JPH0330945Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コインタイマー用ボツクスの左右両
勝手取付構造、更に詳しくは、対象とする有料サ
ーヴイス機器（例えば、テレビジヨン）の構造・
設置現場の具体的状況に応じ、取付蓋枠と閉蓋枠
を随意に嵌め替えて当該機器の左・右何れの面に
も両勝手方式で簡単に装着可能なコインタイマー
用ボツクスに関するもので、特にホテルや旅館、
その他レジヤー施設などのコインタイマーのケー
スとして利用できる。

〔従来の情況、および解決すべき技術的課題〕 社会情勢：有料サーヴイス機器の普及 周知のとおり、ホテル・旅館あるいはレジヤー
施設などにおいては、有料テレビ、有料マツサー
ジ器、有料ゲーム器などのごときコインタイマー
（硬貨の投入によつて所定の時間だけスイツチ
ONとなる硬貨投入式の時限スイツチをいう）に
連動して作動するサーヴイス機器が多数設置され
るようになつている。

本考案の必要性 ところで、上記各種のサーヴイス機器類は、ホ
テルや旅館などでは室内空間が無駄にならないよ
うに部屋の片隅に設置したり、また娯楽室などで
は多数の機器を密集状態に設置したりして、其処
にはサーヴイス機器設置の自由度は極く限定され
た状態になつている。

それゆえ、これらのサーヴイス機器にコインタ
イマーボツクスを装着するに際しては、その設置
場所の実情に応じ、機器の右側に取り付ける必要
がある場合と、機器の左側に取り付ける必要があ
る場合とがあり、それに応ずるためにメーカー側
では、同一の型式のコインタイマーでも、右付用
のものと、左付用のものと２種類の型式を準備し
て、何時でも注文に応じなければならなかつた。
しかし、同一型式のコインタイマーに右付・左付
の２種類を準備しておくことは、現場で設置作業
に従事する者にとつても、また当該製品の在庫を
管理して発送する業務に従事する者にとつても、
大変に煩わしいことである。

解決すべき技術的課題 本考案は、従来コインタイマーにおける前述の
ごとき不便に鑑みて為されたもので、必要に応じ
サーヴイス機器の右側・左側のどちらへも簡単に
取り付けることが可能で、しかも機器に装着した
状態では第三者が開けて金銭を盗み取ることがで
きないコインタイマー専用の実用的なボツクスを
提供することを技術的課題とするものである。

〔課題解決のために採用した手段〕

本考案者が上記技術的課題を解決するために採
用した手段を、添附図面を参照して説明すれば、
次のとおりである。

即ち、本考案は、所要の検銭機構が内蔵される
べき囲い枠部材であつて、左右両妻側が吹放ち状
に開放されていると共に、吹放ち開放された当該
枠部材の正面側および背面側の縁部の一方には当
該枠内側へ向けて掛止部１１，１１…が突設さ
れ、かつ、当該囲い枠を形成する正面壁板の所定
位置にはコイン受抽斗Ｄを装入すべき抽斗開口部
１２が開設されたボツクスフレーム１と；このボ
ツクスフレーム１の開放せる左右両妻側の何れの
面でも封止可能であり、かつ、対象とする有料サ
ーヴイス機器Ｔに固定すべき取付部２３，２３を
備えた取付蓋枠２と；この取付蓋枠２と同様に前
記ボツクスフレーム１の左右両妻側の何れの面で
も封止可能な閉蓋枠３と；前記取付蓋枠２の縦縁
と平行に並ぶごとく進退スライド自在に支承され
ており、この取付蓋枠２がボツクスフレーム１の
妻側の吹放ち状開放面を封止する際にボツクスフ
レームの掛止部１１，１１…に対向すべき位置に
は爪部２１ａ，２１ａ…を有する取付蓋枠用ラツ
チ棒２１と；前記閉蓋枠３の縦縁と平行に並ぶご
とく進退スライド自在に支承されており、かつ、
この閉蓋枠３がボツクスフレーム１の妻側の吹放
ち状開放面を封止する際にボツクスフレームの掛
止部１１，１１…に対向すべき位置には爪部３１
ａ，３１ａ…を有する閉蓋枠用ラツチ棒３１とを
包含して成り；しかも前記ラツチ棒２１および３
１の各々の一端は、取付蓋枠２と閉蓋枠３が前記
ボツクスフレーム１の吹放ち状開放面の封止状態
にあるときに抽斗開口部１２の近傍に位置して同
開口部１２において手動操作が可能であつて、こ
れらラツチ棒２１または３１を進退スライド操作
することによりスライドされたラツチ棒の爪部２
１ａまたは３１ａがボツクスフレーム１の掛止部
１１，１１…と掛合または離脱して当該ボツクス
フレーム１から取付蓋枠２または閉蓋枠３を任意
に脱着できるように構成するという左右両勝手取
付手段を採用したことによつて前述の技術的課題
を解決したのである。

