JPH0335870Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、メタンを主成分とするガス燃料の供
給配管にガスエンジンを接続し、自家発電機を前
記ガスエンジンに連動させ、前記供給配管にガス
燃料貯蔵用容器を、その容器へのガス燃料供給の
ためのコンプレツサーを有するガス充填路、及
び、開閉弁を有する非常用ガス供給路によつて接
続した自家発電設備のガス燃料貯蔵部に関する。

〔従来の技術〕

従来、中空状のガス燃料貯蔵用容器にコンプレ
ツサーでガス燃料を圧縮充填して、供給配管によ
るガス燃料供給が停止した非常時に、開閉弁を開
いて、容器内の圧縮されたガス燃料をガバナーで
調圧してガスエンジンに供給し、自家発電機のガ
スエンジンによる駆動を可能にしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、単にガス燃料を中空状の容器に圧縮充
填しているだけであるから、容器の内圧を低くす
ると、十分量のガス燃料を貯蔵するために大容量
の容器を必要とし、逆に、容器を小型にすると、
高圧ガス取締法規の適用対象となる高圧で容器に
ガス燃料を充填しなければならず、設置スペース
や設備経費面で問題を伴つたり、法的な資格があ
る管理者を必要として普及面での問題を伴つたり
する欠点があつた。

本考案の目的は、ガス燃料貯蔵用容器を、高圧
ガス取締放規の適用外となる低圧型にしながら、
十分に小型にする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、ガス燃料を吸着する活性
炭を、非常時に発電用ガスエンジンにガス燃料を
供給するためのガス燃料貯蔵用容器に内蔵させた
ことにあり、その作用効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、天然ガスを対象に活性炭がどの程度の
吸着能力があるかを実験で調べ、また、前述の従
来技術に対し貯蔵能力がどの程度優れているかを
調べたところ、第２図に示す結果を得た。尚、貯
蔵温度は35℃であり、終圧を １Kg／cm²・Ｇとした。

第２図から明らかなように、活性炭が天然ガ
ス、つまりメタンに対して優秀な吸着能力を有し
ており、また、従来の圧縮貯蔵方式の約3.8倍も
の大きな貯蔵能力が得られ、そして、高圧ガス取
締法規の適用外になるように、容器の内圧を35℃
で10Kg／cm²・Ｇ未満となるようにしても、非常時
の自家発電に必要なガス燃料貯蔵能力を十分に小
さい容器で得られることが判明した。

〔考案の効果〕

その結果、ガス燃料貯蔵用容器を、法規制を受
けない低圧型にしながら十分に小型にできるよう
になり、管理資格面からの制約が無くて普及面で
有利であり、しかも、容器の設置スペースを小さ
くかつ設備費を少なくできて、経済性において有
利な、優れた自家発電設備を提供できるようにな
つた。

〔実施例〕

次に、第１図により実施例を示す。

都市ガスとしての天然ガスの供給配管１にガス
エンジン２を接続して、天然ガスを燃料としてガ
スエンジン２を作動できるように構成し、非常用
などの自家発電機３をガスエンジン２に連動させ
てある。

活性炭４を充填状態で内蔵させたガス燃料貯蔵
用容器５を、並列配置したガス充填路６と非常用
ガス供給路７によつて供給配管１に逆止弁８の下
流側で接続し、容器５に天然ガスを加圧供給する
電動式コンプレツサー９と逆止弁１０をガス充填
路６に設け、開閉弁１１と減圧用ガバナー１２を
非常用ガス供給路７に設けてある。

つまり、予めコンプレツサー９で容器５内に天
然ガスを供給して、天然ガスを活性炭４に吸着さ
せた状態で、かつ、容器５の内圧が35℃で10Kg／
cm²・Ｇ未満となる状態で容器５内に貯蔵してお
き、停電時に供給配管１からの天然ガスをガスエ
ンジン２に供給して自家発電機３を駆動できるよ
うに、しかも、もし供給配管１による天然ガス供
給が停止しても、開閉弁１１を開いて、容器５内
の天然ガスを減圧用ガバナー１２で調圧してガス
エンジン２に供給し、自家発電を継続できるよう
に構成してある。

供給配管１に圧力センサー１３を設け、圧力セ
ンサー１３の検出圧が設定以下の時だけ開閉弁１
１を開く自動制御器１４を設けてある。

〔別実施例〕

次に別実施例を説明する。

ガス燃料の種類はメタンを主成分とするもので
あればよい。

自家発電機３は常時使用されるものでもよく、
用途は不問である。

ガス充填路６の逆止弁１０はコンプレツサー９
に備えられたものでもよく、また、人為式や自動
式の開閉弁に置換してもよい。

ガス充填路６を供給配管１に逆止弁８より上流
側で接続してもよく、また、逆止弁８は人為又は
自動式開閉弁に置換してもよい。

減圧用ガバナー１２はガスエンジン２に備えら
れたものでもよく、供給配管１のうち非常用ガス
供給路７の接続部より下流側に設けてもよい。

開閉弁１１は人為操作式でもよい。

活性炭４の充填率は、貯蔵能力向上のためには
大きい程良いが、適当に設定でき、また、活性炭
４の種類は不問である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す概念図、第２図
は実験結果を示すグラフである。 １……ガス燃料の供給配管、２……ガスエンジ
ン、３……自家発電機、４……活性炭、５……ガ
ス燃料貯蔵用容器、６……ガス充填路、７……非
常用ガス供給路、９……コンプレツサー、１１…
…開閉弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. メタンを主成分とするガス燃料の供給配管１に
   ガスエンジン２を接続し、自家発電機３を前記ガ
   スエンジン２に連動させ、前記供給配管１にガス
   燃料貯蔵用容器５を、その容器５へのガス燃料供
   給のためのコンプレツサー９を有するガス充填路
   ６、及び、開閉弁１１を有する非常用ガス供給路
   ７によつて接続した自家発電設備のガス燃料貯蔵
   部であつて、ガス燃料を吸着する活性炭４を前記
   ガス燃料貯蔵用容器５に内蔵させてある自家発電
   設備のガス燃料貯蔵部。