JPH0324933Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0324933Y2 JPH0324933Y2 JP1985127021U JP12702185U JPH0324933Y2 JP H0324933 Y2 JPH0324933 Y2 JP H0324933Y2 JP 1985127021 U JP1985127021 U JP 1985127021U JP 12702185 U JP12702185 U JP 12702185U JP H0324933 Y2 JPH0324933 Y2 JP H0324933Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- clutch
- transmission
- power
- belt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 64
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 4
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 3
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Transmission Devices (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
技術分野
本考案は無段変速機に関し、特に、その広範な
変速範囲を確保するとともに伝達効率を改善する
技術に関するものである。
変速範囲を確保するとともに伝達効率を改善する
技術に関するものである。
従来技術
無段変速機の一種に、入力軸および出力軸にそ
れぞれ設けられた有効径が可変の可変プーリに伝
動ベルトが巻き掛けられ、該可変プーリの有効径
が変化させられることにより変速比が連続的に変
化させられるベルト式無段変速機がある。このよ
うなベルト式無段変速機は、たとえば特開昭52−
98861号公報などに記載されているが、連続して
変化させ得る変速比の幅は可変プーリの有効径の
変化幅に対向する幅でしかなかつた。
れぞれ設けられた有効径が可変の可変プーリに伝
動ベルトが巻き掛けられ、該可変プーリの有効径
が変化させられることにより変速比が連続的に変
化させられるベルト式無段変速機がある。このよ
うなベルト式無段変速機は、たとえば特開昭52−
98861号公報などに記載されているが、連続して
変化させ得る変速比の幅は可変プーリの有効径の
変化幅に対向する幅でしかなかつた。
考案が解決すべき問題点
これに対し、特開昭59−164448号公報の第13
図に記載されているように、ベルト式無段変速機
の主要な構成要素をそのままにして変速比の変化
幅を拡大したトルクスプリツト(動力分割)方式
のベルト式無段変速機が提案されている。これに
よれば、確かに変速比の変化幅が拡大されるが、
動力循環があるために動力伝達効率が充分に得ら
れず、車両に用いる場合においては走行燃費が損
なわれていた。
図に記載されているように、ベルト式無段変速機
の主要な構成要素をそのままにして変速比の変化
幅を拡大したトルクスプリツト(動力分割)方式
のベルト式無段変速機が提案されている。これに
よれば、確かに変速比の変化幅が拡大されるが、
動力循環があるために動力伝達効率が充分に得ら
れず、車両に用いる場合においては走行燃費が損
なわれていた。
また、特開昭58−193965号公報の第2図に記載
されたベルト式無段変速機には、入力軸と出力軸
との間に、可変プーリに巻き掛けられた伝動ベル
トにより構成された変速比可変の動力伝達経路に
加えて、それに対して並列に、低速用ギヤ比の高
速用動力伝達経路および後進用ギヤ比の後進用動
力伝達経路が設けられるとともに、3つのクラツ
チCV、CL、CRが上記3系統の動力伝達経路にお
いてそれぞれ直列に介挿され、これにより、クラ
ツチCVの係合時には変速比可変のベルト式無段
変速機を介して動力が伝達され、クラツチCLの
係合時には上記低速用動力伝達経路を介して動力
が伝達され、クラツチCRの係合時には上記後進
用動力伝達経路を介して動力が伝達されるように
構成されている。しかし、上記従来のベルト式無
段変速機は、変速範囲が拡大されないため、発進
