JPH0357906B2 - - Google Patents

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JPH0357906B2
JPH0357906B2 JP57135055A JP13505582A JPH0357906B2 JP H0357906 B2 JPH0357906 B2 JP H0357906B2 JP 57135055 A JP57135055 A JP 57135055A JP 13505582 A JP13505582 A JP 13505582A JP H0357906 B2 JPH0357906 B2 JP H0357906B2
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JP
Japan
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reactivity
reaction zone
butane
closest
catalyst
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JP57135055A
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JPS5929679A (ja
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Asaeru Parumaa Deebitsudo
Kurausu Horutsuhauaa Yurugen
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BP Corp North America Inc
Original Assignee
BP Corp North America Inc
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Publication date
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Publication of JPH0357906B2 publication Critical patent/JPH0357906B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Furan Compounds (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はn−ブタンの無水マレイン酸への接触
気相酸化に関するものである。更に具体的には、
本発明は無水マレイン酸の改良製造方法に関する
ものであり、その方法においては、(1)n−ブタン
成分の多い酸化用原料油を、反応性に関して等級
をつけた触媒の一つの固定床を含む伝熱媒体で冷
却された管状反応帯域の中で、n−ブタンの一貫
流転化率を比較的低く、無水マレイン酸へ酸化
し、(2)反応器流出物を反応帯域から取り出し、無
水マレイン酸の大部分をそれから分離し、(3)分離
後に残る流出物の大部分を反応帯域へ循環させ
る。 伝熱媒体で冷却された管状反応帯域中でのn−
ブタンの無水マレイン酸への接触気相酸化はよく
知られている。代表的には、分子状酸素、n−ブ
タン及びバラスト(ballast)ガスからなるガス
状供給原料を一本または多管の反応管の中の酸化
触媒の固定床の上に約300℃から約650℃の温度及
び約10から約75psia(約0.7から約5.3Kg/cm2)にお
いて通過させる。この酸化反応はきわめて発熱的
であつて、所望の反応帯温度を維持するために
は、油または溶融塩のような熱媒体を反応管の周
りに循環させる。代表的には、熱媒体の温度は反
応帯の最も熱い点を適切に冷却するよう調節す
る。無水マレイン酸、副生酸化炭化水素、不活性
ガス及び未反応のn−ブタンと酸素、を代表的に
含む流出物が反応帯域から取り出され、無水マレ
イン酸をそれから実質的に分離する。 現在では、n−ブタンから無水マレイン酸を製
造する既知の経済的方法は、分子状酸素源として
空気を使用し、従つて空気中の窒素含有分のため
に、反応帯域流出物中の窒素の水準は、未反応n
−ブタンから窒素の分離を行なうときも、流出物
の循環を経済的に不可能とする程度に蓄積増大す
る、一貫流式空気酸化法として特徴づけることが
できる。n−ブタンと空気との混合物の爆発性か
ら見て、一貫流中のn−ブタンの濃度は約1.8モ
ル%に制限され、これすらも爆発限界内に僅かな
がら入つている。供給原料中のn−ブタンについ
てこのような制約の結果として、反応帯域の単位
容量当りについて製造し得る無水マレイン酸の量
が制限される。更に、未反応n−ブタンを循環す
ることが不可能であることから、それは代表的に
は廃棄されて消費n−ブタンの量あたりの生成無
水マレイン酸量は所望のものより低くなる。 生産性とn−ブタンの消費を改善するために、
上述の一貫流式空気酸化法において代表的に用い
られる濃度より高い濃度のn−ブタンを含む酸化
用供給原料を用いること、及びまたは反応帯域流
出物を循環させること、が提唱されてきた。例え
ば米国特許第3899516号明細書(デイツカソン)
は、無水マレイン酸に対する空間・時間収率及び
触媒選択率はn−ブタンと実質上純粋(少くとも
95%)の分子状酸素とを少なくとも1:4の分子
比で、すなわち、少くとも20モル%のn−ブタン
と80モル%より少ない酸素を含む原料の使用によ
つて改善されることを開示している。共に譲渡さ
れた米国特許第3904652号明細書(フランク)は、
無水マレイン酸への選択的の改善とn−ブタン終
局転化率の改善を得るために、1.7モル%以上の
n−ブタン、3かつ13モル%の酸素、及び70から
95モル%の不活性ガス好ましくは窒素、を含有す
る供給原料を使用して、n−ブタンの30%から70
%の一貫流転化率で、かつ無水マレイン酸分離後
の反応流出物の再循環を併用することを開示して
いる。同様に、米国特許第4044027号明細書(ア
ンダーソンら)は、無水マレイン酸の分解を避け
かつ着色物の形成を避けるように、反応器流出物
を迅速冷却することによつて生成物の品質と収率
を改善することを主として志向しているものであ
るが、少なくとも1.5モル%のn−ブタンと20モ
ル%より少ない酸素とを含む原料を使用し、50%
より低い貫流転化率と無水マレイン酸及び少くと
もいくらかの未反応n−ブタンを分離したあとの
反応器流出物の一部の循環とを併用することを開
示している。西独特許第2544972号明細書(ヘキ
スト)はブタン異性体混合物からの無水マレイン
製造方法を開示しているが、この方法において
は、ブタンと空気との供給原料を酸化し、続いて
反応帯から流出物を取出し、流出物から無水マレ
イン酸を分離し、分離後に残る流出物の75%から
98%を補給用空気及びブタンの添加とともに反応
帯へ循環し、残りの2%から25%の流出物から活
性炭上にブタンを吸着させ、新鮮な空気でブタン
を脱着し、そのブタン含有空気を反応帯へ供給す
る。 上記諸特許に報告されている改善にも拘わら
ず、その改善は伝熱媒体で冷却される反応帯域の
