JPH0341758Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、乳幼児用おもちやに関し、更に詳細
には、乳幼児の注意を喚起し、乳幼児の知的発育
及び身体機能の発育促進に寄与するおもちやに関
する。

考案の背景 一般に乳幼児のおもちやとして音を出して遊ぶ
ものや、手で扱つて遊ぶもの等の種々のものが知
られており、これらのおもちやは、乳幼児の知的
発育や身体機能の発育を促すように種々の工夫が
なされている。しかし、これらの従来のおもちや
によつてこの分野が必ずしも完全に満足されてい
るということはなく、子供も親も常に新しいもの
を求めている。もちろん、子供はすぐにおもちや
に飽き、あるいは壊し、あるいはおもちやが子供
にとつて、特に幼い子供によつて高度過ぎること
もある。

乳幼児がその成長の過程で、種々の能力的段階
を経て知的能力及び身体的能力が発達していく。

例えば、おもちやを見ること、おもちやの音を
聞くこと、おもちやに触れることによつて、乳幼
児の知的能力及び身体的能力の発達が促進され
る。即ち、乳幼児はおもちやを介して様々な未知
の体験をし、これらの体験から新しい事実を発見
し、それらを繰り返して、新しい知識あるいは技
能を体得し、それによつて、重要な自己満足の感
覚を養うことができる。同時に、おもちやは、自
分で自分を楽しくしたり、刺激したりする能力を
開発する。このように、おもちやは遊びながら学
ぶ多くの機会を乳幼児に与える。そして、乳幼児
の心を捉えて夢中にさせることによつて、相乗効
果的に乳幼児の能力開発を促すことができる。従
つて、この発達を効果的に促進させるためには、
乳幼児の本能的な好奇心に働きかける刺激手段を
備えているおもちやが有効である。そして、その
刺激手段は更に多くの未知の世界へと向かつて開
き、好奇心をくすぐり続け、その結果乳幼児が興
味を示し続けるおもちやであればより優れている
ことになる。即ち、乳幼児の視覚、聴覚等に訴え
ることによつて、できるだけ乳幼児の気持ちを飽
きさせないおもちやが好ましいのである。

考案の目的 本考案の目的は、乳幼児の関心を強くひいて飽
きさせないことにより、乳幼児の知的発育及び身
体的発育を効果的に促すことができる乳幼児用お
もちやを提供することである。

本考案の他の目的は、乳幼児の物に対する作用
とそれによる結果を、視覚及び聴覚によつて認識
せしめるおもちやを提供することである。

本考案の他の目的は、比較的製造が容易で経済
コストの安い略螺旋状通路を有する円柱体であつ
て、円柱体の中を落下する球状体の動きを見るこ
とによつて乳幼児の関心を引いて飽きさせずに、
乳幼児の知的発育、つまり感知能力や認識能力、
及び身体的発育、つまり大きな運動能力や細かな
運動能力を効果的に発達させることができる乳幼
児用おもちやを提供することである。

実施例 次に、第１図乃至第９図を参照して、本考案の
好適実施例を説明する。

この実施例に従う乳幼児用おもちや１０は、透
明円柱体１２と複数個の球状物１４とを具備す
る。

透明円柱体１２は、円筒体１６と複数個の略半
円形状の平板１８とを備えている。

円筒体１６は、２つの半分部分２０及び２１と
上方案内円盤２２と下方案内円盤２４とを含み、
半分部分２０及び２１は、それぞれ、側面部分２
６、上面部分２８及び下面部分３０とを有する
（第８図）。

複数個の半円形状の平板１８の半円形外周が、
半分部分２０の側面部分２６の内壁に固定されて
いる。平板１８の平面は、円筒体１６の横断面
（即ち、円筒体１６の第４図乃至第７図の上下方
向の中心軸線に垂直な面）に対して傾斜するよう
に、配置されている。第８図に明示されている如
く、傾斜方向は、半分部分２０及び２１のそれぞ
れにおいては、同じであるが、第１の半分部分２
０と第２の半分部分２１とでは逆になつている。
これによつて、半分部分２０及び２１連結して、
円筒体１６を形成した場合、円筒体１６内に略螺
旋状通路が形成される。本考案によると、略螺旋
状通路が略半円形状の平板１８によつて規定され
る。このため、その製造は、湾曲した板を用いる
ものよりも、極めて容易である。

