JPH0339058B2 - - Google Patents

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JPH0339058B2
JPH0339058B2 JP57123065A JP12306582A JPH0339058B2 JP H0339058 B2 JPH0339058 B2 JP H0339058B2 JP 57123065 A JP57123065 A JP 57123065A JP 12306582 A JP12306582 A JP 12306582A JP H0339058 B2 JPH0339058 B2 JP H0339058B2
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previtamin
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compound
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adduct
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JP57123065A
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Fuandeuare Mauritsutsu
Yaa Fuanmere Ruku
Jiii Do Kureruku Pieru
Yaa Harukesu Sebasuchianusu
Aaru Emu Oberubiiku Uiruherumusu
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Duphar International Research BV
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Duphar International Research BV
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Publication of JPH0339058B2 publication Critical patent/JPH0339058B2/ja
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    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/02Nutrients, e.g. vitamins, minerals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/12Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis
    • A61P3/14Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis for calcium homeostasis
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    • C07D237/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazine or hydrogenated 1,2-diazine rings
    • C07D237/26Heterocyclic compounds containing 1,2-diazine or hydrogenated 1,2-diazine rings condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は1α−ヒドロキシビタミンDまたは1α
−ヒドロキシ−プレビタミンD化合物の製造方法
に関するものである。 1α−ヒドロキシビタミンD化合物、例えば、
1α−ヒドロキシビタミンD3、1α,25−ジヒドロ
キシビタミンD3および1α,24,25−トリヒドロ
キシビタミンD3が強い生物学的活性を有し、カ
ルシウム代識に関する問題が役割を演ずるすべて
の場合に用いることができることは広く知られて
いる。原則として1α−ヒドロキシ−プレビタミ
ンD化合物は同じ生物学的用途に用いることがで
きる。1α−ヒドロキシビタミンD化合物の需要
が大きいことを考えると、かかる化合物の優れた
製造方法は重要である。 オランダ国特許第159093号明細書はコレステロ
ールから出発して約15工程で1α−ヒドロキシビ
タミンD3を製造する方法を開示している。この
方法によれば、紫外線照射前に1α位に水酸基を
導入する。この方法は、紫外線照射で得られる
1α−ヒドロキシル化ビタミンD化合物の収率が、
1位でヒドロキシル化されていない対応する化合
物の紫外線照射工程における収率と較べて低い、
即ち最大で20%であるという欠点を有し、後者の
場合には転化した出発物質に対して計算した際に
60%の収率を容易に得ることができる(例えば、
「Recueil」79,第369頁(1960)参照)。また、上
述のオランダ国特許明細書に記載されている方法
の他の反応工程も低い収率を与える。 また1α−ヒドロキシエルゴカルシフエロール
の製造方法は米国特許第3907843号に開示されて
いるが、この方法では出発物質としてイソエルゴ
ステロンを用いる。この方法は上述と同じ欠点を
有する。明らかに、これらの欠点はこの分野にお
ける多数の研究者によつて認められており、この
ことは1α−水酸基をビタミンD化合物自体に導
入するに当つて紫外線照射後にこれを行うことが
記載されている数多くの特許から明らかである。
これらの特許明細書、例えばヨーロツパ特許出願
第10992号および米国特許第4195027号および同第
4202829号明細書では、二酸化セレンまたはセレ
ン酸エステルを用いてアリル位置の酸化を行うこ
とにより1α−水酸基をビタミンD化合物に直接
導入している。しかし、かかるアリル位置の直接
酸化の結果はあまり満足できぬものである。この
理由は酸化が小さい選択率で進行するからであ
る。実際に、所望の1α−水酸基のほかに、1個
または2個以上の他の水酸基がビタミンD化合物
に容易に導入される。 コレステロールから出発して1α−ヒドロキシ
ビタミンD3を合成する方法の全体は佐藤氏等に
よつて「Chem.Pharm.Bull.」第26巻、第10号
(1978)、2933−2940頁に披瀝されている。この刊
行物には全収率は約1.5%であることが記載され
ているが、この全収率はこれ以前の刊行物に記載
されている値、すなわち2.2%より僅かであるが
小さい。しかし、このような収率は1α−ヒドロ
キシビタミンD化合物を商業的規模で製造する場
合には改善する必要がある。 いくつかの1α−ヒドロキシ−プレビタミンD
化合物は文献から既知である。上述の佐藤氏等の
刊行物には油状の1α−ヒドロキシ−プレビタミ
ンD3の単離が記載されている。これと同一の化
合物は英国特許第1463985号から知られている。 本発明の目的は1α−ヒドロキシビタミンDま
たは1α−ヒドロキシ−プレビタミンD化合物を
満足できる収率および純度で製造する方法を提供
することにある。 本発明のこの目的は、従来知られていない反応
経路を経由して、すなわち、次の一般式: (上式において、 Rは7〜10個の炭素原子を有し1個または2個
以上の水酸基または弗素原子で置換されているこ
とのある分岐または非分岐で飽和または不飽和の
アルキル基を示し、 R′は水素原子、水酸基、エステル化された水
酸基またはエーテル化された水酸基を示し、 AおよびBは同一または異なる基で1〜4個の
炭素原子を有するアルコキシ基を示すか、あるい
はAとBとは一緒になつてフエニルイミノ基また
はo−フエニレン基を構成する基を示す)で表わ
されるプレビタミンD化合物とジエノフイルとの
付加物であつてこの付加物中に存在することのあ
る水酸基が所要に応じてエステル化剤またはエー
テル化剤との反応により保護されているものを、 (a) クロム含有酸化剤および二酸化セレンからな
る群から選定した1種の酸化剤と反応させた後
に金属水素化物または複合金属水素化物で還元
することにより、あるいは (b) 臭素化剤と反応させた後に加水分解すること
により、あるいは (c) 臭素化剤と反応させた後に加水分解を行うか
あるいは行わずにクロム含有酸化剤または二酸
化マンガンで酸化し、次いで金属水素化物また
は複合金属水素化物で還元することにより、
1α位でヒドロキシル化し、 次いで保護基を除去した後に1α−ヒドロキシ
ビタミンDまたは1α−ヒドロキシ−プレビタミ
ンD化合物を単離する ことを特徴とする所望の1α−ヒドロキシル化化
合物の製造方法によつて達成することができる。 上述のジエノフイルは次の一般式1: (式中のAおよびBは上述のものと同一のもの
を示す)で表わされる。適当なジエノフイルの例
としては置換もしくは未置換のフエニル基により
4位で置換されている1,2,4−トリアゾリン
−3,5−ジオンを挙げることができる。適当な
ジエノフイルの他の例は1,4−フタラジンジオ
ンおよびジ(C1〜C4)アルキルアゾジカルボキ
シレートである。1α−ヒドロキシ(プレ)ビタ
ミンD化合物を製造する際の出発物質として用い
るのに好ましいのは、プレビタミンD化合物と次
の一般式3: (式中のA′およびB′は同一の基でメトキシ基
またはエトキシ基を示すか、あるいはA′とB′と
は一緒にフエニルイミノ基またはO−フエニレン
基を示す)で表わされるジエノフイルとの付加
物、即ちプレビタミンD化合物とジフエノフイル
である4−フエニル−1,2,4−トリアゾリン
−3,5−ジオン、ジメチルまたはジエチルアゾ
ジカルボキシレートあるいは1,4−フタラジン
ジオンとの付加物である。 「J.Org.Chem.」第41巻、第12号、第2098〜
2101頁(1976)および「Liebigs Ann. Chem.」
1978、第745〜756頁には、4−フエニル−1,
2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンを用いて
ビタミンD3中の作用を受け易いトリエン系を保
護することが記載されている。しかし、4−フエ
ニル−1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジ
オン−1,2−ジイル基の脱離によつてビタミン
D3の立体異性体、即ち5,6−トランス−ビタ
ミンD3が生成する。 しかし、本発明においては、プレビタミンD化