操作という観点からは全く満足できるものとはい
えない。上記の通り、伝熱媒体の温度は反応帯域
の最も熱い点における温度を基準として決定され
る。その点は、これはまた「ホツトスポツト」と
よばれるが、酸化速度が最大で反応が大部分発熱
的である点において存在する。反応速度の反応濃
度への依存性が正である場合には、反応帯域ホツ
トスポツトは代表的には反応帯域の供給端に近く
存在する。なぜならば、反応剤濃度が最大である
場所であるからである。上述のブタン分の多い方
法においては、供給端反応速度はn−ブタン濃度
が増しているため代表的な空気酸化法におけるよ
りも更に大きい。n−ブタンのある濃度以上で
は、反応熱は反応帯域中の熱伝達がよくないため
に除去し得ない。その結果、触媒の損傷及びまた
は酸化反応の熱的暴走がおこり得る。n−ブタン
濃度が熱的暴走をおこすほどに高くないとして
も、熱媒体温度の調節によつて反応帯域供給端か
ら反応熱を除去する試みは供給端から下流の問題
につながる。かくして、反応剤は反応帯域の供給
端から出口へすすむにつれて消費され、従つて反
応速度と放出される熱量が減少する。熱媒体は反
応帯域ホツトスポツトの近傍において適切な冷却
を提供するが、供給端から下流で放出される熱の
減少量は供給端近くで与えられる冷却度を補うの
に不十分である。従つて、反応帯域の供給端から
下流において、反応速度は減少した反応剤濃度に
よるのみならず、過大の冷却によつて制限され
る。その結果生産性が損なわれる。 発熱反応を含む各種の方法において温度の調節
と操作を反応帯域の長さ方法に沿つて触媒活性を
変えることによつて改善させることは提案されき
ていて、そのような提案は本発明と関連して興味
のあるものである。英国特許第721412号明細書
(ケムバテンツ)はオレフイン、特にエチレンを、
冷却媒体中に浸漬しかつ反応管の入口から出口へ
活性度が増加するように担持銀触媒を充填した反
応管の中で、酸化することを開示している。生成
物除去後に残る流出物を希釈し次いでその希釈流
出物を循環させることもまた開示されている。こ
の特許権者によれば、等級づけした触媒は生産性
を増す結果となりスポツト形成なしに操業を持続
させることを可能とするが、しかし、触媒床の段
階付けを爆発範囲の炭化水素分の多い側での操作
を可能とするのに用いることができるという提案
は全くなく、また生産性を改善する手段として等
級付けした触媒を用いることも開示されていな
い。更に、エチレンの銀触媒酸化における結果は
n−ブタンの無水マレイン酸への酸化方法へすぐ
には移すことができない。 G.F.フロメントはIndustrial and Engineering
Chemistry、59(2)、pp.18−27(1967)において、
固定床管状反応器中での炭化水素酸化について2
元方式(two−dimenionel model)を提唱し、
触媒床の初期段階において不活性充填物で以て触
媒を適当に稀めることにより、ホツトスポツトを
除き平均の反応帯温度を増すことができることを
提案している。 カルドウエルとカルダーバンクは、British
Chemical Engineering、14(9)、pp.1199−1201
(1969)において、管状反応器中の温度調節の上
述問題を論じており、作業条件の変動に対して反
応帯域をより敏感にさせることなしに転化率増大
を達成する手段として、反応帯域ホツトスポツト
の近傍において触媒を適切に希釈することを提案
している。この著者らはまた所望温度勾配を達成
させるのに必要とする触媒希釈計算方程式を温度
と転化率の関数として仮定している。 カルダーバンク、カルドウエル及びロスは、
Proceedingf of Fonrth Enropean Symposium
on Chemical Reaction Engineering、
Pergamon Press、Oxford、pp.93−106(1971)
において、等級付け触媒を含む固定床反応器にお
いて実施される発熱触媒反応の1元(one−
dimensional)方式または3元(three−
dimensional)方式を示している。 カルダーバンクとカドウエルは、Chemical
Reaction Engineering、Advances in
Chemistry Series、109ACS、Washington D.c.、
pp.38−43(1972)において、等級付け触媒を含む
管状反応管中でのO−キシレンの無水フタル酸へ
の酸化を論じている。 スミスとカーベリは、The Canadian Journal
of Chemical Engineering、53、pp.347−349
(1975)において、無水フタル酸へのナフタリン
酸化に主として関連して、部分含浸触媒の使用を
開示しており、収率の改善、より高い平均反応帯
域温度、及び触媒消費量の減少が得られることを
結論している。 前述の英国特許の教示をするところ及び引用諸
文献において示されている理論と数学的関係があ
るけれども、それらは爆発範囲の炭化水素分の多
い側での滑らかな操業を可能とする、あるいは、
n−ブタンから無水マレイン酸を製造する際に経
済的に実際的な循環を行える手段としても、等級
付け触媒床の使用の開示または提案を行つていな
い。これらの文献はまた、与えられた原料を与え
られた条件下で与えられた生成物へ酸化するのに
有用である実際の反応性勾配の開示ができていな
い。更に、各文献によつて名指されている特定の
工程、例えば、エチレンのエチレンオキサイドへ
の酸化、O−キシレンの無水フタル酸への酸化、
ナフタリンの無水フタル酸への酸化、はこれら文
献の教示及び理論をn−ブタン酸化への直接的応
用を予言するには十分に異つている。例えば、あ
る与えられた容積のガスについて、爆発限界の下
限にある炭化水素濃度での操業が、n−ブタン酸
化の場合において、O−キシレンの無水フタル酸
への酸化の場合の2倍の発熱を引起こす。従つ
て、前者の場合には熱除去の要請はより酷しい。 上記のことから、n−ブタン分の多い酸化用原
料の利点よりよく利用し得るマレイン酸製造法を
提供することは望ましいことが確認できる。本発
明の一つの目的はこのような方法を提供すること
である。本発明の更にもう一つの目的はn−ブタ
ンからの無水マレイン酸製造において反応帯域量
の単位当りの生産性の増加を提供することであ
る。本発明の更に一つの目的はn−ブタンの利用
法改善を提供することである。本発明のもう一つ
の目的は反応帯域流出物の循環を経済的に実施で
きるものにすることである。更に一つの目的は爆
発範囲の炭化水素分の多い側で安全に操業し得る
方法を提供することである。更に一つの目的は慣
用的な一貫式空気酸化設備において実質的な容量
の無駄なしに実施し得る方法を提供することであ
る。本発明のその他の目的は以下の記述と特許請
求の範囲とから当業者にとつては明らかである。 我々は今、n−ブタン分の多い酸化用原料を反
応性に関して等級付けをした触媒を入れた熱媒体
冷却管状反応帯域の中で、比較的低いn−ブタン
一貫転化率において触媒と接触させ、同時に無水
マレイン酸を含まない反応帯域流出物の大部分を
反応帯域へ循環させることによつて、本発明の目
的を達成し得ることを発見したのである。有利な
ことに、等級付けした触媒と一緒にn−ブタン分
