JPH03270822A - ワイヤカット放電加工機における中子除去方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、ワークにワイヤカット放電加工を行ないワ
ークから中子（カットアウト工作物）を除去するワイヤ
カット放電加工機における中子除去方法およびその装置
に関する。

（従来の技術） 近年、ワイヤカット放電加工機においては加工の自動化
に対応すべく、自動ワイヤ供給装置、スタート穴加工装
置および自動位置決め機能などが開発され、例えば第４
図に示したようなワークＷから穴Ｈを加工する穴加工は
ほとんど無人化にて行なえる状況に至ってきた。

しかし、第４図に示したような穴加工では多くの場合、
中子（カットアウト工作物）Ｃが生成される。この中子
Ｃは手動的に除去されていた。

（発明が解決しようとする課題） ところで、中子Ｃを排除する手段としては、出来るだけ
長い時間の無人運転を実現するために、加工終了点の手
前の中子Ｃが落ちない位置で加工を停止し、次の加工形
状へ移行するＮＣ運転プログラムを作成する。加工が終
了したならば、中子Ｃを切落とすプログラムを別途作成
して］図形毎に加工者が手作業にて中子を排出していく
。

あるいは、加工形状が小さな図形形状では加工時間は要
するが、中子が発生しないように図形形状を全て加工し
てしまう領域用ニブログラムを作成して無人化を図るよ
うにしている。

上記のようないずれの中子Ｃを除去する場合には、特別
な装置（プログラムなど）が必要であると共に、時間か
かかっていて、自動的に除去することかできなかったの
である。

この発明の目的は、上記問題点を改善するため、中子を
除去するための特別な装置を装着することなく、加工に
よって生成される中子を自動的に除去するようにしたワ
イヤカット放電加工機における中子除去方法およびその
装置を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、この発明は、ワークの上、
下方に設けられた上、下部ワイヤガイド部にワイヤ電極
を走行案内してワークにワイヤカット放電加工を行なっ
てワークから中子を除去する際、ワイヤ電極が加工終了
点より手前の予め設定した設定点に到達すると、ワイヤ
カット放電加工を一旦中断し、前記上、下部ワイヤガイ
ド部のいずれか一方をワークの板厚以上に上昇または下
降せしめると共に、他方のワイヤガイド部より一方のワ
イヤガイド部から噴出している加工液供給圧力と同等あ
るいはそれ以上の加工液供給圧力にて加工液を噴出し、
次いてワイヤカット放電加工を再開してワークから中子
を除去することを特徴とするワイヤカット放電加工機に
おける中子除去方法である。

また、この発明は、ワークの上、下方に設けられワイヤ
電極を走行案内する上、下部ワイヤガイド部と、この上
、下部ワイヤガイド部のいずれか一方を上下動せしめる
駆動装置と、前記上、下部ワイヤガイド部から加工液を
噴出せしめるための加工液供給装置と、この加工液供給
装置と前記上。

下部ワイヤガイド部とを連結した連結管の途中に設けら
れた開閉弁と、この開閉弁と並列に接続された切換え弁
と、を備えてワイヤカット放電加工機における中子除去
装置を構成した。

（作用） この発明のワイヤカット放電用り機における中子除去方
法およびその装置を採用することにより、ワークの上、
下方にはワイヤ電極を走行案内する上、下部ワイヤガイ
ド部が設けられている。

この上、下部ワイヤガイド部に案内されてワイヤ電極か
走行してワークにワイヤカット放電加工か行なわれて、
ワイヤ電極が加工終了点より手前の予め設定した設定点
に到達すると、ワイヤカット放電加工を一旦中断せしめ
る。そして、前記上。

