JPH0334857Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は電気コネクタ、特にシエルとシエル内
へのコネクタの固定構造に関するものである。

（従来技術とその問題点） コネクタとケーブルとの接続部の保護、或いは
シールドのための金属シエルを持つ電気コネクタ
として第１図に示す如きコネクタが提案されてい
る。このコネクタは長手方向の前後の側面に例え
ば外側に切起された係止突片１ａをもつ長さの短
い結合脚１ｂを設けた第１シエル１内に、コンタ
クト保持絶縁体２ａの側面に設けた保持突條２ｂ
が第１シエル１の端縁に突当るまでコネクタ２を
嵌めこんだのち、第２シエル３を結合脚１ｂの外
側に差込んで、その長手方向の前後側面に設けた
係止穴３ａ内に第１シエル１の係止突片１ａを落
としこむことにより、第２図のように第２シエル
３を第１シエル１に結合する。またこれと同時に
第２シエル３の左右端に設けた位置決め突片３ｂ
により、第１シエル１内に保持されたコネクタ２
の左右の位置決め板２ｃを上から押さえて、第２
図のように第１シエル１との間にコネクタ２を挟
持してシエル内にコネクタを固定するものであ
る。

しかしこのような構造のシエル付きコネクタで
は、第１シエルと第２シエル３との結合が解除さ
れると、第１シエルへのコネクタの固定機能も失
われる。従つて例えばシールドを必要としない場
合のように、第２シエルがない形で使用しようと
しても使用できず、これに応えるためには第１シ
エル内にコネクタを固定するための専用のコネク
タを作らなければならない。

本考案は第２シエルがある場合はもとより、な
い場合にも第１シエル内にコネクタを固定できる
構造を提供して、上記の如き要求に応えうるよう
にしたものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段と作用） 本考案の特徴とするところは次の点にある。例
えば第３図に示すように外側に切起された係止突
片１ａをそれぞれもつ第２シエル結合用の４個の
結合脚１ｂの相互間に、それぞれ切起し先端が下
側に位置する内側に切起されたコネクタ保持突片
１ｃをもつコネクタ保持脚１ｄを設ける。一方コ
ネクタ２のコンタクト保持絶縁体２ａの長手方向
の前後の側面には、結合脚１ｂとコネクタ保持脚
１ｄを逃げて第１シエル１の肉厚に相当する厚さ
をもつた保持突條２ｂを設ける。またコンタクト
保持絶縁体２ａには、第１シエル１内に嵌めこま
れたコネクタ２の保持突條２ｂが第１シエル１の
上端縁に突当たつた状態において、コネクタ保持
脚１ｄのコネクタ保持突片１ｃが入つてコネクタ
２を固定する深さの保持凹部２ｄを設ける。

そして第４図ａに示すようにコネクタ保持脚１
ｄの設置端側からコネクタ２を第１シエル１内に
押し込むことにより、コネクタ保持突片１ｃを保
持凹部２ｄ内に落としこみ、これと第１シエル１
の端縁に突当たつた保持突條２ｂとにより、コン
タクト保持絶縁体２ａを挟持して第１シエル１内
にコネクタ２を固定する。そののち第２シエル３
を差込むことにより第４図ｂに示すように第１シ
エル１の係止突片１ａを第２シエル３の係止穴３
ａ内に落としこませて、第１シエル１と第２シエ
ル３とを結合するようにしたことを特徴とするも
のである。

（考案の効果） 上記のようにすれば、第２シエルがない場合に
もコネクタは確実に第１シエルに固定され、従来
のように第１シエルとコネクタがばらばらになる
ことがない。従つてシールドが不必要となつて第
２シエルを取去つた形でもそのまま使用でき、従
来のようにコネクタを第１シエルに固定した専用
のコネクタを作る必要がない。

（変形例） 以上本考案を一実施例により説明したが、第５
図に示すように第１シエル１の長手方向の一方の
左側の前方端縁には係止突片１ａが外側方向には
切起された結合脚１ｂを設け、右側の前方端縁に
はコネクタ保持突片１ｃが内側方向に切起された
コネクタ保持脚１ｄを設ける。また第１シエル１
の後方端縁には結合脚１ｂと相向して内側にコネ
クタ保持突片１ｃが切起された保持脚１ｄを設
け、またコネクタ保持脚１ｄと相対して外側に係
止突片１ａが切起された結合脚１ｂを設けて、第
１シエル１へのコネクタ２の保持と第２シエル３
の結合を行うことが出来る。

また第２シエル３を結合脚１ｂとコネクタ保持
脚１ｄの内側に接して差込む場合には、例えば第
６図のように結合脚１ｂの係止突片１ａを内側に
切起して外側から第２シエル３の係止穴３ａ内に
落としこむようにすると同時に、第２シエル３に
コネクタ保持脚１ｄのコネクタ保持突片１ｃの逃
げ用切欠き３ｃを設けて第７図ａ，ｂの結合脚部
の断面図ａと保持脚部の断面図ｂに示すように組
立てればよい。また以上ではコンタクト保持絶縁
体２ａにコネクタ保持突片１ｃの保持凹部２ｄを
設けてコネクタ２を保持したが、第８図に示すよ
うにコネクタ保持突片１ｃによりコンタクト保持
絶縁体２ａの表面を直接押さえて保持するように
してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の分解斜視図、第２図ａ，ｂ
はその組立断面正面図および側面図、第３図は本
考案の一実施例を示す分解斜視図、第４図ａ，ｂ
は保持脚部と結合脚部におけるその組立断面側面
図、第５図は本考案の変形例を示す要部斜視図、
第６図は本考案の他の変形例を示す分解斜視図、
第７図ａ，ｂは保持脚部と結合脚部におけるその
組立断面側面図、第８図は本考案の変形例を示す
要部断面図である。 １……第１シエル、１ａ……係止突片、１ｂ…
…結合脚、１ｃ……コネクタ保持突片、１ｄ……
コネクタ保持脚、２……コネクタ、２ａ……コン
タクト保持絶縁体、２ｂ……保持突條、２ｃ……
位置決め板、２ｄ……保持凹部、３……第２シエ
ル、３ａ……係止穴、３ｂ……位置決め突片、３
ｃ……保持突片逃げ用切欠き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長手方向の前後側面の上端の端縁に係止突片を
   有する結合脚を設けた両端開口の第１シエル内
   に、コンタクト保持絶縁体の側面に設けた保持突
   條が第１シエルの端縁に突当るまで嵌め込んだの
   ち第２シエルを差込み、第２シエルの長手方向の
   前後側面に設けた係止穴内に上記第１シエルの係
   止突片を落し込むことにより第１シエルに第２シ
   エルを結合保持すると同時に、第１，第２シエル
   によりコネクタを挟持するようにした電気コネク
   タにおいて、上記第１シエルの長手方向の前後の
   側面の上端に切起し先端が下側に位置するように
   内側方向に起されたコネクタ保持突片をそれぞれ
   有するコネクタ保持脚を設け、第１シエル内に嵌
   めこまれたコネクタのコンタクト保持絶縁体の第
   １シエル端縁への突当て面と反対側の面を上記コ
   ネクタ保持突片により押さえて第１シエルのみに
   よりコネクタを保持固定できるようにしたことを
   特徴とする電気コネクタ。