の多い原料を使用することは代表的な空気酸化法
及び等級付けしない触媒を用いるn−ブタン分の
多い方法と比較して、無水マレイン酸の生産性改
善をもたらす。更に、触媒床の等級付けは反応管
の有効長にわたつてより均一な温度分布をもたら
し反応帯域容量よりよく利用されるようになる。
さらに、比較的低い一貫流転率における操業は無
水マレイン酸に対する選択率の改善が得られ、こ
れは未反応n−ブタンの循環と合わせて、無水マ
レイン酸の収率向上をもたらす。n−ブタンの最
終的な転化率も改善される。慣用の一貫流式空気
酸化法と比べて、本発明による操作は、ある与え
られた反応帯域容量についての生産高を2倍にま
で高めることができ、その際触媒床の等級付けを
行うことによつて触媒消費量が減少する。 要するに、本発明は、(A)約2から約10モル%の
n−ブタン、約8モル%から約20モル%の分子状
酸素及び残りの不活性ガスから成る供給原料を、
n−ブタンの比較的低い一貫流転化率を与えるの
に効果的な酸化条件下に保たれた伝熱媒体冷却管
状帯域中で、酸化触媒させ、この触媒が反応帯域
の有効長の少なくとも一部に沿つて反応帯域の供
給端の最も近くでの最低の反応性から反応帯出口
端に最も近くでの最高の反応性へ等級がつけらえ
ており;(B)反応帯の出口端から無水マレイン酸、
副生酸化炭化水素、不活性ガス、及び未反応の酸
素とn−ブタンから成る流出物をとり出し;反応
帯域流出物から無水マレイン酸と副生酸化炭素の
大部分を分離し;(D)無水マレイン酸と酸化炭化水
素副生成物とを回収後に残る流出物から、反応帯
域中の不活性ガスの蓄積の速度に実質的に相当す
る速度放出流を取り出し;(E)放出流抜き取り後に
残る流出物をn−ブタンと分子状酸素とから成る
補給用ガスの添加と一緒に反応帯域へ循環させ
る;ことから成り立つ無水マレイン酸の製造方法
を提供する。 更に詳細にいえば、本発明によつて用いられる
代表的な熱媒体冷却の管状反応帯域は、長さ対直
径の比が約25から約500の範囲にあることが好ま
しい一本または一本より多くの中空管から成り、
このような管は循環する熱伝達媒体を含んだ殻の
内部にとりかこまれている。管は炭素鋼または不
銹鋼製であることが好ましいが、高度の機械的強
度、耐蝕性及び化学的不活性をもつ他の材料も適
している。管を取り囲む殻は任意の材料であつて
よいが、好ましくは炭素鋼でつくられる。殻は加
熱装置例えば外部電気コイルまたはヒーターを備
え、熱媒体を所望出発温度へ加熱する。スチーム
ボイラーのような冷却装置も酸化中の所望温度に
熱媒体を保つようにまた備えられている。管の周
りの熱媒体の循環は撹拌機、ポンプ及び邪魔板、
など適当手段の使用によつて便利に達成できる。 本発明による有用な熱媒体は当業者には周知で
あり、一般には、工程温度において液体状態を保
持し比較的高い熱伝導度をもつ物質である。有用
媒体の例としては各種の熱伝達油及びアルカリ金
属の硝酸塩及び亜硝酸塩のような塩類が挙げられ
るが、高沸点ということから塩が好ましい。特に
好ましい熱媒体は硝酸カリウム、硝酸ナトリウ
ム、及び亜硝酸ナトリウムの共融混合物であり、
これは望ましい高沸点をもつのみならず十分に低
い凝固点をもち、反応帯停止期間中でも液体状態
を保つたままである。 触媒は、有効な反応帯域の長さの少くとも一部
にわたつて、反応帯域の供給端に最も近くでの最
小の反応性から出口端の最も近くでの最大の反応
性への反応性が増加するように、反応管の中に装
填される。この目的のために、反応帯域有効長は
反応帯域の触媒含有部分と定義される。好ましく
は、有効長は全長の少くとも約75%であり、残り
の長さは一つまたは二つの実質的に死んだ帯域、
例えば反応帯域の供給及び(または)出口端にお
け触媒を含まない帯域を形成する。より好ましく
は、反応帯域有効長は全長の約80%から約100%
である。供給端の死帯域及び出口端死帯域として
は、前者が好ましく、なぜならば、供給端死帯域
は反応帯中に導入される酸化用原料の予熱帯とし
て役立ち得るからである。 好ましくは、反応帯域の全有効長は供給端に最
も近くの最小反応性から出口端に最も近くの最大
反応性にわたつて等級付けがなされる。しかし、
反応帯域の有効長の一部のみと、供給端に最も近
くでの最小反応性から出口端に最も近くでの最大
最大反応性へ等級づけすることも考えられる。例
えば、反応帯域の供給端から出口端へ進むとき、
反応帯域有効長のはじめの一部分は高反応性また
は中反応性をもちかつ有効長の残余の部分を最小
反応性から最大反応性へ等級付けることができ
る。このはじめの高または中反応性帯域は比較的
短かくてかつ酸化用原料の予熱帯域として役立つ
という好結果を与え得ることが好ましい。このよ
うな反応性の勾配は第4図に描かれており、あと
で更に説明する。はじめの方の部分にわたつて最
小反応性から最大反応性へ全長を等級づけて、反
応帯域出口端において中または低反応性を与える
ことも考えられるが、最大反応性を最小反応剤濃
度の領域に与えることに関する利点が減殺される
ので好ましい具体例ではない。これらの形態はま
た、有効長の中央部分のみに、供給端に最も近く
での最小反応性から出口端に最も近くでの最大反
応性へ等級づけるような組合わせを行うこともで
きる。その場合には、反応性は、反応帯域供給端
に最も近くの有効長の部分から中央部分の最小反
応性部分へ減少し、中央部分にまたがつて増大
し、そして中央部分の最大反応性部分から出口端
に最も近くの低反応性部分へ減少する。 供給端に最も近くでの最小反応性から出口端に
最も近くでの最大反応性へ等級づけられた反応帯
域有効長の部分は、連続的に等級づけることがで
きおよび/または階段状に等級づけることができ
る。理想的には、反応性は最小から最大の反応性
へ連続的に増すが;しかし実際的観点からは、二
つまたはそれより多くの反応性帯域または段階を
反応帯域有効長の部分に沿つて付与して最小反応
性から最大反応性へ等級づけるのが最も便利であ
る。帯域の数は2個から20個の範囲にあることが
好ましいが、比較的均一な塩度分布を得て従つて
過大な触媒装填コストを伴うことなしに高生産性
を得るという観点から、約3個から約8個がより
好ましい。 ある与えられた工程について、各種帯域の正確
な位置、長さ、及び相対的反応性は各種の要因、
例えば、全体及び有効の反応帯長、生産割合、触
媒の選択、及び反応条件、に応じて変り、以下に
現われる実施例に従う実験によつて決めることが
できる。好ましくは、供給端に最も近くの最小反
応性帯域は反応帯域有効長の約10%から約50%に
わたつてのびていて、反応性が出口端に最も近く
の最大反応性帯域における反応性の約10%から約
75%の範囲にあり、残余の有効長が反応性を増し
た一つまたはそれより多くの帯域を含む。この目
的のために、反応性は、供給端に最も近くの最小
反応性から出口端に最も近くの最大反応性へ等級
づけた反応帯域有効長の部分の最大反応性部分へ
100%の値を割当てて、相対的基準において表現
される。従つて、100%帯域でのn−ブタン転化
率と相対的のn−ブタン転化を基準として他の部
分へ高い値とか低い値を割当てることができる。 所望の反応性勾配を与えるための適当な手段は
どれでも本発明に従つて考えられる。最も簡単に
は、ペレツト化した酸化触媒を用い、所望の等級