下部ワイヤガイド部のいずれか一方を駆動装置によりワ
ークの板厚以上に上昇または下降せしめると共に、他方
のワイヤガイド部より一方のワイヤガイド部から噴出し
ている加工液供給圧力と同等あるいはそれ以上の加工液
供給圧力にて加工液を加工液供給装置との間に設けられ
た例えば切換弁を作動させて噴出せしめる。次いて、ワ
イヤカット放電加工を再開し、前記設定点から終了点ま
でワイヤカット放電加工を行なうと、ワークから中子が
自動的に除去される。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図を参照するに、ワイヤカット放電加工機１におけ
る図示省略のベツド上にはＸ軸テーブル３がＸ軸方向（
第１図において紙面に対し直交する方向）へ移動自在に
設けられている。このＸ軸テーブル３の下部にはナツト
部材５を介してＸ軸方向へ延伸したボールねじ７が螺合
されており、このボールねじ７の一端側にはサーボモー
タのごときＸ軸モータ９が連動連結されている。

前記Ｘ軸テーブル３の上部にはナツト部材１１が上方へ
突出して一体化されており、このナツト部材１１にはＹ
軸方向（第１図において左右方向）へ延伸したボールね
じ１３が螺合されている。このボールねじ１３の一端例
えば右端にはＬ字形状をしたＹ軸テーブル１５の基部１
５Ｂが固定されていると共に、サーボモータのごときＹ
軸モータ１７が連動連結されている。

前記Ｙ軸テーブル１５上の左側上にはワークテーブル１
９が立設されており、このワークテーブル１９上には加
工すべきワークＷが載置される。

しかも、ワークテーブル１つ上に載置されたワークＷの
上、下方にはそれぞれ上、下部ワイヤガイド部２１．２
３が相対応した位置に設けられている。この上、下部ワ
イヤガイド部２１．２３の上。

下方にはワイヤガイドローラ２５が回転可能に設けられ
ている。

上記構成により、Ｘ軸、Ｙ軸モータ９，１７を駆動せし
めると、Ｘ軸、Ｙ軸テーブル３，１５がそれぞれＸ軸、
Ｙ軸方向へ移動されることにより、Ｙ軸テーブル１５に
はワークテーブル１つを介してワークＷが載置されてい
るので、ワークＷはＸ軸、Ｙ軸方向へ移動されることに
なる。

ワイヤ電極２７は図示省略のワイヤ供給リールから走行
されて、ガイドローラ２５、上、下部ガイド部２１．２
３およびガイドローラ２５を経て図示省略の巻取りロー
ルへ巻取られるようになっている。したがって、ワイヤ
電極２７は上、下部ワイヤガイド部２１．２３に案内さ
れながら走行されると共に、ワイヤ電極２７とワークＷ
に図示省略の加工電源よりパルス電圧が印加され、ワー
クＷとワイヤ電極２７により形成される微小間隙に放電
が発生して加工が行なわれることになる。

前記上、下部ワイヤガイド部２１．２３のいずれか一方
例えば上部ワイヤガイド部２１の右側壁にはナツト部材
２つが取付けられており、このナツト部材２９にはＺ軸
方向（第１図において上下方向）へ延伸したボールねじ
３１が螺合されている。このボールねじ３１の上端部に
はサーボモータのごとき２軸モータ３３が連動連結され
ている。

上記構成により、Ｚ軸モータ３３を駆動せしめると、ボ
ールねじ３１が回転してナツト部材２つを介して上部ワ
イヤガイド部２１が２軸方向へ移動されることになる。

尚、上部ワイヤガイド部２１を固定して下部ワイヤガイ
ド部２３をＺ軸方向に移動させるようにしてもよい。

前記上、下部ワイヤガイド部２１．２３のそれぞれには
、連結管３５．３７の一端が接続されていると共に、連
結管３５．３７の他端には加工液供給装置３９に連通し
た加工液供給ポンプ４１に接続されている。前記連結管
３５．３７のそれぞれの途中には、開閉弁４３．４５と
切換弁４７゜４９が並列して接続されている。この切換
弁４７゜４９にはソレノイド５ＯＬＩ、５ＱＬ２が備え
られている。

