JPH0348470Y2 - - Google Patents

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JPH0348470Y2
JPH0348470Y2 JP1986149959U JP14995986U JPH0348470Y2 JP H0348470 Y2 JPH0348470 Y2 JP H0348470Y2 JP 1986149959 U JP1986149959 U JP 1986149959U JP 14995986 U JP14995986 U JP 14995986U JP H0348470 Y2 JPH0348470 Y2 JP H0348470Y2
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JP
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valve
temperature
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lock
locking
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、弁の開閉操作が禁止されている温度
範囲においては弁可動部側がロツクピンにより自
動的にロツクされ誤操作を確実に防止できる機構
を備えた弁に関し、更に詳しくは、形状記憶合金
からなる駆動エレメントによつてロツクピンをそ
の軸方向に駆動し、弁可動部側に形成した係止部
に出入可能とした温度ロツク機構組み込み弁に関
するものである。
〔従来の技術〕
ある一定の温度範囲では開閉操作が禁止される
弁の典型的な例の一つに液体ナトリウム用弁があ
る。ナトリウム(融点98℃)に接する弁を開閉動
作させるには、その融点を超えてある一定温度以
上で行わなければならない。それ以下の温度の場
合には予熱昇温を施す必要がある。もし融点以下
で弁操作を行うと、ナトリウムが固化しているこ
とと軸封ベローズが非常に薄肉であることのた
め、弁の構造上最も重要な部分である軸封ベロー
ズが破損し、それに伴いナトリウム漏洩が発生す
るからである。
そこで従来技術では、弁近傍に取り付けた熱電
対の出力から一定の操作可能な温度以上にあるこ
とを人間が判断するか、温度変換器によつて電気
信号に変えて弁の操作回路に組み込むとか、ある
いは同様に電気信号に変え外部に取り付けた機械
式弁ロツクの電磁石を動作させる等して、二次的
にその弁が一定温度以下では操作できないように
構成していた。
また別の例としては実公昭58−7176号公報に見
られるように、弁箱外側にバイメタルを取り付
け、ロツクピンの基端側をバイメタルに固定し、
先端側をハンドルの係止孔に出入可能にして、バ
イメタルの熱変形を利用し弁箱の温度によつてロ
ツクピンを移動し、ハンドル操作をある温度以下
では禁止するように構成したものもある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
熱電対の出力に基づき一定温度以上・以下の判
断を人間が行う場合には、判断ミスの発生は皆無
ではない。また電気信号によつて機械式弁ロツク
を作動させるような構造は、構成部品が多くなり
複雑化するし、また停電時等では人間の判断のみ
に頼るしかなく、故障発生の確率が高くなる。
それに対してバイメタルを利用し、その変形に
よりロツクピンを動かしてハンドルを直接ロツク
する構成は、装置が単純であり誤操作発生の確率
を著しく低減できるものの、装置が弁箱の外部に
取り付けられるため、温度検出の精度が低いしロ
ツクピンが長尺化するため動作の信頼性の点で必
ずしも十分満足し得るものではなく、未だ改良の
余地がある。
本考案の目的は、上記のような従来技術の欠点
を解消し、温度ロツク機構を弁本体内に組み込
み、温度判定と弁ロツクを一体で同時に行うこと
ができるようにし、また弁ロツクの駆動エレメン
トとして形状記憶合金を用いることにより正確且
つ確実に動作し、判断ミスあるいは誤操作による
故障あるいは破損を完全に防止できるような弁を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記のような目的を達成することのできる本考
案は、固定枠によつて保持される可動ロツクピン
と、該ロツクピンをその軸方向に駆動するコイル
バネ状の形状記憶合金を使用した駆動エレメント