化は触媒ペレツトと不活性固体との混合によつて
達成される。適当な不活性固体は酸化反応におい
て悪い影響を触媒性能に及ぼすことなく、かつ寸
法と形が触媒ペレツトと少くとも大雑把に類似し
ていて触媒床を通る実質的に均一なガス流が確保
できるような物質を包括する。有用な固体希釈剤
の具体例はシリカ、アルミナ、及びカーボランダ
ムのペレツトを含む。連続的な反応性勾配は別々
の可変速フイーダを用いて反応管へ触媒ペレツト
と不活性体とを供給することによつて与えること
ができる。段階的はな勾配は触媒ペレツトと不活
性体を適切量で回分的に混合することによつて与
えることができる。 所望の反応性勾配を得る一つの関連の方法は担
持触媒を用いるいことであり、その場合、担持割
合は最小反応性帯から最大反応性帯へ減少し、従
つて活性触媒の割合で増加する。触媒による担体
の部分含浸は選択性が代表的に改善されるという
特に良好な結果を与える。適当な担体は以下に詳
細に述べる。 触媒床を等級づける第三の方法は個々の反応性
帯域において異なる触媒を使用することを含み、
出口端に最も近い最大反応性帯域中に最大反応性
触媒を用い、供給端に最も近い最少反応帯域にお
いて最低反応性触媒を用い、そして中間反応性の
一つまたはそれより多い触媒を中間反応性帯域の
中に使用する。特に良好な結果は比較的低い反応
性の触媒が高い選択性をもつときに得られる。 所望勾配を得るもう一つの方法は、異なる反応
性の帯域中に個々の触媒の各種割合を含む、各種
反応性の触媒混合物を用いることである。 勿論、上記の技法またはその他の技法の各種組
合わせも、特定工程の設備または要請に応じた反
応性勾配を得るのに用いることができる。 本発明による有用な酸化触媒は当業者にとつて
既知であり、一般にはn−ブタンを酸化条件下で
無水マレイン酸へ酸化する触媒になり得る物質で
ある。有用触媒の例は以下に論ずるが、それは本
発明実施における解説と案内のためであることが
理解されるであろう。 本発明に従つて有用な触媒の一つの種類は燐−
バナジウム−酸素の複合触媒である。このような
触媒は代表的にはバナジウム1原子当り約0.5か
ら約5原子の燐を含み、燐及びバナジウムの化合
物の水性または有機の媒体中での反応とそれに続
く生成固体の加熱によつてつくられる。適当な燐
化合物は五酸化燐、燐酸、正亜燐酸、三塩化燐、
三酸化燐及びトリエチルホスフエートを含み、適
当なバナジウム化合物は蓚酸バナジウム、蟻酸バ
ナジウム、メタバナジン酸アンモニウム、三塩化
バナジル、メタバナジン酸、硫酸バナジウム及び
燐酸バナジウムを含む。このような化合物の反応
は水性または有機媒体中で実施して固体反応生成
物を形成させ、これを上澄液の蒸発によつて単離
する。次いで、この固体を約300℃から約600℃へ
加熱することによつて活性化し、粉砕及び(また
は)ペレツト化する。任意的には、使用前に、触
媒を適当な不活性担体例えば、アルフアアルミ
ナ、または炭化珪素、と混合する。この種の燐−
バナジウム−酸素複合触媒に関する更に詳細は、
米国特許第3293268号(ベルグマンら)及び第
3907707号(ラツフエルソンら)の明細書に見ら
れ、本明細書において含める。 燐−バナジウム−酸素複合触媒はまた米国特許
第3907833号明細書(スリンキードら)において
開示されているように、五酸化バナジウムのマト
リツクス中に五酸化燐を溶融し込むことによつて
作ることもできる。 有用な触媒の第二の種類は金属で促進された燐
−バナジウム−酸素複合物である。この種の触媒
は代表的にはバナジウム1原子あたり約0.5原子
から約50原子の燐と、その他に、バナジウム1原
子あたり約0.001原子から約5原子の少くとも一
つの金属促進剤を含んでいる。有用な促進剤はア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属、スカンジウ
ム、ランタナム、イツトリウム、セシウム、ネオ
ジウム、サマリウム、チタン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ニオブ、タンタル、クロム、タングス
テン、モリブデン、マンガン、レニウム、鉄、コ
バルト、ニツケル、パラジウム、銅、銀、亜鉛、
カドミウム、アルミニウム、ガリウム、インジウ
ム、珪素、ゲルマニウム、錫、アンチモン、ビス
マス、テルル、トリウム及びウラン、を含む。一
般的に、これらの促進剤の一つまたはそれより多
くのものが複合物形成反応の前、途中及び後にお
いて燐−バナジウム−酸素複合物の中に組込まれ
る。このような触媒は担持させることができ或い
は非担持であることもできる。この種の触媒の更
に詳細については、本明細書に引用している次の
各特許の中に見られる: 米国特許第3862146号明細書(Zr、Bi、Cu、Liで
以て促進されたPVO); 米国特許第3832359号明細書(PVOFe複合体); 米国特許第3905914;3931046;及び3932305号明
細書(PVOZr複合体); 米国特許第3980585号明細書(Te、Zr、Ni、Ce、
W、Pd、Ag、Mn、Cr、Zn、Mo、Re、Sm、
La、Hf、Ta、Th、Co、UまたはSn、及びその
他にアルカリ金属とアルカリ土類金属、で以て促
進されたPVO); 米国特許第4062873号及び4064070号明細書
(PVOSi複合体); 米国特許第4147661号明細書(W、Sb、Nb、及
び(または)Moで促進されたPVO); 米国特許第4151116号明細書(後沈着させたMg、
Ca、Se、Y、La、U、Ce、Cr、Mn、Fe、Co、
Ni、Cu、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Bi、
Sb、またはTeによつて促進されたPVO; 任意的には、Ti、Zn、Hf、Li、Mg、Ca、
Fe、Co、Ni、Cu、Sn、Bi、U、稀土類金属Cr、
CdまたはAlを促進剤後沈着の前に複合体中に加
える); 米国特許第4152338号明細書(Nb、Cu、Mo、
Ni、Co、及びCrで促進され、好ましくは他に
Ce、Nd、Ba、Hf、U、Ru、Re、Li、または
Mgを含有するPVO); 米国特許第4152339号明細書(Te、Zr、Ni、Ce、
W、Pd、Ag、Mn、Cr、Zn、Mo、Re、Sm、
La、Hf、Ta、Th、Co、U、またはSnで以て促
進され、好ましくはまたアルカリ金属またはアル
カリ土類金属を含有するPVOCu); 米国特許第4153577号及び第4158671号(Cu、
Mo、Ni、Co、Cr、Nd、Ce、Ba、YまたはSm
で以て促進されたPVO); 英国特許第1403395号明細書(任意的にWO3、及
び(または)MoO3を含むPVOTi)。 触媒の第三の群は第一義的金属がバナジウム以
外のものである触媒である。例えば、米国特許第
2691660号明細書はモリブデン及びコバルトまた
はニツケルの酸化物を含み、任意的には硼素、
燐、及びバナジウムの酸化物、珪素、タングステ
ン、チタン、ベリリウム、ジルコニウム、クロ
ム、及びウランから選ばれる促進剤を含むブタン
酸化触媒を開示している。米国特許第3928392号
明細書はアンチモン、モリブデン、及びニツケ
