JPH0337171A - 複合セラミックスの製造方法 - Google Patents

複合セラミックスの製造方法

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JPH0337171A
JPH0337171A JP1168373A JP16837389A JPH0337171A JP H0337171 A JPH0337171 A JP H0337171A JP 1168373 A JP1168373 A JP 1168373A JP 16837389 A JP16837389 A JP 16837389A JP H0337171 A JPH0337171 A JP H0337171A
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matrix
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filler
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Tooru Nonami
亨 野浪
Nobuo Yasui
安井 信夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、新規なウィスカー強化セラミックス等の複合
セラミックスの製造方法に関するものである。
〈従来の技術〉 ヒドロキシアパタイトや、フッ化アパタイトや、リン酸
三カルシウムなどのリン酸カルシウム系材料が、毒性が
なく、その焼結体は生体内において骨と結合しやすく、
生体活性が高い点から、人工骨や人工歯根のような生体
硬組織代替材料として利用されている。
しかし、このリン酸カルシウム系焼結体は、機械的強度
や靭性を欠くため、欠損部に適合した形状に成形し、生
体内に嵌植し、埋込む場合に欠けたり、折れたりして実
用上必ずしも満足しつるものとはいえない。
そこで、リン酸カルシウム系材料では、例えば、特公昭
58−39533号公報に示されるように、芯材を用い
、この芯材上に被覆して用いられている。
しかし、リン酸カルシウム系被覆の結合は強固ではなく
、例えば特開昭63−161971号公報では、芯材に
セラミックスファイバーの一端を埋入し、他端を被覆中
に突出して、被覆の接合を強固なものとしている。
しかし、リン酸カルシウム系被覆自体の強度および靭性
は、依然として不十分である。
そこで、特公昭57−40803号公報には、アパタイ
トに、粒状の5iO2 Aβ203等の1種以上を脛和したものが提案されてい
る。 また特開昭62−96360号公報、同62−9
6359号公報には、リン酸三カルシウムに、粒状の非
晶質石英を混合したものが、同62−292254号公
報にはリン酸カルシウム系材料に、粒状のセラミックス
物質を混和したものが、提案されている。
これらのフィラー含有セラミックスでは曲げ強度が向上
する。 ただし、靭性の点では不十分である。
そこで、特開昭59−57971号公報には例えばアパ
タイトを繊維状または針状とし、さらに鉱物系繊維材料
で強化したものが提案されている。
ただし、このものは、繊維状または針状のアパタイトを
得ることが非常に困難であり、これと親和性のある鉱物
系繊維材料を別に準備しなければならない。 またアパ
タイトを鉱物系繊維材料と密接して加圧下に800℃未
満の低温度で水分の逃失を実質的に防止する条件下で焼
成するという煩雑な操作を要し、しかも低温焼成である
ため相対密度が低いという点で実用上解決しなければな
らない問題点がある。
また、特開昭62−162676号公報には、ムライト
のウィスカーをアパタイトの焼成時に同時に析出させて
複合強化したものも提案されている。
ただし、このものでは、アパタイトのグレインサイズや
、ウィスカーの析出量やそのサイズについての配慮がな
されていない。 より具体的には、この公報では、リン
酸カルシウム系の粉末と、ムライト原料であるシリカ粉
末とアルミナ粉末とを混合し、1300〜1350℃で
焼成しているが、このような温度では、焼結体断面内の
ウィスカーの析出量が0.1面積%未満しか生成せず、
靭性が低く、埋入時に割れや欠けの問題が生じる。
さらに、特開昭63−151652号公報には、リン酸
カルシウム系マトリックス物質に40〜85重量%のS
iCウィスカーを混合して焼結した生体用インブラント
材料が記載されている。
このものは生体親和性の点では若干不十分であるが、高
い機械的強度や靭性が見られる。
一方、本発明者らは、より一層高い生体親和性と生体活
性をもち、高い機械的強度と靭性とを示すウィスカー強
化セラミックスとして、リン酸カルシウム系マトリック
スにディオブサイドあるいはアノーサイトのウィスカー
を焼成時に生成させたり、これらウィスカーを予め混合
してリン酸カルシウム系マトリックスを焼成する旨を提
案している(特願昭63−164959号、同63−1
64960号、同63−268102号、特願平L−5
388号、同L−34967号等) しかし、これらは焼結によって得られるため、複雑な加
工を行うときには研削加工を行わなければならず、その
際加工性が悪いという欠点がある。
また、これら材料を別の基材上に接合することも難しい
という欠点がある。
なお、ウィスカー強化セラミックス等、無機質フィラー
を含有する複合セラミックスについては、種々のマトリ
ックスおよびフィラー材料について従来多くの提案があ
る。
ただし、これらの難加工性については同様である。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の主たる目的は、無機質フィラーを含有する複合
セラミックスを製造するに際し、その成形加工性をきわ
めて高いものとすることにある。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは、このような目的を達成するために、セラ
ミックスの超塑性現象に着目した。
セラミックスの成形は、焼結によるが、金属加工と同様
に鍛造、押し出し、圧延などの塑性加工も試みられてい
る。 しかし、セラミックスの塑性加工には融点の60
%程度以上の高温が必要であり、材料によっては200
0 ’Cにも達する。
ところが、超塑性を示すセラミックスは、Journa
l of the JSTP’vo1.29 no、3
26(1988−3)。
セラミックス24 (1989)No、 2、鉄と鋼第
75巻(1989)第3号等に記載されているように、
焼結温度あるいは鍛造温度よりもはるかに低い温度、例
えば500℃程度低い温度において、低応力で10倍に
も及ぶ巨大な延性を示す。
従来、超塑性を示すセラミックスとして知られている代
表的な材料は、Y −T Z P (Yttria−s
tabilized Tetragonal Zr0a
 Po1ycrystals)、ZrO2−Aj22 
os系であり、その塑性変形を利用して、押し出し加工
、薄板成形などが試みられている。 また、超塑性によ
り同材質同士を拡散接合する提案もなされている。
しかしながら、無機質ウィスカー等のフィラーを含有す
る複合セラミックスにおいては、超塑性に関する検討は
行われていない。
本発明者らは、リン酸カルシウム系セラミックスをマト
リックスとする場合、超型性現像の発現する条件を検討
したところ、マトリックスおよびフィラーが所定のサイ
ズおよび量のときに超塑性を示すことを見出した。
そして、このような超塑性は、種々のマトリックスおよ
びフィラー材料において同様に発現することを見出し、
本発明をなすに至った。
本発明は下記の(1)〜(6)の構成をもつものである
(1)セラミックスマトリックスに無機質フィラーを分
散した複合焼結体を得、これに超塑性加工を施すことを
特徴とする複合セラミックスの製造方法。
(2)前記無機質フィラーが無機質ウィスカーである上
記(1〉に記載の複合セラミックスの製造方法。
(3)前記複合焼結体中の前記セラミッスクマトリック
スの結晶粒径が0.05〜30−1前記前機質フィラー
の長径が0.05〜30−1前記前機質フィラーのアス
ペクト比が1〜100、前記セラミックスマトリックス
の粒径と前記無機質フィラーの長径との比が10〜0.