〔実施例〕

以下、本考案を添附図面に示す実施例に基い
て、更に詳しく説明する。

即ち、本実施例において、コインタイマーの検
銭機構などが内蔵されるべきボツクスフレーム１
は、両側面が吹放ち状に開放された薄型の略四角
筒状に作製され、その正面部分にはコイン受抽斗
Ｄが装入される抽斗開口部１２および硬貨投入
孔・操作ボタンなどが設けられる。なお、前記コ
イン受抽斗Ｄは、図示しない錠機構により施錠で
きるようにしてある。

また、このボツクスフレーム１の正面側と背面
側の縁部には各々、後述のラツチ棒の爪部が掛合
すべき掛止部１１，１１…が所定間隔で内向きに
フツク状に突設してある。

つぎに、上記ボツクスフレーム１の吹放ち状開
放面の封止部品である取付蓋枠２には、ラツチ棒
２１が縦縁に沿つてスライド操作できるように当
該蓋枠内壁面に配設してある。そして、このラツ
チ棒２１は、取付蓋枠２の縦縁に方向に向けて爪
部２１ａ，２１ａ…が突設してあり、取付蓋枠２
を上記ボツクスフレーム１に被せたとき縁部の掛
止部１１，１１…に掛合することになる。なお、
符号２２で指示される部位は、当該取付蓋枠をボ
ツクス本体１のヒンジ口（図示せず）に掛合させ
るためのヒンジ片を示し、また２３，２４はサー
ヴイス機器Ｔ（図示例ではテレビジヨン）に固定
するための取付部（図示例では、ダルマ穴）を示
す。

他方、もう一つのボツクスフレーム１の吹放ち
状開放面の封止する部品である閉蓋枠３も、ラツ
チ棒３１が縦縁に沿つてスライド操作できるよう
に当該蓋枠内壁面に配設してあり、この閉蓋枠３
もまた上記ボツクスフレーム１に被せたとき縁部
の掛止部１１，１１…に掛合することになる。な
お、これらの構成は上記取付蓋枠２と殆ど同一で
ある。また、符号３２で指示される部位は、当該
閉蓋枠をボツクス本体１のヒンジ口（図示せず）
に掛合させるためのヒンジ片３２を示している。

そして、上記ラツチ棒２１および３１の下端
は、取付蓋枠２および閉蓋枠３で前記ボツクスフ
レーム１の吹放ち状開放面を封止したときには抽
斗開口部１２の近傍に位置して同開口部１２から
手動操作で上下に昇降スライドさせることが可能
になつている。

このように本実施例におけるラツチ掛脱の機構
は、上記ボツクスフレーム１の掛止部１１，１１
…と、上記各蓋枠２，３のラツチ棒２１，２１…
と３１，３１…とによつて構成されているのであ
り、第５図に示すようにラツチ棒２１，３１を矢
印方向へスライドさせると、ラツチ棒２１，３１
の爪部２１ａおよび３１ａが掛止部１１に掛合し
て、蓋枠２，３とボツクスフレーム１とを互にシ
ツカリ固定することになる。なお、この場合にお
けるラツチ棒２１，３１の上げ下げは、ボツクス
フレーム１の抽斗開口部１２から手を入れて手指
操作で行うことが可能である。

本実施例ボツクスは概ね上記のように構成する
が、本考案は図示例に限定されるものでは決して
なく、「実用新案登録請求の範囲」の記載内で
種々の変形が可能であることはいうまでもなく、
特にラツチ機構の具体的構造や蓋枠２，３とボツ
クスフレームとの連繋方式については設計上の具
体的要請に応じて適宜慣用手段をもつて置換可能
である。

