JPH0346526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は例えば電子同調式ラジオ受信機や、
テーププレーヤ付電子同調式ラジオ受信機等の装
置内の螢光表示管等の表示を視認させるためにパ
ネルの窓部に設けられた透視板に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

第４図乃至第８図は従来のパネルの窓部に設け
られた透視板を種々示す図で、第４図は前面のパ
ネルを示す図であり、第５図はそのＡ−Ａ線に沿
つた断面を示す図である。第６図は第５図の構造
にカラー・フイルタを付加した同様の断面図であ
る。第７図は第６図の構造の持つ欠点を改良した
同様の断面図である。第８図は第６図の構造の持
つ欠点を別の態様で改良した同様の断面図であ
る。図において１はテーププレーヤ付電子同調式
ラジオ受信機の本体、２はその前面のパネル、３
はその同調表示区分、４は同調表示区分３におけ
るパネルの窓部、５は前記窓部４を覆う透視板、
６は透視板５がパネル２に溶着されている溶着
部、７は螢光表示管、８は螢光表示管を保持する
支持部材、９は窓部４を透視板５の反対側で覆う
カラー・フイルタ、１０は光透過率の低い樹脂材
料の薄板である。

従来の構造を特に第４図および第５図を参照し
て一般的に説明すると、テーププレーヤ付電子同
調式ラジオ受信機の本体１の前面のパネル２の上
部にはテープ挿入口があり、その下部に同調表示
区分３がある。同調表示区分３の内側には螢光表
示管７があつてこの螢光表示管７はデジタル式に
周波数等を表示し、窓部４を通してそれを見るこ
とが出来るようになつている。しかしながら、窓
部４は螢光表示管の金属端子等受信機本体１の内
部構造を隠すために適当な光透過率を有する樹脂
材料の透視板５で覆われている。この透視板５は
接着剤、超音波溶着等により溶着部６においてパ
ネル２に固定されている。ところで、第６図に示
す如く、カラー・フイルタ９を窓部４の後に配置
して螢光表示管７からの光を任意の特定の色調に
変換するようにしている。そうすると螢光表示管
７からの光が減光されるので螢光表示の視認性が
低下する。それを補償すべく透視板５は光透過率
をより高くしたものにする。このように透視板５
を光透過率の高いものにすると、今度は溶着部６
が透けて見えて目ざわりになるのである。これを
解決するために従来では第７図の如くになされて
いた。すなわち、光透過率の高い透視板５の内側
の周辺部に切欠きを設けてそこへ光透過率の低い
樹脂材料の薄板１０を一体的に埋めることにより
溶着部６が透けて見えるのを防止している。しか
しながら、今度は薄板１０そのものが透けて見え
意匠性はあまり改善されないのである。これを改
善すべく第８図に示す如く、薄板１０の厚みを増
大して透視板５の厚みとほぼ同等あるいはそれに
等しくしたものがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のように第７図または第８図に示す透視板
の構造は一長一短である。すなわち第７図の構造
では薄板１０ものものが透けて見え目ざわりであ
り、第８図の構造では透視板５と薄板１０との接
合部が弱くて透視板５が脱落しやすいという問題
点があつた。

この考案は、かかる問題点を解決するためにな
されたもので、溶着部６を有効に隠すと共に透視
板の強度を落さず、しかも透視板の意匠性を高め
うるようにした構造を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係るパネルの窓部に設けられた透視
板は、その表面側の一部を切欠いて薄肉状とし、
この切欠かれた部分に光透過率の低い樹脂材料の
薄板を密着形成してなるものである。

〔作用〕 この考案においては、透視板の前側に光透過率
の低い樹脂材料の薄板が設けられているので、透
視板をパネルに接着する接着部が透けて見えるの
を防止することは勿論のこと、透視板はしつかり
とパネルに取り付けられる。かつ光透過率の低い
樹脂材料の薄板が表面に出ているためにこの光透
過率の低い薄板に意匠性を持たせることが出来る
のである。

〔実施例〕

第１図および第２図はこの考案の一実施例を示
す図であつて、第１図は前面のパネルを示す図で
あり、第２図はそのＡ−Ａ線に沿つた断面図であ
り、１〜１０は上記従来のものと同一のものであ
る。ただし、光透過率の低い樹脂材料で形成され
た薄板１０は透視板５の表面側に設けられている
点で従来のものと異なつている。すなわち、本考
案においては透視板５の表面側の周辺において切
欠きを設け、これに合致するように光透過率の低
い樹脂材料で形成された薄板１０が縁取板として
密着形成されている。

上記のように構成された透視板５では、パネル
２の内部構造は見えないが螢光表示板７からの表
示は十分に視認することが出来、かつカラー・フ
イルタ９を選択することにより周調周波数の数字
の色調を種々変えることが出来る。勿論光透過率
の低い樹脂材料の薄板は溶着部６が透けて見える
のを防止している。

なお、上記実施例では薄板１０は透視板５の周
辺部にわたつて設けられた縁取板として形成され
ているが、接着部６を隠すべき部分のみにしかも
意匠的に設けてもよい。また、第３図に示す如
く、光透過率の低い樹脂材料を透視板５表面に付
けて、薄板１０を透視板５より任意の高さにし、
また、任意の形状にしてもよい。

〔考案の効果〕

この考案は以上説明したとおり、光透過率の高
い樹脂材料からなる透視板の表面側の一部を切欠
いて薄肉状とし、この切欠かれた表面側に光透過
率の低い樹脂材料の薄板を密着形成したので、透
視板の裏面の超音波溶着後の溶着部を隠すことが
でき、透視板の強度を落すことなく螢光表示板の
文字、数字、記号等の視認性を高めると共に特定
の色調に調合形成されたカラー・フイルタを挿入
することにより容易に螢光表示管等の周調周波数
の文字等の色調を変換することが出来ることは勿
論のこと、薄板１０の表面をパネル２と同質のシ
ボ等の表面処理を旋すことにより透視板５の一部
でありながらパネル３と一体成形されているよう
に見える意匠効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す正面図、第
２図はそのＡ−Ａ線に沿つた断面図、第３図はこ
の考案の他の実施例を示す第２図と同様の断面
図、第４図は従来のパネルの正面図、第５図は第
４図のＡ−Ａ線に沿つた断面図、第６図は他の従
来例の断面図、第７図は更に他の従来例の断面
図、第８図は更に他の従来例の断面図である。 図において、１はテーププレーヤ付電子同調式
ラジオ受信機の本体、２はパネル、３は同調表示
区分、４は窓部、５は透視板、６は溶着部、７は
螢光表示管、８は支持部材、９はカラー・フイル
タ、１０は光透過率の低い樹脂材料の薄板であ
る。なお、各図中同一符号は同一または相当部分
を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) パネルの窓部を覆うべくパネルの窓部の縁の
   前面部に超音波溶着等にて溶着固定された光透
   過率の高い樹脂材料で形成された透視板におい
   て、前記の超音波溶着等の溶着部を隠す目的の
   ために前記透視板の表面側の少なくとも一部を
   切欠いて薄肉状とし、この切欠かれた部分に光
   透過率の低い樹脂材料の薄板を密着形成してな
   るパネルの窓部に設けられた透視板。 (2) 前記切欠きは周縁部にわたつて形成されてお
   り、これに合致するように前記の光透過率の低
   い樹脂材料の薄板が縁取板として形成されてい
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のパネル
   の窓部に設けられた透視板。 (3) 前記縁取板はパネルと同質の材料から出来て
   いる実用新案登録請求の範囲第２項記載のパネ
   ルの窓部に設けられた透視板。