JPH0361707B2 - - Google Patents

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JPH0361707B2
JPH0361707B2 JP59279008A JP27900884A JPH0361707B2 JP H0361707 B2 JPH0361707 B2 JP H0361707B2 JP 59279008 A JP59279008 A JP 59279008A JP 27900884 A JP27900884 A JP 27900884A JP H0361707 B2 JPH0361707 B2 JP H0361707B2
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JP
Japan
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electromagnetic wave
wave shielding
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parts
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Kohei Kusunoki
Masaaki Konki
Michio Akakabe
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Fujikura Rubber Works Ltd
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Fujikura Rubber Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の分野〕 本発明は電磁波遮蔽用に用いる導電性樹脂組成
物、特に従来の電磁波遮蔽用組成物に比較して良
好な電磁波遮蔽効果を有する電磁波遮蔽用組成物
に関するものである。 〔発明の背景〕 欧米諸国においては、電子機器の近傍に置かれ
た他の電子機器あるいは電気製品の誤動作および
電子機器を操作する人間の健康上の配慮から前記
の電子機器、すなわちコンピユータ、ワードプロ
セツサーなどのハウジングに前記電子機器の放射
する電磁波を遮蔽するような処理をしたものを用
いることが義務付けられている。 前述のような電子機器における電磁波遮蔽は、
我が国においても早晩義務付けられる傾向にあ
り、種々の電磁波遮蔽方法が検討されている。 前述のような電磁波の遮蔽は、基本的には電子
機器を覆うハウジングに適度の導電性を付与する
ことにより達成しえるわけであり、従来はハウジ
ング内壁に亜鉛を溶射して亜鉛被覆を形成させ、
ハウジングに導電性を付与する方法、またハウジ
ング内部に導電性塗料を塗布し、ハウジングに導
電性を付与する方法などが良く知られている。 さらに、ハウジングの本体となる熱可塑性樹脂
に導電性材料を導入し、ハウジング自体を導電性
にしたものも知られている。 しかしながら、前述の亜鉛溶射による方法ない
し導電性塗料をハウジング内壁に塗布する方法に
あつては、あらかじめ成型されたハウジング内壁
に亜鉛を溶射あるいは導電性塗料を塗布するわけ
であるから、製造上手間が掛かるとともに、特に
導電性塗料にあつては、導電性塗料自体が高価で
あるために、コスト高にならざるをえないという
欠点があつた。 また、導電性材料を熱可塑性樹脂に混合したハ
ウジングは、導電性を電磁波遮蔽効果のある、体
積固有抵抗10-1〜10-3Ωcmに保持しようとする
と、導電性材料の混入量を多くしなければならず
強度的に低下する欠点があり、一方充分な強度を
有するハウジングを製造しようとすると、導電性
が前記の値にならないという欠点があつた。この
ため、少ない導電性材料の添加量で良好な電磁波
遮蔽効果を有する電磁波遮蔽用組成物が希求され
ている。 〔発明の概要〕 本発明は上述の点に鑑みなされたものであり、
充分な強度と導電性を有する電磁波遮蔽用の製品
を製造しえる電磁波遮蔽用組成物を提供すること
を目的とする。 したがつて、本発明による電磁波遮蔽用組成物
は、熱可塑性樹脂に金属繊維を添加すると共に、
フエライトを前記熱可塑性樹脂100重量部に対し
1〜80重量部添加したことを特徴とするものであ
る。 さらに本発明による第二の電磁波遮蔽用組成物
は、熱可塑性樹脂に金属繊維を添加すると共に、
前記熱可塑性樹脂100重量部に対しフエライトを
1〜80重量部、脂肪酸アミドおよび金属石鹸から
なる群より選択された滑剤の一種以上を0.1〜2