合物と適当なジエノフイル、例えば、4−フエニ
ル−1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジオ
ン、ジエチルアゾカルボキシレートまたは1,4
−フタラジンジオンとの付加物を、1α−ヒドロ
キシビタミンDまたは1α−ヒドロキシ−プレビ
タミンD化合物を製造する際の出発物質として使
用できることを確かめた。所望の水酸基を導入し
た後に、上記付加物からジエノフイル基を容易に
除去することができ、この付加物では、上述のビ
タミンD3付加物とは対照的にヒドロキシル化
(プレ)ビタミンD化合物に転位する間に立体配
置が維持されている。 上述のプレビタミンD化合物は次の一般式2: (式中のRおよびR′は上述のものと同一のも
を示す)で表わされる。 適当なプレビタミンD化合物の例は、プレビタ
ミンD3、25−ヒドロキシ−プレビタミンD3、24,
25−ジヒドロキシ−プレビタミンD3およびこれ
らのプレビタミンD化合物の1種の脂肪族または
芳香族のカルボン酸とのエステル化生成物あるい
は適当なエーテル化剤とのエーテル化生成物であ
る。 反応の際に妨害作用をする付加物中の水酸基
は、付加物生成の前または後に、エステル化剤ま
たはエーテル化剤と反応させることにより保護す
ることができる。 適当なエステル化剤は2〜5個の炭素原子を有
するアルキルクロロカーボネート、または芳香族
カルボン酸、1〜4個の炭素原子を有する飽和脂
肪族カルボン酸、p−トルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、またはエステ
ル化反応に適したこれらの酸の誘導体である。エ
ーテル形態の不安定な水酸基を保護するには、か
かる目的に知られているすべてのエーテル化剤、
例えば、トリフエニルメチルハライド、2,3−
ジヒドロピラン、またはトリアルキルシリルハラ
イドまたはトリアルキルシリルエトキシメチルハ
ライドで、そのアルキル基が1〜6個の炭素原子
を有するものが原則として適当である。この目的
に特に適当なのはトリメチルシリルクロリド、
tert−ブチルジメチルクロリドまたはトリメチル
シリル−エトキシメチルクロリドである。この理
由はこれらのエーテル化剤は保護すべき水酸基と
直ちに反応してエーテル官能基を生成し、この基
は一方では反応雰囲気下に充分安定であり、他方
では容易に脱離してもとの水酸基に戻すことがで
きるからである。tert−ブチルジメチルシリルク
ロリドが好ましい。この理由はtert−ブチルジメ
チルシリル基が保護基として極めて適当であるこ
とが分つたからである。 「J.Am.Chem.Soc.」94(17)、第6190〜611頁
(1972)には、tert−ブチルジメチルシリル基を
用いて水酸基を保護することが示されている。し
かし、ビタミンD化合物またはプレビタミンD化
合物中の不安定な水酸基を保護するために上記シ
リル基を用いることは記載されていない。tert−
ブチルジメチルシリルクロリドとの反応は、上述
の「J.Am.Chem.Soc.」94(17),第6190〜6191
頁(1972)に記載されているようにして、即ち不
活性有機溶媒例えばジメチルホルムアミド中で、
有機塩基例えばイミタゾールの存在下に、0℃と
溶媒の沸点との間の温度好ましくは室温でtert−
ブチル−ジメチルシリルクロリドとアルコールと
を互に反応させることにより実施することができ
る。 プレビタミンD化合物の付加物の1α−ヒドロ
キシル化は、上述のような種々の方法で、即ちク
ロム含有酸化剤または二酸化セレンと反応させた
後に金属水素化物または複合金属水素化物を用い
て還元することにより、あるいは臭素化剤と反応
させた後に加水分解することにより実施すること
ができる。 クロム酸、ピリジンジクロメート、tert−ブチ
ルクロメート、ビス(テトラブチルアンモニウ
ム)ジクロメートまたはクロムトリオキシド−
3,4−ジメチルピラゾール錯体がクロム含有酸
化剤として好ましい。正しい立体配置を得るに
は、水素化アルミニウムリチウムと塩化アルミニ
ウムとの反応生成物が還元剤として好ましい。酸
化は極性有機溶媒、例えばジクロロメタンのよう
な塩素化脂肪族炭化水素中で、0℃と使用溶媒の
沸点との間の温度好ましくは室温で行うのが普通
である。上述の還元剤による還元は、溶媒である
エーテル例えばテトラヒドロフラン中で、−100℃
〜0℃の温度好ましくは−50℃〜−80℃の温度で
行うのが好ましい。還元の前に行う酸化により所
望の1α−ヒドロキシ付加物化合物が満足できる
立体化学的純度、即ち約80%の純度で生成する。 プレビタミンD化合物の付加物とクロム含有酸
化剤との反応ではプレビタミンD化合物の1位に
ケト基を生成することができるが、この反応は必
ずしも容易に進行するとは限らないので、酸化を
行う前に1位をヒドロキシル化または臭素化する
のが好ましいことが多い。このヒドロキシル化は
臭素化合物と反応させた後に加水分解を行うこと
により実施するのが最良である。生成する立体異
性体混合物、即ち1α−および1β−ヒドロキシプ
レビタミンD化合物の付加物混合物は酸化するこ
とができる。かかる酸化は、上述の酸化剤を用い
て行うほかに二酸化マンガンを用いて行うことが
できる。生成するケトンの立体特異的
(stereospecific)還元により所望の1α−ヒドロキ
シ付加物化合物が生成する。また臭素化プレビタ
ミンD付加物化合物も直接酸化反応させることが
できる。かかる酸化のためには、クロム含有酸化
剤が最適で、特にビス(テトラブチルアンモニウ
ム)ジクロメートまたはピリジンジクロメートが
好ましい。この臭素化合物は単 する必要がな
い。臭素化反応の直後に、中間体として生成した
臭素化合物を含有する反応混合物を酸化反応させ
ることができる。また、加水分解後に得られる立
体異性体混合物から1α−ヒドロキシプレビタミ
ンD化合物の付加物を単離できるのは勿論で、こ
の結果上述の酸化および還元を省略できる。しか
し、純粋な1α−立体異性体を良好な収率で得る
には、1−ケト化合物を経由するバイパスが好ま
しい。上述の臭素化には臭素化合物としてN−プ
ロムサクシンイミド、N,N′−ジプロムジメチ
ルヒダントインまたはN−ブロムフタルイミドを
用いるのが好ましく、次いで水と水混和性有機溶
媒との混合物を用いて加水分解を行うのが普通で
ある。臭素化反応はハロゲン化物を含有する有機
溶媒、例えば、塩素化脂肪族炭化水素、例えば、
四塩化炭素中、または脂肪族炭化水素、例えばn
−ヘキサン中、または上述の溶媒の混合物中で、
酸捕促剤、例えば有機塩基、例えばS−コリジン
の存在下に、照射下あるいは触媒量のラジカル反
応開始剤化合物、例えば過酸化物またはアゾ化合
物、例えばα,α′−アゾイソブチロニトリルの存
在下に、室温と使用溶媒の沸点との間の反応温度
で、好ましくは溶媒の沸点で行うのが好ましい。
溶媒を留出させた後に、生成した1−臭素化合物
を水と水混和性有機溶媒例えばジオキサンまたは
アセトンとの混合物で加水分解する。この加水分
解は、銀イオンを例えば担体であるセリツト上の
炭酸銀の形態で存在させた状態で、あるいは湿つ
た二酸化ケイ素を用いて行うことができる。 1α−ヒドロキシル化付加物の保護基の除去は
かかる基を除去するそれ自体既知の方法で行うこ
とができる。例えば、保護基であるtert−ブチル
ジメチルシリル基は、「J.Am.Chem.Soc.」94
(17)、第6190〜6191頁(1972)に記載されている
ように、不活性有機溶媒例えばテトラヒドロフラ
ンのようなエーテルの存在下に、弗素化合物例え
ばテトラブチルアンモニウムフルオリドと反応さ
せることにより除去できる。また、酸、所要に応
じて担体例えば二酸化ケイ素に吸着させた酸を用
いて脱離を行うこともできる。保護基であるジエ
ノフイル基は、「Liebigs Ann.Chem.」1978、第
745〜756頁中に4−フエニル−1,2,4−トリ
アゾリン−3,5−ジオン−1,2−ジイル基の
場合について記載されているようにして、即ち所
要に応じて1種または2種以上の酸化剤の存在下
に、プロトン性溶媒、非プロトン性溶媒またはこ
れらの混合物中で塩基と反応させることにより、
好ましくはアルコール例えばメタノールまたはn
−ブタノール中で、0℃と使用アルコールの沸点
との間の温度好ましくはアルコールの沸点でアル
カリ金属水酸化物と反応させることにより簡単に
除去できる。またアルカリ金属水素化物例えば水
素化アルミニウムリチウムにより、不活性非プロ
トン性溶媒中で、アルコール中のナトリウムアル
コラートを用いて、あるいはS−コリジンを用い
て脱離を行うことができる。 保護基であるジエノフイル基の除去は適当なそ
れぞれの時点、例えば1位に水酸基を導入した後
に行うことができる。この場合には立体異性体混
合物は好ましくは次のようにして純粋な1α−ヒ
ドロキシ−ビタミンD化合物に転換する必要があ
る:加水分解後に得られた前述の立体異性体混合
物から両保護基、即ちジエノフイル基および例え
ばシリルエーテル基を除去すると1α−と1β−ヒ
ドロキシビタミンD化合物との混合物が生成す
る。この混合物を好ましくは二酸化マンガンで酸
化すると対応する1−オキソ−ビタミンD化合物
が生成し、この化合物は、1α−ヒドロキシ付加
物化合物を製造する場合について前述したよう
に、所望の1α−ヒドロキシビタミンD化合物に
立体特異的に還元することができる。 本発明の利点は、1α−ヒドロキシ−プレビタ
ミンD3を十分に精製できる結晶質状態で得るこ
とができることである。 上述の1α−ヒドロキシル化反応に用いられる
次の一般式2: (式中のRおよびR′は上述のものと同一のも
のを示す)で表わされるプレビタミンD化合物と
次の一般式3: (式中のA′およびB′は上述のものと同一のも
のを示す)で表わされるジエノフイルとの付加物
は新規である。好ましいプレビタミンD化合物は
プレビタミンD3、25−ヒドロキシプレビタミン
D3、24,25−ビヒドロキシプレビタミンD3、お
よびこれらのプレビタミンD化合物の1種と脂肪
族または芳香族カルボン酸とのエステル化生成物
あるいは適当なエーテル化剤とのエーテル化生成
物との付加物である。 さらに、タキステロール化合物、即ち次の一般
式2a: (式中のRおよびR′は上述のものと同一のも
のを示す)で表わされる化合物好ましくはタキス
テロールと、次の一般式3: (式中のA′およびB′は上述のものと同一のも
のを示す)で表わされるジエノフイルとの付加物
は原則として1α−ヒドロキシル化ビタミンDま
たはプレビタミンD化合物の製造に用いることが
できる。 プレビタミンD化合物は文献において既知であ
る。1949年という早い時期にVelluz等(「Bull.
