JPH0337839B2 - - Google Patents
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- JPH0337839B2 JPH0337839B2 JP61268630A JP26863086A JPH0337839B2 JP H0337839 B2 JPH0337839 B2 JP H0337839B2 JP 61268630 A JP61268630 A JP 61268630A JP 26863086 A JP26863086 A JP 26863086A JP H0337839 B2 JPH0337839 B2 JP H0337839B2
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は交流抵抗溶接時において被溶接箇所
の状態、特にナゲツトの成長に応じて溶接電流を
制御することのできる抵抗溶接装置の溶接電流制
御方法に関する。
の状態、特にナゲツトの成長に応じて溶接電流を
制御することのできる抵抗溶接装置の溶接電流制
御方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、抵抗溶接において、その溶接品質は各
種の電気量、即ち、電圧、電流はもとより電圧を
電流で除した抵抗、電圧と電流の積である電力、
さらにはこれらについて通電時間で積分した値等
と深い関係があることは、従来からよく知られて
いる。
種の電気量、即ち、電圧、電流はもとより電圧を
電流で除した抵抗、電圧と電流の積である電力、
さらにはこれらについて通電時間で積分した値等
と深い関係があることは、従来からよく知られて
いる。
そこで、被溶接材を最適溶接条件で溶接した際
の電気量を少なくともその被溶接材を挾持する両
電極からうけて、これを標準電気量として記憶さ
せておき、この記憶させた電気量とその後の溶接
時に検出した電気量によつて、標準電気量をトレ
ースするように溶接電流を制御する方法が各種提
案されている。
の電気量を少なくともその被溶接材を挾持する両
電極からうけて、これを標準電気量として記憶さ
せておき、この記憶させた電気量とその後の溶接
時に検出した電気量によつて、標準電気量をトレ
ースするように溶接電流を制御する方法が各種提
案されている。
例えば、被溶接材を最適溶接条件で溶接した際
の電気量を電極あるいは二次導体から検出し、こ
の検出した電気量を被溶接材の溶接品質に最も関
係の深い電気量(電圧・電流はもとより電圧を電
流で除した抵抗、電圧と電流の積である電力、さ
らにはこれらについて通電時間で積分した値等)
に加工して記憶させ、その後の溶接時に検出し同
様に加工した電気量を前記の記憶させた電気量と
比較して両電気量の差を得、この電気量の差を用
いて前記の記憶された標準電気量を自動的にトレ
ースさせて得られた溶接電流によつて抵抗溶接を
行うもの(特公昭56−29632号公報「抵抗溶接方
法および装置」)や、スイツチング素子の点弧角
を操作することにより溶接電流を制御する抵抗溶
接制御方法において、溶接中の溶接電極間電圧を
監視し、通電開始から一定時限後の各電源サイク
ル毎の溶接電極間電圧と基準値(良好な溶接
結果が得られた時の各電源サイクル毎の溶接電極
間電圧値)との差分値を検知し、予め差分値と
前記スイツチング素子の点弧角の操作量とをプロ
グラム化しておき、前記差分値に対応する前記
スイツチング素子の点弧角の操作量を前記プログ
ラムから導き出して操作することにより前記溶接
電極間電圧を前記基準値に倣わせるもの(特
公昭61−2477号公報「抵抗溶接制御方法」)等、
ほとんどが被溶接材を最適溶接条件下で溶接した
際の電気量(電極間電圧等)を標準電気量として
記憶回路に記憶させて用いる方式である。
の電気量を電極あるいは二次導体から検出し、こ
の検出した電気量を被溶接材の溶接品質に最も関
係の深い電気量(電圧・電流はもとより電圧を電
流で除した抵抗、電圧と電流の積である電力、さ
らにはこれらについて通電時間で積分した値等)
に加工して記憶させ、その後の溶接時に検出し同