重量部添加したことを特徴とするものである。 本発明によれば、金属繊維と共にフエライトを
適宜量添加しているので、電磁波遮蔽用成形品の
強度を低下せしめることなく、電磁波遮蔽効果を
良好にすることができるという利点がある。 また、本発明による第二の電磁波遮蔽用組成物
によれば、フエライトとともに、適宜量の滑剤を
添加し、さらに良好な電磁波遮蔽効果を達成でき
るとともに、金属繊維のフアイバボールの形成を
防止できるため、前記金属繊維を均一に分散で
き、金属繊維を一度に多量に投入可能になる。し
たがつて、作業性が著しく向上し、再現性が向上
するという利点がある。 〔発明の具体的説明〕 本発明を更に詳しく説明する。 本発明による電磁波遮蔽用組成物は、基本的に
は、熱可塑性樹脂中に金属繊維を混合したもので
あるが、このような熱可塑性樹脂は、基本的に限
定されるものではなく、従来この種の電子機器の
ハウジングなどに用いられる樹脂を有効に用いる
ことができる。たとえば、ポリプロピレン樹脂、
ABS樹脂、変性PPO樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、PPS樹脂などの一種以上で
あることができる。 本発明において用いられる導電性物質は、前述
のように金属繊維であるが、本発明に用いられる
金属繊維は基本的に限定されるものではない。た
とえば、びびり振動切削法、引抜き法あるいは溶
融紡糸法などによつて製造されたアルミニウム繊
維、ステンレス繊維、銅繊維、鉛繊維、タングス
テン繊維、モリブデン繊維、あるいはAl−Mgな
いしAl−CaなどのAl合金繊維、黄銅などのCu合
金繊維等の一種以上を有効に用いることができ
る。さらには完全焼鈍温度の85〜95%の焼鈍温度
で不完全に焼鈍された金属繊維などの一種以上を
用いることができる(特願昭59−183314号参照)。 本発明による熱可塑性樹脂への金属繊維の添加
量は、好ましくは金属繊維が5〜25容量%であ
り、単位体積あたりの存在本数は、好ましくは
500本/cm3以上である。金属繊維の添加量が5容
量%未満であること、充分な導電性を付与できな
い虞があり、また25容量%を超えると、電磁波遮
蔽用組成物の成形が困難になる虞を生じるからで
ある。また、単位体積あたりの存在本数が500
本/cm3未満であること、充分な導電性を発揮でき
ない虞があるからである。 このような組成物にフエライトを熱可塑性樹脂
100重量部に対し、1〜80重量部添加する。 本発明において使用されるフエライトは基本的
に限定されるものではない。たとえば、このよう
なフエライトの具体例としては、FeO,Fe2O3
すなわちマグネタイトFe3O4を代表例とする一般
式:Me2+Fe3+ 2O4(式中、MeはFe,Mg,Cu,
Ni,Co,Mn,Zn,Cdなどの2価の金属元素を
示す)で示されるスピネル型単元フエライト、前
記スピネル型単元フエライトの複合したものであ
る一般式Me2+Fe3+ 2O4−Me′2+Fe3+ 2O4(式中Me,
Me′は組合せを別にするFe,Mg,Cu,Ni,Co,
Mn,Zn,cdなどの2価の金属元素を示す)で示
されるスピネル型複合フエライト、さらには一般
式:Me2+0・6Fe2O3(式中、MeはSr、Ba、Pbな
どの2価の金属元素を示す)で示される六方晶型
フエライトなどを挙げることができる。なおスピ
ネル型単元フエライトはMe2+イオンとFe3+イオ
ンの結晶格子上の位置により、更に、正スピネル
型フエライト、一般式Me2+〔Fe3+ 2〕O4と逆スピ
ネル型フエライト、一般式Fe3+〔Me2+Fe3+〕O4
とに分けることができ、前者ではMe2+イオンは
Zn2+、Cd2+であり、後者ではMn2+、Fe2+
Co2+、Ni2+、Cu2+、Mg2+となる。スピネル型フ
エライトのうちで強磁性を示すものは逆スピネル
型であり、正スピネル型は常磁性である。スピネ
ル型複合フエライトは強磁性の逆スピネルと常磁
性の正スピネルとの固溶体であつて、Mn・
Fe2O4−ZnFe2O4、NiFe2O4−ZnFe2O4が高い透
磁率を示し有効である。 このようなフエライトを添加するとなぜ電磁波
遮蔽効果が向上するのか、必ずしも明らかではな
く、種々の理由が考えられる。 電磁波遮蔽効果を改良するためには、まず導電
率を向上せしめて電磁波を反射することにより、
電磁波遮蔽を行う方法および透磁率を向上させて
電磁波を吸収することにより電磁波遮蔽を行う方
法が考えられる。しかしながら、透磁率を向上さ
せると電磁波吸収効果は上昇するが、電磁波反射
効果は低下し、反対に電磁波反射効果向上させる
と(導電率を向上させる)、電磁波吸収効率が低
下するという二律背反の関係にあり、必ずしも透