〔本考案の効果〕

以上実施例をもつて説明したとおり、本考案品
にあつては、取付蓋枠と閉蓋枠とを脱着する必要
があるときにはコイン受抽斗を取り外し、抽斗開
口部から手指を入れてラツチ棒を進退操作すれば
簡単に脱着することができるから、取付蓋枠と閉
蓋枠との左右の入れ替えも機器の設置現場で簡単
に行うことができ、サーヴイス機器の右側にでも
左側にでも使い勝手に合せて自由に決めることが
できる。それゆえ、単一型式でもつて現場の要請
に応ずることができ、設置作業面でも在庫管理の
面でも非常に有利である。

また、本考案を利用したコインタイマーにあつ
ては、通常は施錠されて部外者には開けられない
コイン受抽斗の抽斗開口部を開けて、其処からラ
ツチのスライド操作をする構造になつているの
で、部外者が機器から当該コインタイマーボツク
スを取り外して金銭を抜き取ることは殆ど不可能
であつて、防犯上も万全である。

更に本考案を利用したコインタイマーにあつて
は、サーヴイス機器の移動によつてコインボツク
スの装着位置を変更する必要が生じた場合にも、
機器への取付位置を左右簡単に変えられるので、
頗る便利である。

このように本考案ボツクスを用いれば、従来コ
インタイマーにおいて不便とされていた問題は悉
く解消することができ、しかも構造も簡素でコス
トアツプも招来しない等、実用的にも経済的にも
多くのメリツトが得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の１実施例を示すもので、第１
図は本実施例ボツクスにコインタイマー機器（図
示せず）を内蔵させてテレビジヨン受像機に装着
した状態の正面図、第２図は本実施例ボツクスに
用いられる取付蓋枠の内部構造を示す内面図、第
３図は同閉蓋枠の内部構造を示す内部斜視図、第
４図は同ボツクスフレームの一部斜視図、第５図
はラツチ棒の掛脱機構を表わす説明図である。 １……硬貨時限装置ボツクスフレーム、１１…
…掛止部、２……取付蓋枠、３……閉蓋枠、２
１，３１……ラツチ棒、２１ａ，３１ａ……爪
部、Ｄ……コイン受抽斗、Ｔ……サーヴイス機器
（テレビジヨン）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 所要の検銭機構が内蔵されるべき囲い枠部材で
   あつて、左右両妻側が吹放ち状に開放されている
   と共に、吹放ち開放された当該枠部材の正面側お
   よび背面側の縁部の一方には当該枠内側へ向けて
   掛止部１１，１１…が突設され、かつ、当該囲い
   枠を形成する正面壁板の所定位置にはコイン受抽
   斗Ｄを装入すべき抽斗開口部１２が開設されたボ
   ツクスフレーム１と； このボツクスフレーム１の開放せる左右両妻側
   の何れの面でも封止可能であり、かつ、対象とす
   る有料サーヴイス機器Ｔに固定すべき取付部２
   ３，２３を備えた取付蓋枠２と； この取付蓋枠２と同様に前記ボツクスフレーム
   １の左右両妻側の何れの面でも封止可能な閉蓋枠
   ３と； 前記取付蓋枠２の縦縁と平行に並ぶごとく進退
   スライド自在に支承されており、この取付蓋枠２
   がボツクスフレーム１の妻側の吹放ち状開放面を
   封止する際にボツクスフレームの掛止部１１，１
   １…に対向すべき位置には爪部２１ａ，２１ａ…
   を有する取付蓋枠用ラツチ棒２１と； 前記閉蓋枠３の縦縁と平行に並ぶごとく進退ス
   ライド自在に支承されており、かつ、この閉蓋枠
   ３がボツクスフレーム１の妻側の吹放ち状開放面
   を封止する際にボツクスフレームの掛止部１１，
   １１…に対向すべき位置には爪部３１ａ，３１ａ
   …を有する閉蓋枠用ラツチ棒３１とを包含して成
   り； しかも前記ラツチ棒２１および３１の各々の一
   端は、取付蓋枠２と閉蓋枠３が前記ボツクスフレ
   ーム１の吹放ち状開放面の封止状態にあるときに
   抽斗開口部１２の近傍に位置して同開口部１２に
   おいて手動操作が可能であつて、これらラツチ棒
   ２１または３１を進退スライド操作することによ
   りスライドされたラツチ棒の爪部２１ａまたは３
   １ａがボツクスフレーム１の掛止部１１，１１…
   と掛合または離脱して当該ボツクスフレーム１か
   ら取付蓋枠２または閉蓋枠３を任意に脱着できる
   ように構成したことを特徴とするコインタイマー
   用ボツクスの左右両勝手取付構造。