を有し、弁操作禁止温度では前記駆動エレメント
がロツクピン先端を突出状態に付勢する温度ロツ
ク機構を弁固定部側に取り付け、弁可動部側には
前記ロツクピン先端が出入する係止部を形成し、
これら温度ロツク機構と係止部とを弁本体内に配
置した温度ロツク機構組み込み弁である。
温度ロツク機構の取り付け位置は特に限定され
るものではなく、弁蓋や弁箱等任意の1箇所以上
に取り付ければよい。また強制的にロツクを解除
できるように駆動エレメントの近傍に発熱体を付
設する構成が好ましい。
〔作用〕
形状記憶合金を使用した駆動エレメントは、温
度に応じてロツクピンを出入駆動する。
予め定められた一定温度以下の状態ではロツク
ピンが突出し弁可動部側の係止部にロツクピン先
端が挿入しているため、弁棒等の弁可動部側が固
定され弁の開閉が禁止される。それに対して一定
温度以上に達すると、駆動エレメントが作動して
ロツクピンを引き込み、ロツクピン先端が弁可動
部側の係止部から外れるため、弁可動部側の移動
が許容され弁の開閉を自由に行なえることにな
る。
このように本考案では温度判定と弁ロツク作用
とが弁内部に組み込まれた単一の温度ロツク機構
により行われる。
〔実施例〕
第1図は本考案に係る温度ロツク機構組み込み
弁の一実施例を示す縦断面図であり、第2図はそ
の温度ロツク機構の説明図である。
この実施例はナトリウム用ベローズシール弁で
ある。弁箱10内に設けられた弁座12に対して
弁棒14の一端に固着された弁体16が接離可能
に支持される。弁棒14は弁蓋18を貫通して軸
方向に移動自在に支承され、弁箱10内の弁棒1
4と弁蓋18との間には軸封ベローズ20が設け
られてシールされる。また軸封ベローズ20の外
側はベローズカバー22で覆われ、ナトリウム流
動に対して軸封ベローズ20を保護する。
第1図は弁が全閉の状態を示している。弁棒1
4の他端に取り付けられるハンドル等(図示せ
ず)を操作することによつて弁棒14はその軸方
向に移動し、弁体16を弁座12から離して全開
状態にできる。
さて本考案の特徴は、このような弁の内部に温
度ロツク機構が組み込まれている点である。温度
ロツク機構24は、第2図に示すように弁固定部
側26に取り付けられるものであつて、弁固定部
側26に固着されたコの字型のコイル固定枠28
と、該コイル固定枠28の両側板28a,28b
に形成した穴に対して摺動自在に貫装され中央部
にフランジ30aを有するロツクピン30と、該
ロツクピン30を取り巻くようにフランジ30a
と一方の側板28aとの間に装着された形状記憶
コイル32と、フランジ30aと他方の側板28
bとの間に取り付けられたコイルバネ34とから
構成される。またロツクピン30の先端に対向し
て弁可動部側38には係止穴40が設けられる。
このような温度ロツク機構24の弁本体内への
組み込みは、第1図に示すように弁本体内の各所
で行える。A部では弁蓋18内に温度ロツク機構
24を組み込み、弁棒14に係止穴を形成してい
る。またB部では弁箱10の内側に温度ロツク機
構24を取り付け、ベローズカバー22に係止穴
40を形成している。更にC部では弁蓋18から
延びる筒状部の外側に温度ロツク機構24を外側
からねじ込み等で取り付け、係止穴40を弁棒1
4に設けている。温度ロツク機構の取り付け位置
は、A〜C部以外にも考えられるが、いずれにせ
よそれらのうち1個所以上であればよい。
装置あるいはプラントを休止する場合、これら
に設置してある弁は全開又は全閉状態を維持した
ままであるから、温度ロツク機構が開閉何れの状
態でもその機構を果たすことができるように、ロ
ツクピン30の係止穴40を弁の開閉ストローク
に合わせて2個所設けておく。
また形状記憶コイル32の近傍に発熱体を組み
込んでおけば、それに通電することによつて局部
的に昇温させてロツクを強制的に解除することも
可能となる。
温度ロツク機構24は設置場所を考慮し且つ弁
内全体の温度が均一になる安全率を考慮して150
〜250℃で動作するように形状記憶合金を選定し
設計する。勿論取り付け場所や用途に応じて動作
温度を自由に選択し組み込んでよい。
以下の実施例では、150〜250℃の高温域が形状
記憶範囲とされ、150℃より低い低温域では形状
記憶がされておらず、その低温域では応力がかか
つた場合に容易に変形されるようになつている形
状記憶コイルを採用した場合について述べる。
弁の内部温度が上記の温度範囲(150〜250℃)
になつていると、形状記憶コイル32は変形前の
