JPH0343571A - 鉄筋コンクリートまたは無機質材の補修及び補修復元方法 - Google Patents

鉄筋コンクリートまたは無機質材の補修及び補修復元方法

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JPH0343571A
JPH0343571A JP3256490A JP3256490A JPH0343571A JP H0343571 A JPH0343571 A JP H0343571A JP 3256490 A JP3256490 A JP 3256490A JP 3256490 A JP3256490 A JP 3256490A JP H0343571 A JPH0343571 A JP H0343571A
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木口 修二
Toshihiko Shimizu
俊彦 清水
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YUUSEIDAIJIN
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、劣化した鉄筋コンクリート構造物またはセ
メント、コンクリート等の無機質材の脆弱層の増強、復
元及び劣化の進行防止等を図ると共に、特に鉄筋の発錆
を防止することができるようにした鉄筋コンクリートま
たは無機質材の補修及び補修復元方法に関するものであ
る。
従来、劣化した鉄筋コンクリート構造物またはセメント
、コンクリート等ないしはこれらの混合物からなる無機
質材の表面に水溶性ケイ酸塩化合物の溶液を塗布してこ
れを本体に含浸させた後、その表面に高分子ディスバー
ジョンを混入したセメントペーストを被覆し、更に必要
に応じて凹部分にモルタルを充填するものが存在した(
特公昭57−11988号公報参照)。
しかしながら、この補修方法も使用するセメントペース
ト及びモルタルの防水性、気密性等が不足していたので
、苛酷な条件下においてはやはり浸水、中性化等を防止
し難く、従って、最大の目的たる鉄筋の発錆を防止する
ことが十分にできなかったのである。
発明者等は、補修材たるセメントペースト及″びモルタ
ル等に添加して、防水性、気密性等を向上させる高分子
ディスバージョン、活性シリカ粉末等について、これら
の種類及び添加量等を詳細に検討し従来にない耐候性の
ある補修材を開発し本工法の発明を完成した。
すなわち、この発明は劣化した鉄筋コンクリート、また
はセメント、コンクリート等ないしはこれらの混合物か
ら成る無機質材の表面に水溶性ケイ酸塩系化合物の溶液
を塗布してこれを該鉄筋コンクリートまたは無機質材本
体に含浸させる第1工程、前記表面に固形分として2.
0乃至8.0%のアニオン重合スチレンブタジェンゴム
(以下5BR−Aという)ディスバージョンを含有する
セメントペーストを被覆する第2工程、及び更に前記セ
メントペーストの表面に固形分として2゜O乃至8.0
%の5BR−Aディスバージョンを含有するモルタルを
上塗する第3工程を順次経てコンクリートの脆弱層の増
強、復元及び劣化の防止を図ることによって、補修後き
わめて苛酷な条件下でもコンクリートの浸水、中性化等
を防止して鉄筋の発錆な生じないようにした鉄筋コンク
リートまたは無機質材の補修及び補修復元方法を提供す
ることを目的として開発したものである。
次にこの発明に係る鉄筋コンクリートまたは無機質材の
補修及び復元方法の第1乃至第3工程について順次説明
する。
(イ) 第1工程 劣化した鉄筋コンクリートまたはセメント、コンクリー
ト等ないしはこれらの混合物からなる無機質材の表面に
水溶性ケイ酸塩系化合物の溶液を塗布してこれをコンク
リート等の無機質材本体に含浸させる工程である。ここ
で用いる水溶性ケイ酸塩系化合物とは、一般式M2O−
nSiO2で表わされるケイ酸塩の単味あるいは混合物
である。ただし、前記一般式においてMはLi。
Na、に、Cs、またはアンモニウム成分であり、nは
整数である。アンモニウム成分としては、例えばメチル
アミン、エチルアミン等の第1級アミン、ジメチルアミ
ン、ジイソプロピルアミン等の第2級アミン、トリメチ
ルアミン、トリエタノールアミン等の第3級アミン、モ
ノメチルトノエタノールアンモニウム、テトラエタノー
ルアンモニウム等の第4級アンモニウム及びアンモニア
があげられる。、またnの値は好ましくは1〜5程度で
