JPH0356133B2 - - Google Patents

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JPH0356133B2
JPH0356133B2 JP10902088A JP10902088A JPH0356133B2 JP H0356133 B2 JPH0356133 B2 JP H0356133B2 JP 10902088 A JP10902088 A JP 10902088A JP 10902088 A JP10902088 A JP 10902088A JP H0356133 B2 JPH0356133 B2 JP H0356133B2
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heat
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、平板あるいは伝熱管の外表面に接す
る液体を相変化させて伝熱する熱交換壁の製造方
法に係り、特にエバポレータや放熱器に用いるに
適した熱交換壁の製造方法に関する。
〔従来の技術〕 沸騰熱伝達や蒸発熱伝達を高める熱交換壁に関
する技術は数多く提案されている。
まず、焼結法、溶射法、エツジングなどによつ
て、熱交換壁面上を多孔質層にする方法がある。
この熱交換壁は平滑な面に比べると高い伝熱性能
を有するが、多孔質層の空隙が狭いために沸騰液
中に含まれている不純物、あるいは溶け込んでい
る非沸騰液が空隙に目詰りして、性能劣化をまね
く。また、多孔質によつて形成される空隙はその
大きさが不均一なので、場所によつて伝熱性能が
ばらつく。
一方、第1図に示すように、伝熱面1上にトン
ネル2と開孔3を有する熱交換壁も知られてお
り、この熱交換壁も高い性能を有する。開孔3の
大きさも焼結法などによる多孔質層に比べると大
きく、不純物、非沸騰液などの目詰りによる性能
低下は小さい。しかし、この開孔とトンネルを有
する熱交換壁は、伝熱面への熱負荷に応じて最適
な開孔径が存在する。したがつて、熱負荷が小さ
すぎたり、大きすぎたりすると伝熱性能が低下す
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
第1図に示す構造を持つ伝熱面の沸騰性能曲線
を第2図に示す。沸騰冷媒液はCFCl3(フロンR
−11)であり、図の横軸は熱流束qw(W/cm2)、
縦軸は熱伝達率Q(W/Kcm2)を表す。また、3
本の曲線A、B、Cは、それぞれ異なる沸騰冷媒
液の飽和圧力Ps(=0.23、0.1、0.04MPa)におけ
る性能曲線である。低い熱流束(qw<2W/cm2
で熱伝達率は低下し、この傾向は、低い圧力下
(例えばP6=0.04Mpa)ほど顕著となる。このよ
うな、低熱流束下、低圧力下で性能が低下すると
いう性質は、他の多孔質構造を有する伝熱面(例
えば金属粒子焼結面)にも現れており、工業上問
題となつている。
第1図に示す従来技術による熱交換壁では開口
の大きさを一定限度以下に制限しなければなら
ず、その成形、制御が難しい。実用新案登録第
1444086号において、上記の「孔の大きさを制限
する代りに孔の深さを大きくして冷媒液がその通
路を通過する間に回りの面で加熱され気泡となつ
て吹き出すようにしたもの」が提案されている。
本提案による熱交換壁は、その実施例に見られる
ように孔の大きさが制限されたものではないた
め、トンネル内部に蒸気泡を補足するという効果
はなく、トンネル及び深い孔によつて構成される
通路によるサイフオン効果の促進及び深い(長
い)孔部での液冷媒の加熱、蒸気化を促進するも
のである。従つて、本提案の熱交換壁をもつてし
ても顕著な熱伝達率の向上、特に、低熱流束下、
低圧力下での熱伝達率の向上は望めない。
特開昭51−45353において、「隣接するフインと
の間に狭い開口部を通して外部と連通する表皮下
空洞を有する沸騰伝熱面に於いて、開口部の幅
(Dmm)、開口部の深さ(Lmm)及び空洞断面積
(Smm2)の関係をS・L/D≦3(但し、D≦0.12
とする)に設定して成ることを特徴とする伝熱
面。」が提案されており、表面が平滑な管の2倍
以上の沸騰熱伝達率を達成している。しかしなが
ら、本提案による伝熱面は、連続したスリツト状
の開口部を有する伝熱面の形状寸法最適化に関す
るものであり、この種の伝熱面が持つ欠点、即
ち、空洞よりの気泡の放出及び空洞への液の供給
場所が固定されず空洞内の蒸気泡が不安定に存在
すること、また、伝熱流束、低圧力下では空洞内
に多量の液が混入してしまうことによる著しい熱
伝達率の低下を解決するものではない。
本発明の目的は、流体の相変化を効率的に行わ
