JPH0325763B2 - - Google Patents
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- JPH0325763B2 JPH0325763B2 JP19171283A JP19171283A JPH0325763B2 JP H0325763 B2 JPH0325763 B2 JP H0325763B2 JP 19171283 A JP19171283 A JP 19171283A JP 19171283 A JP19171283 A JP 19171283A JP H0325763 B2 JPH0325763 B2 JP H0325763B2
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Description
技術分野
本発明は表示素子、とりわけ、双安定性液晶素
示に関するものである。 発明の背景 双安定ネマチツク液晶表示素子は一般に双安定
状態間の切換えを開始させる為に大きな電圧を必
要とする。このように大きな切換え電圧を必要と
する一つの重要な理由は、回位構造をピンどめさ
れたサイトから離して動かす為にそれぞれの表示
セルに十分な電気エネルギーを供給しなければな
らないことである。 ネマチツク液晶表示素子の一つの具体化例は、
2つの状態間で構造的な双安定性を示す。米国特
許第4333708号を参照のこと。この2つの状態は、
保持電圧がない状態で、別々に存在するが、位相
空間的に非等価であり、回位構造のピンどめによ
つて安定性をひきだしている。状態間の切換は大
きくて鋭い切換の閾値を超える切換電圧を印加す
るのに応答して、ピンどめされたサイトから回位
構造を離して動かすことによつて成就される。 このタイプの液晶表示素子の切換の限界電圧は
大きい切換電圧の印加する前に、表示中のいくつ
かの選ばれたセルに小さな電圧で前もつてバイア
スをかけることによつて減少させることができ
る。 上述の表示素子では、相対的に大きな切換え電
圧がいることと回位運動による切換という問題が
まだある。 発明の概要 例えば10ボルト以下の小さな切換電圧をかける
と、双安定ネマチツク液晶セルの2つの位相空間
的に等価な水平状態の間のスイツチングが始めら
れるが、ここで、セルは上部及び下部基板、両基
板の間にとり入れたネマチツク液晶物質を含み、
そして基板に完全に接続された要素の組合せで、
それが印加された特定の電圧の存在下で液晶物質
の方向子を実質的に隣接し、かつ、前もつて決め
られた基板に平行な反転層をもつ非対称水平状態
に優先的に向けることができるようにしたものを
含む。 本発明の一つの実施例では、液晶表示セルは、
電導性の小片のついた上部及び下部の平行な基板
と、その上にトポグラフ的な組織をもつ傾斜整列
表面を含み、また、反対方向の組織をもつ表面の
間にとり入れたネマチツク液晶を含み、そして、
液晶物質を通して切換電場を発生させるように電
導性の小片に接続された可変電圧源を含む。傾斜
整列表面の部分に異なる表面傾斜角を用いて、切
換電場の影響下で、前もつて決められた配向性方
向子の整列を優先的に引きつけるようにする。セ
ルは活性領域とその活性領域をとり囲む隔離領域
に分けられる。セルの活性領域では、反対方向の
組織をもつ傾斜整列表面は、等しくない逆の傾斜
境界条件を示し、そして反対方向の組織をもつ傾
斜整列表面の方位角の方向に、ねじれ、あるいは
角度差を示す。少なくとも1つの組織をもつ傾斜
整列表面では、活性領域と、対応する隔離領域の
表面傾斜角の間に方向の不連続性がある。状態間
のスイツチングは臨界電圧より大きい第一電圧を
セルにかけることによつて行なわれ、配向性方向
子を第一非対称水平状態に並べさせる。第二状態
への転移は第一電圧に関連した第二電圧をセルに
かけることによつて行なわれ、配向性方向子を第
二非対称水平状態へ適当に整列させる。 実施例の説明 ネマチツク液晶では、新しい双安定効果が示さ
れていて、そこでは2つの位相幾何学的に等価な
状態が小さな保持電圧をかけることによつて維持
される。それぞれの状態は、対応する境界に隣接
し、実質的に水平に整列した配向性方向子を含む
境界反転層を示す。一つの状態からもう一つの状
態へのスイツチングには、これらの状態が位相幾
何学的に等価であるから、回位運動を必要としな
い。 液晶表示セルは第1図に示されている。この表
示セルは本発明の中の一実施例である。このセル
ではそれぞれのトポグラフ的な組織をもつ傾斜整
列表面の異なる場所でいろいろな傾斜角を用いて
前もつて決められた電場の影響下で、一つの状態
がもう一方の状態よりも有利になることを確実に
している。別の実施例については後に簡単に記述
する。 第1図のセルは全体の液晶表示の中のほんの一
部分を含んでいる。第1図に示したように、液晶
表示セルは上部基板10、下部基板11、上部の
トポグラフ的な組織をもつた傾斜整列表面20、
下部のトポグラフ的な組織をもつた傾斜整列表示
21、ネマチツク液晶物質30、上部電導体4