1であり、前記複合焼結体断面内の前記無機質フィラー
の量が0.5〜95面積%である上記(1)または(2
)に記載の複合セラミックスの製造方法。
(4)前記セラミックスマトリックスが、リン酸カルシ
ウム系結晶である上記(1)ないしく3)のいずれかに
記載の複合セラミックスの製造方法。
(5)前記無機質フィラーが、酸化ケイ素、酸化カルシ
ウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび酸化
ジルコニウムの1種以上を含む酸化物、炭化ケイ素およ
び炭化ホウ素の1種以上を含む炭化物、窒化ケイ素、カ
ーボンまたは金属である上記(1)ないしく4)のいず
れかに記載の複合セラミックスの製造方法。
(6)前記超塑性加工が、600℃以上で、しかも前記
無機質フィラーおよびセラミックスマトリックスの焼結
温度よりも50℃低い温度までの温度にて、真ひずみO
,1〜1.5の変形量にて行われる上記(1)ないしく
5)のいずれかに記載の複合セラミックスの製造方法。
〈発明の具体的構成〉 本発明におけるセラミックスマトリックスを構成する材
料としては、公知の種々の結晶質セラミックス材料が可
能である。
そのうち代表的なものをあげれば、例えば、アルミナ、
ジルコニア系化合物、アルミナ・ジルコニア複合体、リ
ン酸カルシウム系化合物等である。
ただ、生体活性が高く、生体インブラント用材料として
好適なものは、リン酸カルシウム系化合物である。
本発明で用いるリン酸カルシウム系化合物としては、例
えばリン酸三カルシウムCa 3(PO4)z  Ca
t。(P O4)6X 2  [Xは、OH、ハロゲン
、CO1等]のヒドロキシアパタイト、フッ化アパタイ
ト、塩化アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト系
などが挙げられ、このものは単独で用いてもよいし、ま
た2種以上の混合物として用いてもよい。
これらの中で、アパタイト系、特にヒドロキシアパタイ
ト、フッ化アパタイトが好ましく、これらアパタイトと
しては、乾式法または湿式法による合成アパタイトでも
よいし、各種を推動物の骨、歯から回収された生体アパ
タイトでもよい。 例えば、乾式法としては、900〜
1300℃の高温下の水蒸気気流中でリン酸カルシウム
と過剰のCaOを反応させる方法等が挙げられる。
本発明で用いるリン酸カルシウム系化合物は、カルシウ
ム対リンの原子比(Ca / P )が1.6以上、特
に1.65以上、1.75以下の範囲のアパタイト、特
にヒドロキシアパタイト、フッ化アパタイトであること
が特に好ましい。
このうち、ヒドロキシアパタイトは、特に生体活性が高
い。
また、フッ化アパタイトは、焼成時にβ−リン酸三カル
シウムやα−リン酸三カルシウムへの転移をおこすこと
がなく、安定で、収縮や膨張による歪発生がなく、強度
、靭性にすぐれる。 また耐食性、耐酸性にもすぐれる
上記Ca / Pの範囲が1.6未膚の場合には、フィ
ラー特にウィスカーないしその析出用成分、あるいは複
合強化用添加成分(SiO2、A Q * Os  C
a O、M g O等)の一部がアパタイトに一部固溶
してしまい、フィラー用成分の組成が変わるおそれがあ
る。 この結果ウィスカー等のフィラーが十分析出しな
くなったり、ヒドロキシアパタイトの場合には、アパタ
イトにウィスカー成分等が固溶し、リン酸三カルシウム
が一部生じ、ひずみの発生・強度劣化や生体親和性の劣
化が生じることがある。
なお、ヒドロキシアパタイトは、細孔を有し、細孔径5
〜200tJ、気孔率20〜50%の範囲のものであっ
てもよい。
また、リン酸三カルシウムとしては、α−リン酸三カル
シウムが好ましいが、β−リン酸三カルシウムでも差し
支えない。 また、例えば多孔質ヒドロキシアパタイト
とリン酸三カルシウムとの混合物であってもよい。
これらリン酸カルシウム系化合物等のマトリックスを形
成する物質は、一般に0.1〜i ooo−の粉末また
は0.l〜31程度の顆粒状で用いられる。 また、B
ET値は0.01〜300 m”/g程度とする。
本発明の前記リン酸カルシウム系材料を焼成して得られ
たリン酸カルシウム系結晶等のセラミックスマトリック
スは、0.05〜30−1特に0.05〜lOμm、好
ましくは0.05〜10m、より好ましくは0.05〜
2−の粒径を有することが必要である。
粒径がこれよりも小さいものは製造上困難であり、また
これよりも大きすぎると強度が著しく低下する。 さら
には超塑性加工が困難となる。
次に無機質フィラーについては特に制限はないが、特に
ウィスカー状であることが好ましい。 これにより靭性
が向上する。
無機質フィラーとしては、酸化物フィラー特に酸化ケイ
素、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、酸化ジルコニウムの1種以上を含む酸化物、例え
ばアルミナ、ジルコニア、カルシウムシリケート系、ア
ルミニウムシリケート系、アルミニウムシリケートカル
シウム系、カルシウムシリケートマグネシウム系、カル
シウムアルミネート系、マグネシウムシリケート系など
、 窒化ケイ素フィラー 炭化物フィラー 例えば炭化ケイ素ウィスカー 炭化ホ
ウ素ウィスカーの1種以上を含むもの、 カーボンフィラー 金属フィラー、例えばチタン、チタン合金等が挙げられ
る。
特に好ましいものとしては、生体適合性ないし生体親和
性の点で、アルミナ、ジルコニア、アルミニウムシリケ
ートカルシウム系、例えばアノーサイトCa O2S 
i O2A 920 g  カルシウムシリケートマグ
ネシウム系、例えばディオプサイドCaO2S i O
