JPH036538Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、車両の外板壁に設けられた屋根昇降
用足掛に関するものである。

〔考案の背景〕

従来の車両の屋根昇降用足掛を第２図、第３図
により説明すると、足掛１は車両の外板壁に所定
の間隔をもつて複数個取付けられており、足を掛
ける部分には溶接ビードを肉盛りするか、あるい
は金属片を溶接付して滑り止め２が形成されてい
る。この方法は作業性の面で難点があり、また、
表面に突起物があるため、素手で触れると負傷す
るといつた欠点がある。なお、この種の足掛を設
けたものには、例えば実公昭56−24118号等があ
る。

〔考案の目的〕

本考案の目的とするところは、足踏部における
滑り止め構造の施工が容易であり、かつ、素手で
触れても安全な車両の屋根昇降用足掛を提供する
ことにある。

〔考案の概要〕

本考案は、車両の外板壁に所定の間隔をもつて
複数取付けられた車両の屋根昇降用足掛におい
て、多数の穴を有し、かつ、その幅方向断面形状
が足掛自体の足踏部断面形状に沿い半割り状に形
成された滑り止めを、前記足踏部外周に溶接によ
つて取付けたことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図によつて説明
する。１は車両の外板壁、一般的には妻構の部分
に所定の間隔をもつて複数取付けられた足掛であ
る。３は前記足掛１の足踏部に設置される滑り止
めであり、全体に滑り止め作用をなす穴４が形成
されており、さらに、その幅方向断面形状は前記
足掛１の足踏部断面に沿うように形成されてい
る。また、該滑り止め３は足掛１の足踏部外周の
ほぼ上部半分のみを覆うように半割り状に形成さ
れている。この滑り止め３は足掛１の足踏部に対
し嵌着した状態で溶接により取付けられる。

このような構成において、その製作状況等につ
いて説明する。まず、足掛１は例えば丸棒を折り
曲げることによつて形成される。一方、滑り止め
はプレス等によつて穴４を形成した平板を所定の
大きさ、すなわち足掛１の足踏部外周の長さのほ
ぼ半分程度の幅および該足踏部長手方向寸法に対
応した長さに切断する。そして、該素材をプレス
等によつて足掛１の足踏部断面に沿うように、そ
の幅方向断面形状を成形する。例えば、足掛１の
足掛部断面が円形の場合には、前記素材の幅方向
断面形状は半円状に成形される。また、角形の場
合にはその形状の外周の半分を覆うように成形さ
れる。このようにして製作された滑り止め３を、
前記足掛１の足踏部に嵌着させた状態で、両者を
溶接によつて接合する。なお、前記溶接箇所は特
に大きな荷重が作用することもないので、例えば
滑り止め３の四隅を接合する程度でよい。

このような構成によれば、滑り止め３自体はプ
レス等により簡単に成形加工が行なえる。また、
該滑り止め３の足掛１への取付け作業は、足掛部
に滑り止め３を嵌着させ必要箇所を溶接によつて
接合するだけでよく、従来のものに比べて溶接部
も少ないため作業が簡単に行なえる。さらに、滑
り止め３はその形状が半割り状となつているとと
もに断面が足掛１の足踏部に沿う断面となつてい
るため、両者の位置合せが容易であり、このこと
も作業の容易化の上で有効である。このような構
成によれば、部品点数が増加するようなこともな
い。

ところで、前記足掛１に足を掛けた場合、足底
が滑り止め３の穴４に食い込むことによつて滑り
止め作用をなす。このように滑り止め３は、穴４
を形成することにより滑り止め作用を発揮する構
造となつているため、表面に突起物がなく素手で
触れても負傷することがない。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、足踏部に
おける滑り止め構造の施工が容易であり、かつ、
素手で触れても安全な車両の屋根昇降用足掛を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す車両の屋根昇
降用足掛の斜視図、第２図、第３図は従来の車両
の屋根昇降用足掛の一例を示したもので、第２図
は車両の外板壁に足掛を取付けた斜視図、第３図
は足掛の斜視図である。 １……足掛、２，３……滑り止め、４……穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両の外板壁に所定の間隔をもつて複数取付け
   られた車両の屋根昇降用足掛において、多数の穴
   を有し、かつ、その幅方向断面形状が足掛自体の
   足踏部断面形状に沿い半割り状に形成された滑り
   止めを、前記足掛の足踏部外周に溶接によつて取
   付けたことを特徴とする車両の屋根昇降用足掛。