時に充分な駆動力が得られない場合があるだけで
なく、車両の発進走行領域では比較的大きいギヤ
比の低速用動力伝達経路が選択されることから、
クラツチの切換えに関連して発生するシヨツクが
比較的大きく運転性が損なわれる場合があつた。
されたベルト式無段変速機には、入力軸と出力軸
との間に、可変プーリに巻き掛けられた伝動ベル
トにより構成された変速比可変の動力伝達経路に
加えて、それに対して並列に、低速用ギヤ比の高
速用動力伝達経路および後進用ギヤ比の後進用動
力伝達経路が設けられるとともに、3つのクラツ
チCV、CL、CRが上記3系統の動力伝達経路にお
いてそれぞれ直列に介挿され、これにより、クラ
ツチCVの係合時には変速比可変のベルト式無段
変速機を介して動力が伝達され、クラツチCLの
係合時には上記低速用動力伝達経路を介して動力
が伝達され、クラツチCRの係合時には上記後進
用動力伝達経路を介して動力が伝達されるように
構成されている。しかし、上記従来のベルト式無
段変速機は、変速範囲が拡大されないため、発進
時に充分な駆動力が得られない場合があるだけで
なく、車両の発進走行領域では比較的大きいギヤ
比の低速用動力伝達経路が選択されることから、
クラツチの切換えに関連して発生するシヨツクが
比較的大きく運転性が損なわれる場合があつた。
問題点を解決するための手段
本考案は以上の事情を背景として為されたもの
であり、その要旨とするところは、入力軸および
出力軸にそれぞれ設けられた有効径が可変の可変
プーリに伝動ベルトが巻き掛けられ、それら可変
プーリの有効径が変化させられることにより変速
比が連続的に変化させられる形式のベルト式無段
変速機であつて、(1)リングギヤ、そのリングギヤ
と噛み合う遊星ギヤを回転可能に支持しかつ前記
入力軸と同心の入力側中間軸に固設されたキヤリ
ヤ、および上記遊星ギヤと噛み合うサンギヤを備
えた遊星歯車装置と、(2)前記遊星歯車装置のサン
ギヤと前記入力側中間軸との間に設けられた第1
クラツチと、(3)前記入力側中間軸と前記入力軸と
の間に設けられた第2クラツチと、(4)前記出力軸
と前記サンギヤとを同一回転方向へ回転するよう
に作動的に連結して動力を伝達する伝動手段と
を、含むことにある。
であり、その要旨とするところは、入力軸および
出力軸にそれぞれ設けられた有効径が可変の可変
プーリに伝動ベルトが巻き掛けられ、それら可変
プーリの有効径が変化させられることにより変速
比が連続的に変化させられる形式のベルト式無段
変速機であつて、(1)リングギヤ、そのリングギヤ
と噛み合う遊星ギヤを回転可能に支持しかつ前記
入力軸と同心の入力側中間軸に固設されたキヤリ
ヤ、および上記遊星ギヤと噛み合うサンギヤを備
えた遊星歯車装置と、(2)前記遊星歯車装置のサン
ギヤと前記入力側中間軸との間に設けられた第1
クラツチと、(3)前記入力側中間軸と前記入力軸と
の間に設けられた第2クラツチと、(4)前記出力軸
と前記サンギヤとを同一回転方向へ回転するよう
に作動的に連結して動力を伝達する伝動手段と
を、含むことにある。
作 用
このようにすれば、前記第1クラツチが非係合
状態であり且つ前記第2クラツチが係合状態であ
る場合には、前記遊星歯車装置のリングギヤに伝
達された動力は遊星ギヤおよびキヤリヤを通して
前記入力軸に伝達されるとともに前記伝動ベルト
を介して前記出力軸へ伝動される一方、その出力
軸に伝達されたトルクの一部は上記伝動手段、サ
ンギヤを介して帰還させられる。この場合には、
上述のように動力循環が行なわれるものの、比較
的大きな変速比範囲内にて動力が伝達される。
状態であり且つ前記第2クラツチが係合状態であ
る場合には、前記遊星歯車装置のリングギヤに伝
達された動力は遊星ギヤおよびキヤリヤを通して
前記入力軸に伝達されるとともに前記伝動ベルト
を介して前記出力軸へ伝動される一方、その出力
軸に伝達されたトルクの一部は上記伝動手段、サ
ンギヤを介して帰還させられる。この場合には、
上述のように動力循環が行なわれるものの、比較
的大きな変速比範囲内にて動力が伝達される。
次に、第1クラツチが係合状態であり且つ該第
2クラツチが非係合状態である場合には、前記遊
星歯車装置が結合状態となり且つ入力側中間軸と
前記入力軸とが相対回転可能に分離されるので、
遊星歯車装置のリングギヤに伝達された動力は専
ら前記伝動手段を介して前記出力軸へ伝動され
