JPH0357373Y2 - - Google Patents

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JPH0357373Y2
JPH0357373Y2 JP10559088U JP10559088U JPH0357373Y2 JP H0357373 Y2 JPH0357373 Y2 JP H0357373Y2 JP 10559088 U JP10559088 U JP 10559088U JP 10559088 U JP10559088 U JP 10559088U JP H0357373 Y2 JPH0357373 Y2 JP H0357373Y2
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spindle
clutch
ball
tool
holder body
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  • Gripping On Spindles (AREA)
  • Drilling And Boring (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ドリルやタツプ等の回転切削工具を
工作機械の主軸に取り付けるために使用されるホ
ルダーに関するものである。
(従来の技術) ドリル等の回転切削工具は、その刃部の摩耗に
よつて切削性能が低下し、切削トルクが大きくな
る。従つて、ドリル等は加工個数を決めて再研磨
の時期を管理しているが、被削材や切削条件が変
わると寿命管理が難しく、切削途中に破損させて
しまつて被加工物を不良にするケースが多い。特
に小径ドリルやタツプは折れ易く、切削中の切粉
詰まりでも簡単に折れることが多い。
切削途中に工具が折損したことを検出する手段
としては、工具折損時の超音波振動をキヤツチす
る方式のセンサーが知られているが、実際に必要
なことは、工具が折れる前に機械を止め、工具を
交換することである。
回転切削工具が折れる主たる原因は、前記のよ
うに刃部の摩耗や切粉の詰まり等によつて切削ト
ルクが大きくなることであるから、従来は、単に
限界を越える切削トルクが作用しないように安全
クラツチを介して工具を回転駆動すれば工具の折
損を防止出来ると考え、工具を保持するスピンド
ルとホルダー本体との間に一定トルクを越えると
スリツプする各種のトルクリミツターを介装する
ことが考えられた。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら従来のホルダーでは、切削トルク
が一定値を越えたとき、前記トルクリミツターに
より工具への回転力の伝達を自動的に断つことが
出来ても軸心方向の送りはそのまま続行されるた
めに、工具が軸心方向に圧縮され、その圧縮応力
の増大によつて工具が破損することになる。特に
小径ドリルやタツプ等は、軸心方向の圧縮応力の
増大により簡単に座屈破損する恐れがある。即
ち、前記のように単に、工具を保持するスピンド
ルとホルダー本体との間にトルクリミツターを介
装する方法では、工具の折損を確実に防止するこ
とが出来なかつた。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記のような従来の問題点を解決する
ために、工作機械へ取り付けるホルダー本体に、
先端に工具チヤツク部を備えたスピンドルを、軸
心の周りの回転と一定範囲内での軸心方向移動と
が可能な状態に同心状に支持し、前記ホルダー本
体と前記スピンドルとの間に、前記スピンドルを
出限位置で前記ホルダー本体に結合する過負荷回
避用クラツチ機構と、前記スピンドルが出限方向
に付勢するスプリングに抗してホルダー本体に対
し一定量後退移動したときに互いに噛み合うスピ
ンドル強制駆動用クラツチとを介装して成る回転
切削工具ホルダーを提案するものである。
(考案の作用) 上記工具ホルダーを工作機械の主軸にセツトす
ると共に、ドリル等の回転切削工具を前記工具チ
ヤツクに取り付けて切削作業を行うが、前記工具
チヤツクを介して工具を保持する前記スピンドル
は前記過負荷回避用クラツチ機構により出限位置
