JPH03497B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は時間信号発生装置、特に回転速度や空
気量等のような動作特性量、すなわち運転パラメ
ータに関係したカウント可能な数値を形成するコ
ンピユータを用い、内燃機関の燃料供給量や点火
を制御するための時間信号を発生させる時間信号
発生装置に関する。

内燃機関を制御する場合、最近コンピユータが
導入され、例えば燃料消費量を最少にし、又有害
な排気ガスをできるだけ少なくするために各制御
器や弁に供給される制御信号を形成するようにし
ている。例えば、ドイツ特許公開公報第2850534
号には燃料噴射弁に供給される噴射時間をコンピ
ユータにおいて数値として求め、この数値を時間
に変換する制御装置が開示されている。この数値
時間変換はカウンタにおいて所定の数値を何回か
数え上げることによつて行なわれている。カウン
タは同一の初期値Ａから継続してこの値を数え上
げるので、上述した回路では、Ａをそれぞれカウ
ンタの初期値、fclをカウント周波数、ｋをカウ
ント回数として ti＝Ａ・１／fcl・ｋ の式に従つて出力信号の発生時間を形成してい
る。従つて全体の時間はそれぞれＡ／fclで与え
られる同一のカウント値の合計からなつている。
即ち従来の装置ではこの初期値Ａが計算され、更
に必要なカウント総数ｋだけカウントが行なわれ
る。

しかし、このような数値時間変換器は比較的簡
単に構成されているけれども所定の初期値をそれ
ぞれカウンタで数え上げるためにこの初期値を記
憶させるための中間メモリが必要であるのでハー
ドウエア的にみてコストが大きくなるということ
がわかつている。一方、自動車等を計算機を用い
て制御させる場合には部品数が非常に大きくなる
のでハードウエアに要する費用をできるだけ小さ
くしなければならず、その場合、場合によつては
ソフトウエアが高価なものとなる場合も発生して
くる。

従つて本発明はこのような従来の欠点を解決す
るためになされたもので、安価な手段で時間信号
を発生することができる時間信号発生装置を提供
することを目的とする。

本発明によれば、この目的を達成するために、
運転パラメータに関係したカウント可能な数値を
形成するコンピユータを用いて、特に内燃機関の
燃料供給量或いは点火を制御するための時間信号
を形成する時間信号発生装置において、カウント
容量Ｚのカウンタを設け、fclをカウント周波数、
ｋを前記数値をＺで割算したときの商、Ｒをその
余りの値として、ti＝（Ｒ＋ｋ・Ｚ）／fclの式に
従つて前記数値に対応した時間信号tiを形成する
構成を採用した。

このようにして本発明による時間信号発生装置
では従来の装置と比較して装置に要するコストが
減少し、更に計算時間をかけることなく同様な精
度の結果を得ることが可能になる。

以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説
明する。

本発明では内燃機関の制御装置を例にあげて説
明する。その場合信号的にみて噴射信号を発生す
る部分が説明される。又信号処理はデジタル的に
コンピユータを用いて処理される。

第１図には噴射信号を形成するための従来の数
値時間変換器の主要な部分が図示されている。符
号１０で示すものはコンピユータであり、データ
ーバス１２を有し、このデーターバス１２は中間
メモリ１３を介して減算カウンタ１５の数値入力
１４に接続される。コンピユータ１０の制御線１
６はオアゲート１７の第１の入力と共にRSフリ
ツプフロツプ１８のセツト入力と接続されてい
る。第１図の実施例の場合噴射時間信号はフリツ
プフロツプ１８の非反転出力に現われ、この信号
は図示されてないが噴射弁を駆動させる信号を発
生する駆動回路に入力される。カウンタ１５はデ
ータ入力１４の他にロード入力２０、カウント信
号入力２１、CI入力２２並びにオーバーフロー
出力２３を有する。この場合ロード入力２０はオ
アゲート１７の出力と接続される。オーバーフロ
ー出力２３にはオアゲート１７の第２の入力並び
に後続の減算カウンタ２５のカウント入力が接続
される。ｋの値を有するこのカウンタの初期値は
同様にコンピユータ１０からのデーターバスを介
して入力される。このカウンタ２５の出力信号は
オーバーフロー信号となり、インバータ２７を介
してフリツプフロツプ１８のリセツト端子に入力
される。このフリツプフロツプ１８の出力はカウ
ンタ１５のCI入力２２と接続される。

