JPH0353679Y2 - - Google Patents

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JPH0353679Y2
JPH0353679Y2 JP4674587U JP4674587U JPH0353679Y2 JP H0353679 Y2 JPH0353679 Y2 JP H0353679Y2 JP 4674587 U JP4674587 U JP 4674587U JP 4674587 U JP4674587 U JP 4674587U JP H0353679 Y2 JPH0353679 Y2 JP H0353679Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、細胞培養バツグを適度な速度で回転
させ、培地と細胞をゆるやかに攪拌させて細胞を
大量濃縮培養するための装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 細胞培養装置は従来から、種々のタイプが知ら
れている。しかし、これらは大量培養ができなか
つたり、装置が複雑高価であるなどの問題がある
ため、最近、本出願人によつて新たなタイプの濃
縮培養バツグが提案された(特願昭61−198898
号、特開昭63−56275号)。
この濃縮培養バツグは、第5図に示すように、
塩化ビニルその他、軟質プラスチツク製の外袋3
1と、再生セルロース等の半透膜製内袋32とか
ら構成されている。前記内袋32は保護ネツト3
5で覆われており、外袋31には外液操作口3
3、内袋32には内液操作口36がそれぞれ設け
られている。そして内袋32に細胞浮遊液(内
液)を封入し、外袋31に培地(外液)を封入す
ると共に、各袋31,32に無菌空気を封入する
ことにより、半透膜を通して栄養分を細胞側へ透
過させ、内液中の細胞の大量濃縮培養を行なうも
のである。
[本考案が解決しようとする問題点] しかし、上記した培養バツグ30を単に静置し
て培養すると、内液と外液が均一に接触しないば
かりか、内液中の細胞が内袋に付着したり、凝集
を起し、細胞回収率や細胞と栄養分の接触効率が
悪くなる、という問題が生じる。したがつて、上
記した培養バツグは内液と外液を適度に攪拌しな
がら培養する必要がある。
本考案はこのような目的のために提案されたも
のである。
即ち、本考案の目的は、外袋と内袋からなる培
養バツグの内液と外液をゆるやかに攪拌させ、半
透膜を介して内液と外液の接触効率を高め、細胞
を高密度に培養することである。
また本考案の他の目的は内液をゆるやかに攪拌
させることにより、細胞が内袋の内壁へ付着した
り凝集するのを防ぎ、細胞の回収率を高めること
にある。
このような目的は以下に説明するような構成の
回転培養装置によつて達成される。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、使用状態を示した第4図のように、
内袋32に細胞浮遊液(内液)を封入し、外袋3
1に培地(外液)を収納して細胞浮遊液と培地の
濃度勾配による拡散現象を利用することにより内
袋32内の細胞を培養する培養バツグ30の回転
装置である。この装置は培養バツグ30の固定具
20を備えた回転板8と、この回転板8の駆動装
置(第3図参照)とから構成され、前記回転板8
を水平面に対して傾斜させて設けるようにしたも
のである。回転板8の傾斜角は、その回転板8を
回転させたとき、内液と外液が十分攪拌される程
度であればよく、例えば30度、45度、60度のいず
れであつてもよい。また前記固定具20は培養バ
ツグ30に張りを与えるため、取り付け位置を調
整できるようになつている。
[作用] 培養バツグ30を回転板8に固定具20によつ
て取り付け、駆動装置によつて回転板8をゆつく
り回転させると、回転板は適度に傾斜しているた
め、培養バツグ30内の内液と外液はそれぞれの
袋の内部で攪拌さる。このため培地成分は一様に
分散され、また細胞は袋壁への付着や凝集がおこ
りにくくなる。
[実施例] 以下、本考案の実施例を添付図面によつて説明
する。
第1図は本考案に係る装置の全体を示した斜視
図であり、8は回転板、11はこの回転板8の回
転駆動機構が収納されたボツクスである。
前記回転板8は水平面に対して適度に傾斜して
設置されており、その回転板8の四隅には培養バ
ツグの固定具20がそれぞれ設けられている。本
実施例では前記回転板8の傾斜角は45度としてい
る。
第2図は前記固定具20の詳細を示した組み立
て分解図である。
前記回転板8のコーナー部には回転板8の中心
方向に延びるピン取り付け穴8aが形成されてい
る。この取り付け穴8aにはピン21の取り付け
位置を数段階に設定できるようにするため、複数
の半円状の切欠部8bが形成されている。
前記した取り付け穴8aには、回転板8の上面
側からピン21の下部21bが差し込まれ、下面