前記加工液供給装置３つには加工液供給ポンプ４１の他
に、供給した加工液を回収してろ過するシステムや加工
液の電導度を一定に保つシステムが併せて装備されてい
る。

このワイヤカット放電加工機１には全体の制御を行なう
ＮＣ装置５１が備えられており、このＮＣ装Ｗ５１には
各指令を与えるために、Ｘ軸、Ｙ軸およびＺ軸モータ９
，１７．３Ｂ、１１１工液供給ポンプ４１．ソレノイド
５ＯＬＩ、５ＱＬ２が接続されている。

上記構成により、加工液供給ポンプ４１を作動させると
、加工液供給装置３つから加工液供給ポンプ４１により
汲み上げられた加工液は２系統に分かれて連結管３５．
３７を通って上、下部ワイヤガイド部２１．２３へ送ら
れ、さらに加工間隙に供給されることになる。前記連結
管３５．３７の途中にはそれぞれ流量を切換えるための
切換弁４７．４９が開閉弁４３．４５に並列して設けら
れているから、ＮＣ装置５１からの指令によりソレノイ
ドｓｅ＋Ｌ１，５ＱＬ２を作動させることによって、大
流量、小流量の切換えを行なうことができる。

したがって、加工間隙に加工液を供給することによって
、放電により発生する加工熱を冷却すると共に、加工に
より生成された加工屑が積極的に排除されることになる
。

加工屑の積極な排除が必要なファーストカットなどの高
速加工では大流量の加工液供給を行ない、加工が不安定
となる加工開始部分やワイヤ電極２７の振動を嫌う精度
が要求される仕上げ加工では小流量の加工液供給が多く
用いられる。

次に、ワークＷから中子Ｃを自動除去する除去方法につ
いて説明する。第２図に示したように、加ニスタート点
Ｓｏから矢印のごとく加工開始されると、加工終了点Ｓ
Ａから所定寸法手前の設定点ＳＲへ到達したか否かを常
に監視する。なお、設定点Ｓ８は中子Ｃが切り落ちない
程度の位置とする。ＮＣ装置５１は、この設定点ＳＢへ
の到達を認識すると、Ｘ軸、Ｙ軸モータ９，１７ならび
に加工の停止（加工電圧印加０ＦＦ）へ出力指令を出す
。

続いて、ＮＣ装置５１は、Ｚ軸モータ３３に移動指令を
出力し、上部ワイヤガイド部２１を現在の位置からワー
クＷの板厚以上へ上昇させる。さらに、ＮＣ装置５１は
切換弁４７．４９のソレノイド５ＯＬＩ、５ＱＬ２へ出
力指令を出し、上部ワイヤガイド部２１からの加工液供
給を小流量に、下部ワイヤガイド部２３からの加工液供
給を大流量になるようにする。

上部ワイヤガイド部２１の上昇か完了したならば、ＮＣ
装置５１は再び加工の開始を出力する。

なお、このとき、上部ワイヤガイド部２１の上昇に伴う
加工液供給の変化に対応して加工条件を自動的に操作し
ても構わない。

上部ワイヤガイド部２１か上昇した状態にて加工か進行
すると、やがて中子ＣかワークＷから切り落ちる状態と
なる。しかし、上部ワイヤガイド部２１からの加工液供
給に対して下部ワイヤガイド部２３からの加工液供給を
大流量としであるため、切り落ちる中子Ｃはこの加工液
の力により、第３図に示したように、ワークＷの上側に
押し出される。実際、実験してみると、中子Ｃは第３図
に示したごとく、加工液の流れに乗って真上方向という
よりは、斜め上側に流し飛ばされて、加工部分の中子Ｃ
がうまく取り除かれるのである。

そのまま加工が加工終了点ＳＡまで進むと、加工電圧印
加ＯＦＦとなり、ワイヤ電極２７が自動切断され、次の
加工へ移行する。次の加工へ移行したならば、上部ワイ
ヤガイド部２１の位置や、加工液供給方式は元の状態に
戻される。

