JPH03251684A - 窯炉炉壁の熱間補修方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に窯炉炉壁の損傷部を熱間で補修する窯炉
炉壁の熱間補修方法に関する。

〔従来の技術〕

従来より、省エネや操業率の向上のために、例えば窯炉
炉壁の損傷部は熱間で補修されている。

上記したような窯炉炉壁の損傷部の熱間補修方法には、
例えば吹付ガンにより炉壁の損傷部に補修材を吹付ける
、所謂吹付補修方法と、ピッチ等を多量に混合した望性
を有する焼付材を内張り耐火煉瓦の損傷部に投入して、
焼付は肉盛りをする焼付補修方法との２通りの熱間補修
方法がある。

ところで、上記２通りの補修方法のうち、前者の吹付補
修方法では、炉壁の損傷部に添加水を有する補修部材が
吹付けられるため、該部位が急激に冷却され、この炉壁
の損傷部の耐火煉瓦に亀裂や剥離が生じるという欠点が
あるので、最近では補修部材に非水系のバインダーを配
合した吹付補修材が用いられるようになってきている。

また、焼付補修方法は、例えば特開昭６１−２４２９６
２号公報や特開昭６３−１６９４８５号公報にて開示さ
れており、前者は主材となる粒度調整した塩基性骨材に
改質コールタールピッチ等を配合してブロック状の補修
材を形成し、これを窯炉炉壁の損傷部に圧着せしめる補
修方法であり、後者は主材となる塩基性耐火骨材にター
ルビ。

チになる炭素質バインダーを混合して小塊状のピッチ結
合補修材と、小塊状のフェノール樹脂結合補修材との２
種類の補修材を準備し、実使用時にそれらの混合比を損
傷状況に応じて変え、それを損傷部に投入して固化させ
る補修方法である。

その他、特開昭６２−１９４１８６号公報において開示
されたものがある。これは、焼付補修方法に属するもの
であって、例えば炉壁の損傷部に先ず粒径１０〜２００
腫の耐火物粗粒を充填し、これら耐火物粗粒同士の間隙
に不定形耐火物を充填すると共に、窯炉内の炉熱により
これら充填物を焼結する補修方法である。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記各補修方法はそれなりに有用であるが、吹付補修方
法では一回の吹付けで肉盛りし得る肉盛り厚さは高々４
０ｍ程度であって、繰返し吹付作業を要するので窯炉の
操業度の低下をもたらす。

また、焼付補修方法のうちブロック状に形成した補修材
を用いるものは、補修材の圧着工程を要する等、炉壁の
損傷部の補修作業が煩雑である。

また、焼付補修方法のうち２種類の補修材を用いるもの
では、実使用時にピンチ結合補修材とフェノール樹脂結
合補修材との混合比を補修部位の損傷状況に合わせなけ
ればならず、その混合比の変更に熟練を要するので、補
修作業が難しい。

また、粒径１０〜２００ｓの耐火物粗粒を充填するもの
は損傷部とのなじみが若干弱く、損傷部への固着強度が
必ずしも十分とはいい難かった。

従って、本発明は炉壁の損傷部を簡単に、しかも強固に
補修し得る窯炉炉壁の熱間補修方法の提供を目的とする
。

〔課題を解決するための手段〕

発明者等は鋭意研究を進め、転炉等の解体に際して生じ
る煉瓦屑を活用し得れば低コスト化が実現でき、しかも
煉瓦屑になる大塊物の混入によって補修部組織の強化が
可能になることを知見して上記した問題の解決を図った
ものであって、従って、第１発明に係る窯炉炉壁の熱間
補修方法の要旨は、窯炉炉壁の損傷部に、炭素系焼付補
修材と粒径ｌＯ〜２００ｍの耐火煉瓦屑とを混入してな
る熱間補修材を投入し、該熱間補修材を窯炉の炉熱で焼
結することを特徴とする。

また、第２発明に係る窯炉炉壁の熱間補修方法の要旨は
、窯炉炉壁の損傷部に、炭素系焼付補修材を投入し、次
いで該焼付補修材投入部位に粒径１０〜２００■の耐火
煉瓦屑を投入し、これらを共に窯炉の炉熱で焼結するこ
とを特徴とする。