側から締付ネジ22で締め付けることによつて、
そのピン21が回転板8に固定される。
即ち、ピン21の下端部近くにはフランジ21
aが設けられており、そのフランジ21aより下
部のピン21bは前記取り付け穴8aの切欠部8
bに適合した径となつている。この下部ピン21
bの内部には、ネジ溝(図示せず)が形成されて
いる。
また前記締め付けネジ22にもフランジ22a
が設けられており、その先端に形成された柄部2
2bは前記取り付け穴8aの切欠部8bに適合し
た径となつている。さらにネジ部22cは、前記
下部ピン21bのネジ溝と螺合するようになつて
いる。
こうした締め付けネジ22を前記ピン21に螺
入することにより、フランジ21a,22aで取
り付け穴8aの側縁部を締め付け、ピン21を回
転板8に固定するものである。
ピン21の取り付け位置を調整する場合は、締
め付けネジ22をゆるめ、ピン21を取り付け穴
8aの長さ方向に移動させ、下部ピン21を所望
の切欠部8bに移動した後、再び締め付けネジ2
2で回転板8に固定すればよい。
前記ピン21には、筒状のストツパーリング2
3がスライド可能に挿入されている。このストツ
パーリング23の側部には締め付けネジ23aが
取り付けられており、このネジ23aを締め付け
ることにより、ストツパーリング23をピン21
の長さ方向の任意の位置に固定できるようになつ
ている。
第3図は、前記回転板8の回転機構を示した概
略図である。
前記ボツクス11の内部には適度に傾斜(本実
施例では45度)した駆動部取り付け板9が固定さ
れている。この取り付け板9にはモーター1、減
速ギヤヘツド2及び軸受6が順次、固定されてい
る。3はモーター取り付け板である。
前記ギヤヘツド2と軸受6の間の軸はジヨイン
ト5で連結されている。また軸受6に枢支された
回転板4には回転板取り付け具7が固定され、こ
の取り付け具7に上記した回転板8がボルト締め
等で固定されている。
10はモーターコントロールユニツトであり、
前記モーターの回転速度を設定速度に制御するた
めの制御機構が内蔵されている。本実施例では回
転板8の回転速度を0.5〜10rpmの範囲内に設定
することができる。
本考案における培養バツグ固定具20の構成、
回転板8の回転機構等は上記した実施例に限定さ
れることなく、本考案の目的に従い、必要に応じ
て設計変更することが可能である。
次に上記実施例で説明した回転培養装置の使用
例を第4図に従つて説明する。
まず第5図で示した培養バツグ30の内袋32
に細胞浮遊液(内液)を封入し、無菌空気を注入
する。また外袋31にも培地(外液)を封入し同
じく無菌空気を注入する。その後、この培養バツ
グ30を本装置の回転板8に取り付ける。
培養バツグ30を回転板8に取り付けるために
は、まず固定具20の締め付けネジ23aをゆる
めてストツパーリング23をピン21からはず
す。つぎに外袋31の各取り付け穴34をそれぞ
れのピン21に差し込んだ後、ストツパーリング
23をピン21に挿入し、締め付けネジ23aを
締めて、そのリング23をピン21に固定する。
これにより、培養バツグ30の外袋31の各角隅
部が回転板8の角隅部に固定される。
この場合、培養バツグ30にたるみが生じる
と、本来の形状が保てず、スムーズな攪拌ができ
ない。このため培養バツグ30はやや張りぎみに
回転板に取り付ける必要ある。
培養バツグ30に張りを与えるためには、ピン
21の締め付けネジ22をゆるめた後、ピン21
を取り付け穴8aに沿つて移動させ、適当な張り
となつた位置の切欠部8bにピン21を移動さ
せ、再び締付ネジ22でピン21を固定する。こ
のようにして残るピンの位置も調節し、培養バツ
グ全体に均一な張りを与えるものである。
培養バツグ30を回転板8に取り付けた後、回
転板8の回転速度を設定し、モーター1を駆動さ
せる。回転板8は水平面に対して傾斜して回転す
るため培養バツグ30は、周期的に上下が逆にな
り、それにともなつて、内液及び外液が各密封袋
内で攪拌される。この内液と外液は内袋32であ
る半透膜を介して接触し、濃度勾配による拡散現
象により外液中の栄養分が内液に移行し、内液中
の細胞が培養される。
回転板8の回転速度は通常4〜5rpmである。
またこの装置による培養は、培養に適当と思われ
る温度に設定された高温室またはインキユーベー
タで行なわれる。
[効果] 以上のような本考案によれば次のような優れた
効果がある。
半透膜の内袋に細胞浮遊液(内液)を封入
し、外袋に培地(外液)を封入して細胞培養を
行なう場合、培養バツグを適度に傾むけて回転
させることができるため、内液と外液が攪拌さ
れ、半透膜を介しての両液の接触効率がよくな
る。このため外液中の栄養分が無駄なく内液側
に移行する。
内液と外液がゆるやかに攪拌されるため、外
液中の成分は一様に分散され、各成分が万遍な
く内液側に移行する。また内液中の細胞が内袋
の内壁に付着あるいは凝集を起しにくくなるた
め、細胞の回収率が高くなる。