このような本実施例で述べた方法によれば、中子Ｃをワ
ークＷから自動的に排除しながらの加工を実現すること
ができる。また、本実施例は中子Ｃが小さければ小さい
ほど、より一層の効果が発揮される。

さらに、本実施例では、加工液の流量切換えを行なって
いるが、上部ワイヤガイド部２１の上昇により上部ワイ
ヤガイド部２］からの加工液供給圧が減少するため、流
量切換えを行なわなくても中子Ｃの除去は可能である。

流し飛ばした中子Ｃは、加工槽内に所定の流れを形成す
れば、所定の場所に回収することも可能である。

なお、この発明は、前述した実施例に限定されることな
く、適宜の変更を行なうことにより、その他の態様で実
施し得るものである。例えばワイヤ電極２７を下方から
上方へ走行させても実現可能である。

［発明の効果］ 以上のことき実施例の説明より理解されるように、この
発明によれば、ワークの上、下方にはワイヤ電極を走行
案内する上、下部ワイヤガイド部か設けられている。

この上、下部ワイヤガイド部に案内されてワイヤ電極が
走行してワークにワイヤカット放電加工が行なわれて、
ワイヤ電極が加工終了点より手前の予め設定した設定点
に到達すると、ワイヤカット放電加工を一旦中断せしめ
る。そして、前記上。

下部ワイヤガイド部のいずれか一方を駆動装置によりワ
ークの板厚以上に上昇または下降せしめると共に、他方
のワイヤガイド部より一方のワイヤガイド部から噴出し
ている加工液供給圧力と同等あるいはそれ以上の加工液
供給圧力にて加工液を加工液供給装置との間に設けられ
た例えば切換弁を作動させて噴出せしめる。次いで、ワ
イヤカット放電加工を再開し、前記設定点から終了点ま
でワイヤカット放電加工を行なうと、ワークから中子を
自動的に除去することができる。

したがって、中子を除去するための特別な装置を装着す
ることなく、加工によって生成される中子を除去しなが
ら多数の穴加工を自動的に行なうことができる。しかも
、特別な装置を必要としないため、非常に安価で自動中
子処理を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を実施する一実施例のワイヤカット放
電加工機における中子除去装置の全体構成図、第２図お
よび第３図はワークから中子を除去するための説明図、
第４図はワークから中子を除去する際のワークの一例で
ある。 １・・・ワイヤカット放電加工機 ２１・・・上部ワイヤガイド部 ２３・・・下部ワイヤガイド部 ２７・・・ワイヤ電極 ２つ・・・ナツト部材　　３１・・・ボールねじ３３・
・・ｚ軸モータ　　３５，３７・・、連結管３９・・・
加工液供給装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ワークの上，下方に設けられた上，下部ワイヤガ
   イド部にワイヤ電極を走行案内してワークにワイヤカッ
   ト放電加工を行なってワークから中子を除去する際、ワ
   イヤ電極が加工終了点より手前の予め設定した設定点に
   到達すると、ワイヤカット放電加工を一旦中断し、前記
   上，下部ワイヤガイド部のいずれか一方をワークの板厚
   以上に上昇または下降せしめると共に、他方のワイヤガ
   イド部より一方のワイヤガイド部から噴出している加工
   液供給圧力と同等あるいはそれ以上の加工液供給圧力に
   て加工液を噴出し、次いでワイヤカット放電加工を再開
   してワークから中子を除去することを特徴とするワイヤ
   カット放電加工機における中子除去方法。
2. （２）ワークの上，下方に設けられワイヤ電極を走行案
   内する上，下部ワイヤガイド部と、この上，下部ワイヤ
   ガイド部のいずれか一方を上下動せしめる駆動装置と、
   前記上，下部ワイヤガイド部から加工液を噴出せしめる
   ための加工液供給装置と、この加工液供給装置と前記上
   ，下部ワイヤガイド部とを連結した連結管の途中に設け
   られた開閉弁と、この開閉弁と並列に接続された切換え
   弁と、を備えてなることを特徴とするワイヤカット放電
   加工機における中子除去装置。