ル、コバルト、銅または亜鉛、の酸化物を含むブ
タン酸化触媒を開示している。米国特許第
4065468号明細書はアンチモン、モリブデン、及
びバナジウムまたは鉄の組合わせから成り、任意
的にはその他に、アルミニウム、硼素、テルル、
クロム、コバルト、ニツケル、銅、ビスマス、
燐、チタンまたはタングステンの一つまたはそれ
より多い酸化物を含むブタン酸化触媒を開示して
いる。 本発明に従つて使用するのに現在好ましい触媒
は米国特許第3862146号明細書によるような、金
属で促進された燐−バナジウム−酸素複合体触媒
である。 本発明による酸化は、等級づけを行つた触媒を
含む上述の熱媒体冷却管状反応帯域の中で、約2
から約10モル%のn−ブタン、約8から約20モル
%の分子状酸素、及び残りの不活性ガスから本質
的に成り立つ原料を、n−ブタン一貫流転化率を
比較的低く実現させるような反応条件下で維持し
た反応帯域供給端の中に導入することによつて実
施される。無水マレイン酸、副生酸化炭化水素、
未反応のn−ブタンと酸素、及び不活性ガスから
成る流出物は反応帯出口端からとり出され、無水
マレイン酸及び酸化された炭化水素副生成物をそ
れから実質的に分離し、その後、残りの流出物
を、反応帯域中での不活性物の蓄積を実質的に相
殺する速度で除去される放出流と、n−ブタン及
び分子状酸素とから成る補給用ガスと一緒に反応
帯域へ循環される循環流とに分離する。 本発明に従つて用いられる酸化用原料の組成は
マレイン酸の望ましい収率を得る観点からだけで
なく、反応帯域操作の安全性の点からも重要であ
る。上記したように、原料は爆発範囲の炭化水素
分の多い側にあるn−ブタンの水準を含むことが
好ましい。n−ブタンの濃度と関係なく、原料ガ
ス濃度は爆発性混合物の形成を避けるよう調節す
るべきである。一般的には、上述範囲の上部にあ
るn−ブタン濃度において、上述範囲の高い方の
部分にある酸素濃度が用いられている。逆に低い
方のn−ブタン濃度においては、低い方の酸素水
準を用いるべきである。 原料組成に関するこれ以上の詳細は第1図に与
えられていて、この図は分子状酸素、n−ブタン
及び残りの窒素の室温大気圧における混合物につ
いての爆発範囲を図示している。点1は代表的な
一貫流式空気酸化を示し、一方、点2−4は本発
明に従つて用いられている原料組成を図示してい
る。点3と4は、原料が爆発範囲のn−ブタン分
の多い側にあり、従つて改善された生産性をもた
らす好ましい水準のn−ブタンと酸素を含む原料
を図示している、第1図の爆発曲線は不活性ガス
が窒素であるガス状混合物に特定していることは
認識されねばならない。本発明の好ましい具体例
にあるように、二酸化炭素が不活性ガス中に存在
するときには、爆発範囲は多少減少する。昇温及
び昇圧は爆発範囲をひろげる。 本発明によつて使用するn−ブタンは実質的に
純粋すなわち少くとも約96%であることが好まし
い。しかし、イソブタン、ブテン類、またはブタ
ジエン類のような一つまたはそれ以上の他の酸化
可能C4を原料中に約20モル%まで含むことも考
えられる。 本発明に従つて用いる分子状酸素源は生産性に
実質的影響をもつ。実質的にすなわち少なくとも
95%の純粋な酸素が好ましく、何故ならば、反応
帯中での爆発性混合物の形成を避けるために必要
とするバラストガスの量は循環流によつて全部供
給されるが、この場合には、循環前に反応帯流出
物から取出す放出流は酸化中に生成する酸化炭素
類の水準を相殺する程度に十分な大きさでありさ
えすればよい。一方低濃度の酸素を用いる場合に
は酸化の結果としての酸化炭素類の形成のみなら
ず分子状酸素と一緒に導入された不活性ガスを相
殺するために、より大きい放出流を必要とする。 反応帯域へ供給されるバラストガスは分子状酸
素源に横じて変動する。実質的に純粋な酸素を用
いる場合には循環流によつて供給されるバラスト
ガスは主として一酸化炭素と二酸化炭素の混合物
である。一酸化炭素対二酸化炭素のモル比は触媒
選択の関数であるが、一般には約0.5:1から約
2.5:1の範囲にある。放出流の必要量を最小に
すること以外に、実質的に純粋な酸素の使用とバ
ラストガス中での二酸化炭素の結果的存在は、二
酸化炭素の熱容量が大きいので温度調節を容易に
する。使用する分子状酸素源が空気である場合に
は、バラストガスは勿論実質的量の窒素を含む。
同様に、分子状酸素と一つまたはそれより多くの
不活性ガスとの混合物が分子状酸素源を構成する
場合には、バラストガスは酸素と一緒に導入され
る不活性ガスを含む。循環流中で供給される以外
及び(または)酸素と一緒に反応帯域へ導入され
る以外のバラストガスが原料組成を調節するため
に反応帯域へ導入されねばならない場合には、窒
素、一酸化炭素、二酸化炭素またはこれらの混合
物を使用することが好ましい。爆発範囲を減らす
ために二酸化炭素を十分に含む一酸化炭素と二酸
化炭素の混合物がより好ましい。 好ましくは、酸化用原料は約3からの8モル%
のn−ブタン、約10から約18モル%の分子状酸
素、及び約74から約87モル%のバラストガスを含
む。実質上純粋な酸素を分子状酸素源として使用
するときには、バラストガスは約30から約50モル
%の一酸化炭素、約35から約55モル%の二酸化炭
素、及び約1モル%より少ない窒素から成ること
が好ましい。空気が分子状酸素源である場合に
は、バラストガスは約70から約85モル%の窒素、
約5モル%までの二酸化炭素、及び約1から約10
モル%の一酸化炭素を含むことが好ましい。5.5
%のn−ブタン、14モル%の酸素、並びに残りが
約1.1:1のモル比の一酸化炭素と二酸化炭素と
の混合物を含む原料に対しては、爆発限界に関し
て、1.2モル%のn−ブタンまたは16%の酸素の
安全幅が存在している。 酸化用原料は、n−ブタンの比較的低い一貫流
転化率を得るために効果的な反応条件下で維持し
た反応帯域の供給端の中へ導入される。この目的
のために、一貫流転化率は酸化されたn−ブタン
分子数を原料中のn−ブタンの分子数で割つたも
のを100%倍したものと定義する。好ましくは一
貫流転化率は、無水マレイン酸への良好な選択率
をもちながら高い最終的転化率を達成するために
は、約10から約70%、より好ましくは約30から約
55%の範囲である。反応条件は、温度、圧力、空
間速度、及び以下に詳述するその他を含む。 反応帯域温度は合理的反応速度を得るのに十分
に高いが、しかし酸化触媒を損傷したり望ましく
ない副反応を促進するほどに高くはない。好まし
い温度は約300℃から約650℃の範囲であり、約
350℃から約500℃がより好ましい。最小反応性か
ら最大反応性へ等級づけをした触媒床の部分を上
へ原料を通す前に反応温度の約100℃以内へ酸化
用原料を予熱することが望ましい。 反応帯域圧力は臨海的ではないが、実際的観点
からは約10から約7psia(約0.7から約5Kg/cm2
で操作するのが好ましい。 酸化用原料はn−ブタンの比較的低い一貫流転
化率が得られるような割合で反応帯へ供給され
る。好ましくは、原料の容積的空間速度は約1000
から約3000/時の範囲である。より好ましくは、
容積的空間速度は約1500から約2000/時であり、
反応帯の供給端から出口端への過大な圧力降下を
おこさずに望ましい生産性をもたらすからであ