あるが、特に限定しない。実際に使用する際の水溶性及
び浸透性に支障ない範囲であればよい。さらに、乾燥硬
化後の水溶性ケイ酸塩系化合物の耐水性を上げるための
硬化剤等の添加剤を作業性、浸透性に支障のない範囲で
配合してもよいが、単味で使用する場合は比較的耐水性
の良いケイ酸リチウムを使用することが好ましい。しか
して、使用に際してケイ酸塩系化合物の水溶液の濃度は
特に限定しないが、通常30%以下とする。そして、こ
れらの水溶性ケイ酸塩系化合物の溶液を劣化したコンク
リート等の躯体に浸み込ませることにより、周辺をアル
カリ性に保ち乾燥した後には硬い下地が得られる。
(ロ) 第2工程 前記第1工程の終了した表面を、セメントペーストで被
覆する工程である。通常この工程は吹付けにより行ない
、厚さは数mm以下である。ここでセメントペーストと
は直径が0.3mm以下の骨材とセメント(通常はポル
トランドセメントが用いられるが他のセメントでもよい
。)との;見合組成物をいい、両者の比率が45 : 
55乃至55:45の範囲が特に良好な結果となる。そ
してこのセメントペーストには固型分として2.0乃至
8.0%の5BR−Aディスバージョンを混入しである
。そしてここでいう5BR−Aディスバージョントはア
ニオン界面活性剤(非イオン界面活性剤)を乳化剤また
は重合剤としてスチレンとブタジェンを共重合させて得
られるスチレンブタジェン共重合体ディスバージョンで
あり、スチレンの割合が全体の40乃至65%のものが
通常用いられるが、特にスチレンが50乃至65%のも
のをセメントペースト(第3工程で用いるモルタルに混
入する場合も同じ)に混入して使用する。これによりコ
ンクリート等の無機質材本体との接着が極めて良好とな
ると共に、他の重合剤(例えばカチオン界面活性剤)に
より得られた5BR−Cディスバージョンまたは、他の
高分子ディスバージョンを混入した場合と比較して防水
性及び気密性が一段と向上し、本願の目的を達成するセ
メントペーストを構成するのである。
更にこのセメントペーストには市販の鉄筋コンクリート
防錆剤を添加することもできる。
(ハ) 第3工程 前記第2工程の終了した表面に更にモルタルを上塗する
工程である。この工程は通常は吹付またはこて塗りによ
り行ない、厚さは第2工程のセメントペーストの場合よ
りやや厚めにするが通常は数mm以下である。
従来、知られているコンクリート等の補修方法は、通常
前記第2工程によるセメントペーストの塗布で終了する
ものであるが、本願発明においては更に、この第3工程
を付加することによって、補修後の耐候性(耐久性)を
飛躍的に増加させているのである。
ここでいうモルタルとは、直径が1.2mm以下の骨材
とセメント(通常はポルトランドセメントが用いられる
が他のセメントでもよい。)との混合組成物をいい両者
の比率が75:25乃至65:35の範囲が特に良好な
結果となる。そして、このモルタルには前記第2工程で
用いるセメントペーストと同含量の5BR−Aディスバ
ージョンを用いる。更に、このモルタルには市販の鉄筋
コンクリート防錆剤を添加することもできる。
なお、実際の補修現場において、補修部をセメントペー
ストで被覆後欠落部分が深いときは、この欠落部分にモ
ルタルを充填して穴埋し、更にセメントペースト、モル
タルの順に上塗し表面が面一となるように仕上げるのが
通常である。
いま、この発明にかかる鉄筋コンクリートまたはセメン
ト、コンクリート等ないしはこれらの混合物からなる無
機質材の補修及び補修復元方法を図面によって以下に詳
述すると次のとおりである。図面中第1図乃至第4図は
この発明にかかる補修方法の施工工程を示すもので第1
図は補修前の状態、第2図は水溶性ケイ酸塩系化合物の
溶液の塗布含浸工程(第1工程)、第3図はその表面に
セメントペーストを塗布被覆する工程(第2工程)、第
4図は更にその表面にモルタルを上塗する工程(第3工
程)を示すものである。そして第1図乃至第4図におい
て(a)はコンクリートに亀裂部分が発生している状態
、(b)はコンクリートの剥落が鉄筋までは達していな
いが鉄筋周辺まで中性化が及んでいる状態、(C)はコ
ンクリートの剥落が完全に鉄筋まで達している状態を示
し、劣化の状態に応じて補修される様子を表現したもの
である。
なお前記図面において、Aはコンクリート、A1はコン
クリートの中性化あるいは脆弱化部分、Bは鉄筋、Cは
コンクリートの微細亀裂、CIはコンクリートの比較的
