JPH034510Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は連続した長いホース表面に商標・記号
等のマークを連続的に印刷する装置に関するもの
である。さらに詳しくは、ホースの径の対称位置
の両表面に同時にマークを連続的に印刷するマー
キング装置に係る。

〔従来の技術〕

従来、ホースの径に対して対称位置の両表面に
マークを連続的に、印刷するマーキング装置とし
ては、例えば、実開昭55−3982号公報に記載され
たものが知られている。このマーキング装置は、
印刷すべき線状の長尺体を縦方向に走行させるガ
イドローラを上下に配設し、このガイドローラの
間に縦方向に走行する前記線状体の左右両側面に
圧接する一対の印刷ロールを設けたものであつ
て、印刷すべき長尺体の線径が変更する場合、印
刷ロールのうち一方のロールを左右に移動させる
間隙調整機構が設けられ、且つ長尺体が垂直にな
るように、印刷ロールの上下にそれぞれ位置の調
整機構を備えたガイドローラが設けられ、さら
に、長尺体を案内する補助案内の位置変更するた
めのボルト、ナツトが具備されている。

従つて、かかる従来のマーキング装置は、印刷
すべき線状の長尺体の外径が変更になる場合、前
記間隙調整機構および２個のガイドローラのそれ
ぞれの調整機構、さらに補助案内の位置を変更す
るためのボルト・ナツトによる調整機構をそれぞ
れ調整する必要があり、マーキング作業を開始す
るまでの段取に長時間を要すると共に、このため
先の長尺体から次の径の異なる長尺体に連携的に
変更する場合、かかる段取時間中にマーキングロ
ール面に付着したインクが乾燥してマーキングロ
ールが汚れ、印刷されたマーク等が不鮮明になる
という欠点を有していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は上述した如き事情に鑑み考案されたも
のであつて、ホースを異なるホース外径に変更す
る際、一つの調整動作で次のマーキング作業を開
始でき、かかるマーキング作業の段取を素早く且
つ容易に行うことができるマーキング装置を提供
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記の目的を達成するために、 それぞれの回転中心軸を水平方向に平行して相
対して配置されている第１のマーキングロールと
第２のマーキングロールの間隙にホースを圧接さ
せながら垂直方向に通過せしめて、前記ホースの
径に対して対称位置の両表面にマークを転写する
ようになしたマーキング装置であつて、 前記第１のマーキングロールおよび第２のマー
キングロールがそれぞれ前記回転中心軸と同心的
に軸方向に突出せしめた支持軸を有し、前記それ
ぞれの支持軸の外周に前記支持軸を回動自在に支
持できる第１のハウジングおよび第２のハウジン
グと、前記第１のマーキングロールおよび第２の
マーキングロールの下方に、前記第１のマーキン
グロールおよび第２のマーキングロール一部がそ
れぞれインクに漬るように前記第１のハウジング
および第２のハウジングにそれぞれ保持されてい
るインク供給皿と、架台上に実質的に一体的に前
記第１のマーキングロールと第２のマーキングロ
ールの間隙の近くに前記ホースが垂直方向に通過
する中心線と同心になるように固定して設けられ
た案内筒と、前記第１のハウジングと第２のハウ
ジングとを水平方向に直列にガイドバーに摺動可
能に支持せしめて前記案内筒に対して前記第１の
ハウジングと第２のハウジングとを同時に相対的
に移動でき前記第１のマーキングロールと第２の
マーキングロールの間隙を調整可能になした間隙
調整装置を具備して構成したものである。

〔作用〕

本考案は上述の如く、ホースは垂直方向に通過
できるようになつているので、ホースをマーキン
グロールの下方に設けたキヤタピラー引取機等に
よつて垂直方向下方に第１のマーキングロールと
第２のマーキングロールの間隙に圧接させながら
通過させたり、マーキングロール毎にマーキング
ロールが自転できるように駆動装置を設けて、マ
ーキングロールを回転することによりホースを第
１のマーキングロールと第２のマーキングロール
に圧接させながら垂直方向下方に通させると、第
１のマーキングロールと第２のマーキングロール
は両者ともホースの通過速度と同一回転速度で回
転し、マーキングロールの下方に配置したそれぞ
れのインク供給皿内のインクをマーキングロール
の外周面に付着させて持ち上げることができ、ホ
ースの径の対称位置の両表面にマークを連続的に
転写が可能となる。

