JPH0359615B2 - - Google Patents

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JPH0359615B2
JPH0359615B2 JP54000861A JP86179A JPH0359615B2 JP H0359615 B2 JPH0359615 B2 JP H0359615B2 JP 54000861 A JP54000861 A JP 54000861A JP 86179 A JP86179 A JP 86179A JP H0359615 B2 JPH0359615 B2 JP H0359615B2
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waveform
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vector quantization
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Yasuo Matsuyama
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、入力波形の有している情報量を分析
部側で圧縮し、その冗長度の少なくなつた情報を
用いて合成部側で波形を生成し、これを分析部側
への入力波形に対する低情報量の近似表現である
とみなす波形分析合成装置に関するものである。
[用語の説明] あらかじめ、発明の名称と特許請求の範囲に記
載の事項における用語の意味するところを明示し
ておく。
ベクトル量子化とは、一定区間の入力波形をベ
クトルとみなし、これをあらかじめ作成しておい
た有限個のベクトル要素から成る固定された集合
中の要素ベクトルの一つに置き替えることにより
情報圧縮を図る手法をいう。この有限個のベクト
ルから成る集合をベクトル量子化符号帳といい、
その中の各ベクトル要素をベクトル量子化符号語
という。ベクトル量子化符号語には、固有の番号
を与えておく。
分析部とは、固定されたベクトル量子化符号帳
を内蔵し、与えられた入力系列をベクトル量子化
符号語の番号系列に変換する部分をいう。
合成部とは、分析部より出力された番号系列
を、各番号に対応するベクトル量子化符号語を用
いて再び波形に変換する部分をいう。
トレーニング系列とは、ベクトル量子化符号帳
を前もつて作成するために用いるベクトルデータ
系列をいう。波形のベクトル系列とは、ベクトル
の集まりが時間のような連続した線形インデクス
をもつ形態となつているものである。スカラー波
形に対しては、波形を一定区間ごとにグループ化
したものをベクトルとみなして、ベクトル系列を
作れる。
集合要素数とは、ベクトル量子化符号帳を構成
するベクトル量子化符号語の数をいう。
集合初期値とは、その集合中の要素、すなわち
ベクトル量子化符号語に対して、計算操作が行わ
れる場合、それに先立つてあらかじめ割り当てて
おく値である。
許容収束誤差率とは、=ベクトル量子化符号帳
を作成する計算の過程でベクトル量子化符号帳を
逐次的に性能改善しているときに、その計算によ
り得られる最適性能からのずれの許容限界を表す
数値である。
距離の総和とは、この性能を表す量で、総合距
離ともいい、トレーニング系列中の各ベクトルと
ベクトル量子化符号帳との最短距離を、全てのベ
クトルについて加えたものである。これは、平均
値と等価である。
最小化の繰り返しとは、計算途中のベクトル量
子化符号帳が与えられたときに、トレーニング系
列に対する距離の総和がさらに小さくなるベクト
ル量子化符号帳を得ることを意味する。
代表点ベクトルの番号とは、ベクトル量子化符
号語に与えられた固有の番号のことである。代表
点ベクトルの番号系列とは、入力ベクトル系列の
各ベクトルに対応するベクトル量子化符号語の番
号の連続をいう。
スペクトル形状パラメータベクトルとは、スペ
クトルモデルの推定次数をMとしたときに、M+
1個の自己相関関数、あるいは自己回帰モデルに
おけるゲインとM個の自己回帰係数、あるいはそ
