JPH03290492A - 中温乾留炉および中温乾留コークスの製造方法 - Google Patents

中温乾留炉および中温乾留コークスの製造方法

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JPH03290492A
JPH03290492A JP9290890A JP9290890A JPH03290492A JP H03290492 A JPH03290492 A JP H03290492A JP 9290890 A JP9290890 A JP 9290890A JP 9290890 A JP9290890 A JP 9290890A JP H03290492 A JPH03290492 A JP H03290492A
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coke
carbonization
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coal
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Haruhisa Iwakiri
岩切 治久
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 冶金用特に高炉用コークスの製造に適した中温乾留炉お
よび中温乾留コークスの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 冶金用コークスは、おもに水平室炉式コークス炉により
製造されている。この炉は、蓄熱室や燃焼室の構造に種
々の工夫がされて、多くのタイプがあるが基本的には同
じで、このタイプのコークス炉が良質な冶金用コークス
の製造に広く利用されている。
この水平室炉式コークス炉は、炭化室と燃焼室との間の
隔壁に珪石煉瓦を用い、最終コークス化温度はtooo
“C以上である。
このほか、底型コークス法により冶金用コークスが製造
されることもあるが、この方法は、特に高炉用としては
品質が必ずしも満足できるものではないなどの理由から
あまり一般的ではない。
(発明が解決しようとする!i題) 以上述べたように、冶金用コークスはおもに水平室炉式
コークス炉により製造されている。この炉は良好な冶金
用コークスを製造することができるが、高価な珪石煉瓦
を使用するために、建設コストが高くまた異形煉瓦の製
造技術、築炉技術が難しいなどの難点がある。さらには
、この炉は熱伝導度の低い耐火物(珪石煉瓦)を通して
石炭層を間接加熱するため、熱効率が悪くまた生産速度
が低いという欠点がある。また、珪石煉瓦は低温から高
温にわたって幾つかの変態点があり、変態および熱膨張
給よる体積変化が大きく、このため、この種の炉では乾
留温度を1000℃未満に大きく変化させることができ
ず、生産量の変更が難しいなどの問題点がある。
C8題を解決するための手段) 本発明は、このような問題点を解決するために、本発明
者らが鋭意研究を重ね、種々検討を行った結果、炭化室
と燃焼室との隔壁に使用する材質の制約を緩和すること
によって、乾留温度をさげることかでき、生産速度を損
なうことなく炉容積の小さなコークス炉にすることが可
能で、かつ、良質の冶金用コークスを製造することが可
能であるという知見を得て完成されたもので、その第1
発明は、粉状の石炭を炭化室で空気を遮断して、燃焼室
の熱を介して乾留してコークスを製造する乾留炉におい
て、炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱伝導度が10kc
al/s−h・0以上である中温乾留炉である。
第2発明は、粉状の石炭を炭化室で空気を遮断して、燃
焼室の熱を介して乾留してコークスを製造する乾留炉に
おいて、炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱伝導度が10
kcal/m−h・℃未満で、かつ、隔壁厚さが110
−1g以下である中温乾留炉である第3発明は、請求項