様に加工した電気量を前記の記憶させた電気量と
比較して両電気量の差を得、この電気量の差を用
いて前記の記憶された標準電気量を自動的にトレ
ースさせて得られた溶接電流によつて抵抗溶接を
行うもの(特公昭56−29632号公報「抵抗溶接方
法および装置」)や、スイツチング素子の点弧角
を操作することにより溶接電流を制御する抵抗溶
接制御方法において、溶接中の溶接電極間電圧を
監視し、通電開始から一定時限後の各電源サイク
ル毎の溶接電極間電圧と基準値(良好な溶接
結果が得られた時の各電源サイクル毎の溶接電極
間電圧値)との差分値を検知し、予め差分値と
前記スイツチング素子の点弧角の操作量とをプロ
グラム化しておき、前記差分値に対応する前記
スイツチング素子の点弧角の操作量を前記プログ
ラムから導き出して操作することにより前記溶接
電極間電圧を前記基準値に倣わせるもの(特
公昭61−2477号公報「抵抗溶接制御方法」)等、
ほとんどが被溶接材を最適溶接条件下で溶接した
際の電気量(電極間電圧等)を標準電気量として
記憶回路に記憶させて用いる方式である。
ところが、この方式では、被溶接材が例えば板
金ものを嵌め合わせたもののような場合(自動車
のボデーとシヤーシ)には、板材同志の間隙のば
らつき、油汚れの有無等その溶接条件のばらつき
は大である、最適溶接条件といえども単一の被溶
接材の溶接から得た標準電気量を用いた溶接で
は、全ての被溶接材に対応することができず、溶
接不良を無くすることができない。このため、複
数回(5〜10回)溶接して得られた電気量、例え
ば電極間電圧Vtl〜Vtnの平均値を半サイクルご
とに求め、それを基準電圧Vs(標準電気量)とし
て記憶回路にキーボード等から半サイクルごとに
記憶させることによつて、被溶接材の形状のばら
つきや汚れ等にもとづく溶接条件の変動があつて
も良好な溶接が実行されるように図られている。
金ものを嵌め合わせたもののような場合(自動車
のボデーとシヤーシ)には、板材同志の間隙のば
らつき、油汚れの有無等その溶接条件のばらつき
は大である、最適溶接条件といえども単一の被溶
接材の溶接から得た標準電気量を用いた溶接で
は、全ての被溶接材に対応することができず、溶
接不良を無くすることができない。このため、複
数回(5〜10回)溶接して得られた電気量、例え
ば電極間電圧Vtl〜Vtnの平均値を半サイクルご
とに求め、それを基準電圧Vs(標準電気量)とし
て記憶回路にキーボード等から半サイクルごとに
記憶させることによつて、被溶接材の形状のばら
つきや汚れ等にもとづく溶接条件の変動があつて
も良好な溶接が実行されるように図られている。
しかし、このように複数回の溶接結果の平均値
を求めて、それを半サイクルごとに記憶回路に記
憶させることは、非常に手間がかゝり非効率的で
あつた。
を求めて、それを半サイクルごとに記憶回路に記
憶させることは、非常に手間がかゝり非効率的で
あつた。
本発明は、上述のごとき難点に鑑みてなされた
もので、記憶回路に記憶させる標準電気量を簡単
な操作で決定することができると共に、被溶接材
の溶接特性に応じたいろいろな熱入力に対応した
標準電気量の設定をも簡単に行つて、溶接電流を
自動制御する溶接電流制御方法を提供することを
目的とする。
もので、記憶回路に記憶させる標準電気量を簡単
な操作で決定することができると共に、被溶接材
の溶接特性に応じたいろいろな熱入力に対応した
標準電気量の設定をも簡単に行つて、溶接電流を
自動制御する溶接電流制御方法を提供することを
目的とする。
本発明になる抵抗溶接装置の溶接電流制御方法
は、被溶接材を複数回溶接した際の少なくとも両
溶接電極から得られる電気量の平均値を半サイク
ル毎に求めて標準電気量として記憶させ、その後
の溶接時に得られる電気量と比較して得た電気量
の差によつて前記記憶された標準電気量を自動的
にトレースさせるように制御された溶接電流を用
いて抵抗溶接を行う方法において、前記複数回溶
接した際の特定の電気量のそれぞれについて通電
初期部、ピーク部および通電終期部の3点のうち
少なくともピーク部および通電終期部の2点の電