に保持された状態にある。従つて、前記工具の捩
じり折損強度と平衡する限界切削トルクよりも少
し低い回転力で前記クラツチ機構が切れるように
当該クラツチ機構の作用条件を設定しておくこと
により、前記工具が摩耗したため、或いは切粉が
詰まつたために、切削トルクが前記クラツチ機構
の伝達トルクを超えた場合には、当該クラツチ機
構が自動的に切れてホルダー本体がスピンドル
(工具)に対して空回りする状態になる。従つて、
捻じり折損強度を超える捻じり応力が工具に作用
するのを未然に防止することが出来る。又、前記
クラツチ機構が切れてスピンドルとホルダー本体
との結合が解かれると、当該スピンドルは出限方
向に付勢する付勢力に抗してホルダー本体に対し
後退移動可能であるから、主軸の送りによつてホ
ルダー本体が回転軸方向に進出移動しても、スピ
ンドル(工具)に対しホルダー本体のみが前記付
勢力に抗して相対的に回転軸方向に進出移動する
ことになり、圧縮折損強度を超えるような過大な
軸心方向圧縮応力が工具に作用するのを未然に防
止し得る。
上記のように過負荷回避用クラツチ機構が働い
て切削工具が停止したならば、ホルダー本体に対
し相対的に後退移動するスピンドルが後退限位置
に達するまでに、人為的操作等により主軸の送り
を停止し、当該主軸を引き戻して切削工具の交換
作業等を行うことになるが、万一、主軸の送りを
停止することが行われないか又は行うことが出来
なかつた場合、停止しているスピンドルがホルダ
ー本体に対し後退限位置に達したときに当該スピ
ンドルがホルダー本体により強制的に軸方向に押
し出され、間違いなく切削工具又は工具ホルダー
自体が破損することになる。
然るに、上記の本考案の構成に於いては、ホル
ダー本体に対しスピンドルが相対的に一定量後退
移動したときに前記スピンドル強制駆動用クラツ
チが自動的に入り、ホルダー本体によりスピンド
ルが再び強制回転駆動される。従つて、当該スピ
ンドルが強制的に軸方向に押し出されても、前記
過負荷回避用クラツチ機構が切れたときの切削ト
ルクを超える大きな切削トルクで強制切削が行わ
れることになるので、最初に過負荷が生じた原因
によつては、やはりこのようなスピンドル強制駆
動用クラツチがない場合と同様に切削工具等の破
損を招く可能性も残るが、場合によつては、この
過大切削トルクによる強制切削作用で最初に過負
荷が生じた原因が取り除かれ、そのまま切削が継
続されて切削工具等の破損を免れる可能性もあ
る。
(考案の効果) 以上のように本考案の工具ホルダーによれば、
回転切削工具に過負荷が生じたとき、過負荷回避
用クラツチ機構により、回転切削工具の過大切削
トルクによる捻じり折損や軸心方向の過大圧縮力
による座屈折損を確実に防止することが出来るの
である。
しかもこのように過負荷回避用クラツチ機構が
働いたときに、何等かの原因で主軸の送り停止が
行われなかつた場合でも、切削工具や工具ホルダ
ー自体が破損する可能性を少なくすることが出来
るのである。
(実施例) 以下に本考案の一実施例を添付の例示図に基づ
いて説明する。
第1図に於いて、1はホルダー本体であり、工
作機械の主軸2への取付部となるシヤンク部3
と、このシヤンク部3の外端にボルト4で同心状
に取り付けられた円筒状本体5とから構成されて
いる。6はスピンドルであつて、前記円筒状本体
5内に前後一対の回転軸受7a,7bにより同心
状に支持され、円筒状本体5から突出する外端に
工具チヤツク8を備えている。このスピンドル6
は、前記回転軸受7a,7bにより円筒状本体5
に対し軸心の周りで回転可能であると同時に、前
記回転軸受7a,7bとの間の微少間隙(嵌め合
い公差)の存在により軸心方向に一定範囲内で移
動可能である。このスピンドル6と回転軸受7
a,7bとの間の微少間隙中には潤滑油による油
膜が介在しているので、スピンドル6を軸心方向
に移動し得る状態で精度良く支承し得る。
9はトルク制限用第一ボールクラツチであり、
第1図と第2図に示すように、前記スピンドル6
から一体に突設されたボール支持盤10、このボ
ール支持盤10の内側に放射状に形成されたボー
ル支持溝11、各ボール支持溝11内にスピンド
ル6に対し半径方向遊動可能に一部が嵌合するク