磁率を向上させることにより電磁波遮蔽効果が上
昇するとは限らない。 上述のフエライトは高透磁率であるが、一般に
導電性は低いため電磁波吸収効果を改良すること
により、電磁波遮蔽効果を上昇させるものと考え
られるが、前述のように本発明においては金属繊
維を添加し、導電性を向上せしめることにより電
磁波遮蔽効果を改良することを基本としているた
めに、透磁率を向上させて電磁波吸収を促進する
ことは電磁波反射を主とする本発明の効果を低減
する方向にある。すなわち、透磁率を改良すれば
電磁波反射効果は低下しているばずであるので、
単に透磁率を改良したために電磁波遮蔽効果が向
上したとは考えにくい。 上述の点を考慮すると、フエライトの添加はこ
の透磁率の向上のほかに、金属繊維の酸化被膜形
成を抑制すること、また、フエライトが半導体と
しての性質を有していることから、フエライトそ
れ自身の導通効果、さらにフエライトを添加する
ことにより樹脂の剛性が向上するため金属繊維同
志の離間を防止できるなどの複合効果のために電
磁波遮蔽効果が向上するものを予想できる。 このようなフエライトは熱可塑性樹脂100重量
部に対し、1〜80重量部添加する。フエライトの
添加量が1重量部未満であると、フエライトを添
加した効果が表れず、一方80重量部を超えて添加
してもそれ以上電磁波遮蔽効果の向上は望めず、
また流動性が悪化するからである。最も好ましく
は8〜35重量部である。 このようなフエライトの粒径は好ましくは1〜
50μmであり、最も好ましくは、5〜20μmであ
る。1μmより小さいと、樹脂に添加したときの溶
融粘度を上昇させるため、金属繊維の切断などを
促進し、添加効果が認め難くなり、また、50μm
より大きいと、少量の添加により樹脂強度が低下
し実用性を損なう欠点を生じる可能性がある。 本発明による第二の電磁波遮蔽用組成物にあつ
ては、このような電磁波遮蔽用組成物にさらに、
脂肪酸アミドおよび金属石鹸からなる群より選択
された滑剤の一種以上を添加する。 このような滑剤は、金属繊維のフアイバボール
化、すなわち金属繊維が丸まつてボール状になる
ことを防止することにより、金属繊維およびフエ
ライト化合物が樹脂中に均一に分散するように添
加される。このため、本発明による電磁波遮蔽用
組成物を使用して製造された成形品は安定な電磁
波遮蔽効果を示すことになり、再現性よく電磁波
遮蔽用組成物を製造できるようになる。また、こ
の滑剤を添加することにより金属繊維を一度に多
量に添加可能にするとともに、押出機のノズルの
詰まりを防止でき、また金属繊維の切断を防止で
きるので、電磁波遮蔽効果も向上させることがで
きる。このような脂肪酸アミドとしては、たとえ
ばエチレンビスステアリン酸アミド、オキシステ
アリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチ
ン酸アミドなどの一種以上を例として挙げること
ができ、また金属石鹸としては、ステアリン酸カ
ドミウム、ラウリン酸カドミウム、リシノール酸
カドミウム、ナフテン酸カドミウム、2−エチル
ヘキソイン酸カドミウム、ステアリン酸バリウ
ム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸バリウ
ム、ナフテン酸バリウム、2−エチルヘキソイン
酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン
酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ステア
リン酸ストロンチウム、ステアリン酸亜鉛、ラウ
リン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、2−エチルヘキ
ソイン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、二塩基性ステア
リン酸鉛、ナフテン酸鉛、ステアリン酸スズ、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの一種以上を挙げることができる。 このような脂肪酸アミドおよび金属石鹸からな
る群より選択された滑剤の一種以上は、熱可塑性
樹脂100重量部に対し、0.1〜2重量部、好ましく
は0.5〜1.5重量部添加される。滑剤の添加量が0.1
重量部未満であると、滑剤を添加した効果がな
く、一方2重量部を超えると、樹脂成形品に機械
強度が不足する虞を生じるからである。 次に本発明の実施例について説明する。 実施例 1 ABS樹脂100重量部に対し、径30μm、長さ2
mm、アスペクト比67のAl繊維を22容量%(72重