(1)または(2)の中温乾留炉を用いて、粉状の石炭
を炭化室で空気を遮断して、燃焼室の熱を介して乾留し
てコークスを製造するに際して、炭化室内の石炭層の昇
温速度が1.2℃/ sin以上で、かつ、最終コーク
ス化温度が750〜950 ’Cの温度範囲である中温
乾留コークスの製造方法である。
(作用) 以下、本発明の作用について詳述していくことにする。
従来の水平室炉式コークス炉の熱効率を高めるためには
、炭化室の石炭またはコークスと加熱ガスを直接接触さ
せる方法が考えられるが、現在水平室炉式コークス法で
使用している原料炭は粉状の粘結炭を使用しているため
、通気抵抗が大きくこの加熱方法は適当ではない、一方
、底型コークス法によれば空隙率を十分に取ることがで
きるので、効率の良い直接加熱が可能であるが、製造さ
れたコークスの品質が冶金用コークスとしては劣るため
、現状では底型コークス法は必ずしも適当な方法とは言
えない。
また、直接加熱で燃焼ガスを用いることは、これに含ま
れる酸化性ガスにより石炭の粘結性が阻害されること、
生成したコークスがガス化反応されることなどによりコ
ークスの品質が低下するので好ましくない。さらに、乾
留ガスやタールなどの副産物である化成品の品質も低下
する。
以上のように、直接加熱法は種々の欠点があるため、問
題となっている熱効率を高めるための解決には必ずしも
妥当な方法とは言えない。
したがって、コークスおよび副産物の品質を考慮すると
従来の間接加熱式〇室炉が最も適切であり、炭化室と燃
焼室との間の隔壁をいかに改善するかが重要な課題であ
る。この隔壁の改善に当たっては、隔壁の性質や構造に
次のようなことが要求される。
■加工が容易である。
■熱伝導度が高い。
■隔壁の厚さを薄くするために高温での強度が高い。
■熱による変形が少ない。
そこで発明者らは、従来の土産速度を下回ることのない
隔壁の必要熱転導度と厚さについて調査を行った。第2
図に調査結果である炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱伝
導度とコークスの生産速度との関係を示す。
第2図は燃焼室隔壁温度850℃、炭化室幅300−−
の場合の隔壁の熱伝導度と隔壁厚さが生産速度に及ぼす
影響を整理したもので、熱伝導度が低いときは、コーク
スの生産速度は隔壁の熱伝導度でほぼ一義的に決まるこ
とがわかる6例えば、隔壁の厚さが30III11以上
の場合は、隔壁の熱伝導度が10kcal/m・h・℃
未満では生産速度は熱伝導度が高くなるにしたがって高
くなるが、熱伝導度が10kcal/−・h・℃以上で
は炭化室の石炭層の伝熱が律速となって生産速度はあま
り変化しなくなる。また、隔壁の厚さが10mm以下に
薄くなると、生産速度は隔壁の熱伝導度に余り影響され
ることなく、石炭層の熱伝導度に依存してほぼ一定にな
る。このよう番こ、熱伝導度の高い材質を使用すれば、
乾留温度を下げても従来の生産速度を維持することが可
能である。このことは熱伝導度の高い加工の容易な金属
でも耐火煉瓦に替えて隔壁に使用することが可能である
ことを示唆している。
第2図から従来の高温乾留(燃焼室隔壁表面温度:tt
5o℃、最終コークス化温度:1050℃、隔壁厚さ7
110 am、炭化室幅: 450 ms、熱伝導度:
1゜6 kcal/m ・h ・h・℃)と同し生産速
度7.5 kg/m” ・hを得るためには、隔壁の厚
みが30■の場合、隔壁の熱伝導度は3.2kcal/
s−h・0以上であることが必要である。また、熱伝導
度が10kcal/■・h・℃以上では、コークスの生
産速度は隔壁の熱伝導度に殆ど影響されないため、隔壁
として望ましい材質を任意に選択することができる。一
方、熱伝導度が10kcal/−・h・℃以下の材質を
用いる場合は、所定の生産速度を得るためには、炭化室
の輻を一定(300m−とすれば、第3図に示すように
、隔壁の熱伝導度に応じて隔壁の厚さを110−一以下
に薄くする必要がある。この場合は、隔壁材質の強度を
十分に考慮する必要がある。なお、第3図は隔壁厚さを
横、軸にして第2図を再整理したものである。
