JPH0343668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は通信機器等に使用される同軸コネクタ
に関し、特にCATV（ケーブルテレビ）等に使用
され外部導体がアルミパイプからなる同軸コード
と接続される同軸コネクタに関する。

第１図は従来の同軸コネクタを示す破砕断面図
であり、参照数字１は中心導体であり、同軸コー
ドの中心導体との接続穴を有しており、通常は同
軸コードの中心導体と例えば圧着等により接続し
たあとに同軸コネクタ内に挿入係止される。同数
字２および３は誘電絶縁体であり、それぞれの間
の内周部および外周部に気密用のＯ−リング４お
よび５が配置されている。同数字６は外部導体本
体部であり、前端部に中継器筐体との締付用の螺
子部を有し後端部外周には締付金具７との締付用
の螺子部を有し、内周部には締付部材８とのテー
パー突き当て面を有している。又、外部導体本体
部６の外周部には気密用のＯ−リング９および１
０が装着されており、内周部中央には同軸コード
挿入係止用の絶縁体１１が装着されている。締付
金具７の内周部には孔段部が設けられており座金
１２を介して締付部材８の後端部を止着してお
り、外部導体本体部６との螺子締付により締付部
材８を前進させる機能を持つている。一方、締付
部材８の前端部には前記外部導体本体部６の後端
部内周に設けたテーパー面と係合し得るテーパー
面が設けられており、締付金具７の締付で強制的
に前進させられた締付部材８は外部導体本体部６
とのテーパー面突き当たりにより内径が縮少する
構造となつている。更に、締付金具７の後端部外
周には締付ナツト１３を締付けるための螺子部を
有し締付ナツト１３の締付によりその内側に装着
されているガスケツト１４が内側に膨張し同軸コ
ードの外皮絶縁体との気密を達成している。

第２図は従来構造の同軸コネクタの筐体等への
取付けおよび同軸コードとの接続工程を説明する
ための図である。同図ａは接続予備段階を示す図
であり、所要の長さに予め切断された同軸コード
中心導体１８に同軸コネクタ中心導体１が圧着等
により接続される。その他の接続部品は同軸コー
ドに予め挿入され、締付ナツト１３、ガスケツト
１４および締付金具７は同軸コード外皮絶縁体１
５の外周部に、締付部材８および座金１２は同軸
コードアルミパイプ１６の外周部にそれぞれ係止
される。一方、外部導体本体部６は被取付側の筐
体１９に穿設された螺子穴に締付け固着される。
同図ｂは外部導体本体部６に締付金具７を螺子部
を介して締めつけた状態を示す。このとき、同軸
コードは同軸コネクタ外部導体本体部６に設けた
孔段部に絶縁体１１を挾接した状態で係止され
る。また、締付金具７の締付けによる進行により
締付部材８の後端面が座金１２を介して押され、
部材８は前進し（図中右進）、締付部材８の前端
部に設けたテーパー面と外部導体本体部６の後端
部に設けたテーパー面との突き当たりにより締付
部材８の内径が収縮し、同軸コードアルミパイプ
１６の外周面と加圧接触し、電気的および機械的
接続を行なわしめる。同図ｃは締付部材８の内径
が収縮した状態を示す図であり、テーパー面が締
付部材８の前端面側のみにしか設けてないため、
内径収縮が図に示されるように前端部側で顕著に
なる現象が起こり、締付部材８の長手方向に均一
な加圧接触力を得ることが困難になる。同図ｄは
締付金具７に締付ナツト１３を係合させた状態を
示す図であり、締付ナツト１３の締付けにより締
付ナツト１３の内側に装着されているガスケツト
１４が内側に膨張し同軸コードの外皮絶縁体１５
と密着し、気密機能を達成し取付、接続工事を完
了する。以上の説明から明らかなように従来構造
のコネクタにおいては同図ｃに示するように締付
部材８の不均一収縮を回避できず、締付部材８と
同軸コードアルミパイプ１６との圧接面積が少な
くなるため充分な機械的接続強度を得られず同軸
コードの耐引張強度上問題点がある。又、圧接面
積が少ないことから締付部材８の内径収縮が大き
い場合には同軸コードアルミパイプ１６が局部的
に加圧されることになりアルミパイプ１６が陥没
変形を引き起こし電気的、機械的接続信頼性に重
大な支障をきたすという欠点を有している。一
方、同軸コネクタの取付、接続工法においても同
図ａに示すように、接続工事においては同軸コネ
クタを分解し、同軸コード側に予め締付ナツト１
３、ガスケツト１４、締付金具７、座金１２、締
付部材８を順次装着せねばならず、接続作業の殆
んどが柱上作業であることを勘案した場合、装着
部品を柱上から落してしまつたりまたは座金１
２、締付部材８等の小部品については未装着、逆
装着等の工事不良を引き起こす可能性がある等、
現場における工事性に問題点を有している。