z ・MgO,カルシウムシリケート、例えばウオラス
トナイト(Cab、S i 02)である。
これらのうちでは、酸化ケイ素(シリカ)酸化カルシウ
ム(カルシア) 酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化
マグネシウム(マグネシア)の1種以上を含む酸化物、
より好ましくはシリカ、カルシア、アルミナの2種以上
、あるいはこれに加えマグネシアを含むもの、特にシリ
カとカルシアとアルミナおよび/またはマグネシアを含
むものが生体活性および親和性の点で好ましく、アノー
サイトおよびディオプサイドが最適である。
なお、フィラーないしウィスカー材質は、上記の化学量
論組成から多少偏倚したものであってもよい。
この無機質のフィラーないしウィスカーは、複合セラミ
ックス中、通常0.5〜95重量μm、好ましくは5〜
70重量μm、さらに好ましくは10〜60重量μm、
さらには10〜50重量μm、最も好ましくは10〜4
0重量%の範囲で使用される。
これよりものフィラーの使用量が多くなると、超塑性加
工の加工性が低下し、マトリックス、例えばリン酸カル
シウムの望ましい性質、例えばアパタイトの人工骨材と
しての生体親和性などが低下し、あるいは損なわれる。
 またこれよりも少なくなると圧縮強度等の機械的強度
や靭性が劣化し、加工性や作業性が低下するのを免れな
い。
なお、予め形成したフィラーないしウィスカーを用いる
ときには、そのサイズは、後述の焼結体中のフィラーな
いしウィスカーサイズとほぼ同等のものとする。
また、フィラーないしウィスカー原料、すなわち焼成条
件下でフィラーないしウィスカーに変換し、フィラーな
いしウィスカーを形成しつるもの、例えばシリカ、酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナなどのほか、
焼成条件下でこれらの化合物に変換しつるもの例えば炭
酸塩、重炭酸塩、水酸化物なども用いられる。
これらの成分は、粉末状、か粒状の他、スラリー状、水
溶液状で用いてもよい。 この際、粉末状、か粒状では
、一般に、BET値0.01〜300m”/g程度とす
る。
これらのものの使用割合としては、所定のフィラー組成
に相当するものであればいずれでもよい。
例えば、マトリックス材料100重量部に対しSiO2
換算0.05〜800重量部のシリカ供給成分とCaO
換算0.05〜600重量部の酸化カルシウム供給成分
と共に、A I2x Os換算0.05〜600重量部
のアルミナ供給成分およびMgO換算0.05〜600
重量部のマグネシア供給成分の中から選ばれた少なくと
も1種を用いるのが好ましい。
これらの成分間の使用割合としては、好ましくは酸化カ
ルシウムを1モルとしたとき、シリカ0.5〜20モル
、アルミナ0.1〜20モル、マグネシア0.1〜20
モルの範囲になるように選択される。
この他、ZrO,換算20重量%以下のジルコニア供給
成分およびSrOまたはBaO換算20重量%以下の酸
化ストロンチウムまたは酸化バリウム供給成分の中の少
なくとも1種を併用してもよい。
例えばディオプサイドのフィラーないしウィスカーを生
成させる場合には、酸化カルシウムを1モルとしたとき
、酸化マグネシウム0.15〜14モル、より好ましく
は0.5〜5モル、特に0.8〜2.5モル、さらには
0.8〜1.2モル、シリカ0.5〜10モル、より好
ましくは2〜5モル、特に2〜3モル、さらには2〜2
.5モルの範囲になるように選択される。
また、アノーサイトのフィラーないしウィスカーを生成
させる場合には、酸化カルシウム1モルに対し、アルミ
ナ0.1〜20モル、特に0.2〜1.5モル、より好
ましくは0.8〜1.2モル、シリカ1〜10モル、よ
り好ましくは2〜5モル、特に2〜3モル、さらには2
〜2.5モルとすればよい。
これらの場合、それぞれ個別に加える代りに、フィラー
ないしウィスカー自体を構成する組成物、例えば組成式
Ca0・2 S i 02Mg0に相当するディオプサ
イド成分や組成式Cab’ 2SiOt  ”Al2x
 Oxに相当するアノーサイト成分などとして加えるこ
ともできる。 これらの成分も、リン酸カルシウム系化
合物等のマ・トリックス材料と同じように粉末状、か粒
状等で用いられる。 BET値は0、01〜300m”
/g程度である。
このような原料を用いて、複合型焼結体、例えばリン酸
カルシウム系結晶等のマトリックス材料5〜95重量%
とディオプサイドやアノーサイト等5〜95重量%とか
らなるもの等が得られるが、焼成に際し副生ずるマトリ
ックスやフィラーないしウィスカーも所期の効果を損な
わない限り許容される。 例えば上記例示の場合、副生
ずるα−リン酸三カルシウムや、他の酸化物、例えばデ
ィオプサイドの場合においてはフォルステライト、ウオ
ラストナイト、またアノーサイトの場合においては、他
にアケルマナイトやムライトなどを少量含有していても
よい。 これらは、通常マトリックス中に混在する。
なお、ウィスカーを生成させる場合、ウィスカー形成原
材料は、リン酸カルシウム系材料の焼結温度よりも50
〜400℃高い焼結温度を有することが好ましい。 そ
して、上記の各材料では、容易にこのような焼結温度と
することができる。
各材料の焼結温度は熱膨張収縮針で収縮率の上昇を観察
することによって容易に測定することができる。
この複合型焼結体においてマトリ・ツクスを形成するリ
ン酸カルシウム等のセラミックスは結晶として存在し、
フィラーないしウィスカーは、このマトリックス中に分
散状態で存在する。
このフィラーないしウィスカーは、長径0.05〜30
戸、好ましくは0.05〜15−1より好ましくは0.