る。この場合には、変速比が固定となるものの動
力が行われないので、上述の場合よりも相対的に
低い動力損失にて動力が伝達されて高い動力伝達
効率が得られる。
2クラツチが非係合状態である場合には、前記遊
星歯車装置が結合状態となり且つ入力側中間軸と
前記入力軸とが相対回転可能に分離されるので、
遊星歯車装置のリングギヤに伝達された動力は専
ら前記伝動手段を介して前記出力軸へ伝動され
る。この場合には、変速比が固定となるものの動
力が行われないので、上述の場合よりも相対的に
低い動力損失にて動力が伝達されて高い動力伝達
効率が得られる。
考案の効果
したがつて、たとえば車両においては、発進時
および通常走行時などにおいて前記第1クラツチ
を非係合状態としかつ前記第2クラツチを係合状
態とすることにより、動力循環による伝達効率の
低下はあるものの比較的幅広い変速比範囲内にお
いて選択した所望の変速比にて動力を伝達し得、
運転性が高められる。また、車両の高速走行時に
おいては第1クラツチを係合状態としかつ第2ク
ラツチを非係合状態とすることにより、前記遊星
歯車装置を結合状態として、動力伝達効率を高く
することができる。このように、本考案によれ
ば、第1クラツチおよび該2クラツチの係合状態
を選択することにより、車両の通常走行時には広
範な変速比範囲が得られて運転性が高められ、し
かも車両の高速走行時には高い動力伝達効率が得
られて走行燃費が改善されるのである。
および通常走行時などにおいて前記第1クラツチ
を非係合状態としかつ前記第2クラツチを係合状
態とすることにより、動力循環による伝達効率の
低下はあるものの比較的幅広い変速比範囲内にお
いて選択した所望の変速比にて動力を伝達し得、
運転性が高められる。また、車両の高速走行時に
おいては第1クラツチを係合状態としかつ第2ク
ラツチを非係合状態とすることにより、前記遊星
歯車装置を結合状態として、動力伝達効率を高く
することができる。このように、本考案によれ
ば、第1クラツチおよび該2クラツチの係合状態
を選択することにより、車両の通常走行時には広
範な変速比範囲が得られて運転性が高められ、し
かも車両の高速走行時には高い動力伝達効率が得
られて走行燃費が改善されるのである。
また、車両の高速走行領域においては第1クラ
ツチを係合状態とし且つ第2クラツチを非係合状
態とすることにより、前記遊星歯車装置を結合状
態として一定の変速比で動力を伝達することがで
きるだけでなく、このような高速走行領域では低
速走行状態に比較してクラツチの切換えに伴つて
発生するシヨツクが小さく、運転性が損なわれな
いのである。
ツチを係合状態とし且つ第2クラツチを非係合状
態とすることにより、前記遊星歯車装置を結合状
態として一定の変速比で動力を伝達することがで
きるだけでなく、このような高速走行領域では低
速走行状態に比較してクラツチの切換えに伴つて
発生するシヨツクが小さく、運転性が損なわれな
いのである。
実施例
以下、本考案の一実施例を示す図面に基づいて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
第1図において、車両に設けられたエンジン1
0の動力は、クラツチ12,ベルト式無段変速機
14、および図示しない差動装置を経て駆動輪へ
伝達されるようになつている。ベルト式無段変速
機14は、互いに平行な入力軸16および出力軸
18と、それら入力軸16および出力軸18に設
けられた有効径が可変な一対の可変プーリ20お
よび22と、これら一対の可変プーリ20および
22のV溝内に巻き掛けられた伝動ベルト24
と、入力軸16と相対回転可能に設けられた入力
側中間軸25と、その入力側中間軸25とクラツ
チ12との間に設けられた遊星歯車装置26と、
伝動装置28と、第1クラツチ30および第2ク
ラツチ32とを備えている。上記可変プーリ20
および22のV溝は図示しない油圧アクチユエー
タによつて一方が拡大されると他方が縮小され
て、変速比(入力軸16の回転速度/出力軸18
の回転速度)が変化させられるようになつてい
る。
0の動力は、クラツチ12,ベルト式無段変速機
14、および図示しない差動装置を経て駆動輪へ
伝達されるようになつている。ベルト式無段変速
機14は、互いに平行な入力軸16および出力軸
18と、それら入力軸16および出力軸18に設
けられた有効径が可変な一対の可変プーリ20お
よび22と、これら一対の可変プーリ20および
