JPH0334170Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、間歇的自己導尿用具の改良に関する
ものである。

（従来の技術） 神経因性膀胱等の原因による排尿障害、尿失禁
などにおいて、満足する自己排尿ができず、残尿
が多い場合は、間歇的自己導尿法が最近採用され
る例が増加している。これは、患者自身が尿道に
カテーテルを挿入し、導尿を行うもので、用いら
れるカテーテルの例としては、外径４mm、長さ男
性用280mm女性用130mmのシリコーンゴム製のもの
等があり、これを収容する容器とともに市販され
ている。

（解決すべき問題点） 間歇的自己導尿法が採用される理由としては、
１膀胱本来の生理的運動に近い状態が保てる、２
常時体内に異物を留置する必要がない、３患者の
社会復帰が可能となる、４患者が１度その方法を
体得してしまえば通院の間隔が延長できる、など
の長所が指摘されている。即ち、患者は、前記カ
テーテルを市販の携帯容器に収容し、随時導尿を
要する場合に該容器からカテーテルを取り出し、
排尿後洗浄の上消毒できるように、容器に予め消
毒薬を満たして携帯していれば、社会活動が十分
可能になる。しかし、従来の容器は、携帯に不便
であること及び該容器中に満たした消毒薬がカテ
ーテル内腔にへ流入し又はこれから流出する機能
につき全く配慮が欠けていたため、カテーテルを
容器に収容したり、又は取り出したりする上で手
間がかかり、患者が使用するには極めて不便で、
日常生活上大きな障害となつていた。本考案は、
上記欠点を改良した導尿用具を提案するにある。

（問題点を解決する解決手段） 本考案に係る導尿用具は、上記問題点を解決す
るため、次のように構成される。

１ 携帯に便利なように容器を折り曲げることが
できるようにした。

２ カテーテルの内腔に消毒薬が入り易いように
カテーテル内の空気の流通溝を設けた。

３ 容器を懸架するとともに容器固定を可能にす
る装置を設け、かつ、該装置が携帯の障害とな
らない形状に形成した。

（実施例） 本考案の実施例を図面によつて説明する。第１
図は本考案に係る自己導尿用具の一部切り欠き外
形正面図、第２図は導尿カテーテルの外形図、第
３図は導尿カテーテル及び蓋の拡大説明図、第４
図は同蓋の他の実施例拡大説明図、第５図は容器
を折曲げた状態を示す説明図、第６図は第１図Ａ
−Ａ線断面図である。容器本体１は、弾性のある
合成樹脂などを用い、一端が封止され、他端が蓋
２を螺合可能なネジ山３ａを刻設した筒状に形成
され、その大きさは導尿カテーテル６の寸法に応
じこれを収容できるとともに、排尿後の導尿カテ
ーテル６の消毒に必要な薬液も収容できるように
加減され、かつ、中央部に伸縮自在な蛇腹状に形
成された屈伸部９が設けられ、更に両端近傍にそ
れぞれフツク係止環１０が嵌合固着されている。
該容器本体１に収容される導尿カテーテル６は、
チユーブで一端のみが封止され、その近傍にチユ
ーブ内腔から外面に通ずる孔８が穿たれるが、他
端は導尿カテーテル６自体を容易に容器本体１か
ら取り出したり、これに収容することができるよ
うに、蓋２の内底に設けた突起部４に嵌合可能な
形状の開口部７が形成されている。蓋２は、容器
本体１に螺合可能にネジ山３ｂが刻設されるとと
もに、前記突起部４にはその先端から開口部７を
被覆したとき、該被覆によつて導尿カテーテル６
内腔に存在する空気の流通が阻害されないよう
に、被覆面から被覆面外に通ずる流体流通溝５ａ
（その形状は例えば５ｂのようなものでもよい。）
が穿たれて成る。

（本考案の作用、効果） 前記のとおり、間歇的自己導尿法は、本来の生
理的運動に近い状態を保ちながら、患者が日常の
生活を拘束されることなく、社会復帰を可能にす
るところに顕著な効果を有するものである。従つ
て、自己導尿を行うに当たつて、導尿用具の扱い
ができるだけ簡便であり、しかも清潔に扱えるこ
とが必要である。

本考案によれば、容器本体１に導尿カテーテル
６を収容するにあたり、蓋２に設けた突起部４に
嵌着し、予め消毒薬をいれてある容器本体１に挿
入すれば、導尿カテーテル６内腔内の空気は孔８
から流入する薬液圧によつて流体流通溝５ａ，５
ｂから排出され、また、これを取り出す際には、
薬液が孔８から排出されるときに空気が流体流通
溝５ａ，５ｂから流入することになるので、これ
らの場合もその扱いが容易となる。更に、容器本
体１には、その中央部に伸縮自在な屈伸部９が設
けられ、両端にフツク係止環１０が固着されてい
るので、第５図に示すように容器本体１を折り曲
げ、携帯に便利な形状にすることができるととも
に係合部１１に穿つた孔１２にフツク１２を挿通
してその形状を維持すること及び（例えば検査室
の懸垂器具などに）必要に応じて懸垂可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は自己導尿用具の一部切欠き外形正面
図、第２図は導尿カテーテルの外形図、第３図は
導尿カテーテル及び蓋の拡大説明図、第４図は同
蓋の他の実施例拡大説明図、第５図は容器を折曲
げた状態を示す説明図、第６図は第１図Ａ−Ａ線
断面図である。 １…容器本体、２…蓋、３ａ，３ｂ…ネジ山、
４…突起部、５ａ，５ｂ…流体流通溝、６…導尿
カテーテル、７…開口部、８…孔、９…屈伸部、
１１…係合部、１２…孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 一方の端部は封止され、他端には蓋が螺合さ
   れる筒状の容器に、チユーブで一端のみが封止
   されその近傍にチユーブ内腔から外面に通ずる
   孔が穿たれた導尿用カテーテルが収容されて成
   る導尿用具において、前記蓋は内底に突起部が
   設けられ、その先端外面に前記カテーテルの封
   止されていない端部を被覆して嵌合可能とされ
   るとともに、該被覆面から被覆面外に通ずる流
   体流通溝を穿つたことを特徴とする自己導尿用
   具。 ２ 前記容器は、中央部に伸縮自在な蛇腹状に形
   成された屈伸部が設けられたことを特徴とする
   請求項１記載の自己導尿用具。 ３ 前記容器は、両端近傍にフツク係止環を嵌合
   固着したことを特徴とする請求項１及び請求項
   ２記載の自己導尿用具。