0、そして下部電導体41を含む。スイツチング
と保持用の電圧は上部電導体40と下部電導体4
1に接続された可変電圧源50からセルに供給さ
れる。第1図の向きをみやすくするために第4図
ないし第7図に一組の基準ベクトル(x、y、
z)を示す。 基板10と11は液晶物質30を中に含有する
為の手段を与えると同時に、それぞれ、電導体4
0および電導体41を支持する働きもする。各基
板は主として酸化シリコンあるいはガラスあるい
はその類似物質のような透明な誘電体物質からな
つている。 電導体40と41は、電場を実質的には各基板
に垂直に印加することが可能なように、それぞれ
の基板の向かい合つた内側の表面に配備されてい
る。インターデジタル(interdigital)電極も、
連続の均一な細長い片の電極も電導体40と41
として用いるのに適当な配備である。 図解する目的でのみ第1図に示されたように、
電導体40と41はお互いに直交して配置された
連続の均一な細長い電極である。電導体40は上
部基板10の内側の表面上に形成され、一方電導
体41は同様に下部基板11の内側の表面に電導
体40の方向に直交する方向で形式される。各電
導体はそれぞれの基板の内側の表面上に通常の光
転写技術で付着され、エツチングされて薄膜とし
て存在する。透過型の表示セルには、酸化インシ
ウムすずのような透明な膜が用いられ、一方、反
射型の表示セルの場合には、一つの基板上の導体
には、例えば、アルミニウムを含む不透明な膜が
用いられる。 トポグラフ的な組織をもつ傾斜整列表面20お
よび21は、それぞれの表面に隣接した液晶分子
を既知の傾斜整列に誘導することに用いられる。
これらの表面はまた、傾斜整列表面とも呼ばれて
いる。表面20と21は基板と電導体の内側の露
出面上にある透明な非電導性の層であり、液晶物
質30の配向性方向子の表面整列を定義する為の
ものである。表面20と21は酸化チタン、ある
いは酸化シリコンのように、絶縁体として働く物
質を、斜めから電子ビームで付着させるか、ある
いは、加熱蒸着させることによつてそれぞれの基
板上に完全に接続される。これはそれぞれの傾斜
した整列表面に対して、均一に傾いたカラム状の
トポグラフイを生じさせる。表面20と21のそ
れぞれのトポグラフイは各基板の垂直方向(内側
表面)から測定した0°から90°の範囲の表面傾斜
角θ0を定義する。水平に配向した方向子の構造を
支配的にする為には45°より大きい表面傾斜角が
望ましい。傾斜整列表面20と21に関しては、
第2図と第3図を参照しながら後により完全に記
述する。 液晶材料30は少なくともある周波数領域では
正の誘電異方性をもつたネマチツク中間相
(mesophase)にある液晶物質である。例として
あげた表示セルでは物質30にはメルク化学会社
(Merck Chemical Company)のE7シアノビフ
エニル試料が含まれている。液晶物質30は向い
あつた平行の基板の間にいれられていて、その基
板の表面と表面の間の距離は20μm以下であり、
典型的には約10μmである。 各表示セルは活性領域と非活性領域に分けられ
る。活性領域は液晶物質30のある容積で、適当
に印加された電場に応答して、状態間のスイツチ
ングを可能にしている部分を含む。一般に、第1
図に示したようなセルの型では活性領域は電導体
40と41の重なりあつている領域として定義さ
れる。第1図では活性領域の下部の境界は表面2
1上の斜線部で示されている。 それぞれの活性領域をとりかこむ非活性領域は
液晶物質のある容積で、隣接する活性領域の構造
に関係なく固定した配向性方向子の構造を保持す
る部分である。それぞれの非活性領域は、中性の
隔離領域としても知られているが、液晶表示の対
応するセルのとり囲んだ活性領域を分離し、隔離
し、そして安定化する。中性隔離領域の論理はジ
エイ・チエン(F・Cheng)による“回位構造の
表面ビンどめと双安定性ネマチツク蓄積型表示の
安定性”(“Surface Pimming of Disclinations
and Stability of Bistalle Nematic Storage
Displays”)J.Appl.Phys.52、pp.724−727(1981)
で説明されている。 図1に示された基本的な表示セルの物理的観点
とその組立てに関する付加的な情報は、米国特許
第433708号に含まれている。 可変電源50はいくつかの電気信号を発生し、
これらは上部電導体40と下部電導体41に供給
され、液晶物質を通して、実質的には基板10と
11に垂直にいろいろなスイツチング電場を印加
する。表示セルの活性領域にかけられたスイツチ
ング電場の特性によつて、液晶物質30の配向性
方向子の構造はねじれた水平構造(第5図)を通
して上部非対称水平状態(第6図)に、あるい
は、下部の非対称水平状態(第7図)に変換され
る。非対称状態への切換が完成した後、電源50
には保持信号を発生し保持電圧によつて表示セル
中で非対応称水平状態を維持する。 電源50によつて発生した信号は一般に、一定
