JPH033194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は青のり等の被搬送物を供給路に沿つ
て搬送するにあたつて、均一に分布する供給装置
の技術分野に属する。

〈要旨の概要〉 而して、この考案は、被搬送物、例えば、粉末
状、細状等の青のり、お茶、砂糖等の被搬送物を
供給路に沿つて均一に分布、分散させて搬送する
供給装置であつて該供給装置を適用した例につい
て記載すると、青のり等の被搬送物を貯留するホ
ツパがフレームの基部側の上部に設けられ、その
下部先端が分散トラフに臨まされた細状体たる被
搬送物の均一供給装置に関する考案であり、例え
ば、細状体を貯留するホツパの下端に接続する分
散トラフがフレームに設けられた搬送用振動装置
に支持され、或は、該分散トラフが一次分散トラ
フと二次分散トラフに形成され、フレームに設け
られた他の搬送用振動装置に支持された二次分散
トラフの基端が一次分散トラフの先端に下側にて
接続され、該二次分散トラフの先端が細状体たる
被搬送物を散布される商品のコンベヤ等に臨まさ
れており、而して、分散トラフ上の細状体たる被
搬送物を横方向に第一次的に平均して分散するよ
うにし、又、分散トラフの中途、或は、一次分散
トラフの先端、又は、これに接続する二次分散ト
ラフの後端部に上方湾曲状の分散ブリツジが横設
されて分散トラフ上での細状体たる被搬送物の移
動時に、更に、第二次的に均一に分散するように
された均一供給装置に係る考案である。

〈従来の技術〉 周知の如く、各種食品にはその表面に種々の味
付けを目的とした細状体が散布付着されている態
様のものが多く、例えば、煎餅等の加工食品等に
おいてはその表面に青のりや胡麻、或は、ざらめ
等の細状体が均一な分散状態で付着されているも
のが多く、又、近時海苔巻の自動化装置等がある
が、加工中途にて鰹節等の細片を均一に分散する
場合もあるが、従来このような場合、一般に手動
により細状体を可及的に均一に散布する場合がほ
とんどであり、したがつて、作業に熟練を要する
難点があるうえにその散布供給量が一定しないと
いう欠点があつた。

〈考案が解決しようとする課題〉 これに対処するに、例えば、均一分散装置のフ
レームの上部にホツパを設けて青のり等を所定量
貯留させ、その下端に電磁式の搬送用振動装置を
設けた振動式の分散トラフを設け、所定量づつ均
一に分散するようにしている態様もあるが、分散
トラフの先端幅を広くして可能な限り多くの商品
に対し、幅方向で均一に分散することは困難であ
る難点があり、該分散トラフの先端幅を広くして
均一に分散供給するためには該分散トラフの中途
に人手等を介して分散撹拌作業を行う必要があ
り、したがつて、作業が極めて煩瑣であるという
不具合があつた。

〈考案の目的〉 この考案の目的は上述従来技術に基づく被供給
物の均一な供給の問題点を解決すべき技術的課題
とし、一旦収納された被搬送物が設計通りに幅方
向にて確実に均一に分散供給され、一方、その供
給量が適宜に調整され得るようにした均一供給装
置を提供せんとするものである。

〈課題を解決するための手段・作用〉 上述目的に沿い先述実用新案登録請求の範囲を
要旨とするこの考案の構成は前述課題を解決する
ために、例えば、細状体などの被搬送物の均一供
給装置のフレームの上部に設けたホツパに所定の
細状体を設定量供給して貯留し、その下部の電磁
式のフイーダを介し設定量づつその下端から分散
トラフの基部に供給し、フレームに設置された電
磁式の搬送用振動装置により該分散トラフを振動
して細状体をその層厚さを均一化しながら前方に
搬送し、前方にて上部のフレームに設けられた揺
動装置により少くとも一段横設された一体形成の
撹拌ピン群が前後方向に揺動して分散トラフ上の
細状体をその幅方向に於いて同一層厚さに可及的
に均一分散するようにし、第一次的に均一分散さ
れた細状体は分散トラフの搬送路の中途に、或
は、分散トラフの一次分散トラフの先端からその
前部下位に設けられた該一次分散トラフより広幅
の二次分散トラフの基部に落下させ、その際、該
一次分散トラフの先端、或は、二次分散トラフの
基部から搬送路に設けた上方湾曲状に設けられた
分散ブリツジに一旦降下し、該分散ブリツジの上
方湾曲状の上面にてその断面形状により幅方向に
第二次的に拡散して均一にばらけられて分散さ
れ、同じくフレームに設けられた電磁式の搬送用
振動装置により微振動する二次分散トラフを介し
て該二次分散トラフ上に転移された細状体は幅方
向に於いて更に薄い層厚さに均一にばらけられ、
分散されて前送されて行き、分散トラフの先端か
ら、例えば、コンベヤ等により搬送されて来る商
品上に均一に散布されて付着するようにした技術
的手段を講じたものである。

