JPH0333898B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 分 野 本発明は、エンジンエキゾーストマニフオール
ド組立体及びシリンダヘツドのような遮蔽した低
応力排気通路組立体に関する。ことに本発明は、
遮蔽した低応力排気通路組立体及びその構成法に
関する。

背 景 シリンダヘツドエキゾーストポート及びエキゾ
ーストマニフオールドのような排気通路手段内に
遮蔽体又は内部通路形成部片を設けることは、内
燃機関に関連する業界ではよく知られている。種
種の種類の遮蔽又は内部ライニングが種種の目的
で設けてある。１つの目的では、外表面温度を低
減するためにエキゾースト通路を絶縁するように
している。別の目的では、高温の排気エネルギー
を使う排気ターボチヤージヤのような別の装置又
は排出ガスの燃焼反応を支援するための触媒コン
バータのような排気処理装置に送出するのに先だ
つて、エンジン排気熱の損失を低減するようにす
る。

このような遮蔽したエキゾースト通路組立体の
構造及びその使用材料に従つて、エキゾーストシ
ステムに生ずる温度変化により、内部遮蔽部片及
び外部ハウジング部片の種種の部分の差動膨張に
基づく著しい応力が生ずる。しかしこのような応
力に適応するように従来すべり継手及びその他の
装置が使われている。

たとえばU.S.−Ａ−3775979号明細書には内燃
機関用の排気通路組立体について記載している。
この組立体は、エンジン排出ガスを送るための通
路を形成するハウジングを備えている。この通路
は、ハウジングの外部に開口する互いに間隔を隔
てた少くとも２つの端部と、前記通路内で前記の
互いに間隔を隔てた端部の間に延びる管状の遮蔽
体とを持つ。

本発明による低応力の排気通路組立体は、前記
のようなハウジングを備え、このハウジング内に
その各端部に内部支持部片を設け、これ等の支持
部片の少くとも１個を少くとも部分円筒形にし、
管状の各遮蔽体に、それぞれ前記支持部片の各１
個に組合つて前記ハウジング内の前記遮蔽体の横
方向位置を固定するようにしたボール形端部を設
け、これ等のボール形端部により前記各支持部片
内にすべり接合部を形成して自由な回動運動がで
きるようにし、前記部分円筒形支持部片により又
これに協働するボール形端部が軸線方向に自由に
運動できるようにしたことを特徴とする。

本発明は、エンジンエキゾーストマニフオール
ド、シリンダヘツド及び同等の装置用の新規な形
状の遮蔽体入り低応力エキゾーストシステム組立
体を提供するものである。これ等の各組立体のハ
ウジング部片に対するすべり接合端部連結部を持
つ新規な内部遮蔽体構造を利用して、現用の技術
により作ることのできる安価な遮蔽体入り低応力
排気通路組立体を提供することができる。

実施例の説明 以下本発明による低応力排気通路組立体の実施
例を添付図面について詳細に説明する。

図示の内燃機関１０は、シリンダヘツド外壁１
６を貫いて開口する軸線方向に互いに整合した複
数個のエキゾーストポート１２，１４，１５を備
えたシリンダヘツド１１を持つ。外壁１６には、
遮蔽体入り低応力排気通路組立体から成るモジユ
ール式エキゾーストマニフオールド１８を締付け
てある。これ等の組立体は、すべて本発明により
形成され第２図、第３図及び第４図に各別に示し
た出口通路組立体１９、中央通路組立体２０及び
入口通路組立体２２である。

第２図に示した中央通路組立体２０は、内部空
洞２８によりすべり相互に連結したおす形連結端
部２４、めす形連結端部２６及びフランジ付入口
端部２７を持つ鋳造ハウジングを備えるのがよ
い。空洞２８内で各ハウジング端部には、協働す
る支持環３４，３５，３６をそれぞれ配置した内
部円筒形皿穴３０，３１，３２を設けてある。次
次に明らかなように、おす形端部２４の環３４は
皿穴３０を越えて突出し、めす形端部２６の環３
５は皿穴３１の端部から引込んで位置し、フラン
ジ付入口端部の環３６は皿穴３２の端部と面一に
延びている。

空洞２８内で各支持環３４，３５，３６に管状
の通路形成内部遮蔽体３８を当てがつてある。遮
蔽体３８は、空洞２８とほぼ同じ長さを持ち、そ
れぞれ支持環３４，３５，３６に当てがつた３つ
の協働するボール形端部（ボールエンド）３９，
４０，４２を備えている。