以上の理由から、炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱伝導
度が10kcal/m −h・℃以上であれば隔壁厚さ
は限定せず、熱伝導度がl0kcal/a+−h・℃未
満であれば隔壁厚さは1lOIlllI以下に限定する
炭化室幅は労働生産性や炉体構造上最適点があるが、8
50℃の燃焼室隔壁温度では、従来の高温乾留と同し生
産速度7.5 kg、/+”・h−tl−得るためには
、隔壁厚さを30w+iと一定番こした場合には、第4
図に示すように熱伝導度に応して炭化室幅を調整する必
要がある。例えば、熱伝導度が10kcal/i・h・
℃のときは炭化室幅は360mm (炭化室半幅:18
00111)以下にする必要がある。また、隔壁厚さ3
0II11で、炭化室幅300II11の場合は、第5
図に示すように、熱伝導度が10kcal/m・h・℃
のときは燃焼室隔壁温度を830℃以上にすれば十分な
生産速度を得ることができる。
なお、コークスの排出方法については次の方法が好まし
い。すなわち、従来の水平室炉式コークス炉では、低い
温度で乾留するとコークスの収縮が十分でないため炉壁
との間のクリアランスが小さくなり、特にコークスの強
度が低いときや、粒度が細かいと炉(窯)からの押し出
しが不可能となる詰まり窯の現象が起こる。したがって
、中温乾留においてもこのような現象が起こることが想
定されるため、コークスの排出には横方向からの押し出
しではなく、底から排出する方法が好ましい。
以上説明したように、炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱
伝導度を10kcal/m−h ・h・℃以上または1
01cal/■・h・℃未満のときは隔壁厚さを110
1mm以下にすることによって、生産速度を損なうこと
なく中温でコークスを製造することができる中温乾留炉
が可能となる。
つぎに、中温乾留コークスの製造方法の限定理由につい
て説明する。
まずは、石炭層の昇温速度の限定理由について説明する
コークスを製造する石炭の乾留過程では、石炭は350
℃付近から軟化し始め揮発分が発生することにより石炭
粒子内に気孔が発生し、軟化した石炭粒子は膨張する0
石炭粒子は膨張することにより隣接する石炭粒子と溶融
型に結合し強固なコークス構造を形成する。一方、膨張
が十分でないと石炭粒子は接触型の結合をして弱い結合
組織のコークスとなる。この概念を第6図を基に説明す
る、第6図(a)は、石炭51の膨張が十分で隣接する
石炭粒子は溶融型に結合しており、コークス52粒子間
(元の石炭粒子間)には気孔53は認められない、第6
図(ロ)は、石炭51の膨張が十分でない場合で、隣接
する石炭粒子は接触型に結合しており、コークス52粒
子間(元の石炭粒子間)には気孔53が認められる。ま
た図(萄、(ロ)とも揮発分の発生に基づく気孔53が
コークス52内に存在する。
石炭の膨張性は主に石炭の種類と乾留過程、特に、40
0〜500℃間の昇温速度に依存して変化する。第7図
は炭種側の400〜500℃間の昇温速度と全膨張率の
関係を示す図で、何れの炭種とも昇温速度が大きくなる
にしたがって膨張性が高くなっている。したがって、中
温乾留において、石炭の膨張によって決まる溶融型結合
のコークスを形成させるためには、従来の高温乾留によ
って得られる最低の昇温速度以上の昇温速度を確保する
ことが必要である。第8y4は高温乾留における400
〜500℃間の炭化室内の昇温速度を示す図で、炭化室
幅の中間部に最も昇温速度の小さい部分があり、その値
は1.2℃/■inであった。すなわち、中温乾留にお
いても、炭化室内の最も小さい昇温速度の部分の昇温速
度を1.2℃/■in以上に保つことにより石炭の十分
な11@、言い換えれば溶融型結合をした高強度のコー
クスを得ることができる。
なお、物理的に石炭粒子間の距離を小さくすること、す
なわち、石炭層の嵩密度を大きくすることによって溶融
結合を助長することができる。
以上の理由から石炭またはコークス層の昇温速度は1.
2℃/■in以上に限定する。
400〜500℃間における炭化室内の昇温速度を1.