〈実施例〉 次に、この考案の１実施例を図面に基づいて説
明すれば以下の通りである。

１はこの考案の要旨の中心を成す被搬送物の均
一分散供給装置であり、当該実施例においては煎
餅に対する粉末状の青のりのふりかけを行う態様
であつて、フレーム２の後部（図上右側）上面に
は細状体としての、例えば、粉末状の青のり２７
等が貯留されるホツパ３が設けられ、その上端開
口部には該青のり２７を供給するコンベヤ４がそ
の先端を臨ませており、一方、下部には周知の切
出し装置としての電磁式のフイーダ５が設けられ
ており、その下部の排出端には開口量を調整自在
にされたゲート６が設けられ、又、中途には周知
の光電センサ７，７′が設けられ、ホツパ３内の
青のりの貯留量の高さが所定レベル以下になる
と、コンベヤ４を回動させて青のりを所定量該ホ
ツパ３に補給するようにされている。

而して、８は一次分散トラフであり、その基部
（図上右側）がホツパ３の排出部に臨まされると
共にその下面はフレーム２に設けられた周知の電
磁式の搬送用振動装置９にカンチレバー式に支持
されている。

そして、一次分散トラフ８の前部（図上左側）
にはフレーム２に設けたブラケツト１０の両側に
枢支されたリンク１１，１１′の下側に固定され
たバー１２，１２′が横設されて、該各バー１２，
１２′には下向きに一次分散トラフ８の底面にそ
の先端が近接するように、該一次分散トラフ８に
対し設定間隔ごとに多数の撹拌ピン１３，１３…
が固定されて臨まされ、第５図に示す様に、ブラ
ケツト１０に設けたモータ１４により減速機１５
を介して回転する偏心カム１６を介してリンク１
７，１７′により第１，４，５図に示す様に、一
次分散トラフ８の長さ方向に対して設定角度で設
定周期で前後方向に揺動するようにされている。

尚、多数の撹拌ピン１３，１３…の各ユニツト
については前後方向から見て各ユニツトの撹拌ピ
ン１３，１３…は横方向に千鳥状に配列されて青
のりをばらけ易いようにされているものである。

又、１９は二次分散トラフであり、粉末状の青
のり２７を散布すべき商品のコンベヤに対応すべ
く一次分散トラフ８よりは広幅にされ、その先端
はフレーム２の前方に延出され、その基部の下面
は同じく該フレーム２に設けられた電磁式の搬送
用振動装置９′にカンチレバー式に支持されると
共にその基部は一次分散トラフ８と前後方向で上
下に重複するようにされている。

而して、当該実施例においては一次分散トラフ
８の前端下面に設けたブラケツト２０に対して第
３図に示す様に、断面前方向きＬ型であつて、正
面視アーチ型の上方湾曲状の分散ブリツジ２１が
溶接一体化されて青のりのより平均化した分散と
ばらけを行うようにされている。

そして、その垂直面２２にはその上面２３を湾
曲させるための加工の都合上の三角形状のスリツ
ト２４，２４…が割設されている。

又、上面２３の中央より両側にかけての前方下
向きの傾斜は第６図に示す様に、中央部ではイに
示す様にほぼ直角であるが、両側部に移るにつれ
てロ，ハ，ニに示す様に、次第に大きく前方に傾
斜するように形成されている。

したがつて、一次分散トラフ８の前端から流出
して落下する細状体の青のり２７は該一次分散ト
ラフ８の前端から上方湾曲状の分散ブリツジ２１
の上面２３に落下し、両側に拡散してばらけら
れ、分配されてその先端から二次分散トラフ１９
に落下するが、上面２３の表面では両側に近いほ
ど下降し易いようになるために、ばらけられ、幅
方向に拡散され、極めて薄い層厚さに均一に分散
される。