05〜5−1さらに好ましくは0.05〜3−1最も好
ましくは0.05〜2μであることが好ましい。
また、アスペクト比(長径/短径)1〜100、特に1
.2〜100、好ましくは1.5〜100、より好まし
くは2〜20、さらに好ましくは3〜15であることが
好ましい。
長径がこれよりも小さいとフィラーないしウィスカーと
しての機能が不十分となり、またこれよりも大きいとひ
ずみを生じやすい。 また、アスペクト比が小さくなる
とフィラーとしての機能が小さくなり、また上記よりも
大きすぎるとひずみを生じやすい。
またマトリックス粒径とフィラー長径との比は、10−
0.1.好ましくは1.4〜0.2、より好ましくは1
.0−0.−2とする必要がある。
この比がこれよりも大きすぎるとフィラーとしての機能
が不十分となり、高強度化の作用をなさないし、またこ
れよりも小さすぎると焼結時等にひずみを生じやすく、
強度が低下する。
そして、フィラーないしウィスカーは、焼結体断面中に
0.5〜95面積μm、好ましくは5〜75面積μm、
より好ましくは10〜60面積μm、さらには10〜5
0面積μm、最も好ましくはlO〜40面積%含有され
ることが好ましい。 これよりもフィラー量が減少する
と、特に靭性が低下する。 また、ウィスカー量が多す
ぎると、生体親和性が低下し、超塑性が発現しにくくな
る。
なお、フィラーないしウィスカーの面積%は、電子顕微
鏡写真から求めればよい。
より具体的には試料断面を鏡面研磨し、これを例えば1
〜5%HCβ水溶液にてケミカルエツチングする。 あ
るいは、800℃以上、ウィスカー生成温度以下でサー
マルエツチングする。 次いで、これを走査型電子顕微
鏡にて観察し、その写真を方眼紙に写しとり、フィラー
ないしウィスカーの面積%を求める。 これを、例えば
5回くり返してフィラーないしウィスカー量とすればよ
い。
次に本発明の複合セラミックスを製造するための具体的
な実施態様を説明する。
まず、原料としてリン酸カルシウム系材料等のセラミッ
クス粉末を用い、これに所定量のフィラー材として、フ
ィラーないしウィスカー あるいはフィラーないしウィ
スカー原料すなわち焼成条件下でフィラーないしウィス
カーに変換し、フィラーないしウィスカーを形成しつる
もの、例えばシリカ、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、アルミナなどを粉末状で分散剤とともに加える。 
この場合、上記フィラー原料の代りに、焼成条件下でこ
のフィラー原料に変換しうるものを用いてもよいし、フ
ィラー構成組成物1例えばアノーサイトやディオプサイ
ド焼成物を用いてもよい。
また、分散剤はウィスカーやウィスカー原料をリン酸カ
ルシウム系化合物等のマトリックス中に均一に分散させ
るのに役立ち、このような分散剤としては、例えばカル
ボン酸塩型やスルホン酸塩型等のアニオン界面活性剤な
どが挙げられる。
このようにして調製された粉末状混合物を常法例えばプ
レス成形法、スリップキャスティング法などにより所望
の形状に成形し、乾燥後、焼成する。 なお、成形は1
〜i ooo。
kg/cm2程度にて行えばよい。
焼成条件は、通常の条件とすればよい。
この場合、特にアノーサイトのフィラーないしウィスカ
ーをリン酸カルシウム系に生成させるときには、焼成は
800−1500℃で行うことが好ましい。
また、ディオプサイドおよびリン酸カルシウム系の場合
には、900〜1500℃で焼成する。
さらに、予め作製したフィラーないしウィスカーを用い
てリン酸カルシウム系を焼成するときには800〜16
00℃程度で焼成すればよい。
焼成時間は、通常0.1〜15時間程度とする。
焼成は50〜5000 atm程度の圧力でホットプレ
スや熱間静水圧プレスを行ってもよい。
また焼成に先立って、仮焼を行ってもよい。
この焼成によりリン酸カルシウム系結晶等のセラミック
スマトリックスが生成するか、またはこのものとフィラ
ーないしウィスカーが同時に生成し、リン酸カルシウム
系結晶等のマトリックス中にフィラーないしウィスカー
が分散して含有された複合型焼結体からなり、マトリッ
クスやフィラーないしウィスカーについて所定の適正値
を有する材料が得られる。
このような場合、あらかじめ調製したフィラーないしウ
ィスカーを添加するのではなく、マトリックスの粒状結
晶リン酸カルシウム等と同時にフィラーないしウィスカ
ーを生成させるときには、焼結体中でのフィラーないし
ウィスカーとマトリックスとの結合を強固にすることが
でき、靭性、強度が向上する。
リン酸カルシウム系に、アルミナを含まないディオプサ
イドのフィラーないしウィスカー等を生成させるときに
は、900〜1500℃という広範な焼成温度下で形成
しつるため、アルミナに起因する水酸アパタイトのリン
酸三カルシウム化やβ−リン酸三カルシウムのα−リン
酸カルシウム化のおそれはない。
また、アノーサイトのフィラーないしウィスカーも13
00℃以下で生成させられるので、このようなおそれが
ない。
しかも、これらでは焼成温度を上記の広範な温度域中1
300℃以下とすることにより、温式法で得たヒドロキ
シアパタイトを用いても異常粒成長を伴うことなく、生
体活性や親和性が良好で、機械的強度、靭性に優れたも
のとなる。
フィラーないしウィスカーを生成させるときについてさ
らに詳述すれば、焼成により、上記のとおリフィラーな
いしウィスカー形成原材料の焼結温度を、リン酸カルシ
ウム系材料等のマトリックス材料のそれより50〜40
0℃高いものとしておくことが好ましい。
この際、リン酸カルシウム等が先に焼結しはじめるが、
その段階ではフィラーないしウィスカー成分が活性状態
になっていないため、フィラーないしウィスカー成分の
マトリックス中への拡散が起こりにくい。 そのため、