2℃/sin以上にするために必要な燃焼室側隔壁表面
温度を知るために、燃焼室隔壁温度と炭化室幅方向の中
間部の昇温速度との関係を調べた。その結果を第9図に
示す。第9図は、隔壁の厚さ30問、炭化室の幅を30
0mmとしたときの燃焼室隔壁温度と炭化室幅方向の中
間部の昇温速度との関係を示したもので、炭化室幅方向
の中間部の昇温速度は燃焼室隔壁温度に強く支配され、
かつ、隔壁の熱伝導度によっても影響される。隔壁の熱
伝導度が10kcal/Vh・℃以上であれば、燃焼室
隔壁温度が850℃で1.2℃/sinの昇温速度を得
ることができる。また、熱伝導度が10kcal/■・
h・℃未満であれば、熱伝導度に応じて燃焼室隔壁温度
を高くする必要があり、珪石煉瓦程度の熱伝導度では9
00℃にする必要がある。
つぎに、最終コークス化温度(乾留温度)の県定理由に
ついて説明する。
コークスの最終乾留温度を変えることによりコークス強
度がどのように変化するかを調べた結果を第1O図およ
び第11rAに示す、コークスの強度としては、高炉用
を考慮してこれに必要な性状としての摩耗強度(I型ド
ラム強度)およびソリューシッンロス反応による劣化を
考慮したCO□ガス反応反応度強度300℃で反応)を
対象として調査した、以下調査方法について説明する。
供試コークスは装入炭嵩密度0.65.0.8.0.9
kg/Iの3種類を、700.800.900.105
0℃のコークス化温度でコークス化したものである。I
型ドラム強度は20±l amに整粒したコークス20
0gをI型ドラム試験機(130+u+φX700 M
IIL 、回転速度: 3Orpm)内で600回転さ
せた後のコークス粒10IIII以上の重゛量%をもっ
て強度指数とした。その結果を第10図に示す。
COtガス反応反応度強度0±11φに整粒したコーク
ス約60g(12個)をCO,ガス濃度分布が生しるこ
とを避けるために一層に並べ、電気炉(炉芯管120■
φ)内で1300℃、Pcoz=1(141/l+in
)、全反応量20%の条件で反応させた後、r型ドラム
試験機(130msφX700 MIIL 、回転速度
:3Orpm)内で200回転させた後のコークス粒3
nm以上の重置%をもって反応後強度指数とした。その
結果を第11図に示す。
以上の調査結果から明らかなように、第10図に示すI
型ドラム強度はコークス化温度が低下するとともに低下
しているが、基準高温乾留の強度を確保するために1よ
、装入炭嵩密度0.8kg/1以上で、コークス化温度
750“C以上で十分である。一方、CO,ガス反応後
強度も第U図に示すように、装入炭嵩密度0.8kg/
1以上で、乾留温度750℃以上であれば、基準高温乾
留の反応後強度を確保することができる。したがって、
最終コークス化温度の下限は750℃とする。また、第
1Or;!Jに示すI型ドラ五強度および第11図に示
すCO□ガス反応反応度強度コークス化温度が950℃
を超えるとほぼ飽和している。したがって、最終コーク
ス化温度の上限は950℃以下とする。
さらに、先に述べた溶融型結合のfli認のために、上
記供試コークスについてξクロ気孔容積分布を調べた。
その結果を第12図に示す。第12図に示すようにコー
クス化温度が700℃以下になると気孔径10μ請以上
の気孔が増加することがわかる。
この気孔径lOu劇以上の気孔の状態を顕微鏡で観察す
ると第6図〜)に示したような接触型の結合を示す角ば
った不定形の気孔が観察され、コークス化温度が下がる
にしたがって、接触型の結合を示す角ばった不定形の気
孔が増加する傾向にある。
これはコークス化温度が下がるにしたがって昇温速度が
小さくなり、石炭粒子の膨張性が低下するためである。
以上説明したように、石炭層の温度速度を1.2h・℃
/win以上で、かつ、最終コークス化温度を750〜
950℃の温度範囲にすることによって、高炉用コーク
スを製造することが可能である。