Soc.Ch.Fr.1949,501)はプレビタミンD3を発見
し、1955年にはKoevoet(「Recueil」74(1955),
788792)はこの化合物を論文に発表した。これら
の報文からプレビタミンD3はビタミンD3からエ
キリブレーシヨン(equilibration)により得るこ
とができるが、極めて好ましくない構造上の変化
の結果として温度が僅か上昇すると極めて容易に
出発物質に転化する。しかも、プレビタミンD3
は結晶質でなく、従つて純粋な形態で得ることは
実質的に不可能である。このような不安定性およ
び取扱いの困難性はおそらく、従来文献において
プレビタミンD化合物が合成の目的ではほとんど
留意されていなかつた理由であろう。本質的に同
じことがプレビタミンD3の立体異性体、即ちキ
スタテロールに当てはまり、このことはまた
「Recueil」74,1955,第788792頁においても議論
されている。上述の米国特許第4202829号明細書
では、酸化セレンでアリル位置を酸化する際の出
発物質としてプレビタミンD化合物が示されてお
り、この際熱異性化後に所望の1−ヒドロキシル
化ビタミンD化合物を得ることができる。しか
し、プレビタミンD化合物が、上記特許明細書に
おいて出発物質として挙げられている他の立体異
性体、例えばビタミンD化合物または5,6−ト
ランス−ビタミンD化合物より好ましいという印
象は得られないので、同様な劣つた立体選択性が
予期される。従つて、不安定なプレビタミンDま
たはキタステロール化合物、例えばプレビタミン
Dまたはキタステロールまたはこれらの化合物の
1種の誘導体と適当なジエノフイル、例えば4−
フエニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−
ジオン、ジエチルアゾジカルボキシレートまたは
1,4−フタラジンジオンとの反応が、再結晶に
よる精製を全く問題なく行うことのできるような
安定な付加物を生成することは、驚くべきことで
ある。 プレビタミンDまたはタキステロール化合物と
一般式3(式中のA′およびB′は上述のものと同一
のものを示す)で表わされるジエノフイルとの付
加物は、関連する化合物を製造するそれ自体既知
である方法で製造することができる。例えば、こ
の付加物はビタミンD化合物と4−フエニル−
1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの
付加物を製造するのに既知である方法、例えば上
述の文献「J.Org.Chem.」第41巻、第12号、第
2098〜2101頁(1976)及び「Liebigs Ann.
Chem.」1978,第745〜756頁に記載されている方
法で製造できる。このためには、プレビタミンD
またはタキステロール化合物とジエノフイルとを
不活性有機溶媒、例えばエステル、例えば酢酸エ
チル、塩素化脂肪族炭化水素例えばジクロロメタ
ン、芳香族炭化水素例えばトルエン、エーテル例
えばテトラヒドロフラン、ケトン例えばアセト
ン、またはこれらの溶媒の混合物中で、室温また
はこれより僅かに低い温度、好ましくは約0℃で
反応させる。 プレビタミンDまたはタキステロール化合物と
してはプレビタミンD3、25−ヒドロキシ−プレ
ビタミンD3、24,25−ジヒドロキシ−プレビタ
ミンD3、タキステロール、これらの化合物の1
種と脂肪族または芳香族カルボン酸とのエステル
化生成物あるいは適当なエーテル化剤とのエーテ
ル化生成物を選定するのが好ましい。 本発明においては、上述のプレビタミンD化合
物と一般式3で表わされるジエノフイルとの付加
物は異なる方法で、即ち適当な有機溶媒中で対応
する7−デヒドロコレステロール化合物に紫外線
を照射し次いで未転化出発物質を回収した後に照
射生成物とジエノフイルとを反応させることによ
り製造することができることを見い出した。7−
デヒドロコレステロール化合物としては次の一般
式4: (式中のRおよびR′は上述のものと同一のも
のを示す)で表わされる化合物、例えば、7−デ
ヒドロコレステロール、25−ヒドロキシ−7−デ
ヒドロコレステロール、24,25−ジヒドロキシ−
7−デヒドロコレステロール、あるいはこれらの
エステルまたはエーテルを用いるのが好ましい。
紫外線照射は、不活性有機溶媒好ましくはテトラ
ヒドロフランまたはジエチルエーテルのようなエ
ーテル中で、室温またはこれより僅かに低い温度
で行う。照射後に未転化の出発物質を、例えば、
適当な溶媒から晶出させた後に過することによ
り回収することができる。次に行われる一般式3
で表わされるジエノフイルとの反応はほぼ同じ温
度で不活性有機溶媒好ましくはジクロロメタンの
ような塩素化脂肪族炭化水素の溶液中で行う。 次に本発明を実施例および参考例について説明
する。 参考例 1 プレビタミンD3−プチレートと4−フエニル
−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン
との付加物の製造 (a) 約0℃に冷却した乾燥ジクロロメタン90mlに
17.77gのビタミンD3(式5、R=1,5−ジメ
チルヘキシル)、4.03gの酪酸および0.656gの
ジメチルアミノピリジンを溶解した溶液に、0
℃において窒素雰囲気下に9.54gのジシクロヘ
キシルカルボジイミドを添加した。0℃で10分
間かきまぜた後に反応混合物を室温に達するま
で静置した。このエステル化反応後に薄層クロ
マトグラフイーを行つた(溶離剤:イソオクタ
ン/酢酸エチル=95/5)。3〜4時間後に、
生成した懸濁液を別し、しかる後に沈澱をジ
クロロメタンで洗浄した。液と洗液とを一緒
にし、0.1N塩酸および飽和NaCl溶液で順次洗
浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。減圧下に濃縮した後に、残留物を少量のア
セトンに溶解し、次いで生成した溶液を0℃〜
−20℃の温度まで冷却した。所望のブチレート
(式6)が晶出した。生成物を別した。収量
18.354g、融点60℃。 (b) 23.11gのビタミンD3−ブチレート(式6)
を丸底フラスコに入れ、油浴上で融解させた。
生成したほぼ透明な淡黄色の融成物を110〜120
℃の温度に45分間維持した。70℃に冷却後、こ
の融成物に99mlの冷アセトンを加えた。次いで
生成した溶液を8℃までさらに冷却し、数個の
ビタミンD3−ブチレート結晶を種晶として添
加した。この反応混合物を−20℃で12時間静置
した後に結晶質物質を別した。この物質は
11.7gの未転化ビタミンD3−ブチレートであつ
た。母液を減圧下に最高20℃で蒸発させた。残
留物は淡黄色樹脂状物質で、その重量は10.9g
であつた。この物質はビタミンD3−ブチレー
ト(式6)とプレビタミンD3−ブチレート
(式7)との混合物であつた。確認は薄層クロ
マトグラフイーにより行つた。 (c) 7.25gの4−フエニル−1,2,4−トリア
ゾリン−3,5−ジオンを90mlの乾燥ジクロロ
メタンに溶解した溶液を、窒素雰囲気下に0℃
でかきまぜながら、ビタミンD3−ブチレート
(式6)とプレビタミンD3−ブチレート(式
7)との混合物18.8gを330mlの乾燥ジクロロ
メタンに溶解した溶液に滴下した。この溶液は
反応の終りに淡黄色になつた。この溶液を減圧
下に濃縮し、次いで油状残留物を少量のアセト
ンに溶解した。所望のプレビタミンD3−ブチ
レートと4−フエニル−1,2,4−トリアゾ
リン−3,5−ジオンとの付加物(式8)が−
10℃で晶出し、これを別し、次いで冷ヘキサ
ンで洗浄した。液を濃縮することにより第2
の分量の結晶質の付加物が生成した。この結晶
質物質を集め、アセトンで再結晶し、冷ヘキサ
ンで洗浄した。収量14.87g。物理化学的特
性:UV:λnax=218nm;Rf(酢酸エチル/イソ
オクタン:3/7)=0.34;融点:153℃。式8
に示す構造はX線回折分析により求めた。 参考例 2 (a) プレビタミンD3と4−フエニル−1,2,
4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの付加物
の製造 106.0gの7−デヒドロコレステロール(式4,
R=1,5−ジメチルヘキシル)を蒸留精製した
テトラヒドロフラン2に溶解した溶液に対し窒
素雰囲気中で10〜15℃の温度で25分間照射を行つ
た。この照射は照射すべき液体がポンプにより循
環されていて1500W高圧水銀灯が設置されている
装置で行つた。照射後に得た溶液を最高20℃の温
度で減圧下に蒸発させた。固体残留物を窒素雰囲
気下に各回300mlのメタノールと共に2回かきま
ぜた。不溶性の未転化7−デヒドロコレステロー
ルを別し(86.5g)、液を最高20℃の温度で