支持環３４，３５，３６に沿つて滑動するボー
ル形端部３９，４０，４２により、内部遮蔽体３
８は各支持環３４，３５，３６内で鋳造ハウジン
グ２３に対して滑動し又回動することにより膨張
することができる。ハウジング２３は、US−Ａ
−3775979号明細書に示した組立ての二分割ハウ
ジングでなくて一体構造から成つている。各ボー
ル形端部の中間で遮蔽体３８の外部は直径をわず
かに小さくして、遮蔽体３８の外部と空洞２８の
内部との間にすきま４３を設けるようにしてあ
る。すきま４３は、任意適当な寸法を持ち、遮蔽
体３８の内部により仕切つた通路から空洞２８を
内部に仕切るハウジング２３への熱伝達を最小に
するのに最適な厚さの熱絶縁死空間を形成するよ
うに選定するのがよい。

入口端及び出口端の通路組立体２２，１９は前
記した中央通路組立体２０と同様に構成してあ
る。従つて各組立体２２，１９の説明は類似の詳
細部の反復は避けて主として構造の差異点を述べ
る。

入口通路組立体２２は、おす形連結端部４６及
びフランジ付入口端部４７を持ち内部に湾曲した
空洞４８を仕切るハウジング４４を備えている。
各端部４６，４７の皿穴５０，５１には、それぞ
れ突出し又各皿穴５０，５１の端部と面一の挿入
された円筒形支持環５２，５４を設けてある。出
口及び入口のボール形端部（ボールエンド）５
６，５８をそれぞれ支持環５２，５４に当てがつ
た内部遮蔽体５５も又、ハウジング４４の内部空
洞仕切壁と遮蔽体５５の外面との間にすきま５９
を形成する、直径を縮小した中間部分を備えてい
る。

同様に第４図に示した出口端部通路組立体１９
は、出口端部６２、めす形連結端部６３及び入口
端部６４を持つハウジング６０を備えている。各
端部６２，６３，６４の皿穴６６，６７，６８は
それぞれ支持環７０，７１，７２を設けてある。
各支持環７０，７１，７２はその各皿穴６６，６
７，６８に面一にするか又は環７１の場合にその
皿穴内に凹入させである。空洞６５内の遮蔽体７
４はそれぞれ支持環７０，７１，７２に当てがつ
たボール形端部（ボールエンド）７５，７６，７
８を持つ。各ボール形端部の中間の縮小した直径
部分は遮蔽体７４と空洞６５の内部との間に絶縁
すきま７９を仕切る。

エンジンにマニフオールドを取付ける際には、
各別の通路組立体１９，２０，２２は、それぞれ
入口通路を各エキゾーストポート１２，１４，１
５に整合させてシリンダヘツド１１に締付けてあ
る。ボルト８０はフランジ付入口端部２７，４
７，６４のフランジを貫いて延び各組立体１９，
２０，２２をヘツド１１の外壁１６に保持する。

この取付け中に各別の組立体１９，２０，２２
を相互に連結する。各組立体２０，２２のおす形
連結端部２４，２６をそれぞれ組立体１９，２０
のめす形連結端部６３，２６内に挿入する。又各
支持環３４，５２の突出部分は凹入した支持環７
１，３５により残された間内に延び、相互に連結
した組立体１９，２０，２２及びそれぞれの内部
遮蔽体７４，３８，５５により仕切つた内部通路
を適正に整合させるのに役立つ。おす形及びめす
形のハウジング端部の間の環状のすきま内に高温
密封片８１を取付けこれ等の膨張接合部の排ガス
の外部漏れを防ぐようにしてある。

組立てたときにエキゾーストマニフオールドを
構成する各別のハウジング部片は、密封片８１で
密封したこれ等のハウジング部片間の膨張接合部
によつて若干の相対運動ができる。さらにハウジ
ング内の各別の遮蔽体７４，３８，５５はそれぞ
れのハウジングに対して自由に膨張又は収縮し、
この自由な運動は各支持環に対するボール形端部
の滑動によつてできる。エキゾーストマニフオー
ルドの各別の通路組立体１９，２０，２２は又、
これ等をボルト締めしたシリンダヘツドに対して
膨張することができる。

各遮蔽体の互いに隣接する端部間と各遮蔽体入
口端部及びシリンダヘツド隣接壁１６の間とにそ
れぞれすきま８２を設けて、各内部遮蔽体が相互
に又はシリンダヘツド壁１６に衝合しないで縦方
向に自由に膨張できるようにしてある。所望によ
り各すきま８２は適当な高温密封片により閉じて
もよい。１例として第５図は、ばね鋼環８３の形
の密封片を加えた多通路組立体１９，２０間の連
結継手を示す。

