JPH0361731B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 溶融流体金属の瀘過装置の改良であつて、溶
融金属の入口と溶融金属の出口とを有し溶融金属
の流通路を限定する瀘過タンク内の瀘過室と、瀘
過室の入口と出口との間に取付けられた少なくと
も１個のフイルタインサートとを備え、該フイル
タインサートが溶融流体金属に耐え流通路を阻止
する固定の板状部と、固定の板状部内に取付けら
れ金属の流通可能の多孔性フイルタ部とを有し、
フイルタインサートと偏向板の取外しのために瀘
過タンクの外部に取付けた取外装置を備えること
を特徴とする溶融流体金属の瀘過装置。

２ 請求の範囲第１項に記載の発明において、前
記フイルタインサートを垂直配置とする瀘過装
置。

３ 請求の範囲第１項又は第２項に記載の発明に
おいて、多孔性フイルタ部をセラミツク発泡フイ
ルタとする瀘過装置。

４ 請求の範囲第１項ないし第３項のうちのいず
れか１項に記載の発明において、多孔性フイルタ
部を円形とし、固定部への封鎖取付のために斜面
の縁部を形成する瀘過装置。

５ 請求の範囲第１項ないし第４項のうちのいず
れか１項に記載の発明において、多孔性フイルタ
部を囲む外周パツキンを含む瀘過装置。

６ 請求の範囲第１項ないし第５項のうちのいず
れか１項に記載の発明において、固定の板状部の
外周を囲みフイルタインサートと瀘過室との間に
取付けた外側パツキンを含む瀘過装置。

７ 請求の範囲第１項ないし第６項のうちのいず
れか１項に記載の発明において、前記入口とフイ
ルタインサートとの間に取付けられ流通路の一部
を阻止し金属流を瀘過室の底から導入する剛性の
偏向板を含む瀘過装置。

８ 請求の範囲第１項ないし第７項のうちのいず
れか１項に記載の発明において、第２のフイルタ
インサートを金属流の方向に第１のフイルタイン
サートと出口との間に取付け、２個の多孔性フイ
ルタインサートを直列配置とする瀘過装置。

９ 請求の範囲第１項ないし第８項のうちのいず
れか１項に記載の発明において、瀘過タンクの外
側にフイルタインサートを瀘過室に取付けるため
に、少なくとも２対の案内から成る係合装置を形
成し、フイルタインサートが少なくとも１個の案
内に係合するロツドを有する瀘過装置。

１０ 請求の範囲第１項ないし第９項のうちのい
ずれか１項に記載の発明において、前記案内を３
対とし、フイルタインサートは中央の案内に係合
させる瀘過装置。

１１ 請求の範囲第１項ないし第１０項のうちの
いずれか１項に記載の発明において、金属流方向
に第１の案内の対にフイルタインサートの前に偏
向板を係合させる瀘過装置。

１２ 請求の範囲第１項ないし第１１項のうちの
いずれか１項に記載の発明において、流通方向に
第３の案内に係合させ第１のフイルタインサート
の後とした第２のフイルタインサートを含む瀘過
装置。

１３ 請求の範囲第１項に記載の発明において、
前記フイルタインサートに取付けられ、フイルタ
インサートの瀘過室からの取外しを可能にする装
置を含む瀘過装置。

発明の背景 溶融金属特にアルミニウムは通常は随伴固体を
含み、鋳造部品の製造に悪影響を生ずる。この随
伴固体は溶融金属の凝固後の製品鋳造品内の介在
物であり、靭性の小さい製品又は光輝特性が悪く
陽極処理特性の悪い製品となる。この介在物は各
種の発生源から生じ、例えば表面の酸化フイルム
から生じて破砕して溶融金属内に混合する。他の
介在物は溶解しない不純物例えばカーバード、ボ
ライド等、及び炉及び鋳造型内面の耐火材料の破
片等がある。

多孔性セラミツク発泡材料が溶融流体金属の濾
過に特に好適であることは、米国特許第3893917
号、3947363号、4081371号、4024056号に記載さ
れる。このセラミツク発泡材料は種々の理由で溶
融流体金属の濾過に好適である。特に、フイルタ
の経済性、安価、使用容易であり、１回限り使用
を基準として利用できる点で優れている。このセ
ラミツク発泡材料が容易安価に製造でき、１回使
用して廃棄の基準で利用できる事実によつて、要
求される装置は、簡単容易に組立可能であり、溶
融流体金属の多孔性フイルタを濾過装置から容易
の取外可能であり、同時に高効率の濾過装置であ
る。

