JPH0353096A - 電気亜鉛めつき鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、塩化物および混合物電気亜鉛めっき浴にお
ける電気亜鉛めっき鋼板の製造方法に関するものである
。

［従来の技術］ 電気めっき浴用の酸性亜鉛めっき浴として、従来から，
硫酸亜鉛を主体とするＦＡａ浴が多く使用されている。

また，酸性亜鉛めっき浴としては、塩化亜鉛を主体とす
る塩化物浴、および、塩化亜鉛と硫酸亜鉛とを混合した
混合浴も使用されている。硫酸浴は、塩化物浴あるいは
混合浴に比べ下記の欠点を有する。

■　電気伝導度が格段に小さいため、浴電圧として過大
な電圧を要することから、電力コストが高い。

■　許容めっき電流密度が小さいので、高速度でめっき
をすることが困難である。

一方、塩化物浴、あるいは、混合浴は、硫酸浴と比べて
腐食性が大であるため、めっき槽や配管などのめっき装
置の材料をこれに対処させねばならない問題を有してい
た。

ところが、近年，耐食性材料の急激な発展により、上述
の腐食に関する問題が解決されつつあるため、塩化物浴
、混合浴が再度見直されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら，上述した塩化物浴および混合浴は低電流
密度域、特に５０Ａ／ｄｒｎ’以下では、亜鉛析出時の
過電圧が低いため、核発生が少なく、低付着量材、２Ｏ
ｇ／ｍ以下材などでは原板の鋼板を結晶が充分に被覆で
きずに、充分な耐食性が得られない欠点を持つ問題があ
った。

従って、この発明は、上記の問題を解決するためになさ
れたものであって，塩化物浴，混合浴を使用して電気亜
鉛めっき鋼板を製造する場合において．１板を充分に被
覆する緻密な結晶を得て、充分な耐食性を得ることがで
きる電気亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することにあ
る。

［課題を解決するための手段］ 発明者等は上述の課題を解決するために鋭意努力した。

その結果、塩化物浴または混合浴を使用して電気亜鉛め
っき鋼板を製造する場合において、まず、鋼板に１　０
　０　Ａ／ｄｒｆ以上の電流密度で、付着量１０００■
／ボ以上の下層としての電気亜鉛めっき層を形成し、し
かる後に、下層としての前記電気亜鉛めっき層の上に，
下層と合わせて所望付着量の上層としての電気亜鉛めっ
き層を形成することにより、鋼板を充分に被覆するｍ密
な結晶を有し、さらに、充分な耐食性を有する電気亜鉛
めっき鋼板が得られることを知見した。

この発明は上述の知見に基いてなされたものであり，そ
の要旨は下記の通りである。

■　１００〜４００ｇ／ｌのＺｎＣＩｌ２　を主成分と
する塩化物浴を使用し、１　０　０　Ａ／ｄｍ以上の電
流密度で鋼板に下層めっきを施し、前記鋼板の少なくと
も一方の表面上に、付着量が１０００■／耐以上の下層
としての電気亜鉛めっき層を形成し、次いで、前記下層
としての電気亜鉛めっき層の上に、前記下層と合わせて
所望付着量の上層としての電気亜鉛めっき層を形成する
ことを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

■　１　０　０　〜４　０　０　ｇ／ｌ　　のＺｎＣ　
Ｑ　２と１００〜５　０　０　ｇ／ｌのｚｎＳＯ４・７
Ｈ２Ｏとを主戊分とする混合浴を使用し、ＩＯＯＡ／ｄ
ｒｒｒ以上の電流密度で鋼板に下層めっきを施し、前記
鋼板の少なくとも一方の表面上に，付着量が１０００■
／ｄ以上の下層としての電気亜鉛めっき層を形成し、次
いで、前記下層としての電気亜鉛めっき層の上に、前記
下層と合わせて所望付着量の上層としての電気亜鉛めっ
き層を形戊することを特徴とする電気亜釦めっき鋼板の
製造方法。

次に、この発明を説明する。

本発明の製造条件を上述のように限定したのは以下の理
由による。

即チ、通常の、ＺｎＣＩ２２１　０　０〜４　０　０　
ｇ／ｌを主成分とする塩化物浴，または、ＺｎＣｆｌ２
１００〜４　０　０　ｇ／ｌにＺ　ｎ　Ｓ　Ｏ　４　”
　７　Ｈ　２　０を１００〜５００ｇ／α　添加した混
合浴を使用して電気亜鉛めっきを施す場合において、５
０Ａ／ｄｒ＋ｆ以下の電流密度では亜鉛析出時の過電圧
が小さいため、核発生が充分に起こらず、めっき時間、
即ち付着量の増大とともに発生量の少ない核が生長して
しまい、結晶粒が大きくなり、２Ｏｇ／ｒｒ｛以下の低
付着量材においては，鋼板を充分に被覆出来ない。その
結果、裸の耐食性試験をすると、通常材より明らかに赤
錆発生に至り易い。

従って、本発明においては、ＩＯＯＡ／ｄｒｒｒ以上の
高電流密度で、鋼板に下層めっきを施し，鋼板の少なく
とも一方の表面上に、付着量が１０００ｍｇ／ｍ２以上
の下層としての電気亜鉛めっき層を形戊する。高電流密
度時においては多数の核発生が起こるので、鋼板を全面
被覆した緻密な結晶になる。付着量は↓ＯＯＯｍｇ／ｍ
以上、Ｌ　Ｏ　ｇ／ｍ以下程度が好ましい。付着量が１
０００■／ｒｎ’未満だと，上述した作用に所望の効果
が得られない。