量部)滑剤としてエチレンビスステアリン酸アミ
ド1.2重量部を添加するとともに、フエライトと
してFe3O4、SoO・6Fe2O3をそれぞれ添加量を変
化させて添加し、電磁遮蔽効果を測定した。測定
はタケダ理研製のシールド材評価器(TR−
17301)とスペクトルアナライザー(TR−4172)
を併用し、磁界波(SEH)〔100MHz〜600MHzの
平均値で示す〕について行つた。 結果を第1図に示す。図中〇はFe3O4、□は
SrO・6Fe2O3の電磁波遮蔽効果を示す。また、
Fe3O4、SrO・6Fe2O3の添加量が0のデータは従
来の電磁波遮蔽用組成物の電磁波遮蔽効果を示す
ものである。 この第1図より明らかなように、Fe3O4
SrO・6Fe2O3を添加しない場合、電磁波遮蔽効
果は磁界波で42dBであつた。 これに対し本発明による電磁波遮蔽用組成物に
あつては磁界波にあつても66dB以上にも達する
ことができ、また比較的遮蔽の容易な電界波につ
いては、この測定装置の測定限界75dBを超える
値が得られ、電磁波遮蔽効果が著しく向上してい
ることがわかつた。 次ぎに、20℃/50%RH→50℃/85%RH→20
℃/50%RH→−20℃→20℃/50%RH→50℃/
30%RH→20℃/50%RH→−20℃の湿熱サイク
ルを一工程2時間合計16時間で10サイクル行つた
ときの電磁波遮蔽効果の低下率を測定した。 結果を第2図に示す。図中〇はFe3O4を樹脂
100重量部に対し17.2重量部添加した本発明によ
る電磁波遮蔽用組成物であり、×はFe3O4を添加
していない従来の電磁波遮蔽用組成物の結果を示
すものである。なお、両組成物のAl繊維の添加
量は上述と同じ72重量部であつた。 この第2図より明らかなように、磁界波におけ
る従来の電磁波遮蔽用組成物の電磁波遮蔽効果は
湿熱サイクル後、42dBから13dB(31%に低下)
に低下しているが、本発明による電磁波遮蔽用組
成物においては、66dBから65dB(98%に低下)
と低下率が小さいことがわかつた。 実施例 2 ABS樹脂100重量部に対し、径30μm、長さ2
mm、アスペクト比67のAl繊維を22容量%(72重
量部)を添加するとともに、SrO・6Fe2O4を17.2
重量部添加した電磁波遮蔽用組成物を製造した。
このときのABS樹脂とAl繊維との混練速度は1
Kgあたり25分を要した。比較として実施例1のよ
うにエチレンビスステアリン酸アミドを1.2重量
部添加した場合は1Kgあたり12〜13分で良好に混
練可能であつたから、滑剤の添加によつて混練時
間は約半分に短縮できることが明らかになつた。 このような電磁波遮蔽用組成物より試験片を製
造し、電磁波遮蔽効果を測定した。結果を下記の
第1表にとともに示す。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明による電磁波遮蔽
用組成物は、良好な電磁波遮蔽効果を有する電磁
波遮蔽用製品を製造することができるとともに、
滑剤を併用することにより作業性良く電磁波遮蔽
用組成物を製造することも可能になるという利点
がある
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電磁波遮蔽用組成物の電
磁波遮蔽効果を測定したときのグラフ、第2図は
湿熱サイクルによる電磁波遮蔽効果の低下を示す
グラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂に金属繊維を添加するととも
    に、フエライトを前記熱可塑性樹脂100重量部に
    対し1〜80重量部添加したことを特徴とする電磁
    波遮蔽用組成物。 2 熱可塑性樹脂に金属繊維を添加するととも
    に、前記熱可塑性樹脂100重量部に対しフエライ
    トを1〜80重量部、脂肪酸アミドおよび金属石鹸
    からなる群より選択された滑剤の一種以上を0.1
    〜2重量部添加したことを特徴とする電磁波遮蔽
    用組成物。
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JPWO2018225567A1 (ja) * 2017-06-05 2020-04-02 株式会社アレステクノロジー 成形品、食品製造装置用部品及び食品製造用高分子製品

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS586200A (ja) * 1981-07-02 1983-01-13 防衛庁技術研究本部長 電波吸収体

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