のゲインとM個の偏自己相関係数、あるいはその
ゲインとM個の線スペクトル対係数のように、同
一のスペクトルを指定し、1対1の対応を有する
パラメータの組を一つのベクトルとみなしたもの
を意味する。以後、自己回帰モデルのゲインのよ
うなスペクトルのレベルを表すゲインを、単にゲ
インとよぶ。
デイジタル逆フイルタとは、与えられた入力波
形のスペクトルを平滑化する目的を有するデイジ
タルフイルタで、自己回帰型の場合には、Ao
(z)/σoの形をしている。ここに、nはデイジ
タル逆フイルタに付けられた番号であり、また
Ao(z)=1+ao1z-1+…+aoMz-Mとし、z-1は単
位時間遅れを表す。σoがゲインである。
デイジタル逆フイルタ群とは、同一の入力波形
をもつようにデイジタル逆フイルタを並列に配置
した一群をいう。
デイジタル形成フイルタとは、与えられた入力
波形に対してスペクトル形成を行うもので、自己
回帰型の場合には、σo/Ao(z)の形をしてい
る。
デイジタル逆フイルタの出力の自乗の総和と
は、デイジタル逆フイルタの毎時刻の出力を自乗
した値をあらかじめ決めておいた一定時間分だけ
加算することを意味する。
単位パワーをもつ駆動信号源とは、時系列とし
ての分散が1であつてデイジタル形成フイルタへ
の入力となる信号源のことである。
[従来の技術] 情報の高度な圧縮を図るための波形分析合成装
置においては、従来から、情報源の系列をベクト
ル化し、その各ベクトルと標準パターンとしての
ベクトル集合とを比較し、このベクトル集合の要
素の一つで代替させるという手法がとられてい
た。例えば、E.E.Hilbert,Joint Classification
and Data Compression of Multidimensional
Information Sources−Application to ERTS,
IEEE International Conference on
Communications,June,1975,pp.27−(6−
11)がある。しかしながら、この文献の手法にお
いては、各入力ベクトルに対して、一々標準パタ
ーン集合としてのベクトル集合を分析部で求め、
これを表現する情報を入力情報の符号語に加えて
合成部に伝送する必要がある。この場合、毎回の
標準パターン集合の作成という計算時間の莫大な
浪費による情報処理の著しい時間遅れ、そして分
析部に入力があるたびに標準パターン集合を合成
部に伝送するという情報量の無駄が生じる。従つ
て、高度な情報の圧縮を行おうとすると、標準パ
ターン集合の表現と、その要素数に制限が生じ
る。このため、合成波形の品質を保つためには、
標準パターン集合の作成の自動化(機械学習論に
おける教師無しの学習)は無理で、これを教師有
りの学習にしたり、また一度標準パターン集合を
求めた後でさらに入力全体に対する標準パターン
のその又パターンの特徴抽出を行うという次段の
操作が必要となつていた。
また、標準パターン集合を入力が印加される前
にあらかじめ作成しておくという考え方が有るこ
とはあつたが、特開昭51−93105にあるように、
波形入力端子とはもう一つ別に文字系列情報のよ
うな重大な補助情報を必要としていた。文字系列
は、極限的に情報圧縮された入力音声情報である
から、情報圧縮を目的とする波形分析合成装置と
しては、本来の目的を逸脱した工夫である。
[発明が解決しようとする課題] 情報量の圧縮比が高く、それでいて合成部側の
出力系側が分析部への入力系列に対して、両者間
の距離が小さいという意味で良い近似となるよう
な性能を有する波形分析合成装置を実現しようと
するとき、分析部と合成部の双方に標準パターン
として取り扱うベクトル要素の集合を内蔵させる
という手法が有効であり、本発明以前にも存在し
ていた。しかしながら、本発明以前の手法におい
ては、標準パターンベクトル集合を作成する手法
に欠陥があつた。すなわち、入力系列ごとに毎回
異なる標準パターンベクトル集合を、一般性のな
い方法で作成し、これを用いて情報圧縮を行つた
り、また音声波形の場合には文字系列を補助情報
として入力していた。
これらの手法は、入力波形ごとの標準パターン