一方、付着量がＬｏｇ／ｒｎ’を超えると、めっき効率
が悪くなる。また、電流密度は１　０　０　Ａ／ｄｒ＋
ｆ以上、１５０Ａ／ｄｒｄ以下程度が好ましい。電流密
度が１　０　０　Ａｌｄｒｄ未満では、核発生量は増加
するものの充分ではない。一方、電流密度が１５０Ａ／
ｄｉを超えても効果は飽和する。

このように、鋼板の表面に、鋼板を全面被覆した緻密な
結晶の、下層としての電気亜鉛めっき層を形成すること
により、次に、この下層の上に，いかなる電流密度条件
にて上層としてのめっき層を形成しても、鋼板の表面は
完全に、１００％被覆され、且つ、核が充分に発生して
いるため、上層のめっきが粗大化することはない。

従って、例えば、１００〜４　０　０　ｇ／ｌのＺｎＣ
　ｎ２を主成分とする塩化物浴を使用して２Ｏｇ／ボの
低付着量の電気亜鉛めっき鋼板を所望する場合には、鋼
板にＩＯＯＡ／ｄｒｒ？以上の電流密度で、付着量が１
０００■／ｍ以上で下層としての電気亜鉛めっき層を形
威し、次いで、下層の上に下層と合わせて２Ｏｇ／ｍの
付着量となるように、５０Ａ／ｄｒｒｉ’程度の電流密
度で上層としての電気亜鉛めっき層を形成することによ
って、製造されたＹ％ｉ’ｅめっき鋼板は、その表面を
十分に被覆する緻密な結晶を得て、優れた耐食性を得る
ことができる。

次に，この発明を実施例により更に詳しく説明する。

［実施例１］ 水平型連Ｖｔｉｔ気めっき装置（１トレイ当たり１．４
ｍの電極×２、合計１０トレイ）において、塩化亜鉛３
　０　０　ｇ／ｌ、塩化カリウム３　０　０　ｇ／ｌ、
こはく酸ソーダ３　０　ｇ／ｌからなる塩化物浴、また
は、塩化亜鉛１００ｇ／ｌ．硫酸亜鉛４　０　０　ｇ／
悲、　こはく酸ソーダ３　０　ｇ／ｌからなる混合浴を
使用して、鋼板に所望付着量１９．４〜１９．９ｇ／ｒ
ｒ？の電気亜鉛めっきを施し、本発明の供試材および本
発明外の比較用供試材を！ｌ！Ｎ製した。めっき条件は
第１表に示す。そして，各供試材の被ｙｉ率、耐食性を
下記の試験によって調べ、その結果を第１表に併せて示
す。

（１）被覆率 電子顕微鏡によって、得られためっきの被ｒＩＩ．率を
観察した。

（２）耐食性 上述のめっき装置にて、硫酸亜鉛５　０　０　ｇ／ｒＡ
を主成分とする硫酸浴を使用して、第１表に示すと同一
のめっき条件にて鋼板に所望付着量１９．４〜１９．９
ｇ／ｍ１″の亜鉛めっきを施し、比較材を調製した。そ
して、供試材および比較材の各々に塩水噴霧試験を実施
し、耐食性を赤錆発生時間によって評価した。評価基準
は、比較材と同等以上の耐食性を示すものを○、劣るも
のを×で示した。

第ｌ表から明らかなように、本発明の供試材は、被覆率
は全て１００％で，耐食性も良好であった。

これに対して、比較用供試材においては、被覆率、耐食
性が必ずしも良好とはいえなかった。

［発明の効果コ 以上説明したようにこの発明によれば、電力コスト的に
有利な塩化物浴および混合浴において、良好な品質性能
を有する電気亜鉛めっき鋼板を得ることができる産業上
有用な効果がもたらされる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　１００〜４００ｇ／ｌのＺｎＣｌ＿２を主成分とす
   る塩化物浴を使用し、１００Ａ／ｄｍ＾２以上の電流密
   度で鋼板に下層めっきを施し、前記鋼板の少なくとも一
   方の表面上に、付着量が１０００ｍｇ／ｍ＾２以上の下
   層としての電気亜鉛めっき層を形成し、次いで、前記下
   層としての電気亜鉛めっき層の上に、前記下層と合わせ
   て所望付着量の上層としての電気亜鉛めっき層を形成す
   ることを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。 ２　１００〜４００ｇ／ｌのＺｎＣｌ＿２と１００〜５
   ００ｇ／ｌのＺｎＳＯ＿４・７Ｈ＿２Ｏとを主成分とす
   る混合浴を使用し、１００Ａ／ｄｍ＾２以上の電流密度
   で鋼板に下層めっきを施し、前記鋼板の少なくとも一方
   の表面上に、付着量が１０００ｍｇ／ｍ＾２以上の下層
   としての電気亜鉛めっき層を形成し、次いで、前記下層
   としての電気亜鉛めっき層の上に、前記下層と合わせて
   所望付着量の上層としての電気亜鉛めっき層を形成する
   ことを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。