の包絡線信号の系統から、もつと限定していえ
ば、実質的に一定の包絡線の、ゲイトのかゝつた
ACパルス信号の系統から得られる。一定の包絡
線AC信号は、一定振幅信号、あるいはDC信号よ
り望ましいが、これは後者が空間電荷分極効果を
生じ、これが、印加電合の振幅を減少させるから
である。 本発明の原理にしたがつて、スイツチングを実
行するためには、電源50からの信号は、以下に
より詳細に記述する臨界電圧VCを基準にした電
圧を発生する。この信号は大きい3つの範ちゆ
う、即ち、書込信号、初期化あるいは消去信号、
そして保持信号に区分される。電源50からの書
込信号は表示セルにVWの大きさの電圧を供給し、
セルの第一の(上部または下部の)非対称水平状
態への切換を開始させる。ここでVWは臨界電圧
VCをわずかに超えている。消去信号は表示セル
にVEの大きさの電圧を供給し、セルの第二の
(下部または上部の)非対称水平状態への切換を
開始させる。ここで、VEはVWよりも、また、VC
の約3倍(3VC)よりも大きい。保持信号は電源
50によつて発生され配向性方向子を、それが切
換えられた特定の非対称水平状態に維持する。保
持信号はセルに大きさVHの電圧を作り出すが、
このVHは、少なくとも臨界電圧VCよりも大きい。
第一と第二の非対称水平状態間の光学的コントラ
ストを改良するために、保持電圧の大きさVHを
増加することができる。注意すべきことは、電圧
VE、VH、VW、VCは液晶表示セルの大きさと他の
特性に依存していることである。しかし、一例と
して、E7を含む薄いセル(基板間距離10μm)で
の望ましい電圧はVC=1.5ボルト、VWは1.5ボル
トと5.0ボルトの間、VEは5.0ボルトより上、VHは
10.0ボルトより下であることが知られている。可
変電圧源50、および、液晶表示セルの双安定ス
イツチングに関するより詳しい情報は、第5ない
し第7図を参照して後に述べられている。 第2図は上部傾斜整列表面20を図1の線2−
2に沿つた位置からみたものである。傾斜整列表
面20は活性領域表面201(太線の楕円)と隔
離領域表面202(細線の楕円)を含む。描かれ
た楕円は表面20の傾斜した地形図における傾斜
した分子のカラムを表わしている。活性領域20
1のいくつかの楕円の主軸に沿つて、ベクトルが
描かれているが、これは各楕円の主軸即ち金属カ
ラムの分子軸を傾斜整列表面上に直交射影したも
のである。このベクトルは金属酸化物カラムの表
面傾斜の方向、したがつて、傾斜整列表面の方位
角の変位の方向を示すといえよう。 活性領域表面の方位角の変位は基準線からの角
度のズレとして測定される。これらの図で、直線
213は基準線である。直線203は活性領域表
面の方位角の変位の方向が角度αであることを示
しているが、ここでαとは−90°から+90°の間の
鋭角である。 隔離領域表面の方位角の変位は対応する活性領
域表面の変位の方向線から測定される。したがつ
て、直線204は隔離領域表面202の方位角の
変位の方向は変位直線203から角度φ2である
ことを示している。 第3図は下部の傾斜整列表面21を第1図の線
3−3に沿つた位置からみたものである。表面2
1は活性領域表面211(太線の楕円)と隔離領
域表面212(細線の楕円)を含む。基準線21
3は、また、活性領域表面211の方位角の変位
の方向を示し、したがつて、表面211の方位角
の変位は0°である。表面212の方位角の変位は
角度φ1である。本発明で採用した実施例では、
角度φ1とφ2はそれぞれ実質的に180°と0°である。 表示セルの活性領域では、表面20と21は逆
の傾斜境界条件を形成する。逆の傾斜がおこるの
は、表面201の方位角の変位αが−90°から+
90°の間にあり、それぞれの基板(内側の表面)
の垂直から鋭角で測定するとき、表面201の表
面傾斜角表面は211の表面傾斜角と逆の極性を
もつているからである。例えば、第2図と第3図
に示されたように、表面201に対する表面傾斜
角は基板10の内側表面の垂直から鋭角で、反時
計回りに測定するが表面211の傾斜角は基板1
1の内側表面の垂直から時計方向に測定する。上
に述べたように、表面201と211の表面傾斜
角はそれぞれの基板の垂直から、0°から90°の範
囲の絶対値をもつことが必要とされ、そしてでき
れば、45°より大きい角度であれば良い。更に、
本発明の原理にとつて、逆の傾きが等しくなく、
したがつて、表面201の傾斜角の絶対値が表面
211の傾斜角の絶対値と異なることが重要であ
る。例として、表面211の傾斜角が表面201
の傾斜角より小さいことを仮定しよう。 一つの表面の傾斜角をもう一方に対して増加す
る為には、プラズマ重合させたフツ化炭化水素
(例えば、ポリテトラフルオロエチレンの30〓の
層)の薄膜のような表面反応剤(surfactant)を
少なくとも活性領域表面上に付着させて、より大
きい傾斜角をもたせる。この型の表面処理につい
ては、ダブリユ.アール.ヘフナー(W.R.