22のV溝内に巻き掛けられた伝動ベルト24
と、入力軸16と相対回転可能に設けられた入力
側中間軸25と、その入力側中間軸25とクラツ
チ12との間に設けられた遊星歯車装置26と、
伝動装置28と、第1クラツチ30および第2ク
ラツチ32とを備えている。上記可変プーリ20
および22のV溝は図示しない油圧アクチユエー
タによつて一方が拡大されると他方が縮小され
て、変速比(入力軸16の回転速度/出力軸18
の回転速度)が変化させられるようになつてい
る。
上記遊星歯車装置26は、前記クラツチ12の
出力軸に固定されたリングギヤ34と、このリン
グギヤ34と噛み合う遊星ギヤ36を回転可能に
支持し且つ入力側中間軸25と固定されたキヤリ
ヤ38と、入力側中間軸25の外周に相対回転可
能に設けられたスリーブ40に設けられて遊星ギ
ヤ36と噛み合うサンギヤ42とを備えている。
この遊星歯車装置26においては、そのリングギ
ヤ34に入力された動力をキヤリヤ38とサンギ
ヤ42とに分割する。
出力軸に固定されたリングギヤ34と、このリン
グギヤ34と噛み合う遊星ギヤ36を回転可能に
支持し且つ入力側中間軸25と固定されたキヤリ
ヤ38と、入力側中間軸25の外周に相対回転可
能に設けられたスリーブ40に設けられて遊星ギ
ヤ36と噛み合うサンギヤ42とを備えている。
この遊星歯車装置26においては、そのリングギ
ヤ34に入力された動力をキヤリヤ38とサンギ
ヤ42とに分割する。
前記第1クラツチ30は、上記スリーブ40と
入力側中間軸25の間に設けられ、それが非係合
状態となるとサンギヤ42およびキヤリヤ38を
互いに相対回転可能な状態とし、係合状態となる
と互いに相対回転不能として遊星歯車装置26を
結合状態とする。
入力側中間軸25の間に設けられ、それが非係合
状態となるとサンギヤ42およびキヤリヤ38を
互いに相対回転可能な状態とし、係合状態となる
と互いに相対回転不能として遊星歯車装置26を
結合状態とする。
前記出力軸18と前記スリーブ40との間には
それらを同一回転方向へ回転するように作動的に
連結して動力を伝達する前記伝動装置28が設け
られている。この伝動装置28は、動力分割によ
り前記サンギヤ42へ伝達された動力を出力軸1
8へ伝達するものであるが、出力軸18へ伝達さ
れた回転力の一部を前記遊星歯車装置26へ帰還
させるものとも考えることができるものであつ
て、スリーブ40および出力軸18にそれぞれ固
設された第1ギヤ46および第2ギヤ48とそれ
らの中間に位置するカウンタギヤ50とから成
る。しかし、上記伝動装置28は、スリーブ40
および出力軸18にそれぞれ固設された一対のス
プロケツトまたはタイミングプーリと、それら一
対のスプロケツトまたはタイミングプーリに巻き
掛けられたチエーンまたはタイミングベルトとか
ら構成されても良い。
それらを同一回転方向へ回転するように作動的に
連結して動力を伝達する前記伝動装置28が設け
られている。この伝動装置28は、動力分割によ
り前記サンギヤ42へ伝達された動力を出力軸1
8へ伝達するものであるが、出力軸18へ伝達さ
れた回転力の一部を前記遊星歯車装置26へ帰還
させるものとも考えることができるものであつ
て、スリーブ40および出力軸18にそれぞれ固
設された第1ギヤ46および第2ギヤ48とそれ
らの中間に位置するカウンタギヤ50とから成
る。しかし、上記伝動装置28は、スリーブ40
および出力軸18にそれぞれ固設された一対のス
プロケツトまたはタイミングプーリと、それら一
対のスプロケツトまたはタイミングプーリに巻き
掛けられたチエーンまたはタイミングベルトとか
ら構成されても良い。
次に、以上のように構成されたベルト式無段変
速機14の作用効果を説明する。
速機14の作用効果を説明する。
車両の発進あるいは通常走行時には、図示しな
い制御装置によつて第1クラツチ30が非係合状
態とされるとともに第2クラツチ32が係合状態
とされる。このため、クラツチ12を経てベルト
式無段変速機14に入力されたエンジン10の動
力は、リングギヤ34から遊星ギヤ36を介して
キヤリア38とサンギヤ42とへ分割されて伝達
される。キヤリア38へ伝達された動力はキヤリ
ヤ38→入力側中間軸25→第2クラツチ32→
入力軸16→可変プーリ20→伝動ベルト24→
可変プーリ22を経て出力軸18へ伝達される
が、サンギヤ42へ伝達された動力はスリーブ4