気量の平均値を求めて、これらの点を直線で結ん
だ線上から半サイクル毎に求めた電気量を標準電
気量とするか、あるいは前記少なくとも2点の電
気量の平均値を求めて得た点およびこれらの点と
予熱または後熱用に任意に設定した点を直線で結
んだ線上から半サイクル毎に求めた電気量を標準
電気量として記憶させ、この標準電気量を自動的
にトレースさせるように溶接電流を制御すること
を特徴としている。
は、被溶接材を複数回溶接した際の少なくとも両
溶接電極から得られる電気量の平均値を半サイク
ル毎に求めて標準電気量として記憶させ、その後
の溶接時に得られる電気量と比較して得た電気量
の差によつて前記記憶された標準電気量を自動的
にトレースさせるように制御された溶接電流を用
いて抵抗溶接を行う方法において、前記複数回溶
接した際の特定の電気量のそれぞれについて通電
初期部、ピーク部および通電終期部の3点のうち
少なくともピーク部および通電終期部の2点の電
気量の平均値を求めて、これらの点を直線で結ん
だ線上から半サイクル毎に求めた電気量を標準電
気量とするか、あるいは前記少なくとも2点の電
気量の平均値を求めて得た点およびこれらの点と
予熱または後熱用に任意に設定した点を直線で結
んだ線上から半サイクル毎に求めた電気量を標準
電気量として記憶させ、この標準電気量を自動的
にトレースさせるように溶接電流を制御すること
を特徴としている。
被溶接材を複数回溶接した際の電気量のそれぞ
れについて、通電初期部、ピーク部および通電終
期部の3点のうち少なくともピーク部および通電
終期部の2点の電気量の平均値を求め、これらの
点を直線で結んだ線、あるいはこれらの点と予熱
または後熱用に任意に設定した点を直線で結んだ
線上から半サイクル毎の電気量を求め、これを標
準電気量として記憶回路に記憶させ、この標準電
気量を自動的にトレースさせるように溶接電流を
制御する。
れについて、通電初期部、ピーク部および通電終
期部の3点のうち少なくともピーク部および通電
終期部の2点の電気量の平均値を求め、これらの
点を直線で結んだ線、あるいはこれらの点と予熱
または後熱用に任意に設定した点を直線で結んだ
線上から半サイクル毎の電気量を求め、これを標
準電気量として記憶回路に記憶させ、この標準電
気量を自動的にトレースさせるように溶接電流を
制御する。
以下、本発明の実施例につき、図面を参照して
説明する。
説明する。
第1図ないし第3図は、板厚1.0mmの軟鋼
(SPCC)を対象に、先端径が5.0mmのCF型電極を
用い、加圧力190Kg、溶接電流6000A、通電時間
10サイクルの溶接条件で抵抗溶接した際に得た電
極間電圧、電極間抵抗および溶接電流の時間的推
移を示したものである。これらの図から明らかな
ように、いずれの曲線もピーク部aを挾んで、通
電初期部bと通電終期部cにかけてほゝ直線状の
カーブを描いている。このことから、従来例のご
とく、被溶接材を複数回溶接した際の少なくとも
両溶接電極から得られる電気量の平均値を半サイ
クル毎に求めて標準電気量とするのにかえて、
a,bおよびcの3点を直線で結んだものを標準
電気量として定めることが考えられる。
(SPCC)を対象に、先端径が5.0mmのCF型電極を
用い、加圧力190Kg、溶接電流6000A、通電時間
10サイクルの溶接条件で抵抗溶接した際に得た電
極間電圧、電極間抵抗および溶接電流の時間的推
移を示したものである。これらの図から明らかな
ように、いずれの曲線もピーク部aを挾んで、通
電初期部bと通電終期部cにかけてほゝ直線状の
カーブを描いている。このことから、従来例のご
とく、被溶接材を複数回溶接した際の少なくとも
両溶接電極から得られる電気量の平均値を半サイ
クル毎に求めて標準電気量とするのにかえて、
a,bおよびcの3点を直線で結んだものを標準
電気量として定めることが考えられる。
第4図は、電気量として電極間電圧Vtを用い
た場合における、通電初期部b、ピーク部aおよ
び通電終期部cの3点を直線で結び、標準電気量
電圧Vsとした場合を示すが、両電圧Vt,Vsを比
較すると電極間電圧Vtにおいては、ナゲツト急