一般にこのような拡散によりそれぞれの組成が変わりや
すくなり、フィラーないしウィスカーが生成しなかった
り、ガラスが生じたりすることがあるが、上記のように
すればこのようなおそれがほとんどなくなる。 すなわ
ち、リン酸カルシウムがある程度焼結してから、次いで
適度の時期にフィラーないしウィスカーが析出し始める
ことになる。
このため、フィラーないしウィスカーがマトリックス成
分を包んで析出してしまうことがない。 また、フィラ
ーないしウィスカーが生成しても、マトリックスが焼結
生成せず十分な密度が得られないなどのトラブルがなく
、十分に実用的な密度が得られる。 また、マトリック
スが必要以上に早く焼結生成することがなく、早期のマ
トリックス形成のためにフィラーないしウィスカーが析
出できなかったり、析出しても大きく歪んでしまうおそ
れがほとんどない。
さらに、本発明においては、リン酸カルシウム系結晶等
のマトリックスのグレインと、無機質フィラーないしウ
ィスカーとの間の一部または全体に、両者に共通してい
るか、あるいは−方に含まれる元素を含有し、好ましく
はその元素が厚み方向に連続的または段階的に濃度勾配
を有する中間層を介在させる場合には、さらに好ましい
結果がえられる。
この中間層の厚さは、3μs以下、通常0.005〜3
−1好ましくは0.005〜1.5−1より好ましくは
o、oi〜1.0戸、最も好ましくは0.01〜0.2
−の範囲内で選ばれる。
また、中間層はガラス相であるか、あるいはガラス相を
含むものであることが好ましい。
このように中間層を形成するには、焼成温度から長時間
にわたって徐冷する、すなわち時間をかけてゆっくりと
冷却することが好ましい。
この際、冷却操作は通常0.2〜b 分、好ましくは0.5〜b した滑らかな冷却速度で行われることが好ましい。
フィラーないしウィスカーとグレイン間に中間層が設け
られることにより、フィラーないしウィスカーとグレイ
ンとの反応が直接生じなくなるために、フィラーないし
ウィスカーが変化して十分な強度が得られなくなること
がないばかつか、フィラーないしウィスカーとグレイン
との密着性が良好になり十分な強度が得られやすくなる
さらに、中間層があるために、フィラーないしウィスカ
ーとグレインとの界面のコントロールが容易になり、こ
れらの結果として緻密に強化されて曲げ強度や靭性等の
機械的強度を向上させることができる。
そして、中間層がガラス相を含むことにより、超塑性加
工の加工性が向上する。
さらに、フィラーがウィスカーの場合は、マトリックス
中にて配向度60%以上、好ましくは75%以上、より
好ましくは85%以上にウィスカーが配向したものとす
ることもできる。 配向度が60%以上となると、材料
の強度が向上する。
配向を行うには、まず、リン酸カルシウム系材料等とウ
ィスカーの混合物にバインダーを配合して、混練する。
 バインダーとしては、通常生体材料の製造に用いられ
ているものであればよく、例えばゴムや熱可塑性樹脂な
どが挙げられる。
バインダーの前記混合物に対する配合割合は通常セラミ
ックス材料の製造に用いられている範囲であればよく、
通常10〜50重量μm、好ましくは20〜45重量%
の範囲である。 バインダーの割合がこれよりも少なく
なると配向かしにくくなるし、またこれよりも多くなる
と焼成後置孔が多くなるため、生体親和性、ち密度が悪
くなるのを免れない。
次に、このようにして得た配合物や混練物を配向度を6
0%以上に調整することが必要である。 ″この調整は
圧延処理を繰り返すことにより行うことができる。 こ
の圧延処理により、針状結晶体であるウィスカーが異方
性化される。 この異方性化を十分なものとするには、
圧延処理を繰り返し、例えば3〜10回程度行うのが好
ましい。
圧延方法は、常用のカレンダーロール加工などのロール
圧延加工、プレス加工、押出加工などが用いられ、特に
ロール圧延加工が好ましい。 圧延時の成形圧は20〜
300kg/cm2、好ましくは50〜150 kg/
c−である、成形圧がこれよりも低くなると十分な強度
が得られないし、またこれより高くしてもより以上の効
果の向上は得られにくい。
このように圧延した板状材料は、そのまままたはさらに
熱間プレスなどの後加工後、上記と同様に焼成すること
によって焼結体を得ることができる。
このようにして作製された複合焼結体は、次に、本発明
に従い超塑性加工される。
超塑性加工の加工法としては、圧延、引抜き、押出し、
製管等であってよい。 この他、型押し、曲げ、せん断
、深絞り等のプレス加工であってもよい。
また、同種ないし異種材質との拡散ないし固相接合によ
る圧接も可能である。
加工温度は、600℃以上で、焼結温度より50℃低い
温度までの温度にて行うが、リン酸カルシウム系では、
一般に600−1200℃とすることが好ましい。
このときの圧縮ないし引張速度、加圧ないし引張力、変
形量は、加工方法によっても異なるが、通常、圧縮ない
し引張速度0.01〜50mm/min程度にて、加圧
ないし引張力1〜70MPaとし、変形量は真ひずみで
O11〜1.5程度となる。
プレス加工等の各種塑性加工は、公知の方法に従えばよ
い。
圧接を行なうには、積層物を型およびパンチを用いて圧
接したり、基材材料をパンチとして型中にてリン酸カル
シウム系セラミックスを押し出し、逆押し出し等によっ
て圧接したりすればよい。 あるいは、圧延、引張を、
押し出し等と複合して圧接を行なうこともできる。
これら超塑性加工は、必要に応じ何回かくり返すことも
できる。
このような超塑性加工により、複合焼結体は成形加工な
いし接合される。 接合の場合、接゛合強度は、接合す
る材料の材質によっても異なるが、200〜l 000
MPa程度が得られる。
得られた複合セラミックスのグレインおよびフィラーの
サイズは、超塑性加工により変化することもある。 た