0→第1ギヤ46→カウンタギヤ50→第2ギヤ
48を経て出力軸18へ伝達される。このような
伝動状態では、比較的広範な変速範囲が得られる
ので、車両の運転状態に適した変速比が選択で
き、車両の発進あるいは通常走行における運転性
および経済性が高められる。
い制御装置によつて第1クラツチ30が非係合状
態とされるとともに第2クラツチ32が係合状態
とされる。このため、クラツチ12を経てベルト
式無段変速機14に入力されたエンジン10の動
力は、リングギヤ34から遊星ギヤ36を介して
キヤリア38とサンギヤ42とへ分割されて伝達
される。キヤリア38へ伝達された動力はキヤリ
ヤ38→入力側中間軸25→第2クラツチ32→
入力軸16→可変プーリ20→伝動ベルト24→
可変プーリ22を経て出力軸18へ伝達される
が、サンギヤ42へ伝達された動力はスリーブ4
0→第1ギヤ46→カウンタギヤ50→第2ギヤ
48を経て出力軸18へ伝達される。このような
伝動状態では、比較的広範な変速範囲が得られる
ので、車両の運転状態に適した変速比が選択で
き、車両の発進あるいは通常走行における運転性
および経済性が高められる。
すなわち、リングギヤ34とサンギヤ42との
変速比がρであるとすると、リングギヤ34へ入
力されたトルク(回転力)T1はトルクT2〔=(1
+ρ)T1〕およびトルクT3〔=−ρT1〕に分割さ
れ、トルクT2が入力軸16へトルクT3が第1ギ
ヤ46へ伝達される。トルクT2は無段変速部を
構成する可変プーリ20および22の有効径比に
よつて決定される変速比ρBにて伝動ベルト24を
介して出力軸18へ伝達され、出力軸18にはト
ルクTOB〔=(1+ρ)T1・ρB〕が生じる。一
方、伝動装置28の変速比をρDとすると、第1ギ
ヤ46へ伝達されたトルクT3はカウンタギヤ5
0を介して出力軸18へ伝達され、出力軸18に
はトルクTOD〔−ρT1・ρD〕が生じる。したが
つて、出力軸18には総和のトルクT0〔=(1+
ρ)T1・ρB−ρT1・ρD〕が生じることになるが、
一般に変速機の変速比はT0/T1によつてでも表
されるから、ベルト式無段変速機14の変速比は
〔(1+ρ)ρB−ρρD〕となる。ここで、可変プー
リ20および22の有効径比によつて決定される
変速比ρBの最大値をρBnax最小値をρBnioとするとそ
の変速比の幅(範囲)はρBnax/ρBnioとなり、こ
れに対するベルト式無段変速機14全体の変速比
の幅(範囲)は〔(1+ρ)ρBnax−ρρD〕/〔(1
+ρ)ρBnio−ρρD〕となる。したがつて、この変
速比幅は可変プーリ20および22の有効径比に
よつて決定される変速比ρBの幅(変速範囲)
ρBnax/ρBnioよりも大きく、しかも変速比ρBの最大
値ρBnaxよりもベルト式無段変速機14全体の変
速比の最大値(1+ρ)ρBnax−ρρDが大きくなる
のである。
変速比がρであるとすると、リングギヤ34へ入
力されたトルク(回転力)T1はトルクT2〔=(1
+ρ)T1〕およびトルクT3〔=−ρT1〕に分割さ
れ、トルクT2が入力軸16へトルクT3が第1ギ
ヤ46へ伝達される。トルクT2は無段変速部を
構成する可変プーリ20および22の有効径比に
よつて決定される変速比ρBにて伝動ベルト24を
介して出力軸18へ伝達され、出力軸18にはト
ルクTOB〔=(1+ρ)T1・ρB〕が生じる。一
方、伝動装置28の変速比をρDとすると、第1ギ
ヤ46へ伝達されたトルクT3はカウンタギヤ5
0を介して出力軸18へ伝達され、出力軸18に
はトルクTOD〔−ρT1・ρD〕が生じる。したが
つて、出力軸18には総和のトルクT0〔=(1+
ρ)T1・ρB−ρT1・ρD〕が生じることになるが、
一般に変速機の変速比はT0/T1によつてでも表
されるから、ベルト式無段変速機14の変速比は
〔(1+ρ)ρB−ρρD〕となる。ここで、可変プー
リ20および22の有効径比によつて決定される
変速比ρBの最大値をρBnax最小値をρBnioとするとそ
の変速比の幅(範囲)はρBnax/ρBnioとなり、こ
れに対するベルト式無段変速機14全体の変速比
の幅(範囲)は〔(1+ρ)ρBnax−ρρD〕/〔(1
+ρ)ρBnio−ρρD〕となる。したがつて、この変
速比幅は可変プーリ20および22の有効径比に
よつて決定される変速比ρBの幅(変速範囲)
ρBnax/ρBnioよりも大きく、しかも変速比ρBの最大