集合の計算という計算時間の浪費、オーバーヘツ
ドとなる情報量の浪費、文字系列という情報圧縮
の最終形態を使つてしまうという目的逸脱といつ
た欠点を有している。
本発明は、あくまでも波形系列だけを必要なト
レーニング系列とし、内蔵する標準パターン集合
(ベクトル量子化符号帳)はどの入力に対しても
固定しておく形にして、情報圧縮性能の高い波形
分析合成装置を得ることを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の波形分析
合成装置においては、次のようなベクトル量子化
符号帳作成装置を使用する。この部分は、トレー
ニング系列を受け取り、ベクトル量子化符号帳を
計算により求める。そして、このベクトル量子化
符号帳を分析部と合成部に一たび渡した後は、ベ
クトル量子化符号帳作成装置は切り離すことがで
きる。
本発明においては、ベクトル量子化符号帳を生
成するために、次のように時間的に順序性のある
繰り返し演算を行う。
第1ステツプ(ループカウントはk=0) ベクトル量子化符号帳の要素数NとN個の初期
値ベクトルの集合C[0]、そして許容誤差率ε
(小さな正の数)を必要とされる設計仕様として
与える。
次いで、Nに対して十分大きな数、L個のベク
トルからなるトレーニング系列が与えられる。そ
して、総合距離の初期値D[0]は、非常に大き
な値に設定しておく。
次いで、第2ステツプに移る。
第2ステツプ(ループカウントはk) kを1だけ増やす。トレーニング系列中の各ベ
クトルに対して、C[k−1]の中のベクトル量
子化符号語のうち、最も距離の近いものを選び、
その番号を各トレーニングベクトルに付ける。こ
のとき同時に、トレーニング系列とC[k−1]
との間の総合距離D[k]が得られる。
もし、D[k]が以前の値とε以下しか違わな
ければ、C[k−1]を設計されたベクトル量子
化符号帳Cとみなし、計算を終了する。そうでな
ければ、第3ステツプに進む。
第3ステツプ トレーニング系列の中の番号付けされたベクト
ルを用いて、その番号に対応するベクトル量子化
符号語を更新し、総合距離がより小さい値となる
ベクトル量子化符号帳C[k]を求める。これは、
例えば次のような方法で計算される。まず、トレ
ーニング系列のうちでそれぞれ同じ番号が付いて
いるベクトルをまとめる。すなわち、トレーニン
グ系列の各ベクトルをそれらに付けられた番号に
より分類し、分割を作る。この分割ごとの総合距
離を最小とするベクトル、すなわち一般化された
重心ベクトルを求める。ここで得られた、一般化
された重心ベクトルの集合がC[k]である。C
[k]を求めた後、第2ステツプに戻る。
分析部は、入力波形が与えられたときに、波形
ベクトルとベクトル量子化符号帳の中の各符号語
との距離を求め、最も距離の小さい符号語を選
び、その番号を出力する。
合成部では、分析部側から与えられたベクトル
量子化符号語の番号系列をベクトル量子化符号語
の系列に直し、これを入力波形ベクトルの情報圧
縮された近似波形ベクトルとみなす。特許請求の
範囲第1項記載の波形分析合成装置はこのような
情報圧縮を行うものである。
特許請求の範囲第2項記載の波形分析合成装置
は、スペクトルの意味での情報圧縮の手段となつ
ている。すなわち、入力波形を情報圧縮して合成
波形を得るときに、波形の形状そのものではなく
て、入力波形のスペクトル形状を表す情報量を圧
縮し、それでいて出力波形のスペクトル形状が入
力波形のスペクトルの良い近似になつているとい
う効果を求める波形分析合成装置である。
この場合、ベクトル量子化符号帳を作成するた
めのトレーニング系列は、スペクトル形状パラメ
ータベクトルの系列である。
また、分析部における符号ベクトル選択回路
は、ベクトル量子化符号語を選ぶ前に、一定区間
ごとの波形から、線形予測法のような通常の手法
によりスペクトル形状パラメータベクトルを求め
る操作を含んでいる。
合成部側では、合成波形生成回路が、スペクト
ル形状パラメータベクトルの形をしているベクト
ル量子化符号語を用いて、デイジタル形成フイル
タのパラメータ設定を行い、これに単位パワーの
白色雑音やパルス列を印加して、出力波形を合成