ラツチボール12、前記ボール支持盤10の内側
でスピンドル6に回転及び軸心方向移動可能に遊
嵌されたボール押圧盤13、このボール押圧盤1
3をボール支持盤11側へ押圧する圧縮コイルス
プリング14、及び前記各クラツチボール12の
一部が嵌合するように前記円筒状本体5の円柱状
内周面5aに設けられた周方向複数個のボール係
止孔15から構成されている。
前記スプリング14によつて付勢されたボール
押圧盤13は、その円錐状押圧面13aにより各
クラツチボール12を押圧する。この結果、ボー
ル支持盤10を介してスピンドル6が軸心方向外
方に付勢されるので、当該スピンドル6は、ボー
ル支持盤10が回転軸受7aに当接する出限位置
に保持される。一方、ボール押圧盤13の円錐状
押圧面13aによつて各クラツチボール12はス
ピンドル6に対して遠心方向に付勢されるので、
前記のようにスピンドル6が出限位置にあると
き、各クラツチボール12の一部が円筒状本体5
側のボール係止孔15に各々嵌合する。即ち、ク
ラツチ入りの状態になる。
16は伝達トルク調整手段であつて、第1図と
第3図に示すように、スピンドル6に軸心方向相
対移動可能に遊嵌され且つ前記スプリング14の
内端を受けるスプリング受け盤17、このスプリ
ング受け盤17から直径方向に突設された2つの
突出部17aが各々貫通するように円筒状本体5
に設けられた軸心方向に長い2つの長孔18、前
記円筒状本体5の外周面に設けられたねじ溝加工
周面部19に螺嵌し且つ内周面に前記2つの突出
部17aが嵌合する環状溝20を備えた調整リン
グ21、及び当該調整リング21のロックボルト
22から構成されている。
第1図に示す状態は、前記調整リング21によ
り前記スプリング受け盤17を後退限位置まで後
退させ、スプリング14の初期圧縮応力を最小に
した状態、即ちボールクラツチ9の伝達トルクを
最小に調整した状態を示す。従つて、ボールクラ
ツチ9の伝達トルクを大きくするときは、ロツク
ボルト22を弛緩させた状態で調整リング21を
繰り出し方向に回転させ、環状溝20の一側面に
当接している突出部17aを介してスプリング受
け盤17を軸心方向に前進移動させて、スプリン
グ14を圧縮させれば良い。即ち、調整リング2
1の回転繰り出しによりボールクラツチ9の伝達
トルクが大きくなり、調整リング21の回転引き
戻しによりボールクラツチ9の伝達トルクが小さ
くなる。
23はスラスト力制限用第二ボールクラツチで
あつて、第1図及び第4図に示すように、スピン
ドル6の内端近傍周面6aに刻設された周方向複
数個の凹部24、この各凹部24と対抗するよう
に円筒状本体5に設けられた半径方向のボール支
持孔25、各凹部24とボール支持孔25とに跨
がつて嵌合するクラツチボール26、及び各ボー
ル支持孔25に螺嵌されたスプリング受け捻子2
7とクラツチボール26との間に介装されたスプ
リング28から構成されている。前記凹部24
は、スピンドル周面6aの一定角度範囲を周方向
に沿つて直線状に切削して構成したもので、その
周方向中央部が最深部となり、周方向に深さが漸
減するものである。勿論、ホルダー本体1の回転
方向が一定であれば、凹部24は最深部から反回
転方向にのみ深さが漸減する形状に構成すること
も可能である。
第1図に於いて、29はスピンドル後退移動検
出手段であつて、スイツチ機構30、電源31、
ホルダー本体1の外側に向かつて光線を照射する
ように当該ホルダー本体1の外周部に取り付けら
れた赤外線発光ダイオード32、及び当該ダイオ
ード32の駆動回路33から構成されている。前
記スイツチ機構30は、前記スピンドル6の内端
部に同心状に一定範囲内出退移動自在に保持され
且つスプリング34により後方へ突出するように
付勢された可動接点棒35と、この可動接点棒3
5に対向するように電気絶縁板36を介して支持
された固定接点37とから構成され、前記電源3
1は、電池ボツクス38内に交換可能に内装され
た乾電池39を備え、当該乾電池39の陰極は、
スプリング40、電池ボツクス蓋41、及びこの
工具ホルダーの各構成部材を介して前記可動接点
棒35と電気的に導通し、この可動接点棒35が
固定接点37に当接したとき、駆動回路33に乾