速拡大期の電圧変化度βと冷却期における電圧変
化度γとの差が大きく、この為溶接電流もこの差
に追従するために急変し、例えばチリの発生をみ
るなど溶接品質に好ましくない影響を与える。従
つて、電極間電圧Vtのピーク部aと通電終期部
cとを直線で結んで標準電極間電圧Vsとすると、
このVsにおける電圧変化度αは一定となり、溶
接電流の急変が起らずチリ等の発生を防ぐことが
できる。また、溶接結果等に基づいて標準電極間
電圧Vsの調整を行ないたい場合には、このαを
変更することによつて簡単に行うことができる。
た場合における、通電初期部b、ピーク部aおよ
び通電終期部cの3点を直線で結び、標準電気量
電圧Vsとした場合を示すが、両電圧Vt,Vsを比
較すると電極間電圧Vtにおいては、ナゲツト急
速拡大期の電圧変化度βと冷却期における電圧変
化度γとの差が大きく、この為溶接電流もこの差
に追従するために急変し、例えばチリの発生をみ
るなど溶接品質に好ましくない影響を与える。従
つて、電極間電圧Vtのピーク部aと通電終期部
cとを直線で結んで標準電極間電圧Vsとすると、
このVsにおける電圧変化度αは一定となり、溶
接電流の急変が起らずチリ等の発生を防ぐことが
できる。また、溶接結果等に基づいて標準電極間
電圧Vsの調整を行ないたい場合には、このαを
変更することによつて簡単に行うことができる。
上記のごとく、被溶接材を複数回溶接した際の
少なくとも両溶接電極から得られる電気量の通電
初期部、ピーク部および通電終期部の3点を直線
で結んだものを標準電気量とすることによつて、
被溶接材の溶接特性に応じた各種の熱入力に対応
できる標準電気量の設定を簡単に行うことができ
る。
少なくとも両溶接電極から得られる電気量の通電
初期部、ピーク部および通電終期部の3点を直線
で結んだものを標準電気量とすることによつて、
被溶接材の溶接特性に応じた各種の熱入力に対応
できる標準電気量の設定を簡単に行うことができ
る。
第5図ないし第7図は、電極間電圧を標準電気
量として用いる場合であつて、b−a−cと変化
する基本電極間電圧に、各種熱制御のための電圧
波形を付加したものである。第5図はb−aの加
熱期にb−b′のゆるやかな予熱工程(アツプスロ
ープ)を付加した例、第6図はb−aの加熱期に
b−b′−oの予熱工程(プリヒート)を付加した
例、第7図はcの冷却期にc−c′の後熱工程を付
加した例である。
量として用いる場合であつて、b−a−cと変化
する基本電極間電圧に、各種熱制御のための電圧
波形を付加したものである。第5図はb−aの加
熱期にb−b′のゆるやかな予熱工程(アツプスロ
ープ)を付加した例、第6図はb−aの加熱期に
b−b′−oの予熱工程(プリヒート)を付加した
例、第7図はcの冷却期にc−c′の後熱工程を付
加した例である。
本発明の最も特徴とするところは、上述のごと
く標準電気量(Vs)を直線構成とすることによ
つて、記憶回路に簡単に記憶させることができる
点にある。この点について第8図を参照して説明
する。
く標準電気量(Vs)を直線構成とすることによ
つて、記憶回路に簡単に記憶させることができる
点にある。この点について第8図を参照して説明
する。
第8図は本発明になる溶接電流制御方法を実施
するための装置の一実施例であつて、1は溶接ト
ランス、3および3′は溶接電極2および2′に取
り付けられたリード線、4は電極間電圧検出回
路、5はA/D変換器、6はマイクロコンピユー
タ、7は標準電気量設定モードとこの標準電気量
を求めるために行う複数回の溶接実験に用いる溶
接電流制御モードとの切替と、標準電気量を自動
的にトレースさせるように溶接電流を制御する為
にサイリスタの導通角を増減させる量をあらかじ
めプログラムを設定する為のキーボード回路、8
は所定の加圧力に達したときに作動するスイツチ
を含む起動回路、9はマイクロコンピユータ6の
出力側に接続されたサイリスタの点弧角を制御す
るI/O回路、10はサイリスタ回路である。
するための装置の一実施例であつて、1は溶接ト
ランス、3および3′は溶接電極2および2′に取
り付けられたリード線、4は電極間電圧検出回