フイルタを廃棄基準とするためには、フイルム
タ保持装置内に正確に取付ける装置を必要とし、
容易な取付取外を可能にする。保持装置即ちフイ
ルタ室は通常は樋、鋳造坩堝、又はポツトと一体
構成とし、耐火材料とし、溶融金属に耐え、同時
に通常の樋構造用の材料とする。フイルタ板は通
常は弾性パツキン等のパツキンを使用してフイル
タ板の縁部を囲んで封鎖係合する。フイルタ板を
簡単にフイルタ室に取付けるには、フイルタ板の
縁部に斜面の狭い側を形成してパツキンを取付け
る。フイルタ室に対応する斜面の縁部を形成して
フイルタ板を係合させフイルタ板は封鎖係合し、
下からの垂直圧力をフイルタ室によつて受ける。
この結果、フイルタ板をフイルタ室に取付ける間
に生ずる力によつてフイルタ板に損傷を生じ、金
属流の中断又は不時の金属濾過を生ずる。更に、
フイルタ板の取外も困難が生ずる。更に、通常の
配置とした濾過装置ではフイルタ板はフイルタ室
内に水平配置である。この水平配置は金属作動線
内に大きなスペースを必要とする。このため、濾
過装置内のフイルタ板は垂直配置とし、垂直配置
によつてスペース節約となることが望ましい。

フイルタ板の垂直配置は例えば米国特許第
4092153号に記載される。この特許のフイルタ板
は斜面の縁部を有し、フイルタ室の対応する斜面
の縁部に係合し、水平取付のフイルタ板と同様に
室内に取付けられる。更に、この特許は垂直配置
のフイルタ板について、実用上この垂直配置は金
属の流入の問題と、取付フイルタ板の交換の問題
に関して完全に好適ではないと記載する。

発明の概要 本発明の特徴によつて、溶融流体金属の濾過装
置を提供し、現在のスペースを問題なく利用可能
の装置とする。

本発明の他の特徴は溶融流体金属の新しい濾過
装置を提供してフイルタ装置を垂直配置とする。

本発明の別の特徴は、上述の新しい濾過装置を
実用的にフイルタインサートの取付取外に優れた
装置とする。

本発明の他の特徴は後述の説明によつて明らか
にされる。

驚くべきことに、前述の欠点の解消と望ましい
特性とが本発明によつて達成される。本発明によ
る溶融流体金属の濾過装置の改良は、溶融金属の
入口と溶融金属の出口とを有し溶融金属の流通路
を限定する濾過タンク内の濾過室と、濾過室の入
口と出口との間に取付けられた少なくとも１個の
フイルタインサートとを備え、該フイルタインサ
ートが溶融流体金属に耐え流通路を阻止する剛性
の板状部と、剛性の板状部内に取付けられ金属の
流通可能の多孔性フイルタ部とを有する。多孔性
部は好適な例でセラミツク発泡フイルタとし、後
部の入口と前部の出口とを有する。好適な例で、
セラミツク発泡フイルタに斜面の縁部を形成し剛
性部の対応する斜面の縁部に封鎖係合する座を形
成する。

好適な例で、濾過室に少なくとも２個、好適な
例で３個の係合部を濾過室の外側に形成し、少な
くとも２個のフイルタインサートを係合させ、２
個のフイルタインサートを直列に配置することを
可能とし、又は第２のフイルタインサートを取付
けて第１のフイルタインサートを容易簡単に取外
し、金属流を中断させる必要はない。好適な例
で、偏向板を濾過室内のフイルタインサートと入
口との間に介挿し、金属を濾過室の底から導入し
て浮遊介在物がフイルタに達するのを防ぐ。

濾過すべき溶融流体金属の単位時間当りの量に
応じて多孔性フイルタ部の大きさを定め、フイル
タインサートの対応する開口に係合させる。好適
な例で、濾過すべき溶融物の量は0.17〜1.25cm³／
cm²フイルタ面積毎分とする。

本発明の他の実施例は後述する。

本発明を例示とした実施例並びに図面について
説明する。

【図面の簡単な説明】

第１図は偏向板と取外したフイルタインサート
付の斜視図、 第２図は偏向板とフイルタインサートを取付け
た濾過室の断面図、 第３図は第２図と同様であるが第２のフイルタ
インサートを直列に取付けた断面図である。

発明を実施するための最良の形態 第１図に示す濾過樋又はタンク１０は好適な例
で、外側鋼ハウジング１１と、絶縁コア１２と、
セラミツク等の金属に耐える外被１３とを有し、
内側濾過室１４を形成する。濾過室は当然に使用
溶融金属に耐える必要があり、好適な例で鋼ハウ
ジングに軽量の絶縁層を施す。濾過タンクの機能
は、溶融金属を収容し、フイルタを通る流れを容
易にする。濾過室の内部構造はフイルタインサー
トと偏向板の構造に後述する通りに適合する。濾
過タンク１０の外側にフイルタインサートと偏向
板を係合させる係合装置を有する。例えば、３対
の外側に形成した案内１５を有し、この機能は後
述する。更に、濾過タンクに金属入口１６と金属
出口１７を形成し、金属流の方向は矢印で示す。