そのため、当該実施例においては第２図に示す
様に、二次分散トラフ１９の幅が一次分散トラフ
８のそれに比して大きいにもかかわらず、上方湾
曲状の分散ブリツジ２１により青のり２７は幅広
の二次分散トラフ１９の幅方向にばらけられて拡
散され、そのため、青のりの層厚さは更に薄く、
且つ、均一に分散されることになる。

又、その均一分散態様は細状体の種類、即ち、
胡麻とかざらめ等の種類によつて異なるので、上
方湾曲状の分散ブリツジ２１は一次分散トラフ８
の前端のブラケツト２０に対して適宜フツク、ス
リツト等の手段で交換することが出来るようにさ
れている。

又、二次分散トラフ１９の先端下方には商品と
しての、例えば、煎餅２５を搬送するコンベヤ２
６が設けられて搬送されて来る該煎餅２５に対し
て青のり２７を均一にまぶして付着させて、更
に、パツケージ工程へ移送する下段の商品コンベ
ヤ２８に降下させるようにしている。

尚、２９は制御装置であつて、ホツパ３の切り
出し用のフイーダ５や、撹拌ピン１３のモータ１
４のスピードや、電磁式の搬送用振動装置９，
９′の振動サイクル等を商品２５の種類等により、
又、該種類により交換する分散ブリツジ２１のサ
イズ等で調整するようにされ、又、ホツパ３の細
状体の青のり２７の貯留量が設定量以下になつた
場合に、光電センサ７，７′による信号によりコ
ンベヤ４を動作させて所定量の細状体の青のり２
７を該ホツパ３に供給するように制御するもので
ある。

上述構成いおいて、設定商品の種類、例えば、
煎餅２５と細状体の青のり２７が決まると、均一
分散供給装置１の一次分散トラフ８の先端のブラ
ケツト２０の分散ブリツジ２１を対応する設定種
類のもの、即ち、その上面２３の長さ、及び、両
側の勾配、或いは、その上面２３のカーブ等が決
められているものを選定して一次分散トラフ８の
先端のブラケツト２０に取り付け、制御装置２９
を介してホツパ３の内部にコンベヤ４より細状体
としての粉末状の青のり２７を設定量投入し、供
給装置１を動作させると、切り出し用のフイーダ
５が動作してホツパ３からゲート６の開口量に従
つて単位時間当たり設定量の粉末状の青のり２７
がホツパ３の下端排出部から一次分散トラフ８の
基端に排出され、而して、該一次分散トラフ８は
電磁式の搬送用振動装置９により搬送方向に振動
しているために、該一次分散トラフ８上に排出さ
れた青のり２７の山は第１図矢印方向に次第に崩
されながら前送されて行くが、同時にモータ１４
の回転により減速機１５を介しカム１６、リンク
１７によりリンク１１を介して前後に揺動する前
後二段の横設撹拌ピン１３，１３…が横方向千鳥
状に横設されているために、該各撹拌ピン１３，
１３…により一次分散トラフ８上の青のり２７は
搬送用振動装置９による振動により一次分散トラ
フ８の底面上で可及的に均一に分散されている状
態が二段の撹拌ピン１３，１３…により更に撹拌
され、ばらけられてその層厚さを薄くされ、その
流れ量が均一になるように分散され、その前端か
らブラケツト２０に取り付けられている上方湾曲
状の分散ブリツジ２１の上面２３上に幅方向で均
一にされて落下する。

さりながら、該分散ブリツジ２１の上面２３は
前述の如く第６図に示す様に、中央部から側方に
かけて次第に前方向に下向きに大きく傾斜されて
いるために、側方でより多く二次分散トラフ１９
上に落下していく。

したがつて、一次分散トラフ８の前端でやや中
央に厚く青のり２７が供給されたとしても、二次
分散トラフ１９の基端に於いては該青のり２７は
幅方向で平均してばらけられ、拡散され、且つ、
全く均一に分散されることになる。

尚、その幅方向のばらけと均一した分散は実
験、及び、理論により各撹拌ピン１３，１３…の
配列状態、及び、その揺動、並びに、最適の分散
ブリツジ２１の形状のものをセツトすることによ
り保証される。

このようにして、二次分散トラフ１９上に落下
された青のり２７はその基端で幅方向で均一分散
されるが、更に、その下面の電磁式の搬送用振動
装置９′により前送されて行き、その振動により
更に前送される工程にて均一分散がより促進さ
れ、その先端から落下してコンベヤ２６上の煎餅
２５上には全く幅方向で正確に均一状態で分散さ
れて降下し、該煎餅２５上に均一にまぶせられ、
青のり２７を均一にまぶせられた煎餅２５はコン
ベヤ２８上に降下して次段の図示しないパツケー
ジ工程に送給されて行く。