だし、グレインおよびフィラーは、粒界に沿ってすべり
、またグレインやフィラーないしウィスカーの変形をと
もない、グレインやフィラーないしウィスカーの配向が
観察されることがある。
なお、加工後のマトリックスやフィラーのひずみは、1
〜2.5程度である。
すなわち、マトリックスのグレインやフィラーのサイズ
は、前記複合焼結体のそれから1〜2.5程度異方化す
ることになる。
なお、接合に用いる異種材料の材質に特に制限はなく、
本発明が適用される対象に応じて、各種セラミックス、
各種金属、各種ガラス、これらの複合体、その他各種材
質等から選択することができる。
すなわち、接合する材料は、圧接に際して塑性変形を示
すものであっても示さないものであってもよい。 また
、超塑性変形を示すものであってもよい。 超塑性変形
を示すものでは、3種以上の接合も可能である。
この場合、接合する材料は通常、例えば機械的強度が高
く、基材として機能するものであることが好ましい。
このような本発明の複合セラミックスは、各種材料に用
いることができる。 例えばリン酸カルシウム系マトリ
ックスを用いる場合には、少なくとも一部が生体内に留
置されて用いられるもの、例えば、人工歯根、歯冠等の
歯科材料、人工骨、人工頭蓋骨、人工耳小骨1人工顎骨
、骨置換材料、人工関節、人工鼻軟骨、ビス等の骨折固
定用材料、人工弁、人工血管などに好ましく適用でき、
また、透析用シャント等の経皮埋入機器、ペースメーカ
ー等の生体内埋め込み機器、その他、生体内留置機器等
の医療機器にも好ましく適用することができる。
〈実施例〉 次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 第1表に示す組成のヒドロキシアパタイトとウィスカー
原料を分散剤[商品名:サン ノプコ リミテッド(S
AN N0PCOLim1ted)製SNデイスパーサ
ント5045HAPとウィスカーの合計量に対し0.0
5重量%]とともにボールミルで1時間混合し、スラリ
ーを定性ろ紙によりろ過し、120℃で5時間乾燥し、
金型(40X50mm)で50gを成形圧300kg/
Cm2で成形した。
このようにして得た成形体を第1表に示す温度で2時間
焼成して、生体材料を得た。
なお、各表中の添加量はヒドロキシアバタイ) (HA
P)とウィスカーの合計量に対するウィスカー原料の添
加量比である。
なお、前記ヒドロキシアパタイトはカルシウムとリンの
原子比(Ca/P)が1.67のものを用いた。
また、用いたウィスカー原料は下記の通りである。
アノーサイトA : Ca0−AjzOs−2SiOz
焼成体アノーサイトB : SiO□ 61重量%Aj
10.17重量% CaO22重量% アノーサイトC: Si0□ 50重量%A1.0.3
0重量% CaO2G重量% ディオプサイドA : CaO−MgO・2SiOz焼
成体ディオプサイドB : SiO□ 61重量%Mg
0  12重量% CaO27重量% ディオプサイドC: 5iOz  55重量%Mg0 
 19重量% Ca0  26重量% さらに、第1表には各原料のBET値が示される。 こ
の場合アノーサイトB、CおよびディオプサイドB、C
のBET値は混合原料のBET値である。
このようにして得た生体材料は第2表に示すウィスカー
含有量、マトリックス粒径、ウィスカー長径、アスペク
ト比およびマトリクス粒径/ウィスカー長径を有する。
これらの生体材料の相対密度、曲げ強度および靭性(K
+C)を測定した結果を第2表に示す。
焼結体の相対密度(気孔率) 曲げ強度および靭性の測
定方法は以下のとおりである。
(1)相対密度(気孔率) 試料の焼結密度をアルキメデス法により測定し、また焼
結体を粉砕して得た粉体(5m”/g)の真密度を測定
した。
(2)曲げ強度 試料を3X4X40mmに切り鏡面研磨し、3点曲げ試
験、スパン距離36mmクロスヘツドスピード0 、 
5 mm/minにより測定した(n=10)。
(3)破壊靭性値(K、C)はASTME399−83
に基づき測定した。
本発明のサンプルNo、  1〜10の試料の走査型電
子顕微鏡写真を観察したところ、これらの焼結体は、ヒ
ドロキシアパタイトの粒状結晶中にアノーサイトあるい
はディオプサイドウィスカーを分散状態で含む組織構造
を有していることが確認された。
さらに、サンプルNo、 2とNo、 3のX線回折図
を第1図および第2図に示す。 これからヒドロキシア
パタイト中にアノーサイトあるいはディオプサイドのウ
ィスカーが生成されたことがあきらかである。
さらに、サンプルNo、  1〜10につき生体活性を
調べた。
すなわち、各サンプルを擬似体液に浸漬し、所定時間経
過後にSEM観察および化学分析を行い、表面にHAP
層が析出するかどうかを調べた。
この結果、ディオプサイドウィスカーでは3日後、アノ
ーサイトウィスカーでは10日後にHAP層が表面に析
出し、高い生体活性を示した。
一般に骨とインブラントが結合するためには、生体内で
インブラント表面に、自然骨類似のH,AP層が生成す
ることが必要であるとされている。 この点から、本発
明の複合焼結体はきわめて良好な生体活性を示すもので
ある。
次に、これら各複合焼結体の薄板を、歯根基材により金
型中に押し出し、成形した。
薄板は25mmX 20mmX 4mmとし、歯根基材
には、直径2mm、高さ18+nmのチタン製円柱を用
いた。
成形時の保持温度は1000℃、焼結体の圧縮速度は1
 、0 m1Il/win、加圧力は60 MPaとし
、変形量は真ひずみで0.5の条件とした。
このような成形により、歯根基材表面にヒドロキシアパ
タイト製の被覆層が厚さ2IIImに形成された。 ま
た、被覆層表面下部には、金型の形状に従い、0.7H
の高さのネジ部が形成された。 歯根基材と被覆層との