する。
特許請求の範囲第3項記載の波形分析合成装置
は、スペクトル形状を表す情報を圧縮する場合
に、与えられた入力波形からスペクトル形状パラ
メータベクトルを抽出することをせずに、直接的
にベクトル量子化符号帳の中の符号語を選ぶこと
ができる手段を与えている。
これは、ベクトル量子化符号帳の符号語のそれ
ぞれをデイジタル逆フイルタとして作成し、それ
らを並列化した構成になつているデイジタル逆フ
イルタ群を用いるものである。このとき入力波形
は、各デイジタル逆フイルタに並列に入力され
る。そして各逆フイルタの出力の自乗値を一定時
間だけ総和した量を求め、その値が最も小さい逆
フイルタを選択する。すなわちこの逆フイルタの
番号を出力する。なお、逆フイルタがAo(z)/
σoのようにゲイン付きの場合にはさらに(自乗値
の総和回数)×logcσo 2を加えた値により比較す
る。
単一のデイジタル逆フイルタではなくて、デイ
ジタル逆フイルタ群としてベクトル量子化の符号
帳を用いる場合には、単なる設計的事項以上の意
味が存在する。これは、波形とベクトル量子化符
号帳中の各符号語との距離をスペクトル形状パラ
メータベクトル、例えばM+1個の相関関数、を
計算することなしに、直接に計算できることであ
る。そして、この場合には、相関関数の意味でな
くて、より精度の良い共分散関数の意味で最小距
離を見つけていることになる。
合成部側は、特許請求の範囲第2項記載の波形
合成部に対して、若干異なる工夫を必要とする場
合が生ずる。これは、デイジタル逆フイルタ群が
単位ゲインの場合に起こる。その場合、分析部側
では入力波形のスペクトルゲインは、符号語選択
のときに見つかつた逆フイルタ出力自乗和の最小
値を総和回数で割つた値とする。従つて、情報圧
縮のためには、このスカラー値を符号化する必要
がある。このとき、情報圧縮性能の良いスカラー
符号帳をあらかじめ分析部と合成部に用意してお
くと全体の波形分析合成装置の情報圧縮性能が良
くなる。スカラーはベクトルの特別な場合である
ので、「課題を解決する手段」のところで与えた
計算法が使用できる。以後このようなゲインのた
めの符号帳を、必要に応じてゲイン符号帳とよぶ
ことにする。
デイジタル逆フイルタ群が単位ゲインの場合に
は、このように前もつてゲイン符号帳を分析部と
合成部に配備しておく必要がある。分析部では、
上に述べた方法でゲイン符号帳から符号語を一つ
選びその番号を伝送する。合成部では、これをゲ
イン値に直し、デイジタル形成フイルタのパラメ
ータを設定する。合成部においてはこの部分が、
第2項の場合と異なる。
デイジタル逆フイルタ群の中の各逆フイルタが
ゲインをもつているときは、合成部は、第2項の
場合と同様の構成でよい。
[作用] ベクトル量子化符号帳の設計においては、与え
られたトレーニング系列に対してベクトル量子化
符号語数N、ベクトル量子化符号帳の初期値C
[0]、許容収束誤差率εを必要な設計規範として
最終的なベクトル量子化符号帳Cを作成できるの
で、教師無しの学習方式となり、ベクトル量子化
符号帳の作成中に人知を介入させる必要がない。
また、トレーニング系列中のベクトル数Lは、N
に対して十分に大きくとれ、さらに、作成中のベ
クトル量子化符号帳のトレーニング系列に対する
性能は総合距離として捉えているので、このベク
トル量子化符号帳はトレーニング系列の有してい
るパターンの特徴を極めて効果的に吸収すること
ができる。
さらに、以上のような特質をもつベクトル量子
化符号帳は、分析部に入力系列が与えられる前
に、あらかじめ分析部と合成部の両方に与えられ
る。これにより、分析部に入力が与えられたとき
に、この入力ごとにベクトル量子化符号帳を求め
てその全体を情報伝送するという必要は、全くな
い。
分析部に入力系列が加えられたときには、入力
ベクトル1つに対してベクトル量子化符号語を1
つ指定する情報量「log2N〓ビツトに情報圧縮さ
れる。ここに〓●〓は、その数を越える整数のう
ちで最小のものを意味する。このとき、使用され
る情報量の比は、 「log2N〓/(入力ベクトル1つを表す情報量) であり、十分に小さくなる。