そして、インク供給皿は第１のハウジングと第
２のハウジングにそれぞれ一体的に固定して設け
られているので、ホースを他の異なる外径のホー
スに変える時に、第１のマーキングロールと第２
のマーキングロールとの間隔を調整するべく、間
隙調整装置により一つの動作で第１のハウジング
と第２のハウジングとを同時に、固定されている
案内筒に対して水平方向に相対的に移動した際、
インク供給皿をそれぞれのハウジングと一諸に移
動でき、ホース径が大きくなつても、ホースがイ
ンク皿と当接する心配もなく、またホース径が小
さくなつても、マーキングロールがインク皿と接
することがないので、常に良好なマーキング作業
を行うことができる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図ないし第３図
に基づいて説明する。図において１０が本考案の
マーキング装置であつて、１１は第１のマーキン
グロールであり、１２は第２のマーキングロール
であつて、第１のマーキングロール１１と第２の
マーキングロール１２は同一外径になされてい
る。そして、第１のマーキングロール１１と第２
のマーキングロール１２とが平行して水平になる
ように、第１のマーキングロール１１に軸方向に
突出して設けた支持軸１１ａと第２のマーキング
ロール１２に軸方向に突出して設けた支持軸１１
ｂは第１のハウジング１３と第２のハウジング１
４に設けた軸受１５，１５′によつて径方向に支
持され配置されている。

そして、第１のハウジング１３と第２のハウジ
ング１４とをホース１（図中２点鎖線で示す）
が、垂直方向に下方（図中矢印で示す）に通過す
る中心線Ｃと同心的に固定して設けられた案内筒
３４の中心に対して相対的に水平方向に移動で
き、第１のマーキングロール１１と第２のマーキ
ングロール１２の間隙を調整可能になした間隙調
整装置が下記箇条書に示す如く構成されている。

即ち、 (1) 架台１６上の両端部に板状のフレーム１７，
１８を一定間隔を隔てて立長して設けてある。

(2) フレーム１７，１８間をフレーム１７，１８
のそれぞれの上部と下部を水平に且つ平行して
配置した棒状の上ガイドバー１９と下ガイドバ
ー２０で連結してある。

(3) 両ハウジング１３，１４に上ガイドバー１９
と下ガイドバー２０が挿通する貫通孔１３ａ，
１３ｂ，１４ａ，１４ｂを設け、上下ガイドバ
ー１９，２０に連通している。

(4) 上下ガイドバー１９，２０間にガイドバー１
９，２０に平行してネジ棒２１がフレーム１
７，１８間に回動可能に橋渡たされている。

そして、このネジ棒２１はフレーム１７，１
８間中央の対称位置に一方に右ネジ部２１ａを
施こし、他方に左ネジ部２１ｂを施こしてあ
り、一端にはネジ棒２１を回動するためのハン
ドル２２が設けられている。

(5) 第１のハウジング１４と第２のハウジング１
５には、ネジ棒２１に施こした右ネジ２１ａ及
び左ネジ部２１ｂに螺合する右ネジナツト２
３、左ネジナツト２４が固定して設けられてい
る。

上記の如く第１のハウジング１３と第２のハウ
ジング１４とを水平方向に直列に上ガイドバー１
９と下ガイドバー２０に摺動可能に支持し、中央
に固定して設けた案内筒３４に対して相対的に移
動するべく第１のマーキングロール１１と第２の
マーキングロール１２の間隔をハンドル２２を右
回転あるいは左回転して調整できるようになつて
いる。

上ガイドバー１９のフレーム１７，１８間中央
にはホース１が垂直方向に通過し易いように案内
筒３４がマーキングロール１１，１２に接近し
て、上ガイドバー１９に固定して設けられてい
る。