せる構造を備え、特に低い熱流束或いは低い飽和
圧力で高い伝熱性能を有する熱交換壁の製造方法
を得ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため本発明は、熱交換壁の
表面に微細溝を付け、この表面をすき起してフイ
ンを形成し、続いてフイン先端をねかせて隣接フ
イン間に空洞を設け、次に前記熱交換壁の最外面
に熱伝導率の低い材質層を設けた後、前記空洞と
沸騰液とを連通する開口を前記低熱伝導率材内に
設けるようにしたものである。
〔作用〕
上記のようにして熱交換壁を製造することによ
り、空洞部を伝熱面外表面から深い位置に設ける
ことができるとともに、熱交換壁外表面から空洞
に至る部分を熱伝導率の低い材料で構成すること
が容易となる。さらに前記伝熱伝導材の層も自由
にその厚みを変えることができる。この結果、低
飽和圧力、低熱流束域での伝熱性能が高い熱交換
壁を製造することができる。
〔実施例〕
第3図に示すように伝熱管1の外表面へローレ
ツト工具2により微細な溝3を付ける。溝加工は
バイトによる切削加工などでもよい。溝3の方向
は制限しないが、管軸に対して平行な溝が望まし
い。次に第4図に示すようにバイト4のすき起し
加工によりフイン5を形成させる。すき起し加工
は伝熱管1、あるいはバイト4を回転させながら
送り、フイン5を管の円周方向に沿つて設ける。
次に第5図に示すようにローラ6などによつてフ
イン5をフイン5が立てられた方向に寝かせる。
隣接フインどうしはフイン先端側が狭ばめられ、
フイン根本部に空洞7が形成される。フイン5の
伝熱管最外面にはこの状態においても微細溝が形
成されている。次に第6図に示すように最外面に
熱伝導率の低い材料9をかぶせる。低融点合金、
ハンダ層でも良いし、プラスチツクなど高分子化
合物の層などでも良い。次に電極棒8に熱入力を
加えながら、フイン5の最外面に設けられている
微細溝に沿つて電極棒をさしこみ、低熱伝導材9
を溶かしながら孔をあける。電極棒8は棒状の場
合は孔があくが、第6図に示す如く、帯状のもの
でもよく、この場合には、スリツト状の孔が低熱
伝導材に設けられる。
このような一連の加工法により、空洞7と沸騰
液とは次の道すじで連通される。つまり比較的大
きな段面積を有する空洞7はフイン5の先端部で
狭められ、フイン5の最外面上に設けられた多数
の微細溝に連通し、次に電極棒8で形成された低
熱伝導材中の孔を通して沸騰液と連通する。
このような一連の加工法により制限された空洞
7と沸騰液は比較的長い微小断面流路で連通さ
れ、かつ空洞7は沸騰液とは低熱伝導材で隔てら
れるため沸騰液の温度変動が直接には空洞内には
影響しない構造が得られる。
第7図は本発明により得られた伝熱面の表面の
図である。
第1図の従来例に示すような連結された空洞と
開口を有する熱交換壁の空洞内を可視化した本発
明者等の可視化実験によると、熱交換壁が、これ
と接触し沸騰する液体より比較的高い温度で過熱
されると、第8図Aモードに示すように空洞12
内に蒸気泡15が発生し、この蒸気泡の一部が開
口部より気泡となつて熱交換壁外へ放出されるの
が観察された。また、空洞12内では、蒸気泡が
空洞内の液を空洞内壁へおしやり、空洞内壁に薄
い液膜が形成されるのが観察された。一方、壁面
の過熱度を上記の状態より順次下げていくと、第
1図の従来例の場合、ついには、第8図Bモード
に示すように、空洞内の蒸気泡部分が縮小し、蒸
気泡と蒸気泡との間に液部が存在するようになる
のが観察された。
連結された空洞と開口を有する熱交換壁におい
ては、上記の空洞内壁に貼り付いた薄い液膜が、
小さな過熱度で蒸発し、したがつて、高い蒸発熱
伝達率を有しているため、その効果によつて高い
伝熱性能を有する。したがつて、熱負荷が小さ
く、壁面過熱度が小さい状態、即ち空洞内に多量
の液が入り込み、薄液膜の占有面積が減少するB
モードでは高い伝熱性能が得られない。
上記第8図Bモードの出現に関して本発明者等
が検討を行つた結果、その原因として次の2つが
あることが分つた。即ち、(i)気泡の放出に伴い温
度の低い外部沸騰液が、空洞12上部の上蓋13
を洗い、上蓋を局所的に冷却し、この冷却された
上蓋の空洞内蒸気泡の凝縮による蒸気泡の縮小(ii)
開口部より空洞内に吸込まれた温度の低い沸騰液
中への蒸気泡の凝縮による蒸気泡の縮小である。
上記(i)の上蓋での凝縮は、上蓋13の肉厚を厚
くするかもしくは上蓋13を低熱伝導率材料で被
覆することによつて防げることができる。即ち、
熱交換壁11の外表面における温度の低い液の出
現は、熱交換壁11よりの気泡の放出周期に同期
して行われ、この低い温度は熱伝導によつて上蓋