合成部においては、分析部から送られてきた番
号系列をベクトル量子化符号語系列に戻し、これ
を出力する。以上が、特許請求の範囲第1項記載
の波形分析合成装置の作用である。
次に、特許請求の範囲第2項記載の波形分析合
成装置の作用は、次の通りである。音声波形や不
規則振動波形については、分析部への入力波形と
合成部への入力波形との両者がスペクトルの意味
で距離が近いことを求めることが通常である。こ
の場合には、良く知られた線形予測法などにより
波形のトレーニング系列をスペクトル形状パラメ
ータベクトルの系列に変換しておき、このトレー
ニング系列を用いて、「課題を解決するための手
段」の項における特許請求の範囲第1項記載の波
形分析合成装置に対する方法と同様にして、ベク
トル量子化符号帳を求める。ただし、この場合に
は、ベクトル量子化符号語は、スペクトル形状パ
ラメータベクトルの形をしている。このベクトル
量子化符号帳をあらかじめ分析部と合成部に配備
しておく。その後、分析部では、入力波形が与え
られたときに、線形予測法などの通常の手法によ
りそのスペクトル形状パラメータベクトルを得
て、ベクトル量子化符号帳との間の距離計算を行
い、最も距離の小さいベクトル量子化符号語と番
号を合成部側に出力する。
合成部側では、この番号をベクトル量子化符号
語に戻し、スペクトル形状パラメータベクトルに
よりデイジタル形成フイルタにパラメータを設定
し、これに単位パワーをもつ白色雑音やパルス列
を印加して出力波形を得る。
このとき、使用される情報量の比は、 「log2N〓/(1フレームの波形を表す情報量) であり、音声の場合には、1/100以下になる。こ
こに、フレームとは、スペクトルを求めるために
使用される波形の一定区間を意味する。
次に、特許請求の範囲第3項記載の波形分析合
成装置の作用について説明する。これも、第2項
の場合と同様に、スペクトルの意味での情報圧縮
を行う場合である。この場合、作成しておいたベ
クトル量子化符号帳の各符号語は、スペクトル形
状パラメータベクトルと等価なデイジタル逆フイ
ルタの形態とし、ベクトル量子化符号帳全体を並
列配置されたデイジタル逆フイルタ群とする。こ
のデイジタル逆フイルタ群中の各逆フイルタに対
して、一定フレーム間だけ入力波形を並列に入力
し、この間の出力の自乗和を計算する。
逆フイルタが単位ゲインの場合には、これらの
自乗和が最小となる逆フイルタを選べば、入力波
形から直接に符号語が得られる。この場合「課題
を解決するための手段」の項で述べたように、そ
の最小値をフレーム長で割つた値とゲイン符号帳
との比較により、ゲインについても符号化でき
る。合成部においては、分析部から送られてくる
スペクトル形状パラメータベクトルを指定する番
号系列とゲインを指定する番号系列を内蔵してい
る符号帳を用いて復号し、デイジタル形成フイル
タのパラメータ値を設定する。そして、単位ゲイ
ンの駆動信号を印加して合成波形を生成する。合
成部は、このように比較的に簡単である。
デイジタル逆フイルタ群中の各デイジタル逆フ
イルタがゲイン付きのときには、デイジタル逆フ
イルタの出力の自乗和にさらに、(各逆フイルタ
のゲインの自乗の自然対数値)×(フレーム長)を
加えた値を比較する。これが最小となる逆フイル
タを選びその番号を伝送する。このようにして、
入力波形から直接に符号語が求まる。合成部は、
この番号をスペクトル形状パラメータベクトルに
直し、これによりデイジタル形成フイルタのパラ
メータを設定する。そして単位パワーの駆動信号
を印加し、合成波形を得る。
[実施例] 実施例について、図面を参照して説明する。第
1図は、ベクトル量子化による波形分析合成装置
の構成を示している。1で示される部分はトレー
ニング系列の入力端子である。これが2で表され
るベクトル量子化符号帳作成装置に入力され、ベ
クトル量子化符号帳を生成する。このベクトル量
子化符号帳は、3で示される分析部に対して4で
示される入力端子から与えられる。また、5で表
される合成部に対しては、6で表される入力端子
から与えられる。その後は4と6の部分のスイツ
チは切り外してよい。7で示された部分は分析部