本考案の目的は上述の欠点を除去したコネクタ
を提供することにある。

次に本考案について図面を参照して詳細に説明
する。

第３図は本考案の一実施例を示す破砕断面図で
あり、参照数字１′は中心導体であり、同軸コー
ドの中心導体を挿入する穴が穿設されており、同
軸コード中心導体挿入後に外周部から圧着接続さ
れる。参照数字２′および３′は誘電絶縁体であ
り、それぞれの間の内周部および外周部に気密用
のＯ−リング４′および５′が配置される。同数字
は外部導体本体部であり、前端部に中継器筐体の
螺子部と係合する螺子部を有し、後端部外周には
締付金具７′の螺子部と係合する螺子部を有し、
内周部には締付リング８a′と突当る孔段部を有し
ている。また、外部導体本体部６′の外周部には
気密用のＯ−リングが装着されており、内周部中
央には同軸コードの一端と接触する絶縁体１１′
が装着されている。締付金具７′は、前端部内周
に外部導体本体部６′の螺子部と係合する螺子部
を有しており、中央部に前端部内周の螺子部内径
より適度に大きな袋穴孔段部を有し、更に後端部
に前記袋穴孔段部に連続して締付部材８の後端部
と係合するテーパー面を有している。締付リング
８a′を締付金具７′の内部に組込むときには、締
付リング８a′の後端側から締付部材８′を予め挿
入した状態で締付金具７′の孔内に挿入する。締
付リング８a′の後端部外周には締付金具前端部内
周に形成した螺子部と係合すべき螺子部を形成し
た凸縁部が設けられており、該凸縁部の螺子部と
締付金具前端部内周の螺子部とを係合させること
により締付リング８a′は締付金具８′内に挿入さ
れ、凸縁部が締付金具８′の中央部の袋孔段部に
至つたとき、締付リング８a′は袋孔段部の長さ範
囲で摺動自在となる。一方、締付リング８a′の前
端部内周には締付部材８′の前端部と係合するテ
ーパー状段部が設けてあり、締付部材８′は、前
端部が締付リング８a′前端部のテーパー状段部と
接触し、また、後端部が締付金具７′の後端部の
テーパー状段部と接触する構造である。次に、締
付金具７′に外部導体６′を螺子を介して挿入して
いくにしたがつて、締付金具７′の後端部のテー
パー面が締付部材８′の後端部に突き当たり締付
部材８′は強制的に前進させられ前端部が締付リ
ング８a′の前端部のテーパーに突き当たり内径が
縮少する。これらの締付金具７′、締付リング８
a′および締付部材８′は組み立てられた状態で同
軸コードの挿入が可能であり、従つて工場内で組
み立てて現場で使用できる。

第４図は本考案の同軸コネクタの筐体への取付
けおよび同軸コードとの接続工程を示す図であ
る。同図ａは接続予備段階を示す図であり、同軸
コードに予め挿入される部品は締付ナツト１３′、
ガスケツト１４′および締付金具組立体７a′だけ
でよいため作業能率が著しく向上するとともに、
締付金具７′と締付リング８a′および締付部材
８′を締付金具組立位７a′として一体化したため
締付部材８′および締付リング８a′等の小部品の
未装着や逆装着等の工事不良や柱上からの小部品
の落下等の不手際を未然に防止することができ、
柱上作業等の足場の悪いときの取付、接続工事性
および接続信頼性を著しく向上させるという利点
を有している。同図ｂは外部導体本体部６′と締
付金具７′とを螺子部を介して結合した状態を示
す図である。締付金具７′の挿入の進行とともに
締付部材８′が締付リング８a′の前端部のテーパ
ー面と締付金具７′の後端部のテーパー面とによ
り前後両側から加圧されるため、同図ｃに示すよ
うに、締付部材８′の内径収縮現象が長手方向で
均一に発生し同軸コードアルミパイプ１６への加
圧接触状態が極めて良好となり、結果的に広い圧
接面積と均一な圧接力が得られ、機械的接続強度
が飛躍的に向上し電気的接続信頼性を大幅に向上
させる利点を有している。また、締付部材８′の
外周部に締付リング８a′を配設したことにより、
締付部材８′の中央部が、前後両側からの加圧時
に、わん曲変形するのを阻止できる。同図ｄは取
付後の状態を示す。

以上、本考案には、機械的接続強度および電気
的接続信頼性の大幅な向上および柱上における同
軸コード接続作業性および接続信頼性の向上を達
成できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の同軸コネクタを示す図、第２図
は従来の同軸コネクタの筐体への取付けを説明す
るための図、第３図は本考案の一実施例を示す図
および第４図は本考案の同軸コネクタの筐体への
取付け説明するための図である。 図において、１，１′……同軸コネクタ中心導
体、２，３，２′，３′……誘電絶縁体、４，５，
４′，５′……Ｏ−リング、６，６′……同軸コネ
クタ外部導体本体、７，７′……締付金具、７
a′……締付金具組立体、８，８′……締付部材、
８a′……締付リング、９，１０，９，１０′……
Ｏリング、１１，１１′……絶縁体、１２……座
金、１３，１３′……締付ナツト、１４，１４′…
…ガスケツト、１５……同軸コード外皮絶縁体、
１６……同軸コード外部導体（アルミパイプ）、
１７……同軸コード誘電絶縁体、１８……同軸コ
ード中心導体、１９……中継器筐体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中心導体と外部導体と誘電絶縁体とを有する同
   軸コネクタにおいて、外部導体本体と、該本体の
   後端部外周に設けた第１の螺子部と係合する第２
   の螺子部を前端部内周に有し該第２の螺子部の径
   より大きい径の段部を中央部に有し第１のテーパ
   ー部を後端部内周に有する締付金具と、前記段部
   の長さ範囲で移動自由な凸部を後端部に有し第２
   のテーパー部を前端部内周に有する円筒状締付リ
   ングと、前記第２のテーパー部と係合する第３の
   テーパー部を前端部に有し前記第１のテーパー部
   と係合する第４のテーパー部を後端部に有し弾性
   を有し断面がＣ形状の締付部材とを備え、前記第
   １および第２のテーパー部を介して前記第３およ
   び第４のテーパー部を加圧することにより収縮し
   た前記締付部材が同軸コードの外部導体と加圧接
   触することを特徴とする同軸コネクタ。