このように構成された回路の動作を第１Ｂ図の
波形図を参照して説明する。

コンピユータの制御線１６に第１Ｂ図のＩで示
したようなスタート信号が現われると、カウンタ
１５には中間メモリ１３に記憶された値Ａがロー
ドされ、同時にフリツプフロツプ１８がセツトさ
れる。フリツプフロツプ１８の出力信号が変化す
ることによりCI入力２２を介してカウンタ１５
のカウントが開始される。カウンタ１５の出力２
３にオーバーフロー信号が発生するとオアゲート
１７を介してカウンタ１５に改めてロードが行な
われると同時に後段のカウンタ２５のカウントが
１ステツプ進められる。第１Ｂ図のとにはそ
れぞれカウンタ１５，２５のカウント状態が図示
されている。カウンタ２５において所定の数値ｋ
が数え上げられると、インバータ２７を介してフ
リツプフロツプ１８がリセツトされ、その出力信
号が０になる。これによりカウンタ１５の計数が
終了する。

なお、第１図の例において、内燃機関の運転パ
ラメータに関係したカウント可能な数値をｍとし
た場合、コンピユータ１０は、ｋを一定値として
ｍ／ｋを演算し、例えばその整数部分をＡとし、
それを中間メモリ１３に初期値として記憶させ
る。

このようにして第１図の回路では特定の初期値
Ａがカウンタ１５において継続して数え上げら
れ、それは所定のカウント回数になるまで行なわ
れる。従つてフリツプフロツプ１８の出力信号ti
はfclをカウンタ１５のカウント周波数として ti＝Ａ・１／fcl・ｋ の式に従つて計算される。

従つて第１図の装置ではそれぞれ初期値Ａを記
憶するための中間メモリ１３が必要であり、又こ
のような回路装置ではカウンタ１５の可能なカウ
ンタ容量、即ちカウンタ１５の最大計数値まで必
らずしも計数が行なわれる訳ではない。また、Ａ
をｍ／ｋ整数部分としているので、ｍとtiが必ず
しも正確に対応するものではない。

第２図には本発明による装置が図示されており
第１図の回路と比較して時間信号を発生するのに
わずかな素子しか必要でない。第２図において第
１図と同様な部分には同一の参照符号を付しその
説明は省略する。第２図では中間メモリ１３並び
にオアゲート１７がないことが理解される。その
他の部分では本質的に同様な構成が採られる。

第２図において、コンピユータ１０は第１図と
異なり、内燃機関の運転パラメータに関係したカ
ウント可能な数値をｍとした場合、数値ｍをカウ
ンタ１５の容量Ｚで割算したときの商ｋとその余
り（残量）Ｒを演算する。第２Ｂ図に図示した
ようにスタート信号が現れるとこの余りＲが初期
値としてカウンタ１５にロードされ、また商ｋが
カウンタ２５にロードされ。カウンタ１５がカウ
ント周波数fclによりＲを減算し、計数値０に達
すると、第１図の場合には改めて初期値がロード
されたが本発明では最も可能な限り大きい値、即
ち８ビツトカウンタの場合には２５５の数値がロ
ードされる。続いて第２Ｂ図で図示したように
カウンタ１５はこの最大の数値を計数し、続いて
第１図の回路と同様にカウンタ２５のロード値ｋ
が減算されて計数値が０に達するとカウンタ２５
からオーバーフロー信号が発生し、それによりカ
ウントが終了し、フリツプフロツプ１８がリセツ
トされる。