Heffner)ら、Appl.Phys.Lett.36(2)、pp.144−
146(1980)に記述されている。デイー・メイヤー
ホーフア(D.Meyerhofer)のAppl.Phys.Lett.、
29(11)、pp.691−692(1976)の論文に記述されて
いるように、二重蒸着法もまた整列表面の調整に
利用しうる。 隔離領域では、表面20と21は境界条件を形
成するが、ここで、表面傾斜角はもしφ2<αで、
90°<φ1<270°ならば、それぞれの基板の内側表
面の垂線に対して鋭角で測定するとき、同じ向き
に傾いている。即ち、隔離領域表面202と21
2はそれぞれの基板の垂線から反時計回りに測定
するとき、鋭角の表面傾斜角をもつている。(第
2図及び第3図)更に、製作の容易さから、表面
201と202の表面傾斜角は等しく作られ、そ
の結果として、表面212の傾斜角と極性及び大
きさの等しい傾斜整列表面20に沿つた均一な傾
斜を形成することがわかつた。 上の記述と第3図から明白なように、傾斜の反
転、あるいは交互傾斜の条件が下部傾斜整列表面
21にあることになる。この傾斜の反転は、活性
領域表面211と隔離領域表面212の表面傾斜
角の間の面間境界にそつて、配向の不連続性をひ
きおこす。配向の不連続性は、配向性方向子の垂
直構造へのスイツチングを抑圧するための回位構
造のピンどめに、有利であるし、また、一つの型
の状態スイツチングに用いられる表面211付近
の分域壁の核化に適している。 上部および下部の傾斜整列表面は、液晶表示セ
ルの双安定スイツチングにとつて個々において
も、また、組合せでも重要である。上部および下
部の傾斜整列表面は、表示セル中に十分な非対称
性を導入して、ある特定の切換電場の存在下で、
一方の非対称水平状態が、他方のよりも選択的に
安定化するよに、そしてそれら非対称状態の光学
的微分を与えるように作られる。特に、上部と下
部の活性領域表面の方位角の変位の間の差が双安
定状態間の光学的微分を与える。活性領域表面の
表面傾斜角の差が一つの非対称水平状態を適当な
電場の条件の下で、より大きい表面傾斜角をもつ
表面の近くに存在させるようにしむける。最後
に、隔離領域と活性領域表面の表面傾斜角の間に
より大きい配向の不連続性を示す傾斜整列表面は
もう一方の非対称水平状態な適当な電場の条件下
で、対応する活性領域のより近くに存在させるよ
うにする。これらの特徴は、以下の第4図ないし
第7図を参照することによつてより明らかになる
であろう。 第4図は表示セルの活性領域の液晶物質の部分
が三次元的な図であり、配向性方向子がねじれの
ない水平構造にあるように描かれている。これ
は、液晶物質の配向性方向子が電場のないとき、
この構造をとつていると考えられるから、静止構
造といえる。境界層の平面部分401は実質的に
表面211の表面傾斜角に向いた液晶物質の方向
子を含み、一方、境界層の平面部分403は表面
201の表面傾斜角に向いた方向子を含む。反転
層の平面部分402はそれぞれの基板表面に対し
て実質的に水平あるいは実質的に平行になつた配
向性方向子を含む。 簡単の為、第4図は平面部分402が反転層の
共平面配向性方向子の一部分であることがわかる
のに十分な詳細だけを示している。明らかに平面
部分402に平行な同一の平面部分が沢山あり、
これらが全体の反転層を形作つている。同様に、
平面部分401と403もそれぞれに平行な同一
の平面部分が沢山あり、それぞれ表面20と21
で境界層を形作つている。このような詳細の単純
化は第5,6,7図にも適用されている。 配向性方向子の整列は、ねじれのない水平構造
から、表示セルの間の電圧を増加するにしたがつ
て、一連の一意的な電圧に依存した水平構造を通
して、ねじれた水平構造へと移つてゆく。双安定
非対称水平状態は、表示セルに臨界電圧以上の電
圧が印加されるまで抑止されている。臨界電圧
VCは、それ以上では液晶物質30が水平構造に
関して双安定的にふるまうような電圧として定義
される。臨界電圧は以下に記述されている。境界
層と反転層が完全に分離していると仮定し、単位
体積あたりの斜めに曲げる(splay−bend)ねじ
れのエネルギーを次のように表わす。 U0=K/2〔π/2ξ〕2及びξ=1/E〔4πkΔE〕1
/2 ここで、ξは電気的コヒーレンス長であり、こ
れは平均の斜めまげ係数(splay−bend
modulus)kと誘電異方性ΔEをもつた液晶分子
が印加された電場Eの方向に平行になるように回
転するのに特徴的な距離として定義される。それ
ぞれの境界層の単位体積あたりのエネルギー密度
は下の表に示すように、特定の層の厚みに比例す
る。
示に関するものである。 発明の背景 双安定ネマチツク液晶表示素子は一般に双安定
状態間の切換えを開始させる為に大きな電圧を必
要とする。このように大きな切換え電圧を必要と
する一つの重要な理由は、回位構造をピンどめさ
れたサイトから離して動かす為にそれぞれの表示
セルに十分な電気エネルギーを供給しなければな
らないことである。 ネマチツク液晶表示素子の一つの具体化例は、
2つの状態間で構造的な双安定性を示す。米国特
許第4333708号を参照のこと。この2つの状態は、
保持電圧がない状態で、別々に存在するが、位相
空間的に非等価であり、回位構造のピンどめによ
つて安定性をひきだしている。状態間の切換は大
きくて鋭い切換の閾値を超える切換電圧を印加す
るのに応答して、ピンどめされたサイトから回位
構造を離して動かすことによつて成就される。 このタイプの液晶表示素子の切換の限界電圧は
大きい切換電圧の印加する前に、表示中のいくつ