路、5はA/D変換器、6はマイクロコンピユー
タ、7は標準電気量設定モードとこの標準電気量
を求めるために行う複数回の溶接実験に用いる溶
接電流制御モードとの切替と、標準電気量を自動
的にトレースさせるように溶接電流を制御する為
にサイリスタの導通角を増減させる量をあらかじ
めプログラムを設定する為のキーボード回路、8
は所定の加圧力に達したときに作動するスイツチ
を含む起動回路、9はマイクロコンピユータ6の
出力側に接続されたサイリスタの点弧角を制御す
るI/O回路、10はサイリスタ回路である。
次に動作について説明する。
まず、キーボード回路7により標準電気量設定
モードを選択し、被溶接材を複数回溶接して、そ
れぞれの溶接通電サイクル中の電極間電圧Vtl〜
Vtnを電極間電圧検出回路4、A/D変換器5を
介してマイクロコンピユータ6に入力する。マイ
クロコンピユータ6においては、それぞれの電極
間電圧Vtl〜Vtnの通電初期部b、ピーク部aお
よび通電終期部cの電圧を記憶したのちそれぞれ
の点について平均値を算出し、これら3点を結ぶ
直線上の各半サイクル毎の電圧値を算出して標準
電気量Vsとして記憶する。その後、溶接電流制
御モードに切替えて実際の溶接を行い、この電極
間電圧Vtn+1をマイクロコンピユータ6に入力
すれば、その値を各通電半サイクル毎に標準電気
量設定設定モードで記憶した標準電気量Vsと比
較し、標準電気量Vsの値の方が高いときには、
次のサイリスタの通電において、上記設定した増
加量だけサイリスタの導通角を増して通電し、逆
の場合は上記減少量だけサイリスタの導通角を減
じて通電し、標準電気量設定モードで記憶した標
準電気量Vsに近づくように制御する。このよう
に制御することにより良好な溶接結果が得られ
る。
モードを選択し、被溶接材を複数回溶接して、そ
れぞれの溶接通電サイクル中の電極間電圧Vtl〜
Vtnを電極間電圧検出回路4、A/D変換器5を
介してマイクロコンピユータ6に入力する。マイ
クロコンピユータ6においては、それぞれの電極
間電圧Vtl〜Vtnの通電初期部b、ピーク部aお
よび通電終期部cの電圧を記憶したのちそれぞれ
の点について平均値を算出し、これら3点を結ぶ
直線上の各半サイクル毎の電圧値を算出して標準
電気量Vsとして記憶する。その後、溶接電流制
御モードに切替えて実際の溶接を行い、この電極
間電圧Vtn+1をマイクロコンピユータ6に入力
すれば、その値を各通電半サイクル毎に標準電気
量設定設定モードで記憶した標準電気量Vsと比
較し、標準電気量Vsの値の方が高いときには、
次のサイリスタの通電において、上記設定した増
加量だけサイリスタの導通角を増して通電し、逆
の場合は上記減少量だけサイリスタの導通角を減
じて通電し、標準電気量設定モードで記憶した標
準電気量Vsに近づくように制御する。このよう
に制御することにより良好な溶接結果が得られ
る。
第9図および第10図は、上述のごとくして定
めた標準電気量Vsを自動的にトレースさせるよ
うに制御した溶接電流で溶接した結果を示す図で
ある。第9図は、被溶接材として厚さ1.2mmの冷
延鋼板と厚さ3.2mmの熱延鋼板を、直径16mmのド
ーム型電極(曲率半径20mm)を用いて連続打点溶
接した場合の電極間電圧を示す図であつて、Vt
は同種被溶接材を5回溶接した際の電極間電圧
Vt1〜Vt5の平均値であり、Vsは平均電極間電圧
Vtにおけるaおよびcの2点を直線で結んで設
定した標準電気量(電極間電圧)である。図から
明らかなように、この標準電気量Vsを用いて溶
接した際の電極間電圧Vt′は、標準電気量Vsに良
好に追随している。なお、通電初期は、被溶接材
間の馴染み具合、表面状況もしくは溶接電極と被
溶接材間の抵抗値のばらつき等が大であるため、
第9図の実施例においては通電後3サイクル分は
カツトオフしている。第9図に示した標準電気量
Vsを用いて4245回(打点数)スポツト溶接した
際の溶接品質の判定基準となるナゲツト径を測定
してブロツトしたものを第10図に示すが、全て
のナゲツトが最小ナゲツト径として定めた5.5mm