る。約1500から約2500/時の容積空間速度におい
て、n−ブタンの一貫流転化率は代表的には約30
から約50%である。反応帯中の接触時間は空間速
度と圧力とに依存し、代表的には約0.5から約4
秒の範囲である。 反応帯域の出口端から、無水マレイン酸、副生
する酸化炭化水素、不活性ガス及び未反応のn−
ブタンと酸素、を含む流出物をとり出す。主な副
生の酸化炭化水素は酢酸とアクリル酸を含み、こ
れらは代表的には慣習的の一貫流式空気酸化にお
けるよりもやや多い量で生成される。流出物を分
離帯へ通し、そこで無水マレイン酸と副生する酸
化炭化水素とが実質的に回収される。残りの流出
物は放出流と循環流とに分け、後者を酸素とn−
ブタンを含む補給用ガスと一緒に反応帯域へ戻
す。 反応帯域流出物からの無水マレイン酸と副生の
酸化炭化水素の分離は任意の適当な手段で達成で
きる。例えば、流出物を水性液例えばマレイン酸
水溶液で洗い落し、得られるスクラバー溶液を脱
水し、マレイン酸を無水マレイン酸へ転換させ
る。酢酸とアクリル酸は、これらも洗滌によつて
流出物から除かれるが、脱水中に塔頂を通過して
分溜、抽出、あるいは他の適当手段によつて回収
することができる。 流出物から無水マレイン酸を回収する別の方法
は流出物の洗滌とマレイン酸の脱水の前に流出物
から無水物の一部を凝縮させることである。洗滌
に先立つ部分凝縮は、より少ない量の無水物が酸
に転化し、従つてフマル酸への不可逆的に異性化
に役立つ酸がより少ないという点で、無水マレイ
ン酸収率に関して都合の良い結果を与え得る。更
にマレイン酸及びフマル酸の水準が低いことは、
これらの酸が回収条件下で固体であつて工程装置
を閉塞させるものであるので、利点がある。 無水マレイン酸と副生の酸化炭化水素を回収す
るもう一つの適当な方法は、水に体する吸収能力
が低く無水マレイン酸に対する吸収能力が大きい
有機溶剤を流出物と接触させ、次いで溶剤ら無水
マレイン酸を追い出すことである。このようにし
て、無水マレイン酸の酸への加水分解は実質的に
さけられ、従つて無水マレイン酸の収率改善をも
たらす。有用な吸収剤は各種の有機溶剤を含み、
その特定例は米国特許第3891680号(カツモトら)
及び第4118403号(ホワイト)の明細書において
見出される。 無水マレイン酸及び副生の酸化炭化水素を実質
的に回収したあとに残る流出物は、不活性ガスと
未反応のn−ブタンと酸素とから成るが、放出流
と循環流とに分けられる。放出流は反応帯域中の
不活性物の蓄積を実質的に相殺する割合で取出さ
れる。正確な放出割合は、各種の要因、例えば分
子状酸素源、生産速度、反応帯域容量、触媒の選
択、及び酸化条件のような当業者にとつて考え得
る要因に依存する。実質上純粋な酸素を分子状酸
素源として使用するときには、好ましい放出割合
は放出ガスの約1から約20モル%の範囲である。
もし空気が分子状酸素源であるならば、約20から
約75モル%の放出割合が好ましい。 放出流除去の後、残りの流出物を反応帯域へ循
環させる。上記した通り、実質上純粋な酸素を分
子酸素源として使用する場合には、n−ブタンと
酸素のみを補給用ガスとして反応帯域へ供給すれ
ばよく、なぜならば循環流が酸化用原料に適切水
準の不活性ガスを与えるからである。もし空気ま
たは低純度酸素が分子状酸素源である場合には、
不活性ガスは補給用酸素と同伴する。 本発明による好ましい操作方式を図面と関連さ
せてより詳細に述べる。 第2図を参照して、始動にあつて、n−ブタン
と空気を各々の源(図示せず)から計量してそれ
ぞれ配管5及び7を経て配管13へ供給する。こ
の供給原料を反応器15の供給端の中に導入す
る。反応器は反応管17と19を示すためにその
壁の一部を切りとつて示されている。反応器はま
た循環する溶融塩(図示せず)を含んでいる。管
19の壁の一部は中央にのびている温度測定管2
1を示すために切りとられている。管17と19
は反応性に関して等級づけをした触媒(図示せ
ず)を装填してある。 好ましい反応性の勾配分布は第3図と第4図に
示されていて、反応帯域長さは横軸にプロツトさ
れ、0%は供給端に対応し100%は出口端に対応
し、そして相対的反応性は縦軸にプロツトされて
いる。第3図の分布図によると、反応帯域の全体
の有効長は供給端に最も近くの最小反応性から出
口端に最も近くの最大反応性へ段階づけがなされ
ている。死帯域は、反応性は0%であり、全反応
性帯長の最初の10%を構成し、酸化用原料の予熱
帯域として役立つ。第4図に図示する反応性分布
は、全反応帯長と有効反応帯長とが等しくて、有
効長の一部だけが供給端に最も近くの最小反応性
から出口端に最も近くの最大反応性へ段階づけを
されているという点において、第3図の分布と異
なつている。反応帯のはじめの15%が中反応性帯
域であり、第3図の死帯域と同様に予熱帯として
役立つ。 第2図を再び参照して、空気とn−ブタンの供
給原料は酸化条件下にある管17と19の中に通
つて触媒と接触し、それによつてn−ブタンは無
水マレイン酸と副生成物へ酸化される。供給端か
ら出口端へは、反応器流出物が反応器の出口端か
ら出て配管23を経てスクラバー25へ通過する
よう、圧力降下がある。 スクラバーにおいて、流出物はマレイン酸水溶
液と向流式で接触し、この水溶液はスクラバー溶
液タンク29から配管31と33、ポンプ35、
配管37、冷却器39、及び配管40、を経て、
スクラバー頂部へポンプ移送する。流出物からの
無水マレイン酸と副生の酸化炭化水素はスクラバ
ー溶液によつて吸収され、重力によつて配管27
を通つてスクラバー溶液タンクへ通る。スクラバ
ー水溶液の使用は無水マレイン酸のマレイン酸へ
の実縮的加水分解を伴なう。スクラバー溶液タン
ク中に捕集されたマレイン酸の大部分は配管31
を経て生成物回収及び精製部分(図示せず)へ通
る。 スクラバー25からのガス状流出物は、不活性
ガス、未反応のn−ブタン及び酸素、及びスクラ
バー液によつて除去されなかつた無水マレイン酸
と副生の酸化炭化水素、を含むが、スクラバー2
5から配管41を経てコンデンサー43へ頭頂物
として通り、そこで揮発スクラバー液が流出物か
ら凝縮される。 コンデンサーから、流出物は配管45を経てフ
イルター53を通りこの配管はまた放出配管47
へ通じている。放出配管は背圧バルブ49を備え
ており、これは生成物回収部分の圧力を調節す
る。放出流は背圧バルブから配管51を通じて焼
却機または他の廃棄装置(図示せず)へ通る。配
管45からの残りの流出物はフイルター53へ通
り、そこで固体例えばマレイン酸とフマル酸がガ
ス流から除かれる。 過された流出物は配管55を経てコンプレツ
サー57へ通る。圧縮された流出物は循環供給配
管11へ循環配管59を経て送られる。 工程が進行するにつれて、循環ガス中で反応器
へ供給される不活性ガスの水準が蓄積し、不活性
体が反応器への全供給物の適切割合、好ましくは
約70から約95モル%に達するとき、空気の供給を
中断し、放出流要請量を減らしそれによつて反応
器へ循環されるn−ブタンの量を増すために酸素
を配管9と13を経て反応器へ供給する。別法と
しては、空気供給を単純に続ける。始動時に空気
の代りに酸素を用いることも考えられる。 以下の実施例は本発明を解説するものであるが
これは説明目的のためのものであり、制限をつけ