かの選ばれたセルに小さな電圧で前もつてバイア
スをかけることによつて減少させることができ
る。 上述の表示素子では、相対的に大きな切換え電
圧がいることと回位運動による切換という問題が
まだある。 発明の概要 例えば10ボルト以下の小さな切換電圧をかける
と、双安定ネマチツク液晶セルの2つの位相空間
的に等価な水平状態の間のスイツチングが始めら
れるが、ここで、セルは上部及び下部基板、両基
板の間にとり入れたネマチツク液晶物質を含み、
そして基板に完全に接続された要素の組合せで、
それが印加された特定の電圧の存在下で液晶物質
の方向子を実質的に隣接し、かつ、前もつて決め
られた基板に平行な反転層をもつ非対称水平状態
に優先的に向けることができるようにしたものを
含む。 本発明の一つの実施例では、液晶表示セルは、
電導性の小片のついた上部及び下部の平行な基板
と、その上にトポグラフ的な組織をもつ傾斜整列
表面を含み、また、反対方向の組織をもつ表面の
間にとり入れたネマチツク液晶を含み、そして、
液晶物質を通して切換電場を発生させるように電
導性の小片に接続された可変電圧源を含む。傾斜
整列表面の部分に異なる表面傾斜角を用いて、切
換電場の影響下で、前もつて決められた配向性方
向子の整列を優先的に引きつけるようにする。セ
ルは活性領域とその活性領域をとり囲む隔離領域
に分けられる。セルの活性領域では、反対方向の
組織をもつ傾斜整列表面は、等しくない逆の傾斜
境界条件を示し、そして反対方向の組織をもつ傾
斜整列表面の方位角の方向に、ねじれ、あるいは
角度差を示す。少なくとも1つの組織をもつ傾斜
整列表面では、活性領域と、対応する隔離領域の
表面傾斜角の間に方向の不連続性がある。状態間
のスイツチングは臨界電圧より大きい第一電圧を
セルにかけることによつて行なわれ、配向性方向
子を第一非対称水平状態に並べさせる。第二状態
への転移は第一電圧に関連した第二電圧をセルに
かけることによつて行なわれ、配向性方向子を第
二非対称水平状態へ適当に整列させる。 実施例の説明 ネマチツク液晶では、新しい双安定効果が示さ
れていて、そこでは2つの位相幾何学的に等価な
状態が小さな保持電圧をかけることによつて維持
される。それぞれの状態は、対応する境界に隣接
し、実質的に水平に整列した配向性方向子を含む
境界反転層を示す。一つの状態からもう一つの状
態へのスイツチングには、これらの状態が位相幾
何学的に等価であるから、回位運動を必要としな
い。 液晶表示セルは第1図に示されている。この表
示セルは本発明の中の一実施例である。このセル
ではそれぞれのトポグラフ的な組織をもつ傾斜整
列表面の異なる場所でいろいろな傾斜角を用いて
前もつて決められた電場の影響下で、一つの状態
がもう一方の状態よりも有利になることを確実に
している。別の実施例については後に簡単に記述
する。 第1図のセルは全体の液晶表示の中のほんの一
部分を含んでいる。第1図に示したように、液晶
表示セルは上部基板10、下部基板11、上部の
トポグラフ的な組織をもつた傾斜整列表面20、
下部のトポグラフ的な組織をもつた傾斜整列表示
21、ネマチツク液晶物質30、上部電導体4
0、そして下部電導体41を含む。スイツチング
と保持用の電圧は上部電導体40と下部電導体4
1に接続された可変電圧源50からセルに供給さ
れる。第1図の向きをみやすくするために第4図
ないし第7図に一組の基準ベクトル(x、y、
z)を示す。 基板10と11は液晶物質30を中に含有する
為の手段を与えると同時に、それぞれ、電導体4
0および電導体41を支持する働きもする。各基
板は主として酸化シリコンあるいはガラスあるい
はその類似物質のような透明な誘電体物質からな
つている。 電導体40と41は、電場を実質的には各基板
に垂直に印加することが可能なように、それぞれ
の基板の向かい合つた内側の表面に配備されてい
る。インターデジタル(interdigital)電極も、
連続の均一な細長い片の電極も電導体40と41
として用いるのに適当な配備である。 図解する目的でのみ第1図に示されたように、
電導体40と41はお互いに直交して配置された
連続の均一な細長い電極である。電導体40は上
部基板10の内側の表面上に形成され、一方電導
体41は同様に下部基板11の内側の表面に電導
体40の方向に直交する方向で形式される。各電
導体はそれぞれの基板の内側の表面上に通常の光
転写技術で付着され、エツチングされて薄膜とし
て存在する。透過型の表示セルには、酸化インシ
ウムすずのような透明な膜が用いられ、一方、反
射型の表示セルの場合には、一つの基板上の導体
には、例えば、アルミニウムを含む不透明な膜が
用いられる。 トポグラフ的な組織をもつ傾斜整列表面20お
よび21は、それぞれの表面に隣接した液晶分子
を既知の傾斜整列に誘導することに用いられる。
これらの表面はまた、傾斜整列表面とも呼ばれて
いる。表面20と21は基板と電導体の内側の露
出面上にある透明な非電導性の層であり、液晶物
質30の配向性方向子の表面整列を定義する為の
ものである。表面20と21は酸化チタン、ある
いは酸化シリコンのように、絶縁体として働く物
質を、斜めから電子ビームで付着させるか、ある
いは、加熱蒸着させることによつてそれぞれの基
板上に完全に接続される。これはそれぞれの傾斜
した整列表面に対して、均一に傾いたカラム状の
トポグラフイを生じさせる。表面20と21のそ
れぞれのトポグラフイは各基板の垂直方向(内側
表面)から測定した0°から90°の範囲の表面傾斜
角θ0を定義する。水平に配向した方向子の構造を
支配的にする為には45°より大きい表面傾斜角が