の限界値を越ており、このことから、本願発明の
ごとく標準電気量を直線におきかえても何ら問題
がないことがわかる。
めた標準電気量Vsを自動的にトレースさせるよ
うに制御した溶接電流で溶接した結果を示す図で
ある。第9図は、被溶接材として厚さ1.2mmの冷
延鋼板と厚さ3.2mmの熱延鋼板を、直径16mmのド
ーム型電極(曲率半径20mm)を用いて連続打点溶
接した場合の電極間電圧を示す図であつて、Vt
は同種被溶接材を5回溶接した際の電極間電圧
Vt1〜Vt5の平均値であり、Vsは平均電極間電圧
Vtにおけるaおよびcの2点を直線で結んで設
定した標準電気量(電極間電圧)である。図から
明らかなように、この標準電気量Vsを用いて溶
接した際の電極間電圧Vt′は、標準電気量Vsに良
好に追随している。なお、通電初期は、被溶接材
間の馴染み具合、表面状況もしくは溶接電極と被
溶接材間の抵抗値のばらつき等が大であるため、
第9図の実施例においては通電後3サイクル分は
カツトオフしている。第9図に示した標準電気量
Vsを用いて4245回(打点数)スポツト溶接した
際の溶接品質の判定基準となるナゲツト径を測定
してブロツトしたものを第10図に示すが、全て
のナゲツトが最小ナゲツト径として定めた5.5mm
の限界値を越ており、このことから、本願発明の
ごとく標準電気量を直線におきかえても何ら問題
がないことがわかる。
上記の説明においては、被溶接材を実際に溶接
した際の電極間電圧のみを標準電気量としてマイ
クロコンピユータ6に記憶させたが、この電極間
電圧に第5図ないし第7図に示す各熱制御のため
の電圧波形を付加するには、マイクロコンピユー
タ6に記憶された電極間電圧を、プリンタあるい
はデイスプレイ等の表示器11に一旦表示し、表
示された基本の電極間電圧b−a−c(第5〜7
図)に、所望の予熱工程(第5および6図)や後
熱工程(第7図)の波形を、キーボード回路7か
らインプツトして付加する。このインプツトする
値は、付加する工程の始点および終点(要すれば
中間点を含む)の値のみをインプツトし、両点間
の各半サイクル毎の値はマイクロコンピユータ6
のフアンクシヨンジエネレータ機能によつて発生
させてもよく、またキーボード回路7から各半サ
イクル毎にインプツトすることができる。
した際の電極間電圧のみを標準電気量としてマイ
クロコンピユータ6に記憶させたが、この電極間
電圧に第5図ないし第7図に示す各熱制御のため
の電圧波形を付加するには、マイクロコンピユー
タ6に記憶された電極間電圧を、プリンタあるい
はデイスプレイ等の表示器11に一旦表示し、表
示された基本の電極間電圧b−a−c(第5〜7
図)に、所望の予熱工程(第5および6図)や後
熱工程(第7図)の波形を、キーボード回路7か
らインプツトして付加する。このインプツトする
値は、付加する工程の始点および終点(要すれば
中間点を含む)の値のみをインプツトし、両点間
の各半サイクル毎の値はマイクロコンピユータ6
のフアンクシヨンジエネレータ機能によつて発生
させてもよく、またキーボード回路7から各半サ
イクル毎にインプツトすることができる。
以上説明したように本発明の抵抗溶接装置の溶
接電流制御方法は、複数回溶接した際の電気量の
それぞれについて通電初期部、ピーク部および通
電終期部の3点のうち少なくともピーク部および
通電終期部の2点の電気量の平均値を求めて、こ
れらの点を直線で結んで得た線上から半サイクル
毎に求めた電気量を標準電気量として記憶させ、
この標準電気量を自動的にトレースさせるように
溶接電流を制御するので、溶接装置、被溶接材並
びに溶接条件等の変動に左右されることなく常に
最適のナゲツトを得ることができ、過大電流によ
る電極の損傷や電流不足による溶接強度不足等が
なくなる点において、溶接品質に対する信頼性を
大幅に向上させることができる。
接電流制御方法は、複数回溶接した際の電気量の
それぞれについて通電初期部、ピーク部および通
電終期部の3点のうち少なくともピーク部および
通電終期部の2点の電気量の平均値を求めて、こ
れらの点を直線で結んで得た線上から半サイクル
毎に求めた電気量を標準電気量として記憶させ、