このようにして本発明によれば、内燃機関の運
転パラメータに関係したカウント可能な数値をカ
ウンタ１５の容量（上述の例では２５６）で割算
したときの商をｋ、その余り（残量）Ｒとして、
フリツプフロツプ１８の出力信号には、その数値
に対応した時間信号ti＝（Ｒ＋ｋ・２５６）／fcl
が発生する。

上述した式によればフリツプフロツプ１８の出
力信号に現われる継続時間はカウンタ１５のカウ
ント周波数に逆比例する。噴射時間を形成するの
にはこのカウント周波数は通常一定に保持される
が、例えば所定の基準マークに基づき、例えば点
火を行なうために角度信号を求めるような場合に
はこのカウント周波数をクランク軸ないしカム軸
の回転速度に関係して選ぶようにするのが好まし
い。このようにして回転速度に関係した時間信号
を求めることにより角度を決定することが可能に
なる。第２図に図示した装置は特に簡単な構成が
特徴であり、特に部品数が大きい場合には有利と
なる。更にカウンタ１５がその容量一杯まで使わ
れているという利点が得られる。

上に述べた実施例では特定の性質を有している
が、それでも所定の継続期間を有するパルスを発
生しなければならない全ての装置に応用できるも
のである。

又第３図に図示したように第１図及び第２図に
示したカウンタ２５をコンピユータ１０によるソ
フトウエアを用いたカウンタにより行なつた時、
ハードウエア的にみてかなりの節約を行なうこと
が可能になる。すなわち、プログラムにより構成
されたソフトウエアカウンタにまずｋの値がロー
ドされる。カウンタ１５が減数して０となると、
そのオーバーフロー出力２３に割込信号（INT）
が発生する。その割込信号によりサブルーチンが
作動し、ソフトウエアカウンタが１だけ減数され
る。ソフトウエアカウンタが０に達していない場
合には、第２Ｂ図のに図示した減数が行なわれ
る。ソフトウエアカウンタが０に達すると、コン
ピユータ１０は制御線１９を介して次のように制
御を行なう。すなわち、ソフトウエアカウンタが
ｋだけ減数した場合、カウンタ１５から得られる
次のオーバーフロー信号によりフリツプフロツプ
１８をリセツトし、それにより上述した時間信号
tiが形成されるようにする。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図は従来の時間信号発生装置の構成を示
したブロツク図、第１Ｂ図は第１Ａ図の動作を説
明する信号波形図、第２Ａ図は本発明による時間
信号発生装置の構成を示したブロツク図、第２Ｂ
図は第２Ａ図の動作を説明する信号波形図、第３
図はカウンタをソフトウエアを用いて構成した場
合の構成を示すブロツク図である。 １０……コンピユータ、１２……データーバ
ス、１３……中間メモリ、１５……カウンタ、１
６……制御線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 運転パラメータに関係したカウント可能な数
   値を形成するコンピユータを用いて、特に内燃機
   関の燃料供給量或いは点火を制御するための時間
   信号を形成する時間信号発生装置において、カウ
   ント容量Ｚのカウンタ１５を設け、fclをカウン
   ト周波数、ｋを前記数値をＺで割算したときの
   商、Ｒをその余りの値として、 ti＝（Ｒ＋ｋ・Ｚ）／fcl の式に従つて前記数値に対応した時間信号tiを形
   成するようにした時間信号発生装置。 ２ 前記カウント周波数を可変にした特許請求の
   範囲第１項に記載の時間信号発生装置。 ３ 前記カウント周波数（fcl）を内燃機関の出
   力軸の回転速度に従つて変化させ角度信号を形成
   するようにした特許請求の範囲第２項に記載の時
   間信号発生装置。 ４ 前記ｋをハードウエア或いはソフトウエアを
   用いてカウントするようにした特許請求の範囲第
   １項に記載の時間信号発生装置。