JPH0324983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主として暖房機等の家庭器具に用いる
ポツトバーナ装置に関する。

（従来の技術） 従来第５図に示すごとく、周面に多数の空気孔
ａを設けたポツトバーナｂを囲繞して空気室ｃを
設けると共に、該ポツトバーナｂに定液面器を介
して燃料主に灯油を供給するようにしたものは知
られる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこのものでは、何らかの原因で消火して
いるにもかかわらず、燃料が定液面器ｄを介して
ポツトバーナｂ内に供給し続けた場合、該ポツト
バーナｂに設けた空気孔列ａから流れ出すことが
ある。これを防ぐため、該空気孔列ａを該定液面
器の液面レベルより上方に設けている。

このため該空気孔列ａからの通気がポツトバー
ナｂの底部にまで至らずこれによればポツトバー
ナｂ底部で蒸発した燃料蒸気がその底部で飽和状
態となつて燃料の蒸発が押えられる結果充分な燃
料の蒸発を得られないの不都合がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかる不都合のない装置を得ることを
その目的とするもので、周面に多数の空気孔列を
複数段に設けたポツトバーナを囲繞して空気室を
設けると共に、該ポツトバーナに定液面器を介し
て燃料を供給するものに於いて、該ポツトバーナ
の少なくとも下部を内外二重壁に形成し、該外壁
の前記定液面器の液面より高い位置に該空気室と
内外壁間に形成される空間とを連通させる開口を
設けると共に、内壁のポツトバーナの底面と接近
する位置に、前記空気孔列の内最下段のものを設
けて成る。

（作用） 本装置による燃焼は、定液面器を介してポツト
バーナに燃料を供給しつつ、滴宜の手段によりこ
れに着火させるときは、該ポツトバーナ内で燃焼
が始まる。その燃焼部からの輻射熱によつて燃料
はポツトバーナの底部で蒸発し、空気孔列から供
給される空気と混合してガス化して燃焼する。

これまでは従来のものと特に変るところはな
い。

本考案はかかる燃焼時に、内壁のポツトバーナ
底面と接近する位置に最下段の空気孔列を設けた
ため、該燃焼室底面で蒸発する燃料蒸気部に該空
気孔列から充分に空気を供給出来る。

このため燃料蒸気が飽和状態となることがな
く、燃料の蒸発を盛んに出来る。

しかも該空気孔列をポツトバーナの底部に接近
して設ける結果、該空気孔列は当然定液面器の液
面より低い位置となり、前述のごとく消火してい
るにもかかわらず、燃料を供給し続けると、該空
気孔列から燃料が流れ出そうとするが、外壁によ
つてこれを堰止め得る。従つて燃料が外部に流れ
出すの不都合はない。

（実施例） 本考案の実施例を図面につき説明する。

図面で１は周面に多数の空気孔列２を複数段に
設けたポツトバーナ、３は該ポツトバーナ１を囲
繞して設けた空気室、４は該ポツトバーナ１に燃
料を供給する燃料供給路４ａを介在させた定液面
器を示し、図示するものは、基台６上に設けた筒
型の胴５の下半部に前記ポツトバーナ１をその周
面に間隔を存して取付け、該ポツトバーナ１の上
部から突出する鍔７で胴５内を上下に仕切り、ポ
ツトバーナ１の周面に形成される空間を前記空気
室３に形成すると共に、上部空間を燃焼室８に形
成する。

尚、９は該燃焼室８に連なる排気筒である。

これまでの構成は従来知られているものと特に
変るところはない。

本考案はかかるものに於いて、該ポツトバーナ
１の少なくとも下部を内外二重壁１ａ，１ｂに形
成し、該外壁１ａの前記定液面器４の液面レベル
より高い位置に該空気室３と内外壁１ａ，１ｂ
間に形成される空間とを連通させる開口１０を設
けると共に内壁１ｂのポツトバーナ１の底面と接
近する位置に、前記空気孔列２の内最下段のもの
を設けた。

これを図示するものにつき更に詳細に説明すれ
ば、第１図並びに第２図に示すものはポツトバー
ナ１を形成するポツト胴１１内に、上部に鍔１２
ａを備えたテーパー状の筒体１２を、該鍔１２ａ
が前記定液面器４の液面より高い位置に臨み且つ
鍔１２ａの外周がポツト胴１１の内周面に当接す
るごとく取付け、該ポツト胴１１を外壁１ａとす
ると共に、該筒体１２を内壁１ｂとして、該外壁
１ａに前記開口１０を形成すると共に、内壁１ｂ
に前記空気孔列２の内の最下段のものを設けた。

尚、この実施例では、該筒体１２の上部に載置
したパイロツトリング１３を設けた。

１４は、筒体１２の下端を切欠いて形成した燃
料通路である。

第３図に示すものは、ポツト胴１１の下部外周
に、上面を開口させた筒体１５を、その下部内周
面で液密に結着して該筒体１５を外壁１ａとする
と共にポツト胴１１の下部を内壁１ｂとし、該内
壁１ｂに、前述するごとくポツトバーナ１の底部
と接近する位置に前記空気孔列２を臨ませた。

しかしこれは更に、第４図に示すごとく胴５の
下半部に空気室３を存して取付けたポツト胴１の
下半部を内壁１ａとすると共に、基台６側に該ポ
ツト胴１の下半部を囲繞するごとく取付けた皿体
１６の周壁を外壁１ｂとするようにし、該皿体１
６の上部前記空気室３と連なる開口１０とすると
共に、ポツト胴１の底部に接近させて前記空気孔
２を設けるようにしても良い。

（考案の効果） このように本考案によるときは、ポツトバーナ
の少なくとも下部をを内外二重壁に形成し、該外
壁の前記定液面器の液面により高い位置に該空気
室と内外壁間に形成される空間とを連通させる開
口を設けると共に、内壁のポツトバーナの底面と
接近する位置に、前記空気孔列の内最下段のもの
を設けたので、該空気孔列から供給される空気に
よつてポツトバーナ底部が燃料飽和状態となるの
を防いで、蒸発を盛んにして良好な燃焼を行わせ
ることが出来ると共に、外壁は定液面器より高い
位置に開口があるため、何らかの不都合によつて
該ポツトバーナ内に燃料が溜るようなこてがあつ
ても該ポツトバーナから燃料がもれ出る等の不都
合を生じることがなく、しかも内外壁間を通過す
るとき該空気が予熱されてより蒸発を盛んに出来
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す截断側面図、
第２図はその要部の拡大半部截断側面図、第３図
並びに第４図は他の実施例の要部の拡大半部截断
側面図、第５図は従来例の要部を示す拡大半部截
断側面図である。 １……ポツトバーナ、２……空気孔列、３……
空気室、４……定液面器、１ａ……外壁、１ｂ…
…内壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周面に多数の空気孔列を複数段に設けたポツト
   バーナを囲繞して空気室を設けると共に、該ポツ
   トバーナに定液面器を介して燃料を供給するもの
   に於いて、該ポツトバーナの少なくとも下部を内
   外二重壁に形成し、該外壁の前記定液面器の液面
   より高い位置に該空気室と内外壁間に形成される
   空間とを連通させる開口を設けると共に、内壁の
   ポツトバーナの底面と接近する位置に、前記空気
   孔列の内最下段のものを設けて成るポツトバーナ
   装置。