幅の大きな亀裂、Dはコンクリートの表層部の剥落部分
、D、は鉄筋まで達したコンクリートの剥落部分、Eは
Vカットした部分であり、1はケイ酸塩系化合物、2は
セメントペースト、3はモルタルである。
次にこの発明に使用するセメントペースト及びモルタル
について一定の条件丁番こおける(a) 中性化深さ、
(b)吸水率、(c)ひび割れ生成の有無、(d)鉄筋
雰囲気モルタルのアルカリ性の有無、(e)鉄筋の発錆
面積等を5BR−Aディスバージョン以外の高分子ディ
スバージョンを添加したセメントペースト及びモルタル
と比較測定した結果を、その試験方法と共に示す。
(試験方法) (イ) 試験及び比較に供したセメントペースト及びモ
ルタルの組成は第1表(巻末以下同じ)に示すとおりで
ある。
すなわち第1表は供試体の組成を括弧書きの数字により
示したものである。
(a)サンプル番号(101) 〜(119)で示され
るものはポルトランドセメントと直径0゜3mm以下の
骨材との比率がl:3(標準のセメントペースト)で、
これに高分子ディスバージョンとして本願の発明に用い
る5BR−Aの他、工チレン酢ビ・塩ビ(エチレン、酢
酸ビニル、塩化ビニル共重合系エマルジョン)、アクリ
ル・スチレン(アクリル酸エステル・スチレン共重合系
エマルジョン)、アクリル(アクリル酸エステルエマル
ジョン)、エチレン酢ビ(エチレン、酢酸ビニル共重合
系エマルジョン) 、5BR−C(カチオン重合スチレ
ンブタジェン共重合系エマルジョン)、酢ビ・ベオバ(
酢酸ビニル・ビニルパーアセテート共重合系エマルジョ
ン)、酢ビ・ラウリン酸(エチレン・酢酸ビニル・ラウ
リン酸共重合系エマルジョン)を固型分として3.0%
ずつ添加したもの及び無添加のもの(合計9種類)と、
更にこれらに活性粉末シリカを各々について2.0%添
加したもの(合計9種類)である。
(b)サンプル番号(201)〜(219)で示される
ものはポルトランドセメントと直径0゜3mm以下の骨
材との比率が1:1(セメントペースト)でこれに前記
(a)に記載したと同じ高分子ディスバージョン(合計
9種類)または高分子ディスバージョン及び活性粉末シ
リカを添加したもの(合計9種類)である。
(c)サンプル番号(301) 〜(319)で示され
るものはポルトランドセメントと直径162mm以下の
骨材との比率が1:2.33(モルタル)で、これに前
記(a)に記載したと同じ高分子ディスバージョン(合
計9種類)または高分子ディスバージョン及び活性粉末
シリカを添加したもの(合計9種類)である。
(ロ) 供試体への水の添加量 JIS1173 (ポリマーセメントモルタルのスラン
プ試験方法)によりスランプ35±5に要する添加量(
高分子ディスバージョン中の水を含む)。
(ハ) 中性化深さ 破壊面にフェノールフタレイン指示薬を吹きつけて赤変
しない部分を測定する。
(ニ) 吸水率 JIS6203 (セメント混和用ポリマーデジスパー
ジョン)生乾燥条件を60℃48時間として行った。
(ホ) 標準状態放置条件(標準養生)20℃、90%
RHで2日−20℃の水中で5日→20℃、60%RH
21日。
(へ) 炭酸化の条件 前記標?1!養生後ioo%C0,4kg/crt1′
で5時間放置。
(ト)  乾燥浸漬繰り、返し試験 60℃空気中乾燥(放置)2日及び20℃水または5%
食塩水中浸漬2日を1サイクルとしてこれを10サイク
ルを繰り返す。
(チ) ひびわれの有無 4X4X9cm鉄筋入りの供試体について目視によって
行なった。
(す) 鉄筋雰囲気モルタルのアルカリ性の有無フェノ
ールフタレイン指示薬による。
(ヌ) 鉄筋の発錆面積 ポリエチレンシートに錆を写し取り、展開図を作り、コ
ピー後ビデオ・パターンアナライザーを用いて求めた。
(試験結果) (a)  中性化深さ(mm) 第2表に各種条件(6種)において行った中性化深さの
測定結果を示す。
いずれの条件においても本願の発明に使用するセメント
ペースト(サンプル番号(10B) 、 (116) 
、 (2H)、(21B) )及びモルタル(サンプル
番号(30B) 。
(316) )は他に比較して値が同等以下となってお
り気密性に優れている。
(b)  吸水率(%) 第3表に吸水率試験の結果を示す。
本願発明に使用するセメントペースト及びモルタルはい
ずれも平均して値が小さく、防水性に優れている。
(c)  ひび割れ生成の有無 第4表に各種条件(4種)下でのひび割れ生成の目視結
果を示す。
本願発明に使用するセメントペースト及びモルタルは他