13の厚み方向(外表面から空洞への方向)へ減
衰しながら伝播する。
ここで、熱交換壁の温度伝導率aw(cm2/s)、
熱交換壁外表面に温度の低い液体が現れている時
間τ(s)、熱交換壁外表面より空洞方向へとつた
距離Z(cm)、上蓋の各位置Zの温度と沸騰液の飽
和温度との温度差Δθ(Z)、熱交換壁の過熱度
ΔTwとすると、Δθ(Z)は誤差関数erfを用いて、 で表される。
一方、熱交換壁の過熱度は、空洞内壁に貼り付
いた液膜における温度降下ΔTlと開口において気
泡を形成するのに必要な過熱度ΔTbとに分解され
る。そして、空洞壁(Z=Z*)における上記
ΔθがΔTb以下になると開口において気泡を形成
することができなくなり、顕著な凝縮が行われ、
空洞内の蒸気泡は収縮する。
即ち、空洞内の蒸気泡が安定して存在するため
の条件は、 で表される。
ここに、 ΔTb=Ts/ρv・hfq・4σ/d0・10-7 ΔTl=δ・pw/φλl aw;熱交換壁の温度伝導率(cm2/s) Ts;沸騰液の飽和温度(K) ρv;沸騰液蒸気の密度(g/cm3) hfg;沸騰液の蒸発潜熱(J/g) σ;沸騰液の表面張力(dyn/cm) λ;沸騰液の熱伝導率((W/K・cm) d0;開口径(cm) φ;熱交換壁の表面積拡大率 Z*;上蓋の肉厚(cm) δ;空洞表面の液膜厚さ(cm)、 qw;使用熱流束(W/cm2) また、発明者等が行つた実験では、(2)式の時間
tは熱流束の関数となるが、実用熱流束域ではt
≒0.02secである。また、δ≒0.002cm、φ=3で
ある。
以上の実験値を(2)式に代入して整理し、上蓋の
肉厚Z*を決定する条件式を求めると、 となる。
したがつて、CFCl3をTs=273(K)の条件下で使
用した場合、開口径0.02cmを有する銅製の熱交換
壁に必要な最小上蓋肉厚は0.073cmとなる。
次に上記(ii)の熱交換壁外表面より開口部を通じ
て空洞内へ引き込まれた温度の低い沸騰液中への
凝縮は、液の通路を長くし、即ち開口部の長さを
長くし、この通路で液を加熱することによつて防
ぐことができる。本発明者等の可視化実験による
と、液の引き込みは、気泡の発生開口及びその両
側に隣接する開口の3つの開口において顕著であ
り、その他の開口ではわずかである。
一方、開口部を長くすると、熱交換壁外へ蒸気
を放出する際の蒸気の流動抵抗が増加するため、
開口部の長さlには上限がある。開口部での圧力
損失は、空洞内の最高蒸気圧より低くなければな
らない。
他の沸騰液についても同様の結果が得られる。
〔発明の効果〕
本発明により、伝熱最外表面と空洞との間の層
を熱伝導率の低い材料で形成することが容易とな
る。また、この層の厚みを自由に変えられるか
ら、空洞内の蒸気泡を安定に保持でき、従来技術
において不可能であつた低飽和圧力、低熱流束域
での著しい伝熱性能の向上を果すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術の斜視図、第2図は従来技術
の性能曲線、第3〜第6図は本発明の実施例を示
す説明図、第7図は伝熱面の形状図、第8図は従
来技術の沸騰モード説明図である。 1……伝熱管、2……ローレツト工具、3……
微細溝、4……バイト、5……フイン、6……ロ
ーラ、7,12……空洞、8……電極棒、9……
低熱伝導材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱交換壁の表面に微細溝を付け、この表面を
    すき起してフインを形成し、続いてフイン先端を
    ねかせて隣接フイン間に空洞を設け、次に前記熱
    交換壁の最外面に熱伝導率の低い材質層を設けた
    後、前記空洞と沸騰液とを連通する開口を前記低
    熱伝導率材内に設けることを特徴とする熱交換壁
    の製造方法。
JP10902088A 1988-05-06 1988-05-06 Manufacture of heat exchanging wall Granted JPS6487036A (en)

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JP10902088A JPS6487036A (en) 1988-05-06 1988-05-06 Manufacture of heat exchanging wall

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JPS6487036A JPS6487036A (en) 1989-03-31
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