値ρBnaxよりもベルト式無段変速機14全体の変
速比の最大値(1+ρ)ρBnax−ρρDが大きくなる
のである。
しかし、以上の動力伝動状態は、エンジン10
の動力がすべて伝動ベルト24を介して出力軸1
8へ伝達され、その出力軸18へ伝達された動力
の一部が第2ギヤ48→カウンタギヤ50→第1
ギヤ46→スリーブ40→サンギヤ42を経て前
記遊星ギヤ36へ戻されると考えることもでき
る。このような場合は所謂動力循環が生じている
状態であり、専ら伝動ベルト24または伝動装置
28によつて動力が伝達される場合に比較して動
力伝達効率が相対的に低くなる。
の動力がすべて伝動ベルト24を介して出力軸1
8へ伝達され、その出力軸18へ伝達された動力
の一部が第2ギヤ48→カウンタギヤ50→第1
ギヤ46→スリーブ40→サンギヤ42を経て前
記遊星ギヤ36へ戻されると考えることもでき
る。このような場合は所謂動力循環が生じている
状態であり、専ら伝動ベルト24または伝動装置
28によつて動力が伝達される場合に比較して動
力伝達効率が相対的に低くなる。
車両が高速走行に至つた時は、図示しない制御
装置によつて第1クラツチ30が係合状態とされ
るとともに第2クラツチ32が非係合状態とされ
る。このため、遊星歯車装置26は係合状態とさ
れる一方、入力側中間軸25と入力軸16とが相
対回転可能とされるので、クラツチ12を経てリ
ングギヤ34に入力されたエンジン10の動力は
専らスリーブ40→伝動装置28を経て出力軸1
8へ伝達される。このような動力伝達状態では動
力循環が行われないので、高い伝達効率が得ら
れ、車両の高速走行時の燃費が改善される。
装置によつて第1クラツチ30が係合状態とされ
るとともに第2クラツチ32が非係合状態とされ
る。このため、遊星歯車装置26は係合状態とさ
れる一方、入力側中間軸25と入力軸16とが相
対回転可能とされるので、クラツチ12を経てリ
ングギヤ34に入力されたエンジン10の動力は
専らスリーブ40→伝動装置28を経て出力軸1
8へ伝達される。このような動力伝達状態では動
力循環が行われないので、高い伝達効率が得ら
れ、車両の高速走行時の燃費が改善される。
したがつて、本実施例のベルト式無段変速機1
4によれば、車両の発進時あるいは通常走行時に
は、第1クラツチ30が非係合状態とされかつ第
2クラツチ32が係合状態とされることにより、
前述のように広範な変速比範囲が選択されるの
で、動力損失が多少増加するものの所望の変速比
を走行状態に応じて選択することができる。ま
た、車両の高速走行時には、第1クラツチ30が
係合状態とされかつ第2クラツチ32が非係合状
態とされることにより、専ら伝動装置28を介し
て動力が伝達されるので、高い伝動効率が得られ
て走行燃費が改善されるだけでなく、このような
高速走行領域では低速走行状態に比較してクラツ
チの切換えに伴つて発生するシヨツクが小さく、
運転性が損なわれないのである。
4によれば、車両の発進時あるいは通常走行時に
は、第1クラツチ30が非係合状態とされかつ第
2クラツチ32が係合状態とされることにより、
前述のように広範な変速比範囲が選択されるの
で、動力損失が多少増加するものの所望の変速比
を走行状態に応じて選択することができる。ま
た、車両の高速走行時には、第1クラツチ30が
係合状態とされかつ第2クラツチ32が非係合状
態とされることにより、専ら伝動装置28を介し
て動力が伝達されるので、高い伝動効率が得られ
て走行燃費が改善されるだけでなく、このような
高速走行領域では低速走行状態に比較してクラツ
チの切換えに伴つて発生するシヨツクが小さく、
運転性が損なわれないのである。
なお、上述したのはあくまでも本考案の一実施
例であり、本考案はその精神を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。
例であり、本考案はその精神を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。
第1図は本考案の一実施例の構成を説明する骨
子図である。 14:ベルト式無段変速機、16:入力軸、1
8:出力軸、20,22:可変プーリ、24:伝
動ベルト、25:入力側中間軸、26:遊星歯車
装置、28:伝動装置、30:第1クラツチ、3
2:第2クラツチ、34:リングギヤ、36:遊