電池39の電圧が印加されてダイオード32が点
灯するように、前記乾電池39の陽極、駆動回路
33、ダイオード32、及び固定接点37を電気
的に接続している。
42はスピンドル強制駆動用クラツチであつ
て、第1図及び第5図に示すように、前記スピン
ドル6の内端に取り付けられた可動クラツチ盤4
3と、円筒状本体5の内端に取り付けられた固定
クラツチ盤44とから成り、両クラツチ盤43,
44の相対向面には、円筒状本体5に対しスピン
ドル6が後退限まで移動したときに互いに噛み合
うクラツチ爪43a,44aが突設されている。
尚、前記可動クラツチ盤43は、前記可動接点棒
35の抜け止め板を兼用している。
使用に際しては、従来の工具ホルダーと同様に
工作機械の主軸2にホルダー本体1のシヤンク部
3を取り付け、スピンドル6の工具チヤツク8に
所要の回転切削工具、例えばドリルTを取り付け
る。そして当該ドリルTの折損強度を超える切削
トルクがスピンドル6に作用しないように、前記
のように調整リング21により第一ボールクラツ
チ9の伝達トルクを調整しておく。又、前記第二
ボールクラツチ23は、前記第一ボールクラツチ
23が切れるときにスピンドル6に作用している
スラスト力では、クラツチボール26が凹部24
の最深部からスピンドル軸方向に離脱する(即ち
当該クラツチが切れる)ことがないように、凹部
24とクラツチボール26との嵌合深さやスプリ
ング28の付勢力を設定している。
前記ホルダー本体1とスピンドル6とは、当該
スピンドル6が出限位置にある状態で第一ボール
クラツチ9及び第二ボールクラツチ23により、
回転方向及び軸心方向に関して結合されているの
で、主軸2を回転させると共に軸方向に送りをか
けると、主軸2、ホルダー本体1、スピンドル
6、及びドリルTが一体に回転すると共に軸心方
向に前進移動することになり、当該ドリルTによ
り被加工物Wを切削穿孔加工することが出来る。
この切削穿孔加工中に於いて、切削孔内での切
粉の詰まりやドリルTの刃部の摩耗が限度を超え
ること等によつて、スピンドル6に作用する切削
トルクが前記第一ボールクラツチ9の伝達トルク
を超えると、スプリング14がボール押圧盤13
を介してクラツチボール12をボール係止孔15
に嵌合させる作用力よりもボール係止孔15の周
縁がクラツチボール12を押し出す作用力が打ち
勝つて、スピンドル6に対してホルダー本体1
(円筒状本体5)が周方向に相対回転しながら第
2図仮想線で示すようにクラツチボール12をボ
ール係止孔15から押し出すことになる。このと
きクラツチボール12は、ボール押圧盤13をス
プリング14の付勢力に抗して押し退けながらボ
ール支持溝11内を求心方向に転動してボール係
止孔15から離脱し、円筒状本体5の円柱状内周
面5a上を回転周方向に転動する。この結果、ス
ピンドル6に対し円筒状本体5、即ちホルダー本
体1が空回りの状態になり、ドリルTに捻じり折
損を生じさせる過大切削トルクが作用するのを未
然に防止し得る。
上記のように第一ボールクラツチ9が切れてス
ピンドル6に対しホルダー本体1(円筒状本体
5)が相対回転すると、第4図仮想線で示すよう
に第二ボールクラツチ23のクラツチボール26
がスピンドル6側の凹部24に対し、その最深部
から周方向に移動してスピンドル周面6a上に乗
り上げることになる。このようにクラツチボール
26がスピンドル周面6a上に乗り上げた状態で
は、この第二ボールクラツチ23のスピンドル6
を軸方向出限位置に係止する機能は無くなるの
で、第6図に示すように、このときにスピンドル
6に作用しているスラスト力によつて当該スピン
ドル6は、前記第一ボールクラツチ9のスプリン
グ14に抗してホルダー本体1に対し相対的に後
退移動することになる。
勿論、第一ボールクラツチ9が切れて、スピン
ドル6に対しホルダー本体1のみが回転している
状態、即ち第二ボールクラツチ23のクラツチボ
ール26がスピンドル6に対し周方向に移動しな
がら各凹部24を周方向に出たり入つたりしてい
る状態に於いては、当該第二ボールクラツチ23
の軸方向伝達力(クラツチ力)は、クラツチボー
ル26が凹部24の最深部で安定しているときと