この標準電気量を自動的にトレースさせるように
溶接電流を制御するので、溶接装置、被溶接材並
びに溶接条件等の変動に左右されることなく常に
最適のナゲツトを得ることができ、過大電流によ
る電極の損傷や電流不足による溶接強度不足等が
なくなる点において、溶接品質に対する信頼性を
大幅に向上させることができる。
また、被溶接材を溶接した際の電気量を検出し
て、通電初期部、ピーク部および通電終期部のう
ち少なくとも2点を抽出して直線で結んだものを
標準電気量として記憶させるために、簡単な操作
でかつ短時間に標準電気量を設定することがで
き、多種少量生産においても実際の溶接にかかる
までの準備が非常に簡単となる。
て、通電初期部、ピーク部および通電終期部のう
ち少なくとも2点を抽出して直線で結んだものを
標準電気量として記憶させるために、簡単な操作
でかつ短時間に標準電気量を設定することがで
き、多種少量生産においても実際の溶接にかかる
までの準備が非常に簡単となる。
さらに、標準電気量を直線構成としたので、予
熱や後熱の各種熱入力の付加も容易である等、そ
の効果は大である。
熱や後熱の各種熱入力の付加も容易である等、そ
の効果は大である。
第1図ないし第3図は抵抗スポツト溶接時の電
極間電圧、電極間抵抗および溶接電流の時間的推
移をそれぞれ示した図、第4図は本発明になる溶
接電流制御方法を説明するための電極間電圧を例
にとつた標準電気量(波形)を示す図、第5図な
いし第7図は本発明になる溶接電流制御方法に用
いられる各種熱入力に応じた標準電気量を示す
図、第8図は本発明になる溶接電流制御方法を実
施するための装置のブロツク図、第9図は従来の
溶接電流制御方法に用いられる標準電気量と本発
明における標準電気量との対比ならびに後者の追
従特性を示す図、第10図は、本発明になる溶接
電流制御方法を実施した際のナゲツト径の推移を
示した図である。 1……溶接トランス、2,2′……溶接電極、
3,3′……リード線、4………電極間電圧検出
回路、5……A/D変換器、6……マイクロコン
ピユータ、7……キーボード、8……起動回路、
9……I/O回路、10……サイリスタ回路、1
1……表示器。
極間電圧、電極間抵抗および溶接電流の時間的推
移をそれぞれ示した図、第4図は本発明になる溶
接電流制御方法を説明するための電極間電圧を例
にとつた標準電気量(波形)を示す図、第5図な
いし第7図は本発明になる溶接電流制御方法に用
いられる各種熱入力に応じた標準電気量を示す
図、第8図は本発明になる溶接電流制御方法を実
施するための装置のブロツク図、第9図は従来の
溶接電流制御方法に用いられる標準電気量と本発
明における標準電気量との対比ならびに後者の追
従特性を示す図、第10図は、本発明になる溶接
電流制御方法を実施した際のナゲツト径の推移を
示した図である。 1……溶接トランス、2,2′……溶接電極、
3,3′……リード線、4………電極間電圧検出
回路、5……A/D変換器、6……マイクロコン
ピユータ、7……キーボード、8……起動回路、
9……I/O回路、10……サイリスタ回路、1
1……表示器。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 被溶接材を複数回溶接した際の少なくとも両
溶接電極から得られる電気量の平均値を半サイク
ル毎に求めて標準電気量として記憶させ、その後
の溶接時に得られる電気量と比較して得た両電気
量の差によつて前記記憶された標準電気量を自動
的にトレースさせるように制御された溶接電流を
用いて抵抗溶接を行う方法において、前記複数回
溶接した際の特定の電気量のそれぞれについて通
電初期部、ピーク部および通電終期部の3点のう
ち少なくともピーク部および通電終期部の2点の
電気量の平均値を求めて、これらの点を直線で結
んだ線上から半サイクル毎に求めた電気量を標準
電気量として記憶させ、この標準電気量を自動的
にトレースさせるように溶接電流を制御すること
を特徴とする抵抗溶接装置の溶接電流制御方法。 2 前記直線で結んだ線上から半サイクル毎に求
めた電気量からなる標準電気量は、当該標準電気