望ましい。傾斜整列表面20と21に関しては、
第2図と第3図を参照しながら後により完全に記
述する。 液晶材料30は少なくともある周波数領域では
正の誘電異方性をもつたネマチツク中間相
(mesophase)にある液晶物質である。例として
あげた表示セルでは物質30にはメルク化学会社
(Merck Chemical Company)のE7シアノビフ
エニル試料が含まれている。液晶物質30は向い
あつた平行の基板の間にいれられていて、その基
板の表面と表面の間の距離は20μm以下であり、
典型的には約10μmである。 各表示セルは活性領域と非活性領域に分けられ
る。活性領域は液晶物質30のある容積で、適当
に印加された電場に応答して、状態間のスイツチ
ングを可能にしている部分を含む。一般に、第1
図に示したようなセルの型では活性領域は電導体
40と41の重なりあつている領域として定義さ
れる。第1図では活性領域の下部の境界は表面2
1上の斜線部で示されている。 それぞれの活性領域をとりかこむ非活性領域は
液晶物質のある容積で、隣接する活性領域の構造
に関係なく固定した配向性方向子の構造を保持す
る部分である。それぞれの非活性領域は、中性の
隔離領域としても知られているが、液晶表示の対
応するセルのとり囲んだ活性領域を分離し、隔離
し、そして安定化する。中性隔離領域の論理はジ
エイ・チエン(F・Cheng)による“回位構造の
表面ビンどめと双安定性ネマチツク蓄積型表示の
安定性”(“Surface Pimming of Disclinations
and Stability of Bistalle Nematic Storage
Displays”)J.Appl.Phys.52、pp.724−727(1981)
で説明されている。 図1に示された基本的な表示セルの物理的観点
とその組立てに関する付加的な情報は、米国特許
第433708号に含まれている。 可変電源50はいくつかの電気信号を発生し、
これらは上部電導体40と下部電導体41に供給
され、液晶物質を通して、実質的には基板10と
11に垂直にいろいろなスイツチング電場を印加
する。表示セルの活性領域にかけられたスイツチ
ング電場の特性によつて、液晶物質30の配向性
方向子の構造はねじれた水平構造(第5図)を通
して上部非対称水平状態(第6図)に、あるい
は、下部の非対称水平状態(第7図)に変換され
る。非対称状態への切換が完成した後、電源50
には保持信号を発生し保持電圧によつて表示セル
中で非対応称水平状態を維持する。 電源50によつて発生した信号は一般に、一定
の包絡線信号の系統から、もつと限定していえ
ば、実質的に一定の包絡線の、ゲイトのかゝつた
ACパルス信号の系統から得られる。一定の包絡
線AC信号は、一定振幅信号、あるいはDC信号よ
り望ましいが、これは後者が空間電荷分極効果を
生じ、これが、印加電合の振幅を減少させるから
である。 本発明の原理にしたがつて、スイツチングを実
行するためには、電源50からの信号は、以下に
より詳細に記述する臨界電圧VCを基準にした電
圧を発生する。この信号は大きい3つの範ちゆ
う、即ち、書込信号、初期化あるいは消去信号、
そして保持信号に区分される。電源50からの書
込信号は表示セルにVWの大きさの電圧を供給し、
セルの第一の(上部または下部の)非対称水平状
態への切換を開始させる。ここでVWは臨界電圧
VCをわずかに超えている。消去信号は表示セル
にVEの大きさの電圧を供給し、セルの第二の
(下部または上部の)非対称水平状態への切換を
開始させる。ここで、VEはVWよりも、また、VC
の約3倍(3VC)よりも大きい。保持信号は電源
50によつて発生され配向性方向子を、それが切
換えられた特定の非対称水平状態に維持する。保
持信号はセルに大きさVHの電圧を作り出すが、
このVHは、少なくとも臨界電圧VCよりも大きい。
第一と第二の非対称水平状態間の光学的コントラ
ストを改良するために、保持電圧の大きさVHを
増加することができる。注意すべきことは、電圧
VE、VH、VW、VCは液晶表示セルの大きさと他の
特性に依存していることである。しかし、一例と
して、E7を含む薄いセル(基板間距離10μm)で
の望ましい電圧はVC=1.5ボルト、VWは1.5ボル
トと5.0ボルトの間、VEは5.0ボルトより上、VHは
10.0ボルトより下であることが知られている。可
変電圧源50、および、液晶表示セルの双安定ス
イツチングに関するより詳しい情報は、第5ない
し第7図を参照して後に述べられている。 第2図は上部傾斜整列表面20を図1の線2−
2に沿つた位置からみたものである。傾斜整列表
面20は活性領域表面201(太線の楕円)と隔
離領域表面202(細線の楕円)を含む。描かれ
た楕円は表面20の傾斜した地形図における傾斜
した分子のカラムを表わしている。活性領域20
1のいくつかの楕円の主軸に沿つて、ベクトルが
描かれているが、これは各楕円の主軸即ち金属カ
ラムの分子軸を傾斜整列表面上に直交射影したも
のである。このベクトルは金属酸化物カラムの表
面傾斜の方向、したがつて、傾斜整列表面の方位
角の変位の方向を示すといえよう。 活性領域表面の方位角の変位は基準線からの角
度のズレとして測定される。これらの図で、直線
213は基準線である。直線203は活性領域表
面の方位角の変位の方向が角度αであることを示
しているが、ここでαとは−90°から+90°の間の
鋭角である。 隔離領域表面の方位角の変位は対応する活性領
域表面の変位の方向線から測定される。したがつ
て、直線204は隔離領域表面202の方位角の
変位の方向は変位直線203から角度φ2である