〔作用〕

本箱１、第２発明によれば、窯炉炉壁の損傷部は焼付補
修材と粒径ｌＯ〜２００ｍの耐火煉瓦屑とにより埋めら
れるが、補修部の機械的強度はこれら耐火煉瓦屑で確保
され、また補修部の均質性はこれらの耐火煉瓦屑の混り
合いで確保される一方、耐火煉瓦屑同士の間隙を埋めて
いる炭素系焼付補修材が窯炉の炉熱で焼結されることに
より耐火煉瓦屑と炭素系焼付補修材とが一体になる。

〔実施例〕

本発明の実施例を、その作業状況を示す概念説明図の第
１図を参照しながら以下に説明する。

即ち、図に示す符号（１）は２４０トン転炉であって、
この転炉（］）はその炉壁の深さ１００〜２００閣、幅
約１０００ｍ、長さ約１５００■の損傷部（１ａ）を下
側にした状態に傾動されている。

そして、この損傷部（ｌａ）Ｌ二粒径１０〜２００閣の
耐火煉瓦屑（以下、煉瓦屑という）と熱間補修用焼付材
とを混合した熱間補修用材（２）を、リフト（３）に取
付けたパイプ或いは樋状の投入装Ｎ（４）によって炉口
（１ｂ）から投入した。

ところで、上記した補修用焼付材は、マグネシアやドロ
マイト等の耐火物原料にバインダーとして芳香族石油樹
脂等の熱可塑物及びこの芳香族石油樹脂と相溶性を有す
るフェノール樹脂等を添加混合してなるものであって、
より詳しくはドロマイトクリンカ−６５（重量部）、マ
グネシアクリンカ−３５（重量部）、粉末炭素５（重量
部）、石油系重質油１９（重量部）及びフェノール樹脂
１．０（重量部）の割合で混合したものである。

次いで、上記組成になる熱間補修用焼付材に、粒径１５
０〜２００−の煉瓦屑６００ｋｇを混合して熱間補修用
材（２）としてなるものである。

なお、例えば炭素、塩基性耐火骨材及び有機結合剤を混
線、加熱した後に粉砕した炭素含有耐火骨材に炭素系樹
］！１ｉｉ（特開昭６２−１７１９６６号公報）からな
る上記以外の熱間補修用焼付材の他、炭素系樹脂をバイ
ンダーとする一般的な炭素系焼付補修材も用いることが
できる。

また、以上では予め煉瓦屑と熱間補修用焼付材とを混合
してなる熱間補修用材（２）を投入したが、先ず炉壁の
損傷部（１ａ）に熱間補修用焼付材を投入し、次いでこ
の熱間補修用焼付材が炉熱により焼結されないうちに、
この損傷部（１ａ）に煉瓦屑を投入したとしても上記と
同等の効果が得られることは容易に理解されることであ
る。

ところで、使用に供する煉瓦の種類は、煉瓦の製造時に
生じる不良品等も使用し得るが、例えば転炉の炉壁或い
は混銑車等の内張り解体時に生じるマグネシア質或いは
ドロマイト質の回収煉瓦が好ましく、特にタールを含浸
させたものがカーボンボンドを形成するので、補修部の
機械的強度確保上より効果的である。

また、煉瓦屑の形状は球状が好ましく、さらにその粒径
は１０〜２００ｍの範囲が好ましい。

その理由は、粒径カ月０醜未満の煉瓦屑を用いると、転
炉へのスクラップ投入時の衝撃に耐得る強度が弱く、煉
瓦屑同士の間隙が小さいので、間隙に入り得る熱間補修
用焼付材の量が少なくなり、全体として強固な焼結組織
が得られないためであり、反面その粒径が２００閣を超
えると大塊物添加組織により補修部の機械的強度が向上
するものの、これらの間の間隙が大きくなり過ぎて高価
な熱間焼結補修材の使用量が増すだけでなく、全体組成
にばらつきが生じる結果、補修部の耐久性が低下してし
まうからである。

