JPH0344075Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用シートの構造の改良に関す
る。

（従来技術とその問題点） 従来、第３図に示すような自動車用シート１の
シートバツク２の表皮３に、引張ライン４が形成
されたものが実用化されている。

そして、このような引張ライン４を形成するた
めに、第４図に詳細に示すようにパツドを上側パ
ツド５と下側パツド６とに分離して、表皮３に設
けられた引張布７を分離隙間８内でインサートワ
イヤ９等に止着するようにしている。

ところが、パツド５，６は上下に分離されるも
のであるから、シートバツク２の上下の一体感が
なくなり、フイーリングが悪化すると言う問題が
あつた。

（考案の目的） 本考案は上記従来の問題を解消するためになさ
れたもので、引張ラインが形成されたシートの一
体感を確保して、フイーリングを向上させること
を目的とするものである。

（考案の構成） このため本考案は、表皮に引張ラインが形成さ
れた自動車用シートであつて、上記表皮の引張部
に対向するパツドに中空凹部が形成され、該中空
凹部のパツドが後方に突出されていて、該表皮の
引張部に設けられた引張布が中空凹部内でインサ
ートワイヤもしくはＳバネに止着されてなること
を特徴とするものである。

（考案の効果） 本考案によれば、パツドに中空凹部を形成し、
この中空凹部の背部分のパツドを後方に突出させ
たものであるから、パツドは上下一体であるの
で、一体感が確保され、フイーリングが向上する
ようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第１図に示すように、自動車用シート１１は、
シートクツシヨン２０とシートバツク１２とで構
成され、シートクツシヨン２０はパツド２１を表
皮２２で被覆して形成され、シートバツク１２も
パツド１５を表皮１３で被覆して形成されてい
る。

上記シートバツク１２の表皮１３には引張ライ
ン１４が形成されている。

第２図に詳細に示すように、表皮１３の引張部
１３ａに対応するパツド１５には中空凹部１５ａ
が形成され、該中空凹部１５ａのパツドの背部分
は後方に突出され突出部１５ｂに形成されてい
る。

上記表皮１３の引張部１３ａには引張布２３が
設けられ、該引張布２３は、中空凹部１５ａ内で
パツド１５内に埋設されたインサートワイヤ２４
もしくはシートバツク１２にクツシヨンを与える
Ｓバネ（不図示）に止着して、該引張布２３によ
り表皮１３の引張部１３ａを中空凹部１５ａ内に
引込んで表皮１３に引張ライン１４を形成するよ
うになつている。

上記のような構成であれば、パツド１５は、上
記従来のように上側と下側とに分離する必要がな
く、突出部１５ｂを介して上下一体であるので、
シートバツク１２の上下の一体感が確保されるの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車用シートの断面斜
視図、第２図は第１図の要部拡大断面図、第３図
は従来の自動車用シートの断面斜視図、第４図は
第３図の要部拡大断面図である。 １１……自動車用シート、１２……シートバツ
ク、１３……表皮、１３ａ……引張部、１４……
引張ライン、１５……パツド、１５ａ……中空凹
部、１５ｂ……突出部、２３……引張布、２４…
…インサートワイヤ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 表皮に引張ラインが形成された自動車用シート
   であつて、 上記表皮の引張部に対向するパツドに中空凹部
   が形成され、該中空凹部の背部分のパツドが後方
   に突出されていて、該表皮の引張部に設けられた
   引張布が中空凹部内でインサートワイヤもしくは
   Ｓバネに止着されてなることを特徴とする自動車
   用シートの構造。