におけるベクトル量子化符号帳の記憶回路であ
る。8で示される部分は波形の入力端子である。
この入力は、9で示される距離比較回路において
ベクトル量子化符号帳の各符号語と比較され、距
離が最小となる符号語の番号が10で表される端
子から出力される。11で表される部分は、合成
部側におけるベクトル量子化符号帳を記憶する回
路である。12で表される合成波形生成装置は、
13で示される端子から入つてくる番号系列をベ
クトル量子化符号語に変換し、合成部側の出力波
形を作る。この合成波形は、14で表される端子
から出力される。
第2図は、特許請求の範囲第2項に対応する場
合、すなわちスペクトルの意味で情報圧縮におけ
る9の部分の実施回路を詳しくしたものである。
入力端子8から入つた波形は、16で示される部
分において一定フレームごとにスペクトル形状パ
ラメータベクトルに変換される。音声波形の入力
のときには、この部分でピツチも求めておき17
の部分にこのピツチ情報を送つておく。17で
は、ピツチ間隔を2進値で表しておく。15は、
7のベクトル量子化符号帳と16のスペクトル形
状パラメータベクトルとを比較し、距離の最も小
さいベクトル量子化符号語を選びその番号を選ぶ
回路である。この値は18に送られ、ここで17
の出力と合わせられて10から符号語として出力
される。
第3図は同じく特許請求の範囲第2項、すなわ
ちスペクトル情報圧縮の場合における第1図12
の部分を、より詳しくした実施回路である。13
から入つてきた符号系列は、19による部分で2
つに分離される。まず、スペクトル形状パラメー
タベクトルに関するものは、20に送られる。こ
の20では、ベクトル量子化符号帳を使つてデイ
ジタル形成フイルタ21のパラメータを設定す
る。19において分離された符号のもう一方は2
2に送られ、ここで、これに基づいて、単位ゲイ
ンの白色雑音かあるいは指定されたピツチ周期を
もつパルス列が用意される。この駆動信号が21
に印加され、出力波形が合成されて端子14から
出力される。
第4図は、デイジタル逆フイルタ群を用いて分
析部を実現する場合の構成を詳しく示した実施例
である。この場合、符号帳は、経路23通つて、
デイジタル逆フイルタ群25を設定し、経路24
を通つてゲインのスカラー符号帳を27に設定す
る。デイジタル逆フイルタ群の出力の自乗和は、
26の部分で並列に計算され、27に送られる。
この27の部分では、その値が最小となるフイル
タの番号を見つける。また、その最小値をフレー
ム長で割り、それに最も近い符号語をゲイン符号
帳から選ぶ。もし、入力波形が、音声のようにピ
ツチ情報をもつ場合には、この27の部分でピツ
チを得ておく。逆フイルタの出力を用いれば、簡
便で精度の高いピツチ抽出ができる。以上のよう
に得られた情報が一まとめにされて端子10から
出力される。合成部は、これを受けて、スペクト
ル形状パラメータベクトル、ゲイン、ピツチを復
号化し、デイジタル形成フイルタにより、出力波
形を合成する。
音声のようにピツチ情報が必要な場合を想定し
て9,16,27はピツチ抽出の機能をもつてい
るが、脳波等のようにピツチを必要としない場合
には、ピツチ抽出機能はもちろん省いてよい。
第5図は、「課題を解決するための手段」にお
いて与えておいた、ベクトル量子化符号帳の作成
法を表すフローチヤートである。28で表される
部分は、ベクトル量子化符号帳作成の計算手順の
第1ステツプ、すなわち、初期化に対応してい
る。29で表される部分は、第2ステツプにおけ
るトレーニング系列の各々のベクトルを番号付け
し、総合距離を求め、収束判定する部分である。
収束とみなされたときには30に移り、その段階
でのベクトル量子化符号帳を採用して計算を終了
する。31で表される部分は、ベクトル量子化符
号帳作成の第3ステツプである。ここでは、一般
化された重心のように総合距離を改善するベクト
ル量子化符号語を計算してベクトル量子化符号帳
をアツプデートする。この部分の終了後は、再び
29で表される部分に戻る。
[発明の効果] 本発明は、以上説明したように構成されている
ので、以下に記載されているような効果をもたら
