JPH0324911Y2 - - Google Patents

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JPH0324911Y2
JPH0324911Y2 JP1985125553U JP12555385U JPH0324911Y2 JP H0324911 Y2 JPH0324911 Y2 JP H0324911Y2 JP 1985125553 U JP1985125553 U JP 1985125553U JP 12555385 U JP12555385 U JP 12555385U JP H0324911 Y2 JPH0324911 Y2 JP H0324911Y2
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valve
damping force
shock absorber
hydraulic shock
damping
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、油圧緩衝器に関し、特に、振動周波
数に依存して減衰力の低下あるいは上昇を可とす
ると共に、発生減衰力の大きさを可変とし得るよ
うにした油圧緩衝器の改良に関する。
〔従来の技術〕
油圧緩衝器のシリンダ内における振動周波数が
任意の領域以上となると、それまで発生されてい
た高い減衰力が低下されることとなる所謂ハイカ
ツト作用をする油圧緩衝器としては、従来から
種々の提案がある。そして、本願の出願人も安定
したハイカツト作用をする油圧緩衝器の提案を先
にした(特願昭59−229700号)。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、現在、巷間で使用されている振
動を利用した振動コンベア。くい打ち機、粉砕
機、自動ふるい機、地固め機等の産業機械あるい
は遊具等にあつては、その使用の際の振動周波数
が特定の振動周波数領域を越えて、しかも各機に
おける固有の振動周波数と一致すると、共振状態
となり、共振による各機の破壊が招来される危険
がある。
そこで、上記のような共振が発生される虞れが
ある場合には、各機の使用の際における振動を緩
衝するようにすることが必要となり、即ち、任意
の振動周波数にあるときは低い減衰力発生とする
が、上記任意の振動周波数の領域を越えることと
なるときは、高い減衰力発生とする、所謂ローカ
ツト作用をする油圧緩衝器の提供が要望されてい
る。
さらに、上記のように振動周波数に依存して、
発生する減衰力を可変とするように形成された所
謂ハイカツト用あるいはローカツト用の油圧緩衝
器にあつても、その減衰力を全体的に可変とし得
れば、一層好ましいものとなる。
そこで本考案は、振動周波数に依存して発生す
る減衰力を可変とする所謂ハイカツト、ローカツ
ト用の油圧緩衝器において、その発生される減衰
力自体を自在に調整し得るようにした油圧緩衝器
を新たに提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記した問題点を解決するために、本考案の構
成を、シリンダ内ピストン部の摺動時に所望の減
衰力の発生を可とする減衰力発生部を有してなる
油圧緩衝器において、減衰力発生部はコントロー
ルバルブの作動によつて異なつた大きさの減衰力
発生を可とする減衰バルブ部と、当該減衰バルブ
部の下流側とオリフイスを介して連通しシリンダ
内振動周波数及び該減衰バルブ部で発生する減衰
力に依存した内圧変化を生ずる圧力室と、この内
圧変化に応じて圧力室内を移動するスプールと、
該スプールに押圧されることで撓み量が変化する
リーフバルブと、を有してなることを特徴とする
としたものである。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基づいて本考案を説明
する。
第1図は、本考案の一実施例に係る油圧緩衝器
を示すものであつて、本実施例においては、所謂
ハイカツト作用をする油圧緩衝器として設定され
ており、シリンダ1内に挿通されたピストンロツ
ド2の下端部にピストン部3を有してなると共
に、当該ピストン部3に伸側の減衰力の発生を可
とする減衰力発生部4を有している。
シリンダ1内はピストン部3によつて上方油室
Aと下方油室Bとに区画形成されてなると共に、
シリンダ1の外部にはアウターチユーブ10を有
してなり、シリンダ1とアウターチユーブ10と
の間をリザーバ室Cとしている。そして、上記下
方油室Bとリザーバ室Cとは、シリンダ1の下端
内部に配設されたベースバルブ部11を介して相
互に連通されている。そしてまた、上記ベースバ
ルブ部11には、圧側バルブ11aが配設されて
いて所望の圧側減衰力の発生を可とすると共に、
チエツク弁11bおよびリリーフ弁11cが配設
されている。
また、上記シリンダ1の上端であつて、アウタ
ーチユーブ10の上端内部にはベアリング12が
配設されていて、当該ベアリング12の中央部を