るものではないことが理解される。 一般実験方法 (A) 熔融塩−冷却の管状反応帯 すべての実験において使用する反応帯は長さ
8フイート(244m)で内径1.049インチ(2.66
cm)の垂直の不銹鋼管であつた。外径0.375イ
ンチ(0.953cm)の温度測定管を反応管の軸に
沿つて取付けてある。温度測定管は1フイート
間隔の8個の個別熱電対から成る可能式の熱電
対集合体を含んでいた。酸化実験中は、反応管
は熔融塩浴中に浸漬され、この浴は硝酸ナトリ
ウム、亜硫酸ナトリウム、及び硝酸カリウムの
共融混合物から成り、長さ8フイート(2.44
m)で内径4インチ(10.2cm)の不銹鋼製殻に
中に入れされていた。この塩浴を殻の外部に取
付けた電気コイルで以て加熱した。窒素を約
1SCFH(28.3/時)の速度で塩浴中を気泡と
して通過させて反応管周りの循環を与えた。 (B) 等級づけ触媒床 すべての実験において使用した触媒は、バナ
ジウム1原子当り1.19原子の燐と0.2原子の亜
鉛を含み、米国特許第3862146号明細書の実施
例1に実質的に従つてつくつた、亜鉛で促進さ
れた燐−バナジウム−酸素複合体である。触媒
は長さ3/16インチ(0.48cm)で直径3/16インチ
(0.48cm)の円筒状ペレツトの形で使用した。
装填したとき、触媒の嵩密度は67.4ポンド/立
方フイート(1.08g/cm3)であつた。 触媒の等級づけは触媒とそれと同じ形及び寸
法のアルミナペレツト(ノートン社商標「デン
ストーン」)との秤量重量を混合することによ
つて実施した。触媒−デンストーン混合物の嵩
密度は純触媒のそれと同じであつた。反応帯は
1フイート(0.3m)の供給端死帯域と1/2フイ
ート(0.15m)の出口端死帯域とをもち、とも
にデンストーンペレツトのみを含んでいた。有
効長は6 1/2フイート(1.98m)で、その全体
は供給端に最も近くの最小反応性から出口端に
最も近くの最大反応性へ次の姿に従つて段階づ
けがなされた:
【表】 (C) 原料ガス 商業級n−ブタンを全実験において使用し
た。モル%で示す代表的分析値は次の通りであ
る。 エタン 0−0.05% プロパン 0.09−0.54% i−ブタン 1.63−1.77% n−ブタン 96.7−96.84% ブテン−1 0−0.038% i−ブテン 0−0.028% i−ペンテン 0.06−1.04% t−ブテン−2 0−0.067% c−ブテン−2 0.040−0.74% C5以上 0−0.480% 酸素は、使用するときには、最低純度99.6%
の特別乾燥級であり、空気は、使用するときに
は最大の湿分含有量は0.3%であつた。 (D) 操作 全実験について、インテグラルオリフイス
(integral orifice)をもつDPセルを酸素、空
気及び循環ガスを供給するのに使用した。n−
ブタンは内径0.069インチ(0.18cm)で長さ90
フイート(27.4m)の毛細管をいて反応管へ計
り込み、この毛細管は層流と適当な圧力降下を
維持するのに役立つた。n−ブタン室を150〓
(66℃)の浴中に設け供給速度の再現性を保証
させた。 反応管中へ導入する前に、供給ガスを混合し
て350〓(177℃)へ加熱した。この供給原料を
次に15psig(1.05Kg/cm2)に保つた反応管の頂
部へ供給した。供給組成、反応条件及び供給速
度は以下の表に示してある。 流出物は14psig(0.98Kg/cm)の圧力にある
反応管底部を出て、随伴する触媒粒子を除くた
めにフイルターに通された。過した流出物を
次に圧力調節バルブを通過させ、そこから長さ
2 1/2フイート(0.76m)で内径4インチ
(10.2cm)のガラス管で1/2インチ(1.3cm)の
セラミツク質のサドル(saddle)を詰めたガラ
ス管から成る第一スクラバーへ通させる。この
第一スクラバー中で、流出物はマレイン酸水溶
液と向流式に接触する。流出物中の無水マレイ
ン酸の大部分は第一スクラバー中で除かれる。
スクラバーにかけた流出物は第一スクラバーか
ら、長さ2フイート(0.61m)で内径4インチ
(10.2cm)のガラス管で3/8インチ(0.95cm)の
セラミツク質サドルを詰めたガラス管から成る
第二スクラバーへ通される。この第二スクラバ
ーの下半分は水が詰つており、一方上半分は随
伴防止室として役立つている。第一スクラバー
から出た流出物はこの水の中を気泡として通過
させられて無水マレイン酸及び副生酸化炭化水
素を更に除去することとなる。 スクラバーにかけられた流出物は、その一部
を約5paig(0.35Kg/cm2)に保つた背圧バルブを
通じて、そこから放出流量を測定する湿式テス
トメーターヘ通過させることによつて、放出流
と循環流とに区分された。循環実験験において
は、循環流は過し、25psig(1.76Kg/cm2)へ
ダイアフラム圧縮機中で圧縮し、そして反応管
へ戻した。一貫流方式で行つた比較実験におい
ては、スクラバーにかけた全流出物をこの湿式
テストメーターに通した。管を通る空間速度は
循環ガス流量を調節することによつて調節し
た。 (E) 分析と収率計算 全実験について、原料供給ガスと流出ガスを
二重カラムのフイツシヤー−ハミルトンのモデ
ル1200ガスクロマトグラフを用いて分析した。 容積空間速度(以後は“VSV”と略記する)
は0℃および1気圧で容積的供給割合を反応帯
容積で割ることによつて決めた。 無水マレイン酸の収量はスクラバー溶液の試
料の電位差アミン滴定によつて決定した。 無水マレイン酸の生産生は回収無水マレイン
酸の計算重量を(1)時間(duration)と(2)触媒及
び希釈剤の合計重量の積で割ることによつて決
定した。 無水マレイン酸への選択率は無水マレイン酸
モル収量を転化したn−ブタンのモル数で割つ
て100%倍することによつて計算した。全炭化
水素供給物を基準にした選択率はn−ブタン基
準の選択率に0.96を掛けることによつて計算で
きる。 実施例 1 一連の酸化を数日間にわたつて実施した。供給
組成、操作方式、反応条件、及び結果は第1表に
示す通りである。
【表】 実施例 2 4日間にわたつて一連の4個の実験を行なつ
た。詳細は第2表に報されている。
【表】
【表】 実施例 3 空気を用いて第三の系統の一貫流式及び循環式
の実験を数日にわたつて実施した。詳細は第3表
に報告する。
【表】
【表】 一貫流式−空気(OTA)と循環式−空気
(RA)の実験の、実施例1−3及び第1表−第
3表における比較は、後者における生産性が一貫
流式よりも実質的に大きく、但しその他の点にお
いては結果は一般的に同等であることを示してい
る。 実施例1−3における触媒の不完全活性化のた
めに、反応速度は低く、数回の短時間の温度暴走
が起つた。暴走はn−ブタン供給速度と塩浴温度
を僅かに減らすことによつて容易に制御された。
触媒を十分に活性化したのちは(実施例3の実験
4)、暴走はおこらなかつた。 実施例 4 本実施例においては、酸素による一連の循環式
実験を行いそれに続いて一貫流式空気酸化実験を
行つた。詳細は第4表に報告する。
【表】
【表】 実施例 5 実施例4における実験のあとで、酸化触媒を、
404℃の触媒上へ0.077SCFM(2.2/分)の窒素
の中で9mlの四塩化炭素を15分間にわたつて通す