構成はコンパクトであり、大掛りな機構を必
要としないため、安価に製造でき、取り扱いも
簡単である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る装置の全体斜視図、第2
図は本考案における固定具の組み立て分解図、第
3図は本考案における回転板回転装置の概略図、
第4図は本装置の使用例を説明するための全体斜
視図、第5図は本装置に取り付けられる培養バツ
グの斜視図である。 図中、1は8は回転板、20は固定具、30は
培養バツグである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 半透膜製の内袋に細胞浮遊液を封入し、外袋に
    培地を収納して細胞浮遊液と培地の濃度勾配によ
    る拡散現象を利用することにより内袋内部の細胞
    を培養する培養バツグの回転装置であつて、培養
    バツグの固定具を備えた回転板と、この回転板の
    駆動装置とから構成され、前記回転板は水平面に
    対して傾斜させて設けたことを特徴とする回転培
    養装置。
JP4674587U 1986-08-27 1987-03-31 Expired JPH0353679Y2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4674587U JPH0353679Y2 (ja) 1987-03-31 1987-03-31
EP87112349A EP0258795B1 (en) 1986-08-27 1987-08-25 A method for cultivating cells and an instrument therefor
DE87112349T DE3788026T2 (de) 1986-08-27 1987-08-25 Verfahren und Vorrichtung zur Kultivierung von Zellen.
AU77482/87A AU600968B2 (en) 1986-08-27 1987-08-26 A method for cultivating cells and an instrument therefor
CA000545532A CA1305934C (en) 1986-08-27 1987-08-27 Method for cultivating cells and an instrument therefor
KR1019870009410A KR910007820B1 (ko) 1986-08-27 1987-08-27 세포 배양방법 및 그의 기구
US07/349,701 US5057429A (en) 1986-08-27 1989-05-10 Apparatus for floating animal cells in a double-bag container
US07/656,122 US5071760A (en) 1986-08-27 1991-02-14 Method for culturing and floating animal cells in a double-bag container

Applications Claiming Priority (1)

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JP4674587U JPH0353679Y2 (ja) 1987-03-31 1987-03-31

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JPS63155399U JPS63155399U (ja) 1988-10-12
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JP5214714B2 (ja) * 2010-12-09 2013-06-19 藤森工業株式会社 培養装置
WO2012115581A1 (en) * 2011-02-23 2012-08-30 Ge Healthcare Bio-Sciences Ab Bioreactor including a rocking device
JP2016140299A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 東洋製罐グループホールディングス株式会社 培養バッグ固定台、及び培養バッグ固定台の使用方法
WO2016121292A1 (ja) 2015-01-30 2016-08-04 東洋製罐グループホールディングス株式会社 細胞培養方法、及び細胞培養装置

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JPS63155399U (ja) 1988-10-12

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