星ギヤ、38:キヤリヤ、42:サンギヤ。
子図である。 14:ベルト式無段変速機、16:入力軸、1
8:出力軸、20,22:可変プーリ、24:伝
動ベルト、25:入力側中間軸、26:遊星歯車
装置、28:伝動装置、30:第1クラツチ、3
2:第2クラツチ、34:リングギヤ、36:遊
星ギヤ、38:キヤリヤ、42:サンギヤ。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 入力軸および出力軸にそれぞれ設けられた有効
径が可変の可変プーリに伝動ベルトが巻き掛けら
れ、該可変プーリの有効径が変化させられること
により変速比が連続的に変化させられる形式のベ
ルト式無段変速機であつて、 リングギヤ、該リングギヤと噛み合う遊星ギヤ
を回転可能に支持しかつ前記入力軸と同心の入力
側中間軸に固設されたキヤリヤ、および該遊星ギ
ヤと噛み合うサンギヤを備えた遊星歯車装置と、 該遊星歯車装置のサンギヤと前記入力側中間軸
との間に設けられた第1クラツチと、 前記入力側中間軸と前記入力軸との間に設けら
れた第2クラツチと、 前記出力軸と前記サンギヤとを同一回転方向へ
回転するように作動的に連結して動力を伝達する
伝動手段と を含むことを特徴とするベルト式無段変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985127021U JPH0324933Y2 (ja) | 1985-08-20 | 1985-08-20 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985127021U JPH0324933Y2 (ja) | 1985-08-20 | 1985-08-20 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6235144U JPS6235144U (ja) | 1987-03-02 |
JPH0324933Y2 true JPH0324933Y2 (ja) | 1991-05-30 |
Family
ID=31021374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985127021U Expired JPH0324933Y2 (ja) | 1985-08-20 | 1985-08-20 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0324933Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112008001324A5 (de) * | 2007-06-21 | 2010-02-11 | Luk Lamellen Und Kupplungsbau Beteiligungs Kg | Leistungsverzweigtes automatisches Fahrzeuggetriebe mit einem CVT-Variator |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58193965A (ja) * | 1982-05-10 | 1983-11-11 | Aisin Seiki Co Ltd | 変速装置 |
JPS59164448A (ja) * | 1983-03-10 | 1984-09-17 | Aisin Seiki Co Ltd | 無段変速装置 |
-
1985
- 1985-08-20 JP JP1985127021U patent/JPH0324933Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58193965A (ja) * | 1982-05-10 | 1983-11-11 | Aisin Seiki Co Ltd | 変速装置 |
JPS59164448A (ja) * | 1983-03-10 | 1984-09-17 | Aisin Seiki Co Ltd | 無段変速装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6235144U (ja) | 1987-03-02 |
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