フイルタインサート２０は板状の固定部２１を
濾過すべき金属に耐える材料とし、多孔のフイル
タ部２２を固定部２１内に埋込み、溶融金属の流
通を可能にする。多孔のフイルタ部は好適な例で
セラミツク発泡フイルタとし、例えば米国特許第
3962081号によつて製造する。この特許に示すセ
ラミツク発泡フイルタは、ポリウレタン発泡材料
をセラミツクマツド内に含浸させ、乾燥し含浸材
料を燃焼してポリウレタン発泡材料を除去し、セ
ラミツク発泡材料が最初のポリウレタン発泡材料
の形状を保つ。他の多孔性フイルタ材料の機械
的、化学的要求を満足する材料を使用できる。

多孔性フイルタ部は固定部内に埋込む。好適な
例で、多孔性部２２の縁部と固定部２１との間に
パツキン材料２３によつて、多孔性部を固定部内
に固着する。第１図に示す通り、好適な例で、円
形のフイルタに斜面の縁部を形成し、固定部の対
応する斜面を有する開口に適合させる。

固定部は外側境界線を囲むパツキン材料２４
と、支持部２５と、支持部に取付けられ案内１５
に係合するロツド２６とを有し、フイルタ部を濾
過タンク１０に第２，３図に示す通りに取付け
る。鎖線２７は第１，２図に示す通りにロツド２
６を案内１５の中央に係合させて固定部２１によ
つて濾過室１４を遮断し、溶融金属は濾過室を流
れ、強制的に多孔性部２２を通つて流れる。支持
部２５に鉤２８を取付け、持上装置によつてフイ
ルタインサートを濾過室から引上げる。パツキン
材料は所要の既知の材料とする。例えば、高温に
耐える圧縮可能のセラミツクフアイバー製のパツ
キン又は他の既知のパツキン材料とし、固定部２
１の縁部と濾過室１４との間及び多孔性部２２と
固定部２１との間のパツキンとして使用可能のパ
ツキンとする要求を満足する材料とする。

好適な例で、偏向板３０は溶融金属を阻止する
固定部３１と、固定部３１を囲む外側パツキン３
２と、支持部２５と同様の支持部３３とを有す
る。支持部３３は同様にロツド３４を固着し、案
内１５の最前部の対に係合し、フイルタインサー
ト２０と同様である。偏向板３０は案内１５の最
前部の対に鎖線３７に沿つて係合し、同様に鉤３
８を取付け、偏向板の取外し用とする。偏向板の
目的は温度分布を良くし、濾過室の底の金属を導
入し、浮遊介在物がフイルタに達するのを防ぐ。
第２，３図に示す通り、偏向板はフイルタインサ
ート２０と入口１６との間に取付ける。

本発明に適合して、多数のフイルタインサート
を準備し、第３図に示す例では第２のフイルタイ
ンサート２０ａを使用する。第２のフイルタイン
サートはフイルタインサート２０と同様であり、
固定部２１ａ、多孔性フイルタ部２２ａ、多孔性
部２２ａを囲むパツキン材料２３ａを有する。フ
イルタインサート２０と同様に鉤２８ａ付の支持
部２５ａを有する。

好適な実施例によつて、フイルタインサートは
濾過タンク内に取付ける前に予熱する。これは絶
対に必要ではないが、最良の方法である。別の予
熱室を濾過タンクに対向して設け、多孔性部と固
定部の温度をフイルタインサートの取付け前に溶
融金属の温度に加熱する。この予熱によつて、金
属の熱損失とフイルタの熱衝撃が減少し、フイル
タへの注入が容易となる。作動間に、フイルタイ
ンサートは濾過タンクの中央の案内に取付ける。
鋳造間又は鋳造の終りにフイルタ交換を指示され
た時は、第２の予熱したフイルタインサート２０
ａ金属流に関して最後の濾過タンクの案内に係合
させる。金属の流れ方向に関して下流のフイルタ
インサートを確実に取付けた後、最初のフイルタ
インサートを容易に簡単に除去でき、鋳造作業を
中断する必要はない。次にフイルタを交換する必
要が生じた時は、予熱したフイルタインサートを
再び中央の案内に取付け、金属の流れ方向に関し
て下流のフイルタインサートは容易に除去でき
る。本発明による装置は他の構成が可能であり、
本発明による方法は基本的理念の変更なく他の技
法に適用できる。実施例は例示であつて発明を限
定しない。

本発明は更に上述の装置を使用する溶融流体金
属の濾過方法に関する。