す。
ベクトル量子化符号帳は、分析部と合成部にあ
らかじめ与えておく。そして、その後入力波形を
与えて各入力ベクトルとの距離が最も小さいベク
トル量子化符号語を選択し番号を出力する。合成
部では、この番号をベクトル量子化符号語に戻
し、合成波形系列とする。従つて、各入力系列ご
とにベクトル量子化符号帳を求めるという従来の
計算の無駄がない。更に、各入力系列ごとにベク
トル量子化符号帳を表す情報を送るという従来型
の情報オーバーヘツドがないので情報圧縮率が良
い。
そして、本発明によるベクトル量子化符号帳の
作成法そのものも、次のような優れた性質を有し
ている。すなわち、ベクトル量子化符号帳の作成
においては、最初に符号語数、ベクトル量子化符
号帳の初期値、許容収束誤差率を、必要とされる
設定値として指定した後は、人知を介さないで計
算結果を出すという教師無しの学習となつてお
り、教師有りの学習に比べて簡便である。
またこのときの計算に使用される評価規範とし
ては、十分に大きなトレーニング系列全体に対す
る総合距離を用いているので、ベクトル量子化符
号帳は、トレーニング系列が有しているパターン
の特徴を正しく抽出できる。
分析部への入力波形と合成部の出力波形が、ス
ペクトルの意味で距離的に近いことを保ちつつ情
報圧縮を行う形の波形分析合成装置においては、
特許請求の範囲第2項のようにスペクトル形状パ
ラメータベクトルの形にベクトル量子化符号帳を
作成する。このときは、「作用」のところべ述べ
たように著しい情報圧縮が可能になる。合成部
は、ベクトル量子化符号語に対応するデイジタル
形成フイルタを設定し、これに駆動信号を与える
形となるので、比較的に簡単な回路構成となる。
さらに、スペクトル形状パラメータベクトルの
形になつているベクトル量子化符号帳をデイジタ
ル逆フイルタ群として実現すると、分析部への入
力波形に対して逆フイルタの出力の自乗和の最小
値を捜すだけで、スペクトル形状の符号語が得ら
れる。ただし、逆フイルタがゲインをもつている
場合には、逆フイルタの出力の自乗和に「問題を
解決するための手段」で説明したデイジタル逆フ
イルタのゲインによるバイアス項を加えたものの
最小値を求める。いずれの場合においても、入力
波形から直ちにスペクトル符号語が求まるので、
極めて高速な動作が可能となり、実時間で分析が
終了する。合成部は、「実施例」のところで説明
したように、特許請求の範囲第2項の場合とほぼ
同様となり、比較的に小さな回路構成で済む。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のベクトル量子化を用いた波
形分析合成装置の一実施例を示すブロツク図であ
る。第2図は、入力波形を、スペクトルの忠実さ
をもとめる意味で情報圧縮するときに、分析部の
符号化部分を詳しく表したブロツク図である。第
3図は、この場合における合成部の出力波形生成
部を詳しく表したブロツク図である。第4図は、
同じく入力波形をスペクトルの意味で情報圧縮す
るときに、分析部のベクトル量子化符号帳を、デ
イジタル逆フイルタ群として実現する場合を説明
するブロツク図である。第5図は、本発明におけ
るベクトル量子化符号帳作成装置において行われ
る計算のステツプを、フローチヤートとして表し
たものである。 1……トレーニング系列入力端子、2……ベク
トル量子化符号帳作成装置、3……分析部、4…
…分析部へのベクトル量子化符号帳の伝送路、5
……合成部、6……合成部へのベクトル量子化符
号帳の伝送路、7……分析部におけるベクトル量
子化符号帳記憶回路、8……波形入力端子、9…
…符号化回路、10……符号語出力端子、11…
…合成部におけるベクトル量子化符号帳記憶回
路、12……合成波形生成装置、13……符号語
系列入力端子、14……合成波形出力端子、15
……スペクトル形状パラメータベクトルとベクト
ル量子化符号帳との比較判定回路、16……スペ
クトル形状パラメータベクトル抽出回路、17…
…ピツチ間隔の符号化回路、18……合成符号語
作成回路、19…合成符号語の分離回路、20…
…スペクトル形状パラメータベクトル量子化符号