(実施例) 本発明の実施例を以下に説明する。
実施例1 第1図は本発明に係わる中温乾留炉の概念図で、同図(
a)は断面図、(ロ)は(a)の1−1線断面図で、図
中1は石炭装入装置、2は炭化室、3は燃焼室、4は乾
留ガス出口、5は燃焼空気予熱器、6は燃焼廃ガス、7
はバーナ、8は装入孔、9は炉蓋、 10は炉蓋開閉機
、11はコークス受は装置、12は空気、13は燃料、
14は石炭、15は断熱材、16は隔壁、17は上蓋を
それぞれ示す。
まず、第1図に基づいて本発明の中温乾留炉の構造につ
いて説明する。中温乾留炉は外壁を断熱材I5で覆い、
その内部に複数の炭化室2と燃焼室3を交互に配置した
構造である。炭化室2と燃焼室3は高熱伝導材、例えば
ステンレス鋼などの隔壁16で仕切られている。炭化室
2への熱の供給は燃焼室3側面から燃焼室3内のバーナ
7により行われる。
炭化室2は台形の形状をしており、上部は狭く、下部は
広くなっておりコークスの自重でコークスを排出できる
ようになっている。炭化室2の上部、装入孔8には上蓋
17が、下部には炉蓋開閉機10で支えられた炉M9が
設けである。また、炭化室2上部端部には乾留ガス出口
4が設けである。
なお、炭化室2上方には石炭装入装置1が設置され、下
方にはコークス受は装置11が移動できる状態で設置さ
れている。
さらに、燃焼室3の後部には燃焼空気予熱器5があり、
空気12、燃料13の予熱を行う。また、燃焼室3内で
発生する燃焼廃ガス6は燃焼空気予熱H5の熱源として
利用される。
つぎに、コークースの製造について説明する。
石炭の炭化室2への装入は、炭化室2上部の上蓋17を
開け、装入孔8を通して石炭装入装置1から行われる。
石炭装入後は上蓋17を閉しる。なお、石炭装入装置1
には従来から利用されている装炭車、コンベヤ、気流搬
送の何れを用いてもよい炭化室2に装入された石炭14
は、燃焼室3内のバーナ7の燃焼により、燃焼室3側面
から隔壁16を介して加熱乾留されコークス化する。生
成したコークスは炭化室2下部の炉蓋開閉機10で炉蓋
9を開き、自重でコークス受は装置11に排出される。
排出された赤熱コークスはコークス受は装置11によっ
て消火袋口(図示せず)に運ばれ消火冷却される。なお
、コークス受は装置11には消火車あるいはコンベヤを
用いてもよい。
乾留時に発生する乾留ガスは、乾留ガス出口4から回収
される。
なお、本実施例では、炭化室2への熱の供給は燃焼室3
側面から燃焼室3内のバーナ7により行ったが、乾式消
火設備から回収した高温ガスあるいは高温の排ガスによ
り行ってもよい、この場合は、燃焼空気予熱器5の使用
は不要である。
以下に、熱伝導度の異なる隔壁材を用いた中温乾留炉の
コークス生産速度について説明する。
第1表には、燃焼室側隔壁表面温度、隔壁材質、隔壁厚
さ、隔壁材質の熱伝導度、最終コークス化温度、生産速
度、50万t/年の生産に必要な炉容積の試算結果、乾
留エンタルピーをそれぞれ示す(以下余白) 第1表から明らかなように、熱伝導度の高い金属製の隔
壁を用いた本発明の中温乾留炉では、コークスの生産速
度は8.7〜8.8kg/m”・hである。
一方、珪石煉瓦の隔壁を用いた従来の高温乾留炉のコー
クスの生産速度は7.5 kg/++”・hであり、熱
伝導度の高い金属隔壁を用いることによって、隔壁温度
850℃の中温乾留炉でも従来の高温乾留炉以上の生産
速度が得られている。ちなみに、高温乾留炉において、
隔壁温度を850℃にすると、コークスの生産速度は3
.6 kg/m”・hで従来の1/2以下になる。また
、中温乾留炉において、隔壁温度を850″℃から90
0℃に上げることによって、コークスの生産速度は約2
0%向上している。しかし、隔壁温度を高めるに当たっ
ては隔壁材質の高温強度を十分に考慮しなければならな
い。
炉容積については、生産速度を一定にした場合、隔壁材
の熱伝導度が低いほど炉容積は大きいものが必要になる