粗く巻いた状態に戻り、コイルバネ34の力に打
ち勝ちフランジ30aを第2図図面右手方向に押
す。これによつてロツクピン30は係止穴40か
ら外れ、弁可動部側38は弁固定部側26に対し
て自由な状態となり、弁の開閉動作を行うことが
可能となる。
それに対して前記温度範囲よりも低いと、形状
記憶コイル32の変形を他方のコイルバネ34の
力によつて行いロツクピン30を突出させ(第2
図図面左手方向へ)、ロツクピン30の先端が係
止穴40に嵌入する。このため弁可動部側38は
ロツクされ、弁棒14が固定されて弁の開閉が不
可能となる。
以上本考案の好ましい一実施例について詳述し
たが、本考案はこのような構成のみに限定される
ものでないことは無論である。温度ロツク機構の
具体的な構成は適宜変更することができる。要す
るに形状記憶合金を使用した駆動エレメントによ
つてロツクピンを軸方向に駆動できるようにし、
そのロツクピン先端の移動により弁可動部側が弁
固定部側に固定できればよい。従つて弁可動部側
に形成する係止部の構造は、穴のみならず溝等で
あつてもよい。
また温度ロツク機構の取り付け位置も任意であ
るが、特にC部のように筒状体にねじを切つて取
り付けた構造は、取り付けあるいは取り外しを容
易に行うことができメンテナンス等の面からは好
ましい。
〔考案の効果〕
本考案は上記のように形状記憶合金を使用した
駆動エレメントとロツクピンとの組み合わせから
なる温度ロツク機構を弁本体内に組み込んだ構成
としたから、温度判定と弁ロツク作用を一体で行
うことができ、構造ならびに動作が単純なため信
頼性は極めて高く、誤操作による故障や破損の発
生を完全に防止できる点で甚だ優れた実用的効果
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る温度ロツク機構組み込み
弁の一実施例を示す縦断面図、第2図は温度ロツ
ク機構の説明図である。 10……弁箱、12……弁座、14……弁棒、
16……弁体、18……弁蓋、20……軸封ベロ
ーズ、22……ベローズカバー、24……温度ロ
ツク機構、26……弁固定部側、28……コイル
固定枠、30……ロツクピン、32……形状記憶
コイル、34……コイルバネ、38……弁可動部
側、40……係止穴。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 固定枠により保持されるロツクピンと、該ロツ
    クピンをその軸方向に駆動するコイルバネ状の形
    状記憶合金を使用した駆動エレメントを有し、弁
    操作禁止温度では前記駆動エレメントがロツクピ
    ン先端を突出状態に付勢する温度ロツク機構を弁
    固定部側に取り付け、弁可動部側には前記ロツク
    ピン先端が出入する係止部を形成し、これら温度
    ロツク機構と係止部とを弁本体内に配置したこと
    を特徴とする温度ロツク機構組み込み弁。
JP1986149959U 1986-09-30 1986-09-30 Expired JPH0348470Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1986149959U JPH0348470Y2 (ja) 1986-09-30 1986-09-30

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Publication Number Publication Date
JPS6356380U JPS6356380U (ja) 1988-04-15
JPH0348470Y2 true JPH0348470Y2 (ja) 1991-10-16

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS587176U (ja) * 1981-07-06 1983-01-18 キヤノン株式会社 表示装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5874666U (ja) * 1981-11-13 1983-05-20 東北金属工業株式会社 感温バルブ
JPS60177304U (ja) * 1984-05-04 1985-11-25 日本電気株式会社 形状記憶合金内蔵形ロツク解除機構

Patent Citations (1)

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