帳によるデイジタル形成フイルタ設定回路、21
……デイジタル形成フイルタ、22……駆動信号
の生成回路、23……ベクトル量子化符号帳伝送
経路、24……ゲイン符号帳伝送経路、25……
単位ゲインのデイジタル逆フイルタ群、26……
比較判定量計算回路、27……符号語生成回路、
28……初期値設定部分、29……最小距離要素
の発見、ベクトルの番号付け、収束判定を行う部
分、30……計算したベクトル量子化符号帳を採
用し、計算を終了する部分、31……新たなベク
トル量子化符号帳を計算する部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トレーニング系列として用意された波形のベ
    クトル系列に対して、集合要素数と集合初期値そ
    して許容収束誤差率を必要な指定値として与えた
    後、このトレーニングベクトル系列全体に対する
    総合距離の最小化を反復して行い、その最小化の
    繰り返しの最終結果として得られる代表点ベクト
    ルの有限集合を、各代表点ベクトル毎に番号付け
    を行つた後、あらかじめ分析部と合成部に用意
    し、その後トレーニングベクトル系列とは別のベ
    クトル系列が入力として与えられたときに、分析
    部ではその代表点ベクトルの集合の中から各入力
    ベクトルと最も距離の近い代表点ベクトルを一つ
    選択し、これによつて得られる代表点ベクトルの
    番号系列を出力し、合成部においてはその伝送さ
    れてきた番号に対応する代表点ベクトルを代表点
    ベクトル集合の中から選んで出力ベクトル系列を
    生成し、これを入力ベクトル系列の近似として扱
    う波形分析合成装置。 2 代表点ベクトル集合の中の各代表点ベクトル
    がスペクトル形状パラメータベクトルとなつてお
    り、入力波形系列が与えられたときに、その入力
    波形のスペクトル形状パラメータベクトルと最も
    距離の近い代表点ベクトルの番号を分析部で選択
    して出力し、合成部では伝送されてきた番号を対
    応しているスペクトル形状パラメータベクトルに
    戻し、このスペクトル形状パラメータベクトルに
    より指定されるスペクトルを有する波形を入力波
    形の近似値とみなす特許請求の範囲第1項記載の
    波形分析合成装置。 3 分析部においては、スペクトル形状パラメー
    タベクトルの代表点集合を並列化したデイジタル
    逆フイルタ群として実現し、また合成部において
    は同じスペクトル形状パラメータベクトルの代表
    点集合をメモリーに保持し、各スペクトル形状パ
    ラメータベクトルを設定値として取り入れること
    のできるデイジタル形成フイルタを有し、分析部
    のデイジタル逆フイルタ群に並列に与えられる波
    形入力に対して、出力の自乗の総和が最小となる
    一つのデイジタル逆フイルタを選び、その番号を
    分析部から出力し、合成部では伝送されてきたこ
    の番号に対応するスペクトル形状パラメータベク
    トルをデイジタル形成フイルタに設定し、合成部
    側で用意した駆動信号をこのデイジタル形成フイ
    ルタに印加することによつて出力波形を得る特許
    請求の範囲第2項記載の波形分析合成装置。
JP86179A 1979-01-06 1979-01-06 Coder using digital reverse filter group and decoder for it Granted JPS5592061A (en)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5193105A (ja) * 1975-02-13 1976-08-16

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5193105A (ja) * 1975-02-13 1976-08-16

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