50mlの容積まで濃縮した。−20℃まで冷却するこ
とにより未転化の出発物質をさらに1.0g回収し
た。液を濃縮して泡立つた生成物を得、これを
高真空で乾燥した。重量19.0g。この残留物を
300mlのジクロロメタンに溶解した溶液に、10℃
で8.6gの4−フエニル−1,2,4−トリアゾ
リン−3,5−ジオンを100mlのジクロロメタン
に溶解した溶液を滴下した。生成した反応混合物
から溶媒を減圧下に留出させ、次いで残留物を60
mlのアセトンに溶解した。この溶液を−20℃まで
冷却することにより所望の生成物(式9)が6.9
gの収量で晶出した。融点152〜153℃。母液を蒸
発させた後に300gのSiO2(メルク社)を用いて
クロマトグラフイーを行い、トルエンとアセトン
との混合物で溶離を行つた(傾斜溶離法)。この
ようにして所望の付加物をさらに6.7g得た。全
収量13.6g。 (b) 同様な方法で25−ヒドロキシ−プレビタミン
D3と4−フエニル−1,2,4−トリアゾリ
ン−3,5−ジオンとの付加物を7−デヒドロ
−25−ヒドロキシコレステロールから製造し
た。生成物はNMRスペクトルにより確認し
た。 実施例 1 1α−ヒドロキシビタミンD3の製造 (a) 13.675gの付加物(式8)を200mlの乾燥メ
タノールに溶解した溶液に12gの炭酸カルシウ
ムを懸濁させ、次いで45分間還流させた。生成
した懸濁液を減圧下に濃縮し、次いで残留物を
水とジエチルエーテルとの混合物に溶解した。
エーテル相を分離し、希硫酸(100mlの水中の
14mlの濃硫酸)、炭酸ナトリウム溶液および飽
和NaCl溶液で順次洗浄した。硫酸マグネシウ
ム上で乾燥した後に、有機相の溶媒を留出させ
た。残留物を少量のアセトンから晶出させ、
10.86gの所望のアルコール(式9)を得た。
融点:153〜153.5℃。 (b) アルコール(式9)11.79g、イミタゾール
3.587gおよびtert−ブチルジメチルシリルクロ
リド4.450gを200mlのジメチルホルムアミドに
溶解した溶液を窒素雰囲気下に室温で45分間か
きまぜた。15分後に白色結晶質沈澱が生成し
た。45分後に2個の透明相が生成するまでヘキ
サンを加えた。ジメチルホルムアミド相をヘキ
サンで抽出し、集めたヘキサン相を0.1N塩酸、
水、重炭酸ナトリウム溶液および飽和NaCl溶
液で順次洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で
乾燥した。減圧下に濃縮した後に、油状残留物
を200mlの沸騰アセトニトリルに溶解した。冷
却した際に所望のシリルエーテル(式10)が
13.47gの収量で晶出した。融点137℃。式8の
ブチレートの 1H NMRスペクトルと比較した
際の 1H NMRスペクトルの変化:δ=4.93に
おける信号はδ=3.78に移行した(1H,m,
C3−H)。 実施例1(b)におけると本質的に同様にして、
プレビタミンD3と4−フエニル−1,2,4
−トリアゾリン−3,5−ジオンとの付加物の
トリメチルシリルエーテルを75%の収率で得
た。融点165〜167℃。UV(CH3OH):λnax
217nm;Rf(ヘキサン/アセトン:8/2)=
0.40。 (c) 592mgのN−ブロモサクシンイミドおよびα,
α′−アゾイソブチロニトリルの結晶を、1.50g
のシリルエーテル(式10)を20mlの乾燥四塩化
炭素に溶解した溶液に添加した。生成した溶液
を窒素雰囲気下に5〜10分で110〜120℃まで加
熱した。次いでこの溶液を氷浴中で冷却し、次
いでセリツトで過した。溶媒を減圧下に留出
させ、次いで残留物を15mlのアセトンに溶解し
た。0.3mlの水をこの溶液に緩徐に滴下し、次
いでセリツト上の1.3gの炭酸銀を少量ずつ加
え、反応混合物を光から遮蔽した。反応後に薄
層クロマトグラフイ−(溶離液:ベンゼン/ア
セトン=9/1)を行つた。10時間後に反応混
合物をセリツトで過し、次いで溶媒を減圧下
に留出させた。残留物をジエチルエーテルに溶
解し、飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。減圧下に濃縮し、溶離液と
してベンゼン/酢酸エチル80/20(v/v)を
用いてカラムクロマトグラフイーにより精製し
た後に、全部で783mgの生成物を得た。この生
成物は式11および12のアルコールの混合物502
mgと、式11のアルコール126mgと、式12のアル
コール155mgとからなつていた。全反応生成物
中の式11および式12のアルコールの重量比は
3:7で、NMR分光分析法によりこれを求め
た。式11のアルコールのRf値:Rf(ベンゼン/
酢酸エチル=8/2):0.39;Rf(ベンゼン/酢
酸エチル=9/1):0.38。式12のアルコール
のRf値:Rf(ベンゼン/酢酸エチル=8/
2):0.33;Rf(ベンゼン/酢酸エチル=9/
1):0.30。 (d) 式11および式12のアルコールの混合物931mg
を1.5mlの乾燥塩化メチレンに溶解した溶液を、
1.015gのピリジンジクロメートを2.5mlの乾燥
塩化メチレンに溶解した溶液に加えた。室温で
10時間静置した後に、約10mlのジエチルエーテ
ルを加えた。生成した懸濁液を過し、次いで
沈澱をエーテルで洗浄した。エーテル部分を集
め、これから溶媒を減圧下に留出させ、しかる
後に残留物をカラムクロマトグラフイーにより
精製した。この際溶離液として容量比9:1の
イソオクタンと酢酸エチルとの混合物を用い
た。所望のシリルエーテル−エノン(式13)を
702mgの収量で得た。融点97〜98℃。 13C
NMR−スペクトルにおいてエノン系の信号が
131.1,149.5および195.0ppmで観察された。 UV:λnax=222nm;240nmにおいてシヨル
ダー。 (e) また、式13のシリル−エーテルエノンは中間
体として生成した臭素化合物を単離せずに直接
酸化することにより式10のシリルエーテルから
製造することができた。 実施例1(b)に記載したようにして得た式10の
シリルエーテル1.0gを16mlの乾燥ヘキサンに
溶解した溶液に、0.196mlのコリジン、触媒量
のビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パ
ーオキシジカーボネートおよび425mgのジメチ
ルジブロモヒダントインを順次加えた。20分後
にこの懸濁液をセリツトで過し、乾燥ヘキサ
ンで洗浄した。液を減圧下に濃縮し、10mlの
乾燥クロロホルムに溶解した。5.8mgのビス
(テトラブチルアンモニウム)ジクロメートを
上述の溶液に加え、この反応混合物を2時間還
流させた。室温まで冷却した後に生成した懸濁
液をシリカゲルで過し、250mlのジエチルエ
ーテルで洗浄した。液と洗液とを一緒にし、
これを減圧下に濃縮した。この残留物をカラム
クロマトグラフイーにより精製した。この際溶
離液としてヘキサン/アセトン=95/5を用い
た。得られた化合物は実施例1(d)に記載したよ
うにして製造した化合物(式13)と同一であつ
た。 同様にして上述の付加物のトリメチルシリル
エーテルを対応するシリル−エーテルエノンに
転化することができた。得られたトリメチルシ
リルエーテル−エノンをテトラヒドロフランに
溶解し、さらに精製せずに希釈した(1.5M)
塩酸溶液で処理することにより所望の式14のア
ルコール−エノン(物理化学的特性については
実施例1(e)参照のこと)に直接転化した。 (f) また、式13のtert−ブチルジメチルシリルエ
ーテル−エノンは下記のようにして製造するこ
とができた。 実施例1(c)に記載したようにして式10のシリ
ルエーテルの臭素化反応により1−臭素置換化
合物を製造した。臭素化後に10gの残留物を60
mlのジクロロメタンに溶解した。この溶液に10
gのピリジンジクロメートを加え、次いでこの
反応混合物を室温で18時間かきまぜた。500ml
のジエチルエーテルで希釈した後に反応混合物
を別した。液を減圧下に濃縮し、3.5gの
化合物を得た。この化合物は実施例1(d)に従つ
て製造した式13の化合物と同一であつた。 (g) テトラブチルアンモニウムフルオリドをテト
ラヒドロフランに溶解した1モル溶液10.2ml
を、700mgの式13のエノンおよび0.47mlの酪酸
を10mlのテトラヒドロフランに溶解した溶液
に、窒素雰囲気下に−10℃で滴下した。室温で
3時間かきまぜた後に、反応混合物を約10mlの
ジエチルエーテルで希釈し、飽和重炭酸塩溶液
および飽和NaCl溶液で順次洗浄した。次いで
有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下
に濃縮した。この残留物をクロマトグラフイー