そして、この間の切り出し用のフイーダ５の振
動サイクルや各電磁式搬送用振動装置９，９′の
振動サイクル、或は、撹拌ピン１３，１３…に対
するモータ１４の回転速度等は前述した如く制御
装置２９により適宜制御される。

尚、この考案の実施態様は上述実施例に限るも
のでないことは勿論であり、例えば、揺動装置は
円施回して各撹拌ピンを円状に施回させたりする
ようにすることが出来、又、二次分散トラフの下
に三次分散トラフを設けたり、更には、分散ブリ
ツジを二次分散トラフの中途部に設けたりする等
種々の態様が採用可能である。

又、適用対象の細状体は煎餅に対する粉末状青
のりに限らず、ざらめや粉末状の鰹節等種々の細
状体が適用出来ることは勿論である。

〈考案の効果〉 以上、この考案によれば、細状体の被供給物の
搬送中での均一散布が確実に行われ、しかも、１
つの装置で行われ、ほとんど調整等が要らないと
いう優れた効果が奏される。

又、分散トラフが電磁式の搬送用振動装置によ
り振動搬送作用を受けるうえに分散トラフ上の被
搬送物に対しばらけや分散が効果的に行われて幅
方向に於いて可及的に均一に分散される優れた効
果が奏される。

又、設計により分散トラフの前部の一次分散ト
ラフからその先端の下位に接続される幅広の後部
の二次分散トラフに該一次分散トラフから可及的
に均一に分散された被搬送物が落下される等して
分散され、更に、分散トラフが電磁式の搬送用振
動装置により微振動搬送作用を受ける際に、その
段差に設けた上方湾曲状の分散ブリツジが設けら
れているために、該分散ブリツジの上方湾曲状の
上面に落下する被供給物がひとまず降下して側方
に拡散して落下させるために、前部の分散トラフ
の搬送路に於いて被供給物が中央寄りに厚めに送
給されたとしても、後部の分散トラフに於いては
該分散ブリツジにより被搬送物が確実にばらけら
れ、拡散され、均一分散される優れた効果が奏さ
れ、分散トラフが電磁式の搬送用振動装置により
振動送給を受けるために、更に、分散トラフに於
いては均一分散が促進され、分散トラフの先端か
ら放出される被搬送物はその幅方向に於いて確実
に、且つ、正確に均一にばらけられ、分散される
優れた効果が奏される。

更に又、基端側のホツパから幅方向に対して可
及的に均一分散することが不可能であるために、
出来るだけ該ホツパの排出端から均一に吐出され
る被供給物が分散トラフに被搬送物を供給して該
分散トラフの搬送路で被搬送物を転移する場合
に、上述の如く均一な分散が保証されるという優
れた効果があり、そのように分散トラフを撹拌ピ
ンと分散ブリツジを組み合せた場合には、更に、
分散トラフに於いても、幅方向に於いて被搬送物
の均一分散が保証出来る優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の１実施例の説明図であり、第
１図はその部分切截側面図、第２図は同正面図、
第３図は分散ブリツジの一次分散トラフ二次分散
トラフの態様接続斜視図、第４図は撹拌ピンの揺
動の部分切截正面図、第５図は同揺動の部分斜視
図、第６図イ，ロ，ハ，ニは分散ブリツジの中央
部から側方にかけての端面図である。 １……均一供給装置、２７……被搬送物、３…
…ホツパ、８，１９……分散トラフ、８……一次
分散トラフ、１９……二次分散トラフ、９，９′
……搬送用振動装置、１３……撹拌ピン、１１，
１４，１７……揺動装置、２１……分散ブリツ
ジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 被搬送物を供給する供給路に於いて、前部の
   供給路と後部の供給路との接続部に段差を設
   け、該段差に沿つて上方湾曲状の分散ブリツジ
   を横設し、而して該分散ブリツジの上面が中央
   より側方にかけて前方下向傾斜角を大きく形成
   されていることを特徴とする均一供給装置。 (2) 上記供給路が一次分散トラフと二次分散トラ
   フとで形成され、該二次分散トラフが一次分散
   トラフに対して幅広に形成されていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   均一供給装置。 (3) 上記分散ブリツジがサイズ、形状を複数種用
   意され交換自在にされていることを特微とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の均一供給
   装置。