ハウジング１３，１４の下端部にマーキングロ
ール１１，１２の下部一部がインクに漬るよう
に、上下動できるようなインク皿２５，２６がブ
ラケツト２７，２８を設けて、スペース台２８，
２９を介して固定されている。これらのインク皿
２５，２６の一端は、マーキングロール１１，１
２とホース１との接線よりそれぞれ長さ後退し
た位置で傾斜させて形成され、ハウジング１３，
１４と一体的に固定されているのである。

なお、この実施例では第３図に示すように、マ
ーキング装置１０の下方に駆動装置４０が設けら
れている。この駆動装置は４０はモータ４１から
Ｖベルト４２を介して、一方はホース１を垂直方
向下方に引出すためのキヤタピラー引取機５０を
駆動し、他方はキヤタピラ引取機４０駆動軸から
丸ベルト４３を介して、マーキングロール軸１１
ａ，１２ａの一端に固定したプーリ３１に連動し
て、第１のマーキングロール１１と第２のマーキ
ングロール１２が回転できるようになされてい
る。

このように第１のマーキングロール１と第２の
マーキングロール１２を回転させるとホース１の
先端をスムースに供給することができる。

そして、マーキングロール１１，１２の回転に
より、インク皿２５，２６内のインクをマーキン
グロール１１，１２の外周面に付着せしめて持ち
上げ、持ち上げられたインクはホース１と接する
前に印刷部以外がスクレーパー３２，３３でかき
落されるようになつている。

〔効果〕

本考案によれば、ホースを異なるホース外径に
変更する際、マーキングロールの間隙を調整する
間隙調整装置だけで一つの操作で、それぞれのマ
ーキングロールを移動でき、ただちに次のマーキ
ング作業を開始する段取が素早く且つ容易に行う
ことができる。

また、その結果、段取時間中にマーキングロー
ル面に付着したインクが乾燥して、マーキングロ
ールを汚すことがなく印刷されたマーク等が不鮮
明にならないので、連携してホースの径を変更す
る場合、常に鮮明な印刷が行える等有利な点を有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るマーキング装置の正面図
であり、第２図は第１図のＸ−Ｘ線に沿つた拡大
断面図であり、第３図は本考案に係るマーキング
装置に駆動装置を具備した状態を示す一部切欠き
側面図である。 １……ホース、１０……マーキング装置、１１
……第１のマーキングロール、１１ａ……第１の
マーキングロールの支持軸、１２……第２のマー
キングロール、１２ａ……第２のマーキングロー
ルの支持軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 それぞれの回転中心軸を水平方向に平行して相
   対して配置されている第１のマーキングロールと
   第２のマーキングロールの間隙にホースを圧接さ
   せながら垂直方向に通過せしめて、前記ホースの
   径に対して対称位置の両表面にマークを転写する
   ようになしたマーキング装置であつて、 前記第１のマーキングロールおよび第２のマー
   キングロールがそれぞれ前記回転中心軸と同心的
   に軸方向に突出せしめた支持軸を有し、前記それ
   ぞれの支持軸の外周に前記支持軸を回動自在に支
   持できる第１のハウジングおよび第２のハウジン
   グと、前記第１のマーキングロールおよび第２の
   マーキングロールの下方に、前記第１のマーキン
   グロールおよび第２のマーキングロール一部がそ
   れぞれインクに漬るように前記第１のハウジング
   および第２のハウジングにそれぞれ保持されてい
   るインク供給皿と、架台上に実質的に一体的に前
   記第１のマーキングロールと第２のマーキングロ
   ールの間隙の近くに前記ホースが垂直方向に通過
   する中心線と同心になるように固定して設けられ
   た案内筒と、前記第１のハウジングと第２のハウ
   ジングとを水平方向に直列にガイドバーに摺動可
   能に支持せしめて前記案内筒に対して前記第１の
   ハウジングと第２のハウジングを同時に相対的に
   移動でき前記第１のマーキングロールと第２のマ
   ーキングロールの間隙を調整可能になした間隙調
   整装置を備えてなることを特徴とするマーキング
   装置。