このように、損傷部（ｌａ）に熱間補修用焼付材と煉瓦
屑とを混合して投入し、或いは熱間補修用焼付材を投入
し、次いでこの熱間補修用焼付材が炉熱により焼結され
ないうちに煉瓦屑を投入するのは、仮にそれらの投入順
を逆にしたとすると損傷部（１ａ）の壁面と耐火煉瓦屑
の外面との間に熱間補修用焼付材が十分充填されないこ
とがあって、損傷部（１ａ）の壁面と一体的に焼結し得
す、補修部が剥離したりする場合が生じるからに他なら
ない。

次いで、熱間補修用材（２）と損傷部（１ａ）の壁面と
の間のなじみを確実にして、より強い固着強度を確保す
るために、この転炉（１）を僅か前後に反復傾動させた
のち、この転炉（１）を１０〜２０分間静止状態にて保
持し続けることにより、この転炉（１）の１０００〜１
４００℃の炉熱によって損傷部（１ａ）に投入した熱間
補修用材（２）を焼結させた。

因みに、このようにして補修した場合と、従来の補修方
法に該当する上記した炭素質の焼付補修材だけを損傷部
に投入した場合との耐用性を、目視により補修部が約８
０％損耗するまでの精錬チャージ数により比較したとこ
ろ、従来の場合に比較して約２倍の耐用性が得られた。

ところで、転炉（１）は出鋼の都度傾動されるが、傾動
によって炉壁の補修部が剥離したりするような不具合は
操業中を通して全く生じなかった。

しかも、煉瓦屑の分だけは確実に高価な熱間補修用焼付
材の使用量が少なくて済み、加えて従来のようにブロッ
クの圧着工程や実使用時のピッチ結合補修材とフェノー
ル樹脂結合補修材との混合比の変更作業を行う必要がな
くなったので、損傷部の補修費の大幅な削減も可能にな
った。

また、上記の通り熱間補修用材を投入した後に１０〜２
０分間保持するだけで補修が完了するので、補修作業が
極めてＮ（！！な一方、転炉の温度低下の程度が少なく
なり省エネ効果も生じてきた。

以上、転炉炉壁の損傷部の補修例を説明したが、転炉の
他、例えば特殊精錬炉の炉壁は勿論のこと取鍋、加熱炉
等の内張り煉瓦の損傷部の補修に対しても適用し得、故
に上記実施例によって本発明の技術的思想の範囲が限定
されるものではない。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、本発明に係るＸ炉炉壁の補修方法
によれば、炉壁の損傷部は、焼付補修材と粒径１０〜２
００ａｍの煉瓦屑で埋められるので、この煉瓦屑によっ
て補修部の機械的強度と均質性とが確保される一方、こ
れら煉瓦屑同士の間隙に入り込んでいる炭素系焼付補修
材が窯炉の炉熱によって焼結され、これら煉瓦屑と炭素
系焼付補修材とが一体になるので、従来の補修方法のよ
うに、ブロックの圧着工程や実使用時のピッチ結合補修
材とフェノール樹脂結合補修材との混合比の変更作業を
行う必要がなくなくなり、簡単に炉壁の損傷部を強固に
補修し得ることとなり、炉壁の損傷部の補修作業の容品
化と補修部の耐用性の向上とに対して極めて多大な効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る窯炉である転炉の炉壁損
傷部の補修作業状況を示す補修作業概念説明図である。 （１）−・・転炉、（ｌａ）＝炉壁の損傷部、（２）−
・・熱間補修用材、（３）−・・フォークリフト、（４
）−・・投入装置。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）窯炉炉壁の損傷部に、炭素系焼付補修材と粒径１
   ０〜２００ｍｍの耐火煉瓦屑とを混入してなる熱間補修
   材を投入し、該熱間補修材を窯炉の炉熱で焼結すること
   を特徴とする窯炉炉壁の熱間補修方法。
2. （２）窯炉炉壁の損傷部に、炭素系焼付補修材を投入し
   、次いで該焼付補修材投入部位に粒径１０〜２００ｍｍ
   の耐火煉瓦屑を投入し、これらを共に窯炉の炉熱で焼結
   することを特徴とする窯炉炉壁の熱間補修方法。