量を構成する各線分の勾配を変更することによつ
て可変とすることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の抵抗溶接装置の溶接電流制御方法。 3 被溶接材を複数回溶接した際の少なくとも両
溶接電極から得られる電気量の平均値を半サイク
ル毎に求めて標準電気量として記憶させ、その後
の溶接時に得られる電気量と比較して得た両電気
量の差によつて前記記憶された標準電気量を自動
的にトレースさせるように制御された溶接電流を
用いて抵抗溶接を行う方法において、前記複数回
溶接した際の特定の電気量のそれぞれについて通
電初期部、ピーク部および通電終期部の3点のう
ち少なくともピーク部および通電終期部の2点の
電気量の平均値を求めて得た点およびこれらの点
と予熱または後熱用に任意に設定した点を直線で
結んだ線上から半サイクル毎に求めた電気量を標
準電気量として記憶させ、この標準電気量を自動
的にトレースさせるように溶接電流を制御するこ
とを特徴とする抵抗溶接装置の溶接電流制御方
法。 4 前記直線で結んだ線上から半サイクル毎に求
めた電気量からなる標準電気量は、当該標準電気
量を構成する各線分の勾配を変更することによつ
て可変とすることを特徴とする特許請求の範囲第
3項記載の抵抗溶接装置の溶接電流制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26863086A JPS63123578A (ja) | 1986-11-13 | 1986-11-13 | 抵抗溶接装置の溶接電流制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26863086A JPS63123578A (ja) | 1986-11-13 | 1986-11-13 | 抵抗溶接装置の溶接電流制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63123578A JPS63123578A (ja) | 1988-05-27 |
| JPH0337839B2 true JPH0337839B2 (ja) | 1991-06-06 |
Family
ID=17461215
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26863086A Granted JPS63123578A (ja) | 1986-11-13 | 1986-11-13 | 抵抗溶接装置の溶接電流制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63123578A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3540125B2 (ja) | 1997-06-12 | 2004-07-07 | 矢崎総業株式会社 | 抵抗溶接の品質検査方法 |
| JP4642221B2 (ja) * | 2000-12-19 | 2011-03-02 | 中央精機株式会社 | アプセットバット溶接における初期突合せ状態の良否判定装置及び判定方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58181488A (ja) * | 1982-04-16 | 1983-10-24 | Sanyo Kiko Kk | 抵抗溶接電流制御方法 |
| JPS619982A (ja) * | 1984-06-26 | 1986-01-17 | Dengensha Mfg Co Ltd | 抵抗溶接方法 |
-
1986
- 1986-11-13 JP JP26863086A patent/JPS63123578A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63123578A (ja) | 1988-05-27 |
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