JPH0339735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は教材用の風向計に関するもので、そ
の目的は風が吹くと風向計本体が風向き方向に回
転指向し、且つ左右一対の羽根車が風力回転しな
がら風の強弱により上がつたり下がつたりするス
イング動作（羽根が羽ばたいているように見える
動作）を行うようにした、従来には存在しない新
規な構成で興趣性の高い風向計を提供することに
ある。

この目的を達成するために、この考案の風向計
は高所位置に固定される支軸１に風向計本体２を
風向き方向に回転できるように嵌挿支持させたも
のにおいて、この風向計本体２の前記支軸１に回
転可能に嵌挿支持される胴体３に左右一対の突出
腕４，５を設け、この胴体突出腕４，５に羽根車
回転軸６ａ，７ａを固定した左右一対のスイング
アーム６，７を上下回動可能に枢支すると共に、
このスイングアーム６，７の一端部と前記支軸１
に風向計本体２の胴体３下方位置で上下動するよ
うに嵌挿された可動台８との間を左右一対のリン
ク９，１０によつて枢支連結し、前記スイングア
ーム６，７の羽根車回転軸６ａ，７ａにＳ型湾曲
翼板形状の羽根車１１，１２を軸支して、この羽
根車１１，１２が風力回転しながら風の強弱によ
り上がつたり下がつたりするスイング動作を行う
ようにしたものである。

以下、この考案の実施例を図面に従い具体的に
説明すると、図中１は下端部に支柱止め具１ａを
有する支軸であつて、この支軸１は金属棒で形成
され、前記止め具１ａを支柱１３に嵌合し紐等で
縛り付けることにより高所位置に固定される。

２は前記支軸１の上端部に嵌挿され前記支軸１
に嵌着したブツシユ１４よつて風向き方向に回転
できるように支持された風向計本体で、この本体
２は左右一対の突出腕４，５を有する合成樹脂製
の胴体３と、この胴体３に前後方向に延出するよ
うに嵌合固定した頭部風向板３ａ及び尾部風向板
３ｂとからなる。

６，７は前記胴体突出腕４，５に枢軸１６，１
７を支点として上下方向に一定の角度範囲（例え
ば水平線に対し約45度下がつた下降限位置から上
方に約90度回動する角度範囲）を揺動するように
枢支された左右一対のスイングアームで、この両
スイングアーム６，７は該アーム端孔に嵌合固定
した金属棒からなる羽根車回転軸６ａ，７ａを備
え、この回転軸には該軸心まわりを風力によつて
回転するＳ型湾曲翼板形状の羽根車１１，１２が
第１図の如く軸支されている。

８は前記支軸１に風向計本体２の胴体３下方位
置で上下動するように嵌挿された可動台で、この
可動台８の上面突片部８ａ，８ｂと前記スイング
アーム６，７の一端部（枢軸位置より内方に突出
するアーム端）との間を左右一対のリンク９，１
０によつて第１図の如く枢支連結している。な
お、本実施例の場合、前記スイングアーム６，７
の枢軸１６，１７とリンク枢支点間の距離をｌと
し、前記リンク９，１０のスイングアーム６，７
及び可動台突片部８ａ，８ｂに対する枢支点間の
距離をＬとした場合に、ｌ；Ｌ＝１；2.2に設計
され、前記羽根車１１，１２の揺動下降限におい
て可動台８の中心ボス部が支軸ブツシユ１４の下
端面に第１図実線で示す如く当接するようになつ
ている。

而して、前記構成の風向計は風の吹くと、その
風向き方向に風向計本体２が回転指向し、且つ左
右一対の羽根車１１，１２が羽根車回転軸６ａ，
７ａのまわりを風力によつて回転することにな
る。この場合、前記羽根車１１，１２は風が弱い
時には重力作用で第１図で示すようにハ字形拡開
状態に下降し低速回転しているが、風力が中・強
と変化すると、それに附随して回転速度も中・強
と変化し、この羽根車回転による浮揚力によつ
て、前記羽根車１１，１２は第１図想像線及び点
線で示すような状態に回転上昇する（この時、前
記可動台８はリンク９，１０を介して下方に押し
下げられる）ようになり、またこの上昇回転状態
で風力が弱くなつてくると、前記羽根車１１，１
２は前記とは逆に回転下降するようにスイング動
作することになる。従つて、前記羽根車１１，１
２が上がつたり下がつたりする状態を見ていれ
ば、風の強弱を簡単に調べることができる。

この考案の風向計は前記のような構成のもので
あるから、風向計本体が風向き方向に回転指向
し、且つ左右一対の羽根車が風力回転しながら風
の強弱により上がつたり下がつたりするスイング
動作（羽根が羽ばたいているように見える動作）
を行うようにした、従来には存在しない新規な構
成で興趣性の高い風向計を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の風向計を羽根車が上下にスイ
ング動作する状態で示した正面図、第２図は同風
向計の羽根車が水平状態に回転浮揚した状態の側
面図である。 １…支軸、２…風向計本体、３…胴体、４，５
…胴体突出腕、６，７…スイングアーム、６ａ，
７ａ…羽根車回転軸、８…可動台、９，１０…リ
ンク、１１，１２…はね車、１６，１７…スイン
グアームの枢軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高所位置に固定される支軸１に風向計本体２を
   風向き方向に回転できるように嵌挿支持させた風
   向計において、この風向計本体２の前記支軸１に
   回転可能に嵌挿支持される胴体３に左右一対の突
   出腕４，５を設け、この胴体突出腕４，５に羽根
   車回転軸６ａ，７ａを固定した左右一対のスイン
   グアーム６，７を上下回動可能に枢支すると共
   に、このスイングアーム６，７の一端部と前記支
   軸１に風向計本体２の胴体３下方位置で上下動す
   るように嵌挿された可動台８との間を左右一対の
   リンク９，１０によつて枢支連結し、前記スイン
   グアーム６，７の羽根車回転軸６ａ，７ａにＳ型
   湾曲翼板形状の羽根車１１，１２を軸支して、こ
   の羽根車１１，１２が風力回転しながら風の強弱
   により上がつたり下がつたりするスイング動作を
   行うようにしたことを特徴とする風向計。