JPH0335462Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は缶容器に用いる空缶を製造するための
装置に関する。

（従来の技術） 従来缶容器に用いる空缶を製造するための装置
としては、ブランク切断装置と、缶胴成形装置
と、塗装装置と、乾燥装置と、缶胴加工装置と、
加工済み缶胴搬出装置とを順次連続して直列状態
に配置し、各装置で処理済みのブランクまたは缶
胴を次工程の装置へ連続して移送させる移送装置
を設けたものは知られている。

しかしこのような構成においては、各装置を連
続して直列状態に配置させるために装置全体が極
端に長くなるのをまぬがれず、従つて大きな配置
面積を必要とする問題がある。また空缶の製造中
に特に複雑でかつ適確な成形加工を必要とし、更
に厳重な品質管理を行うために品質検査項目が多
くかつ定期的にサンプリングを必要とする缶胴成
形装置と缶胴加工装置とはかけ離れた位置に配置
されているため少なくとも両装置の夫々に品質管
理者を配置しなければならない不都合があつた。

（解決しようとする問題点） 本考案はかかる従来の不都合を解消し、装置全
体の配置面積を小さくして特に管理を必要とする
缶胴成形装置と缶胴加工装置とを集中管理するこ
とが出来る空缶製造装置を提供しようとするもの
である。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記問題点を解決するためになされた
ものであつて、ブランク切断装置と、缶胴成形装
置と、塗装装置と、乾燥オーブンと、缶胴加工装
置と、加工済み缶胴搬出装置とを順次連続して配
置し、各装置で処理済のブランクまたは缶胴を次
工程の装置へ連続して移送させる移送装置を設け
たものにおいて、ブランク切断装置、缶胴成形装
置、塗装装置、乾燥オーブン、缶胴加工装置およ
び加工済み缶胴搬出装置を略Ｕ字形状に配設する
と共に、缶胴成形装置と缶胴加工装置とを並設し
たことを特徴とする。

（実施例） 以下本考案を図面により説明する。

第１図および第２図は本考案実施の１例を示す
ものである。

図面で、１はテイン・フリー・スチール、ブリ
キ等の金属製薄板からなる缶材料Ａを所定寸法の
ブランクＢに切断するブランク切断装置、２はブ
ランクＢを筒場に成形すると共にその両側端を溶
接、接着などの手段を用いて缶胴Ｃを接合し製造
する缶胴成形装置、３は缶胴Ｃの内外面に塗料を
塗布する塗装装置、４は缶胴Ｃの内外面に塗布さ
れた塗料を乾燥させる乾燥オーブン、５は缶胴Ｃ
を二つに分断するセパレーター、缶胴Ｃの間口部
にネツクイン部を形成するネツカー、缶胴Ｃの開
口部にフランジ部を形成するフレンジヤー、缶胴
Ｃにビードを形成するビーダー、ネツクイン部或
いはフランジ部が形成された缶胴Ｃの開口部に缶
蓋Ｄを嵌合して閉蓋するシーマーなどの各加工機
を用いて缶胴Ｃに缶蓋Ｄを施す缶胴加工装置、６
は缶胴加工装置５で加工された缶胴Ｃを所定数毎
に例えばバレツトＥに載置せしめて次工程へ送り
出す加工済み缶胴搬出装置、７はブランクＢ或い
は缶胴Ｃを次工程の装置に移送させるベルトコン
ベア或いはローラーコンベアなどからなる移送装
置である。

以上の各装置の構成は従来と相違しない。

そして本考案においては、ブランク切断装置１
への缶材料Ａの供給口８と加工済み缶胴搬出装置
６の搬出口９とが間隔を存して一直線上になるよ
うに両装置１，６を並設した。また両装置１，６
間に缶胴成形装置２、塗装装置３，乾燥オーブン
４、缶胴加工装置５を順次連続して略Ｕ字形状に
配設すると共に、缶胴加工装置５の対向位置に缶
胴成形装置２を並設した。

更に各装置間にブランクＢあるいは缶胴Ｃを次
工程の装置へ連続して移送させる移送装置７を配
設した。

そして図示実施例では並設された缶胴加工装置
５と缶胴成形装置２との間に各装置の作動などを
操作、監視する制御装置１０を配置すると共に、
第２図示のようにブランク切断装置１への缶材料
供給口８まで缶材料Ａを運搬し、かつ加工済み缶
胴搬送装置５の搬出口９より搬出される加工済み
缶胴Ｃを他の場所に運搬する運搬車の移動路１１
を配設した。