半分部分２０及び２１の上面部分２８及び２９
は、上方案内円盤２２に合致した凹部３２及び３
３を有する。

一方の半分部分２０の下面部分３０には、両側
部が切り欠かれている下方案内円盤２４が固定さ
れる。他方の半分部分２１の下面部分３１は、下
方案内円盤２４を収容する凹部を形成する補強板
３５を有する。

従つて、例えば、第８図の如く、上方案内円盤
２２を一方の半分部分２０の上面部分２８の凹部
３２内に接着剤で固定し、下方案内円盤２４を一
方の半分部分２０の下面部分３０に固定し、しか
る後、接着剤を付けて、２つの半分部分２０及び
２１を一体に連結する。上方案円盤２２及び凹部
３２，３３、下方案内円盤２４及び補強板３５を
有することにより、２つの半分部分を正確に位置
付けることができると共に、非常に強固に２つの
半分部分２０及び２１を連結することができる。

上記実施例では、複数個の略半円形状の平板１
８と、半分部分２０及び２１と、上方案内円盤２
２と、下方案内円盤２４とが別個の部材で形成さ
れ、これらが接着剤で連結されるが、例えば、平
板１８と半分部分２０と上方案内円盤２２と下方
案内円盤２３とを一体成型で形成し、平板１８と
半分部分２１とを一体成型で形成することもでき
る。

又、この実施例では、円柱体１２を構成する部
材の総てが透明材料で形成されているが、本考案
の他の態様として、例えば半分部分２０及び２１
の側面部分２６のみを透明材料で形成することも
できる。

第９図に示した如く、本考案の乳幼児用おもち
や１０は、円形リング３６，３８，４０と組み合
わせて遊ぶことができる。第１及び第２ののリン
グ３６，３８は本考案のおもちや１０の外形寸法
とほぼ等しい内径寸法を有して、本考案のおもち
や１０を収容することができるようになつてい
る。第３のリング４０は、本考案のおもちや１０
を載置する第１のシート部分４２と第１又は第２
ののリング３６，３８を載置する第２のシート部
分４４とを備えている。

また、第１及び第２のリング３６，３８は中空
になつていて、その中に硬質の小部片を入れて、
第１及び第２のリング３６，３８を振動すると、
音が出るようになつているのが好ましい。

本考案のおもちやは、上記の通りに構成されて
いるので、乳幼児がこのおもちやを扱い反転する
ことにより、球状物が上から下に略螺旋状通路に
沿つて降下する。円筒体が透明材料で形成されて
いることによつて、乳幼児は球状体を外から見る
ことができ、さらに、この略螺旋状通路が特に平
板で形成されていることによつて、降下の際、音
を生ぜしめる。このため、乳幼児は、球状体の降
下を視覚と聴覚とで認識することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例に従うおもちやの
斜視図。第２図は、第１図のおもちやの平面図。
第３図は、第１図のおもちやの底面図。第４図
は、第１図のおもちやの正面図。第５図は、第１
図のおもちやの右側面図。第６図は、第１図のお
もちやの背面図。第７図は、第１図のおもちやの
左側面図。第８図は、第１図のおもちやの分解し
た状態を示した斜視図。第９図は、第１図のおも
ちや及びこれと組み合わせることができるリング
の斜視図。 １０……乳幼児用おもちや、１２……透明円柱
体、１４……球状物、１６……円筒体、１８……
略半円形の平板、２０，２１……半分部分。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 長手方向中心軸線の回りに略螺旋状通路が形成
   されている円柱体と、該略螺旋状通路に沿つて移
   動可能に配置された複数個の球状物とを具備する
   乳幼児用おもちやにおいて、 該円柱体が透明円筒体と複数個の略半円形状の
   平板とを含み、 該複数個の略半円形状の平板の各々の円弧部分
   が該円筒体の内壁に固定されており、 該略半円状の平板の平面が該円筒体の横断面に
   対して傾斜して配置されており、 これによつて、該略螺旋状通路が形成されてい
   る乳幼児用おもちや。