で精製し、この際溶離液として容量比9:1の
ベンゼンとアセトンとの混合物を用いた。所望
のアルコール−エノン(式14)を528mgの収量
で得た。融点101〜102℃。 (h) 激しくかきまぜながら、308mgの塩化アルミ
ニウムを3.86mlの乾燥テトラヒドロフランに溶
解した溶液を、263mgの水素化アルミニウムリ
チウムを20mlの乾燥テトラヒドロフランに懸濁
させた懸濁液に室温で滴下した。この懸濁液に
3mlの乾燥テトラヒドロフラン中の式14のアル
コールエノン428mgを−70℃で滴下した。−60℃
で1時間かきまぜた後に約2mlのジエチルエー
テルを添加し、次いで5%塩酸を加えた。反応
混合物を室温にした後に、有機相を分離し、次
いで5%塩酸、飽和重炭酸塩溶液および飽和
NaCl溶液で順次洗浄した。硫酸マグネシウム
上で乾燥した後に溶液を減圧下に濃縮し、次い
でカラムクロマトグラフイーにより精製し、こ
の際溶離液としては溶量比8:2のベンゼンと
アセトンとの混合物を用いた。所望のジオール
(式15)を421mgの収量で得た。融点165〜167℃
(ジエチルエーテル)。Rf(ベンゼン/アセトン
=7/3):0.25。 (i) カラムクロマトグラフイーによる精製を行わ
なかつた点を除き、実施例1(h)に記載したと同
様な方法により、10mgのアルコール−エノン
(式14)から得た式15のジオールの粗残留物を、
水酸化カリウムをn−ブタノールに溶解した3
%(重量/容量)溶液2mlに溶解し、この溶液
を2時間還流させた。約5mlのジエチルエーテ
ルで希釈した後に、生成した溶液を酸性反応を
呈するまで5%塩酸で洗浄し、次いで中性にな
るまで飽和NaCl溶液で洗浄し、最後に硫酸マ
グネシウム上で乾燥した。減圧下に溶媒を留出
させた後に、最終生成物をマルチプル−TLC
−クロマトグラフイーにより精製し、この際溶
離液として容量比8:2のヘキサンとアセトン
との混合物を用いた。重量比8:2の式16およ
び式17のアルコールの混合物3mgを得た。式16
のアルコールは1α−ヒドロキシビタミンD3
あつた。 同様な方法で、実施例1(h)に記載した方法に
より製造し、クロマトグラフイーにより精製
し、再結晶した後の式15のジオール100mgから、
式16の純粋な1α−ヒドロキシビタミンD332mg
を得た。物理化学的特性:融点:134℃(n−
ヘキサンで再結晶した後);UV:λnax
(CH3CH)=265nm;λnio(CH3OH)=228nm。 (j) また実施例1(i)に記載した反応は下記のよう
にして行うことができた。 実施例1(h)に記載した方法により得た精製し
た式15のジオール150mgを5mlのメタノールに
溶解した。この溶液を沸騰するまで加熱した後
に、2mlの15N水酸化カリウム水溶液を加え、
次いで混合物を24時間還流させた。次いでこの
反応混合物を実施例1(i)におけると同様にして
処理し、純粋な式16の1α−ヒドロキシビタミ
ンD360mgを得た。この生成物は実施例1(i)に
記載した方法により得た上述の純粋な物質と同
一であつた。 実施例 2 1α−ヒドロキシビタミンD3の製造 (a) 式11のアルコールを実施例1(a)〜(c)に記載と
同様にして製造した。 水酸化カリウムをn−ブタノールに溶解した
3%(重量/容量)溶液5mlに式11のアルコー
ル36mgを溶解した溶液を110℃で2時間加熱し
た。次いでこの溶液を約10mlのジエチルエーテ
ルで希釈し、酸性反応を呈するまで5%塩酸で
洗浄した。次いでこの溶液を中性になるまで飽
和NaCl溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で
乾燥した。溶媒を減圧下に留出させ、残留物を
ジエチルエーテルに溶解し、次いでこの溶液を
再度蒸発乾固した。 (b) 式18および19のアルコール−シリルエーテル
を含有する残留物を2mlの乾燥テトラヒドロフ
ランに溶解した。この溶液に141mgのテトラブ
チルアンモニウムフルオリドを添加し、次いで
この反応混合物を光から遮蔽しながら室温で20
時間かきまぜた。約4mlのジエチルエーテルで
希釈した後に、溶液を水および飽和NaCl溶液
で順次洗浄した。次いで有機相を硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、減圧下に濃縮した。残留物を
ベンゼンに溶解し、2時間還流させた。溶媒を
留出させた後に、残留物をカラムクロマトグラ
フイーにより精製し、この際溶離液として容量
比8:2のヘキサンとアセトンとの混合物を用
いた。6mgの1α−ヒドロキシビタミンD3を得
た。この生成物は実施例1(i)に記載した方法に
より得た純粋な物質と同一であつた。 【表】 参考例 3 プレビタミンD3−ブチレートとジエチルアゾ
ジカルボキシレートとの付加物の製造 3.85g(4.8ml)のジエチルアゾジカルボキシ
レートを、参考例1(a)〜(b)に記載した方法により
得たビタミンD3−ブチレート(式6)とプレビ
タミンD3−ブチレート(式7)との混合物13.7g
を65mlの乾燥塩化メチレンに溶解した溶液にかき
まぜながら窒素雰囲気下に室温で滴下した。反応
混合物を24時間かきまぜて反応させた後に薄層ク
ロマトグラフイー(HPLC)により精製し、この
際溶離液として容量比8:2のヘキサンとアセト
ンとの混合物を用いた。次いで溶媒を減圧下に留
出させた。生成した物質をカラムクロマトグラフ
イー(HPLC)で精製し、この際溶離液として容
量比9:1のヘキサンと酢酸エチルとの混合物を
用いた。式20の所望の付加物を10.1gの収量で単
離した。 Rf(ヘキサン/アセトン:8/2)−0.51。構造
はNMR−分光分析法により確定した。 参考例 4 プレビタミンD3−ブチレートと1,4−フタ
ラジンジオンとの付加物の製造 5.432gの四酢酸鉛を40mlの乾燥ジクロロメタ
ンおよび2mlの酢酸に溶解した溶液を、60mlの乾
燥ジクロロメタンにビタミンD3−ブチレート
(式6)とプレビタミンD3−ブチレート(式7)
との混合物4.64gを溶解した溶液にさらに4.967
gの1,4−フタラジンジオンを懸濁させた懸濁
液に、窒素雰囲気下に0℃でかきまぜながら滴下
した。室温で4時間かきまぜた後に懸濁液を別
し、ジエチルエーテルおよびジクロロメタンで順
次洗浄した。有機相を一緒にし、次いで飽和
NaCl溶液、5%塩酸、飽和NaCl溶液、飽和
NaHCO3溶液および飽和NaCl溶液で順次洗浄し
た。硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮
した後に得た残留物をカラムクロマトグラフイー
(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル:85/15)により
精製した。次の一般式27: (式中のRは上述のものと同一のものを示す)
で表わされる所望の付加物を3.2025gの収量で単
離した。UV(CH3OH):λnax=216nm;Rf(ヘキ
サン/アセトン;8/2)=0.35。構造はNMR分
析により確定した。 参考例 5 タキステロール3,5−ジニトロ−4−メチル
−ベンゾエートと4−フエニル−1,2,4−
トリアゾリン−3,5−ジオンとの付加物の製
造 0.3767ミリモルの4−フエニル−1,2,4−
トリアゾリン−3,5−ジオンを1mlの酢酸エチ
ルに溶解した溶液を、式28(R=1,5−ジメチ
ル−ヘキシル)のタキステロール3,5−ジニト
ロ−4−メチルベンゾエート223mg(0.3767ミリ
モル)を2mlの乾燥ジクロロメタンに溶解した溶
液に、窒素雰囲気下に0℃で滴下した。室温で15
分間かきまぜた後に溶液を減圧下に濃縮した。残
留物をカラムクロマトグラフイー(溶離液:ヘキ
サン/アセトン:9/1)により精製し、式29の
所望の付加物247mgを得た。構造はそのNMRス
ペクトルにより確定した。UV(CH3OH):λnax
=219nm;油状物;Rf(ヘキサン/アセトン:
8/2)=0.19。 実施例 3 1α−ヒドロキシビタミンD3の製造 (a) 参考例3に記載した方法により得た式20の付
加物9.1gを100mlの乾燥メタノールに溶解した
溶液に2gの炭酸カリウムを懸濁させ、次いで
窒素雰囲気下に室温で約4時間かきまぜた。反
応後薄層クロマトグラフイー(溶離液:ヘキサ
ン/アセトン=8/2(v/v))を行つた。
過し、沈澱をメタノールで洗浄した後に、溶液
の溶媒を減圧下に留出させた。残留物をジエチ
ルエーテルに溶解し、次いで中性になるまで水
および飽和NaCl溶液で順次洗浄した。硫酸マ
グネシウム上で乾燥した後に有機相の溶媒を留
出させた。式21の所望のアルコールを7.4gの