。また、中温乾留炉では、コークス化温度が低いため、
コークス化消費熱量も少なくてすむ。
実施例2 従来使用されている配合炭を、本発明による中温乾留炉
で乾留し、生成したコークスの摩耗強度およびCO!ガ
ス反応反応度強度査した。その結果を従来の高温乾留し
たコークスの調査結果と比較して第2表に示す。調査方
法は先に述べたI型ドラム試験機を用いた摩耗強度およ
びCO□ガス反応反応度強度調査じである。
第2表 中温乾留コークスはコークス化温度、装入炭嵩密度を調
整することにより高温乾留コークスと同等の強度を得る
ことができる。なお、このときの炭化室幅方向の中間部
における昇温速度は、最終コークス化温度が800℃の
ときは、1.25℃/ll1in、900h・℃のとき
は、3.23°(/+minであった。また、高温乾留
の場合は1.20°(: /sinであった。
さらに、ごクロ気孔容積率について調査を行ったが、ミ
クロ気孔容積率は中温乾留コークス、高温乾留コークス
ともほぼ同しであった。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明は燃焼室と炭化室との間の
隔壁に高価な珪石煉瓦を用いず、これよりも熱伝導度の
高い材質を使用しているため、熱効率が良く、生産速度
が高く、このため、炉容積を小さくすることができ、し
かも、生産量に応してコークス化温度を自由に変えるこ
とができ、かつ、中温乾留で冶金用コークスを製造でき
ると言う優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる中温乾留炉の概念図で、同図(
a)は断面図、(b)は(a)の1−1線断面因を示す
図である。 第2図は隔壁の熱伝導度と生産速度との関係を示す図で
ある。 第3図は隔壁厚さと生産速度との関係を示す口である。 第4図は炭化室幅(半幅〉と生産速度との関係を示す図
である。 第5図は燃焼室側隔壁表面温度と生産速度との関係を示
す図である。 第6図は石炭の膨張性の変化による気孔形成変化の概念
を示す図である。 第7図は炭種別の400〜500℃間の昇温速度と全膨
張率との関係を示す図である。 第8図は高温乾留における400〜500℃間の炭化室
内の昇温速度を示す図である。 第9図は燃焼室側隔壁表面温度と炭化室中間部昇温速度
との関係を示す図である。 第10図はコークス化温度とI型ドラム強度との関係を
示す図である。 第11図はコークス化犀度とCO2ガス反応後強度との
関係を示す図である。 第120はコークスのミクロ気孔容積分布を示す図であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)粉状の石炭を炭化室で空気を遮断して、燃焼室の
    熱を介して乾留してコークスを製造する乾留炉において
    、炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱伝導度が10kca
    l/m・h・℃以上であることを特徴とする中温乾留炉
  2. (2)粉状の石炭を炭化室で空気を遮断して、燃焼室の
    熱を介して乾留してコークスを製造する乾留炉において
    、炭化室と燃焼室との間の隔壁の熱伝導度が10kca
    l/m・h・℃未満で、かつ、隔壁厚さが110mm以
    下であることを特徴とする中温乾留炉。
  3. (3)請求項(1)または(2)の中温乾留炉を用いて
    、粉状の石炭を炭化室で空気を遮断して、燃焼室の熱を
    介して乾留してコークスを製造するに際して、炭化室内
    の石炭層の昇温速度が1.2℃/min以上で、かつ、
    最終コークス化温度が750〜950℃の温度範囲であ
    ることを特徴とする中温乾留コークスの製造方法。
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