各支持環と各遮蔽体の連結端部分との種種の変
型はたとえば、通路組立体の１変型を例示した第
６図に示すように形成してある。この変型ではエ
ンジンシリンダヘツド８６のようなハウジング
に、外壁８８に開口するエキゾーストポート８７
を形成してある。支持環９０は、エキゾーストポ
ート８７の外端部の環状くぼみ内への突起９１に
より機械的に鎖錠され、排気ポート８７内に配置
た遮蔽体９４の円筒形端部９２を受入れる。支持
環９０の半径方向唇状部９５により、遮蔽体９４
がポート８７から滑動して出ないようにすると共
に、遮蔽体９４の相対的膨張がシリンダヘツド８
６に対して生ずる余地があるようにしてある。

協働する部品の縦移動が相対的膨張及び実質的
な曲がりを受入れ又はその他の膨張の影響は生じ
ないと考えられる場所では、ボール形端部の代り
に円筒形端部９２を利用してもよい。

前記した本発明によるエキゾーストマニフオー
ルド、シリンダヘツド又はその他の通路組立体の
構造は任意適当に構成することができる。

前述したような本発明の実施例を作る好適とす
る方法では、先ず鋳造等により各遮蔽体を形成
し、必要に応じボール形又は円筒形の端部を機械
加工する。次いで各別の遮蔽体を、これ等の遮蔽
体のまわりに遮蔽体及び外側ハウジングの間に望
ましいすきまに等しい厚さを持つように形成した
砂中子材料内に封入する。このときに又各支持環
を各ボール形端部と各遮蔽体端部部分及び各支持
環の間に残されることが望ましいどのすきまも満
たすように詰込んだ砂中子材料とに当てがう。

これに次いで用意した挿入体を型内に入れ、各
通路組立体の外側ハウジングを鋳鉄、鋼、アルミ
ニウム又はその他の適当な材料を使い挿入体のま
わりに鋳造する。

最後にこれ等の鋳造組立体をそれぞれ型から取
出して清掃する。中子砂は、ハウジング内で各遮
蔽体を囲む絶縁空間から除去する。所望によりこ
のような砂除去は、ボール形端部又は支持挿入体
に縦方向のみぞ又は空間（図示してない）を形成
することにより行つてもよい。ハウジングの端部
及び各支持環を相互に又はそれぞれの協働する部
片に程正に適合するように最終的に機械加工し、
このようにして本発明組立体はたとえばエンジン
に取付ける状態になる。

なお、本発明によればたとえば各ハウジングに
その協働するおす形及びめす形の連結端部にフラ
ンジ（図示してない）を設けてもよい。この場合
各フランジを相互にボルト締めして仕上がりのマ
ニフオールド組立体を１連の各別の組立体でなく
て１単位としてエンジンに取付けられるようにす
ることができる。このような構造では、各別のハ
ウジング単位の相対的膨張はなくなるが、前記し
たのと同様に各内部遮蔽体の相対的膨張は生ずる
ことができる。