収量で得た。 Rf(ヘキサン/アセトン:8/2)=0.25。 同様にしてプレビタミンD3と1,4−フタ
ラジンジオンとの付加物を参考例4におけると
同様にして得た付加物から製造した。 UV(CH3OH):λnax=216nm;Rf(ヘキサン/
アセトン:7/8)=0.48。 また同様にしてタキステロールと4−フエニ
ル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオ
ンとの付加物を参考例5に記載した方法により
得た付加物から製造した:UV(CH3OH):
λnax=211nm;Rf(ヘキサン/アセトン:8/
2)=0.16。上述の付加物はいずれもそのNMR
スペクトルにより確認した。 (b) 式21のアルコール4.0gとイミダゾール1.2g
とtert−ブチルジメチルシリルクロリド1.5gと
を60mlのジメチルホルムアミドに溶解した溶液
を窒素雰囲気下に室温で約45分間かきまぜた。
反応後に薄層クロマトグラフイー(溶離液:ヘ
キサン/アセトン:8/2(v/v))を行つ
た。次いで等容量のヘキサンを加え、次いで同
量の飽和NaCl溶液を加えた。約10分間かきま
ぜた後にヘキサン層を分離し、ジメチルホルム
アミド層を再度等容量のヘキサンで抽出した。
ヘキサン相を集め、水および飽和NaCl溶液で
順次洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥
した。過および濃縮後に樹脂状残留物をカラ
ムクロマトグラフイー(HPLC)により精製
し、この際溶離液として容量比9:1のヘキサ
ンと酢酸エチルとの混合物を用いた。かくして
所望のシリルエーテル(式22)を4.0gの収量
で得た。Rf=(ヘキサン/アセトン:8/2)
=0.54。この生成物はNMR分光分析法により
確認した。 同様にしてプレビタミンD3と1.4−フタラジ
ンジオンとの付加物のtert−ブチルジメチルシ
リルエーテルを製造した。Rf(ヘキサン/アセ
トン:8/2)=0.49;UV(CH3OH):λnax
218nm。 また同様にしてタキステロールと4−フエニ
ル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオ
ンとの付加物のtert−ブチルジメチルシリルエ
ーテルを製造した。Rf(ヘキサン/アセトン:
8/2)=0.60;UV(CH3OH):λnax=211nm。 (c) 286mgのジメチルピラゾールを、298mgの
CrO3を2.5mlの乾燥塩化メチレンに懸濁させた
懸濁液に−20℃で同時に加えた。−20℃で20分
間かきまぜた後に式22の前記シリルエーテル
100mgを1mlの乾燥塩化メチレンに溶解した溶
液を加えた。生成した懸濁液を−10〜−20℃の
温度で充分な時間かきまぜ、反応後に薄層クロ
マトグラフイーを行い、この際溶離液として容
量比8/2のヘキサン/アセトンを用いた。反
応終了後に2mlの5N水酸化ナトリウム溶液を
添加し、次いでこの混合物を0℃で1時間かき
まぜた。有機相を5%塩酸、水および飽和
NaCl溶液で順次洗浄した。硫酸マグネシウム
上で乾燥し、減圧下に濃縮した後に、残留物を
カラムクロマトグラフイーで精製し、この際溶
離液として容量比96:4のヘキサンとアセトン
との混合物を用いた。式23の所望のシリルエー
テル−エノンを35mgの収量で得た。生成物は油
状物で、UV吸収スペクトルおよびNMRスペ
クトルには次の特徴があつた:UV:λnax
(CH3OH)=246nm;Rf(ヘキサン/アセト
ン:8/2)=0.38。NMRスペクトルは所望の
構造と一致した。 同様にしてプレビタミンD3と1.4−フタラジ
ンジオンとの付加物のシリルエーテル−エノン
を製造した:Rf(ヘキサン/アセトン:7/
3)=0.33;UV(CH3OH):λnax=217nm,
242nm。 同一のシリルエーテル−エノンを実施例1(e)
に記載したと同様な方法により製造することが
できた。 実施例1(e)に記載したと同様な方法によりタ
キステロールと4−フエニル−1,2,4−ト
リアゾリン−3,5−ジオンとの付加物のシリ
ルエーテル−エノンを製造することができた。 (d) テトラブチルアンモニウムフルオリドとテト
ラヒドロフランとの1モル溶液1.75mlを、式23
のエノン120mgおよび0.0853mlの酪酸を2mlの
乾燥テトラヒドロフランに溶解した溶液に、窒
素雰囲気下に室温で滴下した。室温で5時間か
きまぜた後に、反応混合物を約10mlのジエチル
エーテルで希釈し、飽和重炭酸塩溶液および飽
和NaCl溶液で順次洗浄した。次いで有機相を
硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮し
た。残留物をカラムクロマトグラフイーにより
精製し、この際溶離液として容量比9:1のヘ
キサンとアセトンとの混合物を用いた。式24の
所望のアルコール−エノンを72mgの収量で得
た。生成物は油状物で、IR吸収スペクトルに
は次の特徴があつた。UV(CH3OH):λnax
206nm,246nm。 同様にしてプレビタミンD3と、1.4−フタラ
ジンジオンとの付加物のアルコール−エノンを
製造した。Rf(ヘキサン/アセトン:7/3)
=0.19;UV(CH3OH):λnax=217nm,
242nm。 (e) 40.9mgの塩化アルミニウムを0.452mlの乾燥
テトラヒドロフランに溶解した溶液を、34.9mg
の水素化アルミニウムリチウムを2.6mlの乾燥
テトラヒドロフランに懸濁させた懸濁液に室温
で滴下した。激しくかきまぜながら、−70℃で
この懸濁液に、式24のアルコール−エノン70mg
を0.4mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解した
溶液を滴下した。−60℃で1時間かきまぜた後
に、2mlのジエチルエーテルを加え、次いで2
mlの5%塩酸を加えた。エーテル層を室温で分
離し、次いで5%塩酸、飽和重炭酸ナトリウム
および飽和NaCl溶液で順次洗浄した。硫酸マ
グネシウム上で乾燥した後に、溶液を減圧下に
濃縮し、次いで生成した生成物をカラムクロマ
トグラフイーにより精製し、この際溶離液とし
てヘキサン/アセトン(8/2(v/v))を用
いた。式25および26のアルコールを44mgの収量
で得た。その重量比はそれぞれ65%および35%
であつた。式25のアルコール:Rf(ヘキサン/
アセトン=7/3(v/v))0.34;式26のアル
コール:Rf(ヘキサン/アセトン=7/8
(v/v)):0.43。 同様にしてプレビタミンD3と1.4−フタラジ
ンジオンとの付加物のジオールの混合物を製造
した。この場合には主としてα−ヒドロキシ異
性体が存在していた:Rf(ヘキサン/アセト
ン:6/4)=0.18。 (f) 式25および式26のアルコール40mgを1.5mlの
メタノールに溶解した溶液を80〜85℃でかきま
ぜた。1.5mlの5N水酸化カリウム水溶液を緩徐
に滴下した。次いでこの反応混合物を光から遮
蔽し、12時間かきまぜた。次いでこの反応混合
物を6倍過剰のジエチルエーテルと飽和NaCl
溶液との混合物中に注入し、しかる後に水層を
ジエチルエーテルでさらに3回抽出した。集め
たエーテル相を5%塩酸、飽和重炭酸ナトリウ
ム溶液および飽和NaCl溶液で順次洗浄した。
硫酸マグネシウム上で乾燥した後に、溶液を減
圧下に濃縮し、次いで残留物をカラムクロマト
グラフイー(溶離液:ヘキサン/アセトン:
85/15(v/v))により精製した。1α−ヒド
ロキシビタミンD3(式16)と1β−ヒドロキシビ
タミンD3(式17)との混合物6.5mgを得た。この
混合物中には主として1α−異性体が存在して
いた。1α−ヒドロキシビタミンD3を51.3%の
収量で得た。この混合物も少量の1α−ヒドロ
キシ−プレビタミンD3を9.2%(HPLC)の収
率で含有していた。 同様にしてプレビタミンD3と1.4−フタラジ
ンジオンとの付加物のジオールの混合物を1−
ヒドロキシビタミンD3に転化した。これは35
%の1α−ヒドロキシビタミンD3および4%の
1αヒドロキシ−プレビタミンD3を含有してい
た。 実施例 4 1α−ヒドロキシビタミンD3の製造 実施例2(a)および(b)に記載した方法により製造
した1α−および1β−ヒドロキシビタミンD3の混
合物は、酸化反応に引続き次のような立体特異的
還元を行うことにより純粋な1α−ヒドロキシビ
タミンD3に容易に転化することができた。 (a) 100mgの分量のヒドロキシル化ビタミンD3
混合物を、新たに作つたMnO2653mgを乾燥ク
クロロホルムに懸濁させた懸濁液に、アルゴン
ブラケツト下に加えた。この混合物を40℃でか
きまぜ、12および24時間後に新鮮なMnO2をさ