ことによつて再生した。四塩化炭素と窒素は反応
管の出口端の中に導入した。 再生に続いて、四つの循環式実験を酸素を用い
て実施した。詳細は第5表に報告する。
【表】 実施例5と第5表は本発明に従う操作の一つ好
ましい方式を説明している。見られる通り、約94
%から97%の範囲のn−ブタンの終局的転化率は
約90%の無水マレイン酸収率が達成されるのに十
分な高い選択率において得られた。実験3及び4
における生産性は前実施例における一貫流式空気
酸化の生産性の約2倍であつた。 実施例 6 酸素を用いる循環式実験のもう一つの系列を5
日間にわたつて実施し、次いで一貫流式空気酸化
を実施した。詳細は第6表に報告されている。
【表】 実施例 7 実施例5の方法に従つて触媒を再生したのち、
一貫流式空気酸化を実施し、次に酸素を用いる5
個の循環式実験を5日間にわたつて実施した。詳
細は第7表に示されている。 表から、選択率はn−ブタン濃度に応じて多少
変動することが見られる。これらの実施例におい
て使用した触媒について、選択率はn−ブタン濃
度が約5モル%であつた。
【表】
【表】 実施例 8 酸素を用いる循環式実験の別の系列を実施しそ
の後に空気を用いる一貫流式実験を行つた。詳細
は第8表に報告している。
【表】
【表】 前出の諸実施例及び諸表から、本発明による操
作は代表的な一貫流式空気酸化操作よりも実質的
改善をもたらすことが認識できる。これらの改良
の中で、ある場合における100%以上の反応器生
産性の増加及び生成物単位重量あたりのn−ブタ
ン消費量の減少がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はn−ブタン、酸素及び窒素の系につい
ての爆発限界を示すものであり、第2図は工程線
図を図示し、第3図及び第4図は好ましい触媒反
応性勾配を図示している。 第2図において、15……反応器、17,19
……反応管、25……スクラバー、29……スク
ラバー液タンク、43……コンデンサー、49…
…背圧バルブ、53……フイルター、57……コ
ンプレツサー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 約2から約10モル%のn−ブタン、8か
    ら約20モル%の分子状酸素、及び残りの少くと
    も一種類の不活性ガスから本質的に成り立つ供
    給原料を、n−ブタンの比較的低い一貫流転化
    率を生ぜしめるのに有効な酸化条件下に保たれ
    伝熱媒体で冷却された管状反応帯域中で酸化触
    媒と接触させ、反応帯域供給端の最も近くで最
    小反応性をそして反応帯域出口端の最も近くで
    最大反応性を提供するよう、反応帯域の有効長
    の少くとも一部に沿つてこの触媒が等級づけら
    れ; (B) 反応帯域から無水マレイン酸、副生物の酸化
    炭化水素類、酸化炭化類、n−ブタン、及び酸
    素から成る流出物をとり出し; (C) 無水マレイン酸と酸化炭化水素副生物との大
    部分を上記流出物から分離し; (D) 無水マレイン酸と酸化炭化水素副生成物とを
    回収した後に残る流出物から、反応帯域中の不
    活性ガスの蓄積速度に実質的に対応した速度で
    放出流をとり出し;そして (E) 放出流取出し後に残る流出物を、n−ブタン
    及び酸素から成る補給用ガスの添加と一緒に反
    応帯域へ循環させる; ことから成る、無水マレイン酸の製造方法。 2 分子状酸素が実質上純粋であつて、不活性ガ
    スが一酸化炭素と二酸化炭素との混合物から本質
    的に成り立つている、特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。 3 反応帯域有効長の一部だけが供給端に最も近
    くでの最小反応性から出口端に最も近くでの最大
    反応性へと等級づけられ、有効長の残りが供給端
    に位置して供給原料の予熱帯として役立つ、特許
    請求の範囲第2項記載の方法。 4 反応帯の全有効長が供給端に最も近くでの最
    小反応性から出口端に最も近くで最大反応性へ等
    級づけられる、特許請求の範囲第2項に記載の方
    法。 5 供給原料が約3から約8モル%のn−ブタ
    ン、約8から18モル%の分子酸素、約30から約50
    モル%の一酸化炭素、約35から約55モル%の二酸
    化炭素、及び約1モル%より少ない窒素、から本
    質的に成り立つ、特許請求の範囲第4項に記載の
    方法。 6 供給端に最も近くでの最小反応性帯域が反応
    帯有効長の約10から約50%にわたつてのび、この
    帯域中の反応性が出口端に最も近くでの最大反応
    性における反応性の約10%から約75%の範囲にあ
    る、特許請求の範囲第5項に記載の方法。 7 酸素源が空気であり供給原料中に含まれる不
    活性ガスが窒素から本質的に成り立つ、特許請求
    の範囲第1項に記載の方法。 8 反応帯域有効長の一部だけが供給端に最も近
    くでの最小反応性から出口端に最も近くでの最大
    反応性へと等級づけられ、有効長の残りが供給端
    に位置して供給原料の予熱帯域として役立つ、特
    許請求の範囲第7項に記載の方法。 9 反応帯域の全有効長が供給端に最も近くでの
    最小反応性から出口端に最も近くで最大反応性へ
    と等級づけられている、特許請求の範囲第7項に
    記載の方法。 10 供給原料が約3から約8モル%のn−ブタ
    ン、約10から18モル%の分子状酸素、約1から約
    10モル%の一酸化炭素、約5モル%までの二酸化
    炭素、及び約70から約85モル%の窒素、から本質
    的に成り立つている、特許請求の範囲第9項に記
    載の方法。 11 供給端に最も近い最小反応性帯域が反応帯
    有効長の約10から約50%にわたつてのびており、
    その帯域中の反応性が出口端に最も近くでの最大
    反応性における反応性の約10%から約75%の範囲
    にある、特許請求の範囲第10項に記載の方法。 12 酸化触媒が燐−バナジウム−酸素複合体で
    ある、特許請求の範囲第1項に記載の方法。 13 酸化触媒が金属で活性化した燐−バナジウ
    ム−酸素複合体である特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 14 反応性に関する触媒の等級付けが触媒と不
    活性体との混合によつて達成される、特許請求の
    範囲第1−13項の何れかに記載の方法。 15 反応性に関する触媒の等級付けが触媒担体
    の部分含浸によつて達成される、特許請求の範囲
    第1−13項の何れかに記載の方法。 16 反応性に関する触媒の等級付けが異なる活
    性度をもつ触媒の使用を通じて達成される、特許
    請求の範囲第1−13項の何れかに記載の方法。 17 反応性に関する触媒の等級付けが異なる反
    応性をもつ触媒の混合によつて達成される、特許
    請求の範囲第1−13項の何れかに記載の方法。
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