ことを示している。 第3図は下部の傾斜整列表面21を第1図の線
3−3に沿つた位置からみたものである。表面2
1は活性領域表面211(太線の楕円)と隔離領
域表面212(細線の楕円)を含む。基準線21
3は、また、活性領域表面211の方位角の変位
の方向を示し、したがつて、表面211の方位角
の変位は0°である。表面212の方位角の変位は
角度φ1である。本発明で採用した実施例では、
角度φ1とφ2はそれぞれ実質的に180°と0°である。 表示セルの活性領域では、表面20と21は逆
の傾斜境界条件を形成する。逆の傾斜がおこるの
は、表面201の方位角の変位αが−90°から+
90°の間にあり、それぞれの基板(内側の表面)
の垂直から鋭角で測定するとき、表面201の表
面傾斜角表面は211の表面傾斜角と逆の極性を
もつているからである。例えば、第2図と第3図
に示されたように、表面201に対する表面傾斜
角は基板10の内側表面の垂直から鋭角で、反時
計回りに測定するが表面211の傾斜角は基板1
1の内側表面の垂直から時計方向に測定する。上
に述べたように、表面201と211の表面傾斜
角はそれぞれの基板の垂直から、0°から90°の範
囲の絶対値をもつことが必要とされ、そしてでき
れば、45°より大きい角度であれば良い。更に、
本発明の原理にとつて、逆の傾きが等しくなく、
したがつて、表面201の傾斜角の絶対値が表面
211の傾斜角の絶対値と異なることが重要であ
る。例として、表面211の傾斜角が表面201
の傾斜角より小さいことを仮定しよう。 一つの表面の傾斜角をもう一方に対して増加す
る為には、プラズマ重合させたフツ化炭化水素
(例えば、ポリテトラフルオロエチレンの30〓の
層)の薄膜のような表面反応剤(surfactant)を
少なくとも活性領域表面上に付着させて、より大
きい傾斜角をもたせる。この型の表面処理につい
ては、ダブリユ.アール.ヘフナー(W.R.
Heffner)ら、Appl.Phys.Lett.36(2)、pp.144−
146(1980)に記述されている。デイー・メイヤー
ホーフア(D.Meyerhofer)のAppl.Phys.Lett.、
29(11)、pp.691−692(1976)の論文に記述されて
いるように、二重蒸着法もまた整列表面の調整に
利用しうる。 隔離領域では、表面20と21は境界条件を形
成するが、ここで、表面傾斜角はもしφ2<αで、
90°<φ1<270°ならば、それぞれの基板の内側表
面の垂線に対して鋭角で測定するとき、同じ向き
に傾いている。即ち、隔離領域表面202と21
2はそれぞれの基板の垂線から反時計回りに測定
するとき、鋭角の表面傾斜角をもつている。(第
2図及び第3図)更に、製作の容易さから、表面
201と202の表面傾斜角は等しく作られ、そ
の結果として、表面212の傾斜角と極性及び大
きさの等しい傾斜整列表面20に沿つた均一な傾
斜を形成することがわかつた。 上の記述と第3図から明白なように、傾斜の反
転、あるいは交互傾斜の条件が下部傾斜整列表面
21にあることになる。この傾斜の反転は、活性
領域表面211と隔離領域表面212の表面傾斜
角の間の面間境界にそつて、配向の不連続性をひ
きおこす。配向の不連続性は、配向性方向子の垂
直構造へのスイツチングを抑圧するための回位構
造のピンどめに、有利であるし、また、一つの型
の状態スイツチングに用いられる表面211付近
の分域壁の核化に適している。 上部および下部の傾斜整列表面は、液晶表示セ
ルの双安定スイツチングにとつて個々において
も、また、組合せでも重要である。上部および下
部の傾斜整列表面は、表示セル中に十分な非対称
性を導入して、ある特定の切換電場の存在下で、
一方の非対称水平状態が、他方のよりも選択的に
安定化するよに、そしてそれら非対称状態の光学
的微分を与えるように作られる。特に、上部と下
部の活性領域表面の方位角の変位の間の差が双安
定状態間の光学的微分を与える。活性領域表面の
表面傾斜角の差が一つの非対称水平状態を適当な
電場の条件の下で、より大きい表面傾斜角をもつ
表面の近くに存在させるようにしむける。最後
に、隔離領域と活性領域表面の表面傾斜角の間に
より大きい配向の不連続性を示す傾斜整列表面は
もう一方の非対称水平状態な適当な電場の条件下
で、対応する活性領域のより近くに存在させるよ
うにする。これらの特徴は、以下の第4図ないし
第7図を参照することによつてより明らかになる
であろう。 第4図は表示セルの活性領域の液晶物質の部分
が三次元的な図であり、配向性方向子がねじれの
ない水平構造にあるように描かれている。これ
は、液晶物質の配向性方向子が電場のないとき、
この構造をとつていると考えられるから、静止構
造といえる。境界層の平面部分401は実質的に
表面211の表面傾斜角に向いた液晶物質の方向
子を含み、一方、境界層の平面部分403は表面
201の表面傾斜角に向いた方向子を含む。反転
層の平面部分402はそれぞれの基板表面に対し
て実質的に水平あるいは実質的に平行になつた配
向性方向子を含む。 簡単の為、第4図は平面部分402が反転層の
共平面配向性方向子の一部分であることがわかる
のに十分な詳細だけを示している。明らかに平面
部分402に平行な同一の平面部分が沢山あり、
これらが全体の反転層を形作つている。同様に、
平面部分401と403もそれぞれに平行な同一
の平面部分が沢山あり、それぞれ表面20と21
で境界層を形作つている。このような詳細の単純
化は第5,6,7図にも適用されている。 配向性方向子の整列は、ねじれのない水平構造
から、表示セルの間の電圧を増加するにしたがつ