らに325mgの分量加えた。48時間後に懸濁液を
セリツトで過し、100mlの乾燥ジクロロメタ
ンで洗浄し、減圧下に濃縮した。残留物を
HPLC(ヘキサン/アセトン:85/15)により
精製し、18mgの1−ケト化合物を得た。UV
(CH3OH):λnax=210nm,245nm。 (b) 実施例1(h)に記載したと同様にしてケト化合
物の立体特異的還元を行つた。HPLC(ベンゼ
ン/アセトン:8/2)により精製した後に、
1α−ヒドロキシビタミンD3を28%の収率で得
た。360MHz 1H−NMRによれば、この生成
物において1α−ヒドロキシビタミンD3の立体
特異性は95%より大きかつた。 実施例 5 1α−ヒドロキシ−プレビタミンD3の製造 実施例3(h)に記載したようにして得た精製した
式15のジオールを500mgの分量で25mlのメタノー
ルに溶解した。25mlの15N KOH水溶液を添加し
た後に、反応混合物を油浴内で110℃で加熱した。
次いで反応混合物を氷と水との混合物上に注ぎ、
次いでジエチルエーテルで抽出した。有機相を
NaHCO3水溶液およびNaCl溶液で順次洗浄し
た。溶媒を蒸発させた後に312mgの結晶質生成物
を得た。ジエチルエーテルで再結晶して次式30: (式中のRは1.5−ジメチルヘキシルを示す)
で表わされる1α−ヒドロキシ−プレビタミンD3
を得た。UV(CH3OH):λnax=260nm。構造は
そのNMRスペクトルにより確定した。 実施例 6 1α,25−ジヒドロキシ−ビタミンD3の製造 参考例2(b)に記載したようにして得た25−ヒド
ロキシ−プレビタミンD3と4−フエニル−1,
2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの付加
物1gを、実施例3(b)に記載したと本質的に同じ
方法で、tert−ブチルジメチルシリルクロリドに
よりその3−モノシリルエーテルに転化した。収
量1.1g;融点153℃;Rf(ヘキサン/アセトン:
8/2)=0.28。 このシリルエーテルを実施例3(c)に記載した方
法によりエノン(式14;R=1,5−ジメチル−
5−ヒドロキシヘキシル基)に転化した。 UV:λnax=222nm,242nm:Rf(ヘキサン/ア
セトン:7/3)=0.39;NMRスペクトルは所望
の構造と一致していた。このシリルエーテル−エ
ノンから実施例3(d)に記載した方法により対応す
るヒドロキシ−エノンを製造した。UV:λnax
223nm,244nm;Rf(ヘキサン/アセトン6/4)
=0.30。ヒドロキシ−エノンから実施例3(e)に記
載した方法により対応するジヒドロキシ付加物を
製造した。UV:λnax=216nm;Rf(ヘキサン/ア
セトン7/3)=0.16;NMRスペクトルはδ=
1.22における特別な26,27−CH3信号を除き1α−
ヒドロキシ付加物と同じであつた。1α−ヒドロ
キシ付加物から実施例3(f)に記載した方法により
所望の1α,25−ジヒドロキシ−ビタミンD3を製
造した。この最終生成物の構造はそのNMRスペ
クトルにより確定した。UV:λnax=264nm;融
点:95〜96℃。 実施例 7 アルゴン雰囲気下に630mgの化合物8を45mlの
乾燥メチルアルコールに溶解し、さらに78mgの
SeO2および400mgのN−メチルモルホリン−N−
オキシドを添加し、この混合物を30分間還流させ
た。この反応混合物を食塩溶液に注入し、テトラ
ヒドロフランで抽出し、乾燥した。濾過後にテト
ラヒドロフラン溶液を、水素化アルミニウムリチ
ウム(300mg)を乾燥テトラヒドロフラン中に懸
濁させた懸濁液に添加し、実施例3(e)に記載した
と同様にして還元した。1−ヒドロキシ−プレビ
タミンD3と4−フエニル−1,2,4−トリア
ゾリン−3,5−ジオンとの付加物を265mgの収
量で得た。 生成した1−ヒドロキシ−プレビタミンD3
4−フエニル−1,2,4−トリアゾリン−3,
5−ジオンとの付加物53mgをメタノール2mlに溶
解した。80〜85℃においてかきまぜながら15N水
酸化カリウム水溶液を滴下した。この反応混合物
を12時間かきまぜた。この操作中、反応混合物を
光から遮蔽した。次いでこの反応混合物を6倍過
剰のジエチルエーテルと飽和NaCl溶液との混合
物に注ぎ、しかる後に水層をジエチルエーテルで
3回抽出した。有機層を捕集し、捕集した有機層
を5%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および
飽和NaCl溶液で順次洗浄した。硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、減圧下に濃縮した後に得た残留物
をカラムクロマトグラフイー(溶離液:ヘキサ
ン/アセトン:85/15v/v)により精製した。
1α−ヒドロキシビタミンD3と1β−ヒドロキシビ
タミンD3との混合物を54%の収率で得た。この
混合物中には主として1α−異性体が存在してい
た。 実施例 8 エノン化合物(14)573mgを40mlの乾燥メチル
アルコールに溶解した。この溶液に680mgの水素
化ホウ素ナトリウムを添加し、この混合物を0℃
で30分間かきまぜた。実施例1(b)に記載したと同
様にして所望のヒドロキシ化合物(15)を524mg
の収量で得た。 生成したヒドロキシ化合物、すなわち1α−ヒ
ドロキシビタミンD3と4−フエニル−1,2,
4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの付加物と
対応する1β−異性体付加物との混合物10mgをブ
タノール中の3%(w/v)KOH溶液2mlに溶
解した。2時間還流させた後に、この反応混合物
をジエチルエーテル5mlで希釈し、次いで5%塩
酸で洗浄した。さらに飽和NaCl溶液で洗浄し、
硫酸マグネシウム上で乾燥した後に、溶媒を減圧
下に留出させた。残留物を薄層クロマトグラフイ
ー(溶離液:ヘキサン/アセトン:8/2v/v)
で処理した。所望の1−ヒドロキシビタミンD3
を3mgの収量で得た。生成物の約80%w/wは
1α−異性体であつた。 実施例 9 塩化アルミニウムと水素化アルミニウムリチウ
ムとの混合物の代わりに285mgの水素化アルミニ
ウムリチウムを使用して、実施例3(e)に記載した
と同様にしてエノン化合物(24)570mgを還元し
た。式25および式26のアルコールの混合物を450
mgの収量で得た。この混合物において式25のアル
コールは310mgであり、式26のアルコールは140mg
であつた。 生成した1α−ヒドロキシプレビタミンD3とジ
エチルアゾジカルボキシレートとの付加物と対応
する1β−異性体付加物との混合物をカラムクロ
マトグラフイー(溶離液:ヘキサン/アセトン:
8/2v/v)により分離した。上述の混合物310
mgから純粋な1α−ヒドロキシプレビタミンD3
加物170mgが生成した。次いで、実施例7に記載
したと全く同様にして付加物を分裂させ、純粋な
1α−ヒドロキシビタミンD3を約60%の収率で得
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1α−ヒドロキシビタミンDまたは1α−ヒド
    ロキシ−プレビタミンD化合物を製造するに当
    り、 次の一般式: (上式において、 Rは7〜10個の炭素原子を有し1個または2個
    以上の水酸基または弗素原子で置換されているこ
    とのある分岐または非分岐で飽和または不飽和の
    アルキル基を示し、 R′は水素原子、水酸基、エステル化された水
    酸基またはエーテル化された水酸基を示し、 AおよびBは同一または異なる基で1〜4個の
    炭素原子を有するアルコキシ基を示すか、あるい
    はAとBとは一緒になつてフエニルイミノ基また
    はo−フエニレン基を構成する基を示す)で表わ
    されるプレビタミンD化合物とジエノフイルとの
    付加物であつて、この付加物中に存在することの
    ある水酸基が所要に応じてエステル化剤またはエ
    ーテル化剤との反応により保護されているもの
    を、 (a) クロム含有酸化剤および二酸化セレンからな
    る群から選定した1種の酸化剤と反応させた後
    に金属水素化物または複合金属水素化物で還元
    することにより、あるいは (b) 臭素化剤と反応させた後に加水分解すること
    により、あるいは (c) 臭素化剤と反応させた後に加水分解を行うか
    あるいは行わずにクロム含有酸化剤または二酸
    化マンガンで酸化し、次いで金属水素化物また
    は複合金属水素化物で還元することにより、
    1α位でヒドロキシル化し、 次いで保護基を除去した後に1α−ヒドロキシ