比較して大幅に弱くなつている。従つて、前記の
ように第二ボールクラツチ23のクラツチボール
26が凹部24から周方向に脱出して最初にスピ
ンドル周面6aに乗り上げた瞬間にスピンドル6
とホルダー本体1とが軸方向に相対移動しなくと
も、この後の主軸2の送り作用によつて、停止し
ているスピンドル6に対しホルダー本体1のみが
回転しながら軸心方向に送られるときに前記第二
ボールクラツチ23が簡単に切れることになり、
当該ホルダー本体1と一体に前進移動するスプリ
ング受け盤17を介して第一ボールクラツチ9の
スプリング14を圧縮するだけで、ドリルTに軸
方向圧縮折損を生じさせるような過大な軸方向圧
縮力を作用させないで済む。このとき第一ボール
クラツチ9のクラツチボール12は、ボール係止
孔15から回転軸心方向に外れた位置で円筒状本
体5の円柱状内周面5a上を転動することにな
る。
尚、前記第一ボールクラツチ9によりホルダー
本体1からスピンドル6に切削回転力を伝達して
いる状態でも、スピンドル6に過大な軸方向反力
が作用したときには、その反力が第二ボールクラ
ツチ23の軸方向伝達力(クラツチ力)よりも大
きくなつたとき、クラツチボール26が凹部24
の最深部からスピンドル軸方向に離脱して当該第
二ボールクラツチ23が自動的に切れることにな
る。従つて、ホルダー本体1(円筒状本体5)の
みがスプリング14を圧縮しつつスピンドル6に
対して軸心方向に前進移動することになる。即
ち、切削トルクに関係なく、過大な軸心方向圧縮
力がドリルTに作用するのを未然に防止すること
も出来る。勿論この場合も、第一ボールクラツチ
9のクラツチボール12がボール係止孔15から
軸心方向に離脱して当該第一ボールクラツチ9も
切れることになるので、ドリル6への切削トルク
の伝達も断たれ、スピンドル6に対しホルダー本
体1が空回りすることになる。
何れにしても、上記のように主軸2の送り作用
によりホルダー本体1に対しスピンドル6が相対
的に後退移動すると、第6図に示すように、当該
スピンドル6側の可動接点棒35がホルダー本体
1側の固定接点37に当接し、スイツチ機構30
がオン動作して駆動回路33に乾電池39の電圧
が印加され、ダイオード32が点灯する。勿論、
可動接点棒35が固定接点37に当接した後は、
スプリング34を圧縮しながらスピンドル6のみ
がホルダー本体1に対し相対的に後退移動する。
従つて第1図に示すように、ホルダー本体1が
回転している状態で、前記ダイオード32から照
射される赤外線を受光することが出来るように受
光器45を設置し、当該受光器45の受光信号を
信号処理装置46で処理して、前記主軸2を制御
するコントローラー47に過負荷検出信号48と
して入力するように構成すれば、前記のようにス
ピンドル6がホルダー本体1に対し相対的に一定
量後退移動したことを自動的に検出して、主軸2
の送りを停止させると共に初期位置まで自動復帰
させる等、必要な過負荷回避処置を自動的に行わ
せることが出来る。
勿論、作業者はドリルTの回転が止まつた状態
を知ることが出来るので、上記のようなスピンド
ル後退移動検出手段29を併用しないで、ホルダ
ー本体1がスピンドル6に対して軸心方向に前進
移動している間に、即ちスピンドル6がホルダー
本体1(円筒状本体5)に対する出限位置から後
退限位置に達する前に、主軸2の送りを人為的操
作で停止し、主軸2を後退移動させてドリルTを
被加工物Wの切削孔から脱出させ、ドリルTの交
換等、必要な対策を講じることが出来る。
主軸2によつてホルダー本体1が後退移動せし
められると、スプリング14の付勢力でスピンド
ル6がホルダー本体1に対し軸心方向に前進移動
して再び出限位置に達するので、ボール押圧盤1
3を介してスプリング14により遠心方向に付勢
されている第一ボールクラツチ9のクラツチボー
ル12は、回転しているホルダー本体1(円筒状
本体5)側のボール係止孔15に自動的に嵌合
し、再びクラツチ入りの状態に復帰する。又、ス
ピンドル6が出限位置に復帰し且つ前記のように
第一ボールクラツチ9がクラツチ入り状態に復帰
することにより、第二ボールクラツチ23のクラ
ツチボール26も凹部24の最深部に嵌合し、ク
ラツチ入り状態に復帰する。