に比較してひび割れが生成し難い結果となっている。
(d)  鉄筋雰囲気モルタルのアルカリ性の有無第5
表に各種条件(4種)下における鉄筋雰囲気モルタルの
アルカリ性の有無を調べた結果を示す。
本願発明に使用するセメントペースト及びモルタルは他
に比較して鉄筋の周囲をアルカリ性に保持する力が強い
(e)  鉄筋の発錆面積(%) 第6表に各種条件(4種)下における鉄筋の発錆面積の
測定結果を示す。
いずれの条件においても、本願の発明に使用するセメン
トペースト及びモルタルは、鉄筋の発錆面積が他に比較
して平均して少なく良好な結果を示している。
以上の試験結果を総合的に判断すると、いずれの試験に
おいても本願発明に使用するモルタルが最良の結果であ
り、次にセメントペーストが良好な結果であった。また
活性シリカ粉末を添加したもの(サンプル番号(116
)、(216)、(316) )は添加しないものより
、明らかに良好な結果であつた。
次に本願発明の実施例を示す。
(実施例1) 打設後20年経過した時点で火災にあった地上6階、地
下1階の建物(地下IF普通コンクリート、2F以上軽
量コンクリート)は、軽量コンクリートの中性化深さが
30〜40mmであった。
この建物の内部、天井、梁部分の補修工事において、梁
及び天井の見えかくれ部分にケイ酸リチウム溶液(12
%溶液2回塗布、600g/r&)を塗布含浸し、その
表面に固形分として4.5%のアニオン重合スチレンブ
タジェンゴムラテックスを含有するセメント:砂=に1
のセメントペーストを1〜1.5mm厚さに吹付は被覆
し、更にその表面に固形分として4.3%のアニオン重
合スチレン・ブタジェンゴムラテックスを含有するセメ
ント:砂=1:2.3のモルタルを、2〜2.5mm厚
さに吹付は仕上で補修を行なった。
補修後1年で調査したところ何ら異常は無かった。
(実施例2) 実施例1の建物において、梁部見えがかり部分に実施例
1の工程においてモルタル吹付けをモルタルこて塗りに
代えた工程を経た上に、ペイント吹付は仕上で補修を行
なった。補修後1年で調査したところ何ら異常は無かっ
た。
この発明は前記のように劣化した鉄筋コンクリート等に
水溶性ケイ酸塩系化物の溶液を塗布含浸させ、その表面
を5BR−Aを含有したセメントペーストで被覆し、更
にその表面を5BR−Aを含有したモルタルで上塗する
ので、水溶性ケイ酸塩系化合物を含浸したことと相乗的
に作用して、きわめて苛酷な条件下においても鉄筋の発
錆を完全に防止することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本願発明にかかる鉄筋コンクリート
の補修復元方法を示すものである。 A・・・コンクリート、A、・・・コンクリートの中性
化あるいは脆弱化部分、B・・・鉄筋、C・・・コンク
リートの微細亀裂、C+・・・コンクリートの比較的幅
の大きな亀裂、D・・・コンクリートの表層部の剥落部
分、Dl・・・鉄筋まで達したコンクリートの剥落部分
、E・・・Vカットした部分、l・・・ケイ酸塩系化合
物、2・・・セメントペースト、3・・・モルタル。 第 1 表 第 3 表 吸水率(%)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)劣化した鉄筋コンクリート、またはセメント、コ
    ンクリート等ないしはこれらの混合物から成る無機質材
    の表面に水溶性ケイ酸塩系化合物の溶液を塗布してこれ
    を該鉄筋コンクリートまたは無機質材本体に含浸させる
    第1工程、前記表面に固形分として2.0乃至8.0%
    のアニオン重合スチレンブタジエンゴムディスパージョ
    ン(ラテックス)を含有するセメントペーストを被覆す
    る第2工程、及び前記セメントペーストの表面に固形分
    として2.0乃至8.0%のアニオン重合スチレンブタ
    ジエンゴムディスパージョンを含有するモルタルを上塗
    する第3工程を順次経ることを特徴とする鉄筋コンクリ
    ートまたは無機質材の補修及び補修復元方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030005475A (ko) * 2001-07-09 2003-01-23 현대자동차주식회사 이지알밸브의 밸브접촉구조
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