て、一連の一意的な電圧に依存した水平構造を通
して、ねじれた水平構造へと移つてゆく。双安定
非対称水平状態は、表示セルに臨界電圧以上の電
圧が印加されるまで抑止されている。臨界電圧
VCは、それ以上では液晶物質30が水平構造に
関して双安定的にふるまうような電圧として定義
される。臨界電圧は以下に記述されている。境界
層と反転層が完全に分離していると仮定し、単位
体積あたりの斜めに曲げる(splay−bend)ねじ
れのエネルギーを次のように表わす。 U0=K/2〔π/2ξ〕2及びξ=1/E〔4πkΔE〕1
/2 ここで、ξは電気的コヒーレンス長であり、こ
れは平均の斜めまげ係数(splay−bend
modulus)kと誘電異方性ΔEをもつた液晶分子
が印加された電場Eの方向に平行になるように回
転するのに特徴的な距離として定義される。それ
ぞれの境界層の単位体積あたりのエネルギー密度
は下の表に示すように、特定の層の厚みに比例す
る。
【表】
3 3
境界反転(504、505)
境界反転(504、505)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第一電位の影響下で第一状態に、そして第二
電位の影響下で第二状態へ切換可能な液晶表示セ
ルであつて、第一、第二基板及び両基板の間にと
り入れた配向性方向子をもつネマチツク液晶物質
を含み、 該液晶表示セルは、配向性方向子の反転層を第
一基板に実質的に隣接しまた平行になるように選
択的に誘引し、その結果該方向子を該第一状態に
整列させるようにするための、各基板に一体的に
接続された手段を含むことを特徴とする液晶表示
セル。 2 特許請求の範囲第1項に記載された表示セル
において、 該誘引手段が、各基板の内側表面の少なくとも
一部に、降接する基板の垂線から鋭角の表面傾斜
角をもつて均一に傾斜したトポグラフ的な組織を
もつ表面を含み、 第一基板上のトポグラフ的な組織をもつ表面の
傾斜角が、第二基板上のトポグラフ的な組織をも
つ表面の傾斜角よりも大きく、そして、反対の極
性をもつていて、両方のトポグラフ的な組織をも
つ表面が等しくない、逆の傾斜境界条件を形成す
ることを特徴とする液晶表示セル。 3 特許請求の範囲第2項に記載された表示セル
において、それぞれのトポグラフ的な組織をもつ
表面が前もつて決められた基準線に関して、ある
方位角の変位をもつことを特徴とする液晶表示セ
ル。 4 特許請求の範囲第3項に記載された表示セル
において、第一基板上のトポグラフ的な組織をも
つ表面は方位角の変位αをもち、αはもつぱら、
−90°から+90°の範囲にあり、そして、第二基板
上のトポグラフ的な組織をもつ表面は0°の方位角
の変位をもつことを特徴とする液晶表示セル。 5 特許請求の範囲前記各項のいずれか1項に記
載の表示セルにおいて、該反転層が該第二基板に
実質的に隣接しかつ平行になるように該反転層を
選択的に誘引し、その結果該方向子を該第二状態
に整列させるようにするための、各基板に一体的
に接続された第二の手段を含むことを特徴とする
液晶表示セル。 6 特許請求の範囲第5項に記載された表示セル
において、該第二の誘引手段が、該第二基板の内
側の表面で該第一の部分を囲んだ第二の部分の上
に、隣接する基板の垂線から鋭角の表面傾斜角
で、均一に傾斜したトポグラフ的な組織をもつ表
面を含み、その表面の第二部分の角度が、同じ表
面の第一部分の角度と反対の極性をもつていて、
そこで、配向の不連続性が形成されるようになつ
ていることを特徴とする液晶表示セル。 7 特許請求の範囲第6項に記載された表示セル
において、該第二の誘引手段が各基板の内側の表
面で、それぞれの第一の部分をとり囲む第二の部
分で、同じ基板の第一の部分の上のトポグラフ的
な組織をもつ表面に関してある方位角の変位を含
むことを特徴とする液晶表示セル。 8 特許請求の範囲第7項に記載された表示セル
において、該第一基板の内側表面の該第二部分に
対する方位角の変位が該第二基板の内側表面の該
第二部分に対する方位角の変位より大きいことを
特徴とする液晶表示セル。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US43452282A | 1982-10-15 | 1982-10-15 | |
US434522 | 1982-10-15 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5991418A JPS5991418A (ja) | 1984-05-26 |
JPH0325763B2 true JPH0325763B2 (ja) | 1991-04-08 |
Family
ID=23724570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19171283A Granted JPS5991418A (ja) | 1982-10-15 | 1983-10-15 | 液晶表示セル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5991418A (ja) |
-
1983
- 1983-10-15 JP JP19171283A patent/JPS5991418A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5991418A (ja) | 1984-05-26 |
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