cは、
気液分離室6の上部側に配置しているので、燃料配管内
で生じた気泡をスムーズにリターンパイプ20側に移動
させ、気液分離室6内の燃料を気泡で撹乱することを防
止することができる。
(ハ)気液分離室6の最下部とフロート室9とを結ぶ通
路21は、上下方向にストレートに配置するので、ここ
で発生した気泡は、残溜することなくスムーズに気液分
離室上方側に上昇して、リターンパイプ20を介して放
出させることができる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、気液分離室を形成する材
質やフロート室上流側通路のエンジン停止時の残溜燃料
領域の容量に工夫を凝らすことで、エンジン運転中は勿
論、さらにエンジン停止時。
再始動時のエンジン燃料系の気泡発生、燃料蒸発対策を
有効に講じることが可能となる。そのため、簡単な気液
分離構造にして、エンジンの過酷な運転後の再始動を常
に良好なものとし、且つ高性能にして装置の小型化及び
コストの低減を図り得る気液分離装置或いは気化器を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例たる気化器を示す縦断面図、
第2図は上記実施例のエンジン停止後の動作状態を示す
断面図、第3図は従来の気液分離装置の断面図である。 2・・・気化器本体(ボディ)、5・・・燃料供給パイ
プ、6・・・気液分離室、6a・・・第1の出口、6b
・・・第2の出口、6c・・・燃料入口、7・・・フロ
ート弁(ニードル弁)、8・・・フロート、9・・・フ
ロート室、20・・・リターン通路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、気化器のフロート室に燃料を送る通路に、フロート
    弁より上流に位置する気液分離室を設け、この気液分離
    室に第1、第2の燃料出口を設け、第1の燃料出口が前
    記フロート弁を介して前記フロート室に通じ、第2の燃
    料出口が気液分離室内の気泡や余剰燃料を燃料タンク側
    に導くリターン通路と接続される装置において、 前記気液分離室を高断熱性部材で形成して、前記フロー
    ト室及びフロート弁よりも上方に配置し、 且つ、エンジン停止直後に前記フロート弁上流の燃料通
    路(気液分離室を含む)に残溜する燃料のうち、フロー
    ト弁開動作を想定したときに重力でフロート室側に流れ
    落ちることが可能な燃料残溜領域の容量を、エンジンル
    ームが過熱した状況でエンジン停止後30分間に蒸発す
    る前記フロート室及び前記燃料残溜領域の燃料蒸発量の
    合計に相当する容量よりも充分に大きく設定してなるこ
    とを特徴とするエンジン燃料系の気液分離装置。 2、第1請求項において、前記気液分離室の内容積は、
    エンジンルームが過熱した状況でエンジン停止後30分
    間に蒸発する前記フロート室及び気液分離室内の燃料蒸
    発量の合計に相当する容積よりも大きく設定してなるエ
    ンジン燃料系の気液分離装置。 3、第1請求項又は第2請求項において、前記気液分離
    室は、熱伝導性が低く、ガソリン等の耐薬品性を有し、
    130℃以上の高温でも熱変形が生じない性質の高断熱
    性樹脂よりなるエンジン燃料系の気液分離装置。 4、第1請求項ないし第3請求項のいずれか1項におい
    て、前記フロート室に通じる第1の燃料出口は、前記気
    液分離室の最下部に配置され、前記燃料タンクに通じる
    第2の燃料出口は、前記気液分離室の最上部に配置され
    、且つ、前記気液分離室の燃料入口は、該気液分離室の
    上部で前記第2の燃料出口より下方に配置してなるエン
    ジン燃料系の気液分離装置。 5、油面制御用のフロート弁付きのフロート室と、該フ
    ロート室に燃料を導く系と、該フロート室から燃料をエ
    ンジンの吸気通路側に導いて燃料噴霧を行う系とを有す
    るエンジンの気化器において、 気化器本体となるボディの内部に、前記フロート室と、
    該フロート室より上方に位置してフロート室上流側の燃
    料通路の一部となる気液分離室とを形成し、 この気液分離室は高断熱性部材を介して前記ボディと仕
    切られ、該気液分離室の最上部に燃料タンクに通じる燃
    料リターン兼用の気泡抜きを配置し、該気液分離室の最
    下部に前記フロート弁に通じる燃料出口を下方に向けて
    配置し、該気液分離室の燃料入口を気液分離室上部で前
    記気泡抜きよりも下方に配置し、 且つ、エンジン停止直後に前記フロート弁上流の燃料通
    路(気液分離室を含む)に残溜する燃料のうち、フロー
    ト弁開動作を想定したときに重力でフロート室側に流れ
    落ちることが可能な燃料残溜領域の容量を、エンジンル
    ームが過熱した状況でエンジン停止後30分間に蒸発す
    る前記フロート室及び前記燃料残溜領域の燃料蒸発量の
    合計に相当する容量よりも充分に大きく設定してなるこ
    とを特徴とする気化器。
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