ピストンロツド2が貫通し、上記ベアリング12
に対してピストンロツド2が摺動自在とされてい
る。また、上記ベアリング12の上方には、シー
ル13が介装されている。またさらに、前記アウ
ターチユーブ10内のリザーバ室Cの上方はガス
室Dとされている。
なお、上記シリンダ1の下端側、即ち、アウタ
ーチユーブ10の下端には取付アイ14が連設さ
れていて、他部、例えば、車輌の車軸側に連結し
得るようになつている。
ピストンロツド2は、図示していないが、その
上端側が他部、例えば、車輌の車体側に連結し得
るように形成されているもので、その下端側にピ
ストン部3を有してなるものである。
ピストン部3は、上記ピストンロツド2の下端
インロー部20に介装されたピストン本体30を
有してなり、当該ピストン本体30は上記ピスト
ンロツド2の下端螺条部21に螺着されたピスト
ンナツト31によつて所定位置に定着されてい
る。そして、上記ピストン本体30には、その内
周側に内側ポート30a、外周側に外側ポート3
0bを有して上記上方油室A側と下方油室Bとの
間の連通を可とするようになつている。
上記ピストン本体30の内側ポート30aと外
側ポート30bの上端側開口にはチエツクバルブ
32が隣接されており、当該チエツクバルブ32
は、ピストンロツド2の段差部22に係止された
バルブストツパ33に上端が係止されたコニカル
スプリング34の下端が当接されて、その外周端
が下方に向けて附勢され、初期荷重が附与される
ように形成されている。
なお、上記チエツクバルブ32の内側ポート3
0a上端開口に対向する部位には切欠部32aが
形成されており、上記バルブストツパ33のチエ
ツクバルブ32上面に対向する部位にも切欠部3
3aが形成されていて、シリンダ内上方油室A内
の油が内側ポート30a内に流入し易いようにな
つている。
上記ピストン本体30における外側ポート30
bの下端は、シリンダ内下方油室Bに開口してお
り、内側ポート30aの下端開口は、ピストンナ
ツト31に穿設された内側ポート31aの上端開
口に対向している。そして、上記ピストンナツト
31における内側ポート31aの下端は、当該ピ
ストンナツト31の下半内部に形成された内室3
1bに開口している。そしてまた、上記ピストン
ナツト31内の内室31bには、減衰力発生部4
が配設されている。
即ち、第1図に示す実施例における減衰力発生
部4には、伸側の減衰力発生を可とする減衰バル
ブ部5が配設されているものであつて、ハイカツ
ト用のバルブとしてのリーフバルブ40は下方か
らデイスク41に支持されると共に、上方からは
ブロツク42内に図中上下方向に摺動自在なよう
に収装されたプツシユバルブ43が当接されてな
り、リーフバルブ40の外周端撓みによつて減衰
力が発生されるようになつている。
即ち、リーフバルブ40は、下方のデイスク4
1上面の支持点41aによつて、その内周側が下
面から固定的に支持され、かつ、上方のブロツク
42の外周側下端面によつて、その外周端が下方
に向けての撓みを可とする自由端となるように上
面で係止され、さらに、上方のプツシユバルブ4
3の押圧点43aによつて、その内周側であつて
上記支持点41aの当接部位より内周端寄りに位
置決められた部位の上面で係止されているもので
ある。
従つて、プツシユバルブ43の押圧点43aに
別段の押圧力が作用していない限りにおいて、リ
ーフバルブ40は、設定された撓み量でその外周
端を下方に向けて撓ませることを可とされること
となり、プツシユバルブ43の押圧点43aに下
方に向けての押圧力が作用することとなると、リ
ーフバルブ40は設定された撓み量以下に小さく
撓むことが可とされることとなる。
即ち、ブロツク42内のポート42a内からの
油がリーフバルブ40の外周端を撓ませて、か
つ、デイスク41のポート41bを介して下方油
室B内に流出するときに、プツシユバルブ43に
よる押圧力がリーフバルブ40に作用していれば
高い減衰力発生となり、プツシユバルブ43によ
る押圧力がリーフバルブ40に作用していなけれ
ば低い減衰力発生となるように形成されている。
上記プツシユバルブ43には、その上面にコイ
ルスプリング44の下端が当接され、当該コイル
スプリング44の上端には、ブロツク42内に図
中上下方向に摺動自在なように収装されたスプー
ル45が当接されている。そして、当該スプール
45の上面側とブロツク42の上端内面との間に
は圧力室42bが形成されており、当該圧力室4
2b内に高い内圧が発生されると、スプール45
がブロツク42内をコイルスプリング44の圧縮
するようにして下降し、当該コイルスプリング4
4の反発力がプツシユバルブ43に伝達され、当
該プツシユバルブ43が上記伝達された力を押圧
力としてリーフバルブ40の内周側上面に下方に
向けて作用するように形成されている。
上記圧力室42bを形成するブロツク42の上
面肉厚部には、当該肉厚部を貫通して形成された
開口42cが設けられており、上方、即ち、