前述のように本考案の空缶製造装置は、各装置
１，２，３，４，５，６を順次連続して略Ｕ字形
状に配設し、かつブランク切断装置１と加工済み
缶胴搬出装置６とを、また缶胴成形装置２と缶胴
加工装置５とを夫々並設したので、装置全体の配
置面積を小さくすることが出来る。そして缶胴成
形装置２の対向位置に缶胴加工装置５を並設した
ので空缶を製造する際特に複雑でかつ適確な成形
加工を必要とし、更に厳重な品質管理を行うため
の缶胴成形時における筒形の缶胴Ｃのブラグダイ
ヤ、喰い違い、溶接または接着強度、外観等、或
いは缶胴加工時における缶胴Ｃと缶蓋Ｄのシーム
部分または嵌合部分の外観、仕上り寸法、フラン
ジ加工またはネツクイン加工の内外塗膜印刷の傷
み、シワ、セパレーター切断の切断面等の品質検
査項目が多くかつ定期的或いは随時サンプリング
を必要とする缶胴成形装置２および缶胴加工装置
５を含む装置全体を集中管理することが出来るか
ら各操作を１名の品質管理者で把握出来て省力化
を計ることが出来、かつ不良発生時には速やかに
対処を行い得るので品質向上およびその安定性計
ることが出来る。更にブランク切断装置１の缶材
料供給口８と加工済み缶胴搬出装置６の搬出口９
とを間隔を存して並設したから、第２図示のよう
に両装置１，６の前方に運搬車の移動路１１を配
置すれば運搬車に載置した缶材料Ａを缶材料供給
口８まで運搬しブランク切断装置１に供給（第２
図示矢印Ｆ）した後は続いて加工済み缶胴搬出装
置６の搬出口９に移動して搬出口９から搬出（第
２図示矢印Ｇ）された加工済み缶胴Ｃを空の運搬
車に載置出来てその運搬に転用出来るから缶材料
Ａおよび加工済み缶胴Ｃを一つの移動路で効率よ
く移動出来る。

また図示例のように制御装置１０を並設された
缶胴成形装置２と缶胴加工装置５との間に配置す
ることによつて各装置の操作を集中的に行うこと
が出来るから操作作業の能率を高めることが出来
る。

（考案の効果） このように本考案によるときは、ブランク切断
装置、缶胴成形装置、塗装装置、乾燥オーブン、
缶胴加工装置および加工済み缶胴搬出装置を略Ｕ
字形状に配設すると共に、缶胴成形装置と缶胴加
工装置とを並設したので装置全体の配置面積を小
さくすることが出来る。従つて、缶胴成形装置と
缶胴加工装置が並設されているため缶胴を製造す
る際特に複雑でかつ適確な成形加工を必要とし、
更に厳重な品質管理を行うための品質検査項目が
多くかつサンプリングを必要とする缶胴成形装置
および缶胴加工装置を集中管理することができる
から省力化を計ることが出来て不良缶発生時には
速やかに対処を行い得て安定した品質の空缶を製
造することが出来ると共に、特にブランク切断装
置の缶材料供給口と加工済み缶胴搬出装置の搬出
口とを並設した場合はブランク切断装置への缶材
料供給と加工済み缶胴の搬出とを１つの移動路で
効率よく行うことが出来る空缶製造装置を提供す
るの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案実施の１例を示す
ものであつて、第１図は装置全体の斜視図、第２
図は装置全体の配置図である。 １……ブランク切断装置、２……缶胴成形装
置、３……塗装装置、４……乾燥オーブン、５…
…缶胴加工装置、６……加工済み缶胴搬出装置、
７……移送装置、Ａ……缶材料、Ｂ……ブラン
ク、Ｃ……缶胴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ブランク切断装置と、缶胴成形装置と、塗装
   装置と、乾燥オーブンと、缶胴加工装置と、加
   工済み缶胴搬出装置とを順次連続して配置し、
   各装置で処理済のブランクまたは缶胴を次工程
   の装置へ連続して移送させる移送装置を設けた
   ものにおいて、ブランク切断装置、缶胴成形装
   置、塗装装置、乾燥オーブン、缶胴加工装置お
   よび加工済み缶胴缶胴搬出装置を略Ｕ字形状に
   配設すると共に、缶胴成形装置と缶胴加工装置
   とを並設したことを特徴とする空缶製造装置。 ２ 前記ブランク切断装置の缶材料供給口と、前
   記加工済み缶胴搬出装置の搬出口とを間隔を存
   して並設したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の空缶製造装置。