上記のようにスピンドル後退移動検出手段29
のスイツチ機構30がオン動作したとき、第6図
に示すようにスピンドル強制駆動用クラツチ42
のクラツチ爪43a,44aは未だ噛み合う位置
まで達していない。従つて、上記のようにスピン
ドル後退移動検出手段29が正常に作動し、スイ
ツチ機構30がオン動作したときに主軸2の送り
が自動停止せしめられた場合、或いは前記のよう
にスピンドル6が後退限位置まで後退する前に人
為的操作で主軸2の送りが停止されたような場合
には、前記スピンドル強制駆動用クラツチ42が
入る可能性はない。しかしながら、断線等の回路
の故障や乾電池39の電圧低下等によつて前記ス
ピンドル後退移動検出手段29が正常に作動しな
かつた場合、或いは作業者が所定の過負荷回避作
業を怠つた場合には、停止しているスピンドル6
に対しホルダー本体1が回転しながら前進移動を
続行するので、スピンドル6がホルダー本体1に
対し後退限位置に達する直前に前記スピンドル強
制駆動用クラツチ42のクラツチ爪43a,44
aが互いに噛み合うことになり、当該クラツチ4
2を介してホルダー本体1が再びスピンドル6を
強制的に回転駆動し、ドリルTによる強制切削が
行われる。
尚、上記実施例では、過負荷回避用クラツチ機
構を、トルク制限用第一ボールクラツチ9とスラ
スト力制限用第二ボールクラツチ23とで構成し
たが、例えば前記第二ボールクラツチ23を省
き、第一ボールクラツチ9のみで両方のクラツチ
機能を持たせることも可能である。即ち、過負荷
回避用クラツチ機構は上記実施例のものに限定さ
れない。又、スピンドル後退移動検出手段29を
併用する場合でも、その構成は上記実施例のもの
に限定されない。
【図面の簡単な説明】
第1図は一部縦断側面図、第2図は第1図のA
−A線断面図、第3図は第1図のB−B線断面
図、第4図は第1図のC−C線断面図、第5図は
スピンドル強制駆動用クラツチを説明する斜視
図、第6図は過負荷作用時の状態を説明する一部
縦断側面図である。 1……ホルダー本体、2……工作機械の主軸、
3……シヤツク部、5……円筒状本体、6……ス
ピンドル、7a,7b……回転軸受、8……工具
チヤツク、9……トルク制限用第一ボールクラツ
チ、10……ボール支持盤、11……ボール支持
溝、12……クラツチボール、13……ボール押
圧盤、14……圧縮コイルスプリング、15……
ボール係止孔、16……伝達トルク調整手段、2
3……スラスト力制限用第二ボールクラツチ、2
4……凹部、26……クラツチボール、28……
スプリング、29……スピンドル後退移動検出手
段、30……スイツチ機構、31……電源、32
……赤外線発光ダイオード、33……ダイオード
駆動回路、34……スプリング、35……可動接
点棒、37……固定接点、42……スピンドル強
制駆動用クラツチ、43……可動クラツチ盤、4
4……固定クラツチ盤、45……受光器、46…
…信号処理装置、47……コントローラー、48
……過負荷検出信号。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 工作機械へ取り付けるホルダー本体に、先端に
    工具チヤツク部を備えたスピンドルを、軸心の周
    りの回転と一定範囲内での軸心方向移動とが可能
    な状態に同心状に支持し、前記ホルダー本体と前
    記スピンドルとの間に、前記スピンドルを出限位
    置で前記ホルダー本体に結合する過負荷回避用ク
    ラツチ機構と、前記スピンドルが出限方向に付勢
    するスプリングに抗してホルダー本体に対し一定
    量後退移動したときに互いに噛み合うスピンドル
    強制駆動用クラツチとを介装して成る回転切削工
    具ホルダー。
JP10559088U 1988-08-10 1988-08-10 Expired JPH0357373Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10559088U JPH0357373Y2 (ja) 1988-08-10 1988-08-10

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