    ビタミンDまたは1α−ヒドロキシ−プレビタミ
    ンD化合物を単離する ことを特徴とする1α−ヒドロキシビタミンDま
    たは1α−ヒドロキシ−プレビタミンD化合物の
    製造方法。 2 使用する出発物質がプレビタミンD化合物と
    4−フエニル−1,2,4−トリアゾリン−3,
    5−ジオンまたは1,4−フタラジンジオンとの
    付加物である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 使用する出発物質がプレビタミンD化合物と
    ジメチル−またはジエチルアゾジカルボキシレー
    トとの付加物である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 4 使用する出発物質がプレビタミンD3、25−
    ヒドロキシ−プレビタミンD3、24,25−ジヒド
    ロキシ−プレビタミンD3およびこれらのプレビ
    タミンD化合物の1種と脂肪族または芳香族のカ
    ルボン酸とのエステル化生成物あるいは適当なエ
    ーテル化剤とのエーテル化生成物からなる群から
    選定したプレビタミンD化合物の付加物である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 5 使用する出発物質が、ヒドロキシル化反応の
    際に妨害作用をする1個または2個以上の水酸基
    で置換されておりかつかかる妨害作用をする水酸
    基がエステル化剤またはエーテル化剤との反応に
    より保護されているプレビタミンD化合物の付加
    物である特許請求の範囲第1〜4項のいずれか一
    つの項に記載の方法。 6 使用するエステル化剤が2〜5個の炭素原子
    を有するアルキルクロロカーボネート、または芳
    香族カルボン酸、1〜4個の炭素原子を有する飽
    和脂肪族カルボン酸、p−トルエンスルホン酸、
    メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、またはエ
    ステル化反応に適したこれらの酸の誘導体である
    特許請求の範囲第5項記載の方法。 7 使用するエーテル化剤がトリフエニルメチル
    ハライド、2,3−ジヒドロピラン、またはトリ
    アルキルシリルハライドまたはトリアルキルシリ
    ルエトキシメチルハライドで、そのアルキル基が
    1〜6個の炭素原子を有するものである特許請求
    の範囲第5項記載の方法。 8 使用するエーテル化剤がトリメチルシリルク
    ロリド、tert−ブチルジメチルシリルクロリドお
    よびトリメチルシリル−エトキシメチルクロリド
    からなる群から選定したシリル化合物である特許
    請求の範囲第7項記載の方法。 9 使用するエーテル化剤がtert−ブチルジメチ
    ルシリルクロリドまたはトリメチルシリルクロリ
    ドである特許請求の範囲第8項記載の方法。 10 使用するクロム含有酸化剤がクロム酸、ピ
    リジンジクロメート、tert−ブチルクロメート、
    ビス(テトラブチルアンモニウム)ジクロメート
    およびクロムトリオキシド−3,5−ジメチルピ
    ラゾール錯体からなる群から選定した酸化剤であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 11 使用する還元剤が水素化アルミニウムリチ
    ウムと塩化アルミニウムとの反応生成物である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 12 使用する臭素化剤がN−ブロムサクシンイ
    ミド、N,N′−ジブロムジメチルヒダントイン
    またはN−ブロムフタルイミドであり、かつ水と
    水混和性溶媒との混合物を用いて好ましくは銀イ
    オンの存在下に加水分解を行う特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 13 1α−ヒドロキシビタミンD3、1α−ヒドロ
    キシ−プレビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシ
    ビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシ−プレビタ
    ミンD3、1α,24,25−トリヒドロキシビタミン
    D3または1α,24,25−トリヒドロキシ−プレビ
    タミンD3を製造するに当り、 次の一般式: (上式において、 R1はプレビタミンD3、25−ヒドロキシプレビ
    タミンD3、24,25−ジヒドロキシプレビタミン
    D3、あるいは25−ヒドロキシまたは24,25−ジ
    ヒドロキシプレビタミンD3とtert−ブチルジメチ
    ルシリルクロリドまたはトリメチルシリルクロリ
    ドとのエステル化生成物から得られる側鎖基を示
    し、 R1′はtert−ブチルジメチルシリル基またはト
    リメチルシリル基を示し、 A′およびB′は同一の基でメトキシ基またはエ
    トキシ基を示すか、あるいはA′とB′とは一緒に
    なつてフエニルイミノ基またはo−フエニレン基
    を構成する基を示す)で表わされるプレビタミン
    D化合物とジエノフイルとの付加物を、 (a) クロム含有酸化剤および二酸化セレンからな
    る群から選定した1種の酸化剤と反応させた後
    に金属水素化物または複合金属水素化物で還元
    することにより、あるいは (b) 臭素化剤と反応させた後に化水分解すること
    により、あるいは (c) 臭素化剤と反応させた後に加水分解を行うか
    あるいは行わずにクロム含有酸化剤または二酸
    化マンガンで酸化し、次いで金属水素化物また
    は複合金属水素化物で還元することにより、
    1α位でヒドロキシル化し、 次いでtert−ブチルジメチルシリル基またはト
    リメチルシリル基それぞれ弗素化合物または鉱酸
    により除去した後かつジエノフイル基を低級脂肪
    族アルコール中の水酸化カリウムにより除去した
    後に、前記1α−ヒドロキシビタミンDまたは前
    記1α−ヒドロキシ−プレビタミンD化合物を単
    離する特許請求の範囲第1項記載の方法。 14 1α−ヒドロキシビタミンDまたは1α−ヒ
    ドロキシ−プレビタミンD化合物を単離する前
    に、ヒドロキシル化ビタミンDまたはプレビタミ
    ンD化合物を二酸化マンガンにより酸化し、次い
    で水素化アルミニウムリチウムと塩化アルミニウ
    ムとの反応生成物により立体特異的に還元する特
    許請求の範囲第13項記載の方法。 15 (a) クロム酸、ピリジンジクロメートおよ
    びクロムトリオキシド−3,5−ジメチルピラ
    ゾールからなる群から選定した酸化剤を用いて
    酸化反応させた後に水素化アルミニウムリチウ
    ムと塩化アルミニウムとの反応生成物を用いて
    還元することにより、または (b) N−ブロムサクシンイミド、N,N′−ジブ
    ロムジメチルヒダントインおよびN−ブロムフ
    タルイミドからなる群から選定した臭素化剤と
    反応させた後に加水分解することにより、また
    は (c) N−ブロムサクシンイミド、N,N′−ジブ
    ロムメチルヒダントインおよびN−ブロムフタ
    ルイミドからなる群から選定した臭素化剤と反
    応させた後に、ピリジン−ジクロメートまたは
    ビス(テトラブチルアンモニウム)ジクロメー
    トを用いた酸化反応および水素化アルミニウム
    リチウムと塩化アルミニウムとの反応生成物を
    用いた立体特異的還元を行うことにより、 付加物を1α位でヒドロキシル化する特許請求
    の範囲第13項記載の方法。 16 酸化反応の前にN−ブロムサクシンイミ
    ド、N,N′−ジブロムメチルヒダントインおよ
    びN−ブロムフタルイミドからなる群から選定し
    た臭素化剤と反応させた後に加水分解することに
    より1位に水酸基を導入し、次いでクロム酸、ピ
    リジンジクロメートおよび二酸化マンガンからな
    る群から選定した酸化剤と酸化反応させた後に水
    素化アルミニウムリチウムと塩化アルミニウムと
    の反応生成物で還元することにより付加物を1α
    位でヒドロキシル化する特許請求の範囲第13項
    記載の方法。
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