接合強度は、350 MPaであった。
なお、成形後、マトリックスのグレインおよびウィスカ
ーの変形と配向が認められた。
マトリックスのひずみは長径/短径1.25であった。
これらの結果から、本発明の効果があきらかである。
実施例2 第3表に示す組成のヒドロキシアパタイト粉末(7m”
/g)とアルミナウィスカー(長径2μm、アスペクト
比10)を分散剤(前記SNデイスパーサント5045
HAPとウィスカーの合計量に対し0.05重量%)と
ともにボールミルで1時間混合し、スラリーを定性ろ紙
によりろ過し、120℃で5時間乾燥し、金型ブレス(
40X50+nm)で成形圧200 kg/cm2で成
形した。 得られた成形体を1350℃で2時間焼成し
て、焼結体を得た。
このようにして得た焼結体の曲げ強度およびKrCを測
定した結果を第3表に示す。
さらに、下記のウィスカーを用いて、 ルNo、12と同様にして焼結体を得た。
ウィスカーA 材質       1炭化ケイ素 長径      、5μ アスペクト比   10 ウィスカーB 材質       炭化ホウ素 長径       4− アスペクト比   15 ウィスカーC 材質       カーボン 長径       2μ アスペクト比   8 ウィスカーD 材質       ジルコニア 長径       3− アスペクト比   20 サンプ ウィスカーE 材質 (CaO−3iO2)カルシウムシ リ ゲート 長径 3μ アスペクト比 ウ イスカード 材質 アルミニウム シ リケー ト 長径 2μ アスペクト比 ウィスカーG 材質 カルシウムアルミネート 長径 2戸 アスペクト比 ウ イスカー ■ 材質 マグネシウムシリケート 長径 2戸 アスペクト比 ウ イスカー、J 材質 窒化ケイ素 長径 4戸 アスペクト比 ウィスカーに 材質     チタンウィスカー 長径       5戸 アスペクト比   20 これらの焼結体は、サンプルNo、12と同等のもので
あった。
これら各サンプルを、基材との接合を行わない他は、実
施例1と同様の条件にて超塑性加工した。
すなわち、金型内に薄板サンプルを収納し、実施例1と
同一の条件にて、高さ20mm、直径6mm、下部に高
さ0.5mn+のネジ部を有する円柱状に成形した。
なお、マトリックスのひずみは1.25程度であった。
次に、成熟家兎下顎貴下像に上記円柱に一致する人工的
骨欠損を形成し、上記成形体を嵌植した。
手術後層殺し、比脱灰研磨採本を作成し、インブラント
体と新生骨の界面のSEM像を観察した。
この結果、実施例1のディオプサイドを用いたものでは
2週経過後に、またアノーサイトを用いたものでは3週
経過後に骨とHAPとが直接結合していることが確認さ
れた。
また、実施例2のアルミナおよびウィスカーE〜■では
、うすい軟組織を介して骨とHAPとが結合した。
実施例3 フルオロリン酸カルシウム粉末CBET値20 m’/
g)に、該粉末を基準としてCaO粉末5重量μm、A
βZOS粉末7重量%およびSiO2か粒12重量%を
加え、十分混合したのち、この混合物100gに水30
0gを加え、ジルコニアメディア1 kgと共に振動ミ
ルに入れ、60分間混合、粉砕したのち、ろ過し、固形
物を110℃で60分間乾燥した。
次いで、110メツシユのふるいを通したものを金型(
40X50xlOmm)に詰め、成形圧300 kg/
、cm”でプレス成形し、得られた成形体を二分してそ
れぞれ1200℃と1300℃で2時間焼成した。
このようにして得た二種のアノーサイトウィスカー複合
焼結体から、試料(3X4X36mm)を作成し、その
曲げ強度(MPa)を測定した。
その結果、曲げ強度は1200℃焼成のものが130M
aP(相対密度95.0%)1300℃焼成のものが2
20MPa (相対密度99.7%)であった。
フルオロリン酸カルシウムに変えて水酸アパタイトを用
いた他は上記と同様にして得た試料の曲げ強度(MPa
)を測定した。 その結果、曲げ強度は1200℃焼戊
の焼成が100MPa(相対密度96.0%)  13
00℃焼成のものが150MPa(相対密度99.5%
)であった。
フルオロリン酸カルシウム粉末に、この粉末を基準とし
てCaO粉末4重量μm、MgO粉末4重量%およびS
in、か粒12重量%を加えたのち、実施例2と同様に
して焼結体を得た。
得られた2種のディオブサイドーウオラスナイト系ウィ
スカー複合焼結体から、試料(3X4X36mm)を作
成し、その曲げ強度(MPa)を測定した。
その結果、曲げ強度は1200℃焼成のものが140M
Pa(相対密度94.0%)1300℃焼成のものが2
00MPa(相対密度99.1%)であった。
フルオロリン酸カルシウムに代えて水酸アパタイトを用
いた他は上記と同様にして得た試料の曲げ強度(MPa
)を測定した。
その結果、曲げ強度は1200℃焼成のものが130M
Pa(相対密度94.0%)1300℃焼成のものが1
80MPa (相対密度99.0%)であった。
これらにつき、実施例2の超塑性加工を施したところ、
良好な成形体がえられた。
これらのマトリックスのひずみは1.25程度であった
実施例4 実施例1において、焼成後の冷却速度を表4のようにか
え、種々焼結体を作製した。
このものを走査型電子顕微鏡により観察したところ表5
に示される厚さの粒界ガラス相が観察された。
サンプルNo、34の分析電子顕微鏡分析を行った。 
Sj、PおよびCaのX線ピークから求めたSi、Ca
、Pの原子%のプロフィールを第3図に示す。 なお、
第3図の原子%では、O,Hを除外して計算している。
第3図から、粒界ガラス相には、Ca、P。
SLが含まれており、そのCa、P、Siの濃度が傾斜
構造を示していることがわかる。
このものも実施例2と同様にして、超塑性加工により、
良好な成形体がえられた。
マトリックスのひずみは1.25程度であった。
実施例5 焼結温度1150℃のリン酸カルシウム原料二対し、焼
結温度1250℃のディオプサイド1分を20重量%加
え、1300℃で2時間焼1して、ディオプサイドウィ
スカー混晶型焼結上を作製した。 得られた焼結体は、
焼結状態1好で、曲げ強度(M P a )  130
 kg/cm2およメ破壊靭性値(KIC)0.90を
有してぃ焼結温度については、各原材料を密度1.47
cm”で成形し、これを熱膨張収縮計DL−500(真
空理工(株)製)により2゜: /minの昇温速度で
加熱していって収縮率が55に達した時の加熱温度を測
定し、この温度を1結温度とした。
これらのものも、実施例1と同様にして、良ヱな成形体
かえられた。
マトリックスのひずみは1.2s程度であっ実施例6 水酸アパタイト粉体に炭化ケイ素ウィスカー(長径15
−、アスペクト比15)を40重量%添加し、この混合
物100重量部を熱可塑性樹脂であるゴム40重量部と
共にラボブラストミルで30分間混合した。 この混合
物をローラにより成形圧100 kg/am2で圧延成
形した。 このようにして得られた成形体は断面のSE
M写真から、炭化ケイ素ウィスカーが配向していること
が分かった。 この配向度は80%であった。 さらに
、この圧延した板状材料を成形圧200 kg/cm”
の熱間ブレスにより成形した後1300℃で焼成して、
配向度80μm、曲げ強度90MPaおよび靭性1.5 M P a 「1を有する焼結生体材料を得た。
なお、成形体および焼結体の配向度の測定には、粉末X
線回折を測定し、回折図形のピーク強度(1(00℃)
/I(nkI2))を%で示した。
このものも、実施例1と同様に、超塑性加工により、良
好な成形接合体かえられた。
実施例フ イツトリア部分安定化ジルコニア(Y−TZP)をマト
リックスとし、アルミナをウィスカーとし、実施例2、
サンプル12のサイズおよび量比にて複合焼結体を得た
ただし、焼成温度は1500°Cとした。
次いで、これを実施例1と同様にして超塑性加工した。
ただし、成形時の温度は1450℃、圧縮速度は0 、
05 mm/min、加圧力は50 MPa 、変形量
は真ひずみで0.5とした。
この結果、良好な成形体かえられた。
実施例8 イツトリア部分安定化ジルコニア(Y−TZP、平均粒
径0.3戸)40重量%と、ヒドロキシアパタイト(平
均粒径0,4−1Ca/PL、67)60重量%とを混
合し、実施例1と同様にして複合焼結体を得た。
焼成条件は、1400℃、2時間とした。
焼結体の平均グレインサイズは0.74であり、曲げ強
度は260 MPaであった。
次に、このものを金型により、5m+n直径、0.7m
mのネジ山高さをもつマイナス型のビスに超塑性成形し
た。
この際、成形温度1350℃、圧縮速度0 、05 m
m/min、加圧力50 MPaとし、変形量は真ひず
みで0.8とした。
なお、ビスの平均グレインサイズは長径/短径で1.2
程度であった。
また、曲げ強度は焼結体と同等であった。
そして、生体親和性も良好であった。
〈発明の効果〉 本発明によれば、セラミックスマトリックスとフィラー
とを含有する複合焼結体の成形をきわめて簡易かつ高い
量産性で実施することができる。
また、マトリックスとしてリン酸カルシウム系セラミッ
クスを用いれば、機械的強度、生体活性、生体親和性お
よび成形性が高い生体材料を、低コストにて提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の複合焼結体のX線回折
図である。 第3図は、本発明の複合焼結体の元素分布を示すグラフ
である。 出 代 願 理 同 人 ティーデイ−ケイ株式会社 人 弁理士  石 井 陽

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)セラミックスマトリックスに無機質フィラーを分
    散した複合焼結体を得、これに超塑性加工を施すことを
    特徴とする複合セラミックスの製造方法。
  2. (2)前記無機質フィラーが無機質ウィスカーである請
    求項1に記載の複合セラミックスの製造方法。
  3. (3)前記複合焼結体中の前記セラミッスクマトリック
    スの結晶粒径が0.05〜30μm、前記無機質フィラ
    ーの長径が0.05〜30μm、前記無機質フィラーの
    アスペクト比が1〜 100、前記セラミックスマトリックスの粒径と前記無
    機質フィラーの長径との比が10〜0.1であり、前記
    複合焼結体断面内の前記無機質フィラーの量が0.5〜
    95面積%である請求項1または2に記載の複合セラミ
    ックスの製造方法。
  4. (4)前記セラミックスマトリックスが、リン酸カルシ
    ウム系結晶である請求項1ないし3のいずれかに記載の
    複合セラミックスの製造方法。
  5. (5)前記無機質フィラーが、酸化ケイ素、酸化カルシ
    ウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび酸化
    ジルコニウムの1種以上を含む酸化物、炭化ケイ素およ
    び炭化ホウ素の1種以上を含む炭化物、窒化ケイ素、カ
    ーボンまたは金属である請求項1ないし4のいずれかに
    記載の複合セラミックスの製造方法。
  6. (6)前記超塑性加工が、600℃以上で、しかも前記
    無機質フィラーおよびセラミックスマトリックスの焼結
    温度よりも50℃低い温度までの温度にて、真ひずみ0
    .1〜1.5の変形量にて行われる請求項1ないし5の
    いずれかに記載の複合セラミックスの製造方法。
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