以上本発明を詳細に説明したが本発明はなお種
種の変化変型を行うことができるのはもちろんで
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例による遮蔽体入り低
応力排気通路組立体から成るモジユール式エキゾ
ーストマニフオールドを持つエンジンの部分縦断
面図である。第２図は第１図のマニフオールドの
中央組立体の縦断面図、第３図は第１図のマニフ
オールドの入口端組立体の縦断面図、第４図は第
１図のマニフオールドの出口端組立体の縦断面図
である。第５図は互いに隣接する各マニフオール
ド組立体の遮蔽体の各端部間のすきまを密封する
適宜の構造を示す縦断面図、第６図は本発明排気
通路組立体の遮蔽体取付部の１変型の縦断面図で
ある。 ＜主要部分の符号の説明＞ １０…内燃機関、
１９，２０，２２…排気通路組立体、２３，４
４，６０…ハウジング、２４，２６，２７，４
６，４７，６２，６３，６４…端部、３８，５
５，７４…遮蔽体、３４，３５，３６，５２，５
４，７０，７１，７２…支持部片、３９，４０，
４２，５６，５８，７５，７６，７８…ボール形
端部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ハウジング外部に開口する互いに間隔を隔て
   た少くとも２つの端部２４，２６，２７，４６，
   ４７，６２，６３，６４を持ちエンジン排ガスを
   内部を経て送るための通路を形成するハウジング
   ２３，４４，６０と、前記通路内に位置し前記の
   互いに間隔を隔てた端部２４，２６，２７，４
   ６，４７，６２，６３，６４の間に延びる管状の
   遮蔽体３８，５５，７４とを備えた、内燃機関１
   ０用の低応力排気通路組立体１９，２０，２２に
   おいて、ハウジング２３，４４，６０内にその端
   部２４，２６，２７，４６，４７，６２，６３，
   ６４の各１つに内部支持部片３４，３５，３６，
   ５２，５４，７０，７１，７２を設け、これ等の
   支持部片の少くとも１個を少くとも部分円筒形に
   し、管状の各遮蔽体３８，５５，７４に、それぞ
   れ前記支持部片３４，３５，３６，５２，５４，
   ７０，７１，７２の各１個に組合つて前記ハウジ
   ング内の前記遮蔽体の横方向位置を固定するよう
   にしたボール形端部３９，４０，４２，５６，５
   ８，７５，７６，７８を設け、これ等のボール形
   端部３９，４０，４２，５６，５８，７５，７
   ６，７８により前記各支持部片３４，３５，３
   ６，５２，５４，７０，７１，７２内にすべり接
   合部を形成して自由な回動運動ができるように
   し、前記部分円筒形支持部片により又これに協働
   するボール形端部が軸線方向に自由に運動できる
   ようにしたことを特徴とする低応力排気通路組立
   体１９，２０，２２。 ２ 通路をその両端部２４，２７，４６，４７，
   ６２，６３間で方向を変え、前記の互いに間隔を
   隔てた端部２４，２７，４６，４７，６２，６３
   における支持部片３４，３６，５２，５４，７
   ０，７１を相互に同軸でないようにしたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の低応力排気
   通路組立体１９，２０，２２。 ３ 通路に少くとも１つの枝路を設け、このよう
   な各枝路に各支持部片３６，７１を取付けた通路
   端部２７，６３の一方を設け、前記各枝部の前記
   支持部片３６，７１を付加的に部分円筒形にした
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の低
   応力排気通路組立体１９，２０，２２。 ４ 各ボール形端部３９，４０，４２，５６，５
   ８，７５，７６，７８を部分球形にし、各支持部
   片３４，３５，３６，５２，５４，７０，７１，
   ７２を各別の環球体により構成したことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の低応力排気通路
   組立体１９，２０，２２。 ５ ハウジング２３，４４，６０を、定置した遮
   蔽体３８，５５，７４と共に各支持部片３４，３
   ５，３６，５２，５４，７０，７１，７２のまわ
   りに鋳造したことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の低応力排気通路組立体１９，２０，２
   ２。 ６ ハウジング外部に開口する互いに間隔を隔て
   た少くとも２つの端部２７，４７，６２，６４を
   持ちエンジン排ガスを内部を経て送るための通路
   を形成するハウジング組立体２３，４４，６０
   と、前記通路内に位置し前記の互いに間隔を隔て
   た端部２７，４７，６２，６４の間に延びる管状
   の遮蔽体３８，５５，７４とを備えた、内燃機関
   １０用の低応力排気通路組立体１９，２０，２２
   において、ハウジング組立体を、各ハウジング外
   部に開口する互いに間隔を隔てた少くとも２つの
   端部２４，２６，２７，４６，４７，６２，６
   ３，６４を持ちエンジン排ガスを内部を経て送る
   ための通路をそれぞれ形成する複数個のハウジン
   グ２３，４４，６０により構成し、これ等の各ハ
   ウジング２３，４４，６０を相互に連結して貫通
   する連続通路を持つ単一のハウジング組立体を形
   成することができ、各ハウジング２３，４４，６
   ０内にその前記の互いに間隔を隔てた端部２４，
   ２６，２７，４６，４７，６２，６３，６４の各
   １つに内部支持部片３４，３５，３６，５２，５
   ４，７０，７１，７２を設け、前記各ハウジング
   の前記支持部片の少くとも１個を少くとも部分円
   筒形にし、前記の互いに間隔を隔てた端部間に延
   びる各通路内に管状の遮蔽体３８，５５，７４を
   設け、これ等の遮蔽体３８，５５，７４の各１個
   に、前記支持部片３４，３５，３６，５２，５
   ４，７０，７１，７２の各１個にそれぞれ組合い
   協働するハウジング内の前記各遮蔽体３８，５
   ５，７４の横方向位置を固定するようにしたボー
   ル形端部３９，４０，４２，５６，５８，７５，
   ７６，７８を設け、これ等のボール形端部３９，
   ４０，４２，５６，５８，７５，７６，７８によ
   り前記各支持部片３４，３５，３６，５２，５
   ４，７０，７１，７２内にすべり接合部を形成し
   て自由な回動運動ができるようにし、前記部分円
   筒形支持部片の各１個により又これに協働するボ
   ール形端部が軸線方向に自由に運動できるように
   したことを特徴とする低応力排気通路組立体１
   ９，２０，２２。 ７ 互いに隣接する遮蔽体３８，７４の互いに隣
   接する端部３９，７６の間に、ばね鋼環８３によ
   り密封したすきま８２を設けたことを特徴とする
   特許請求の範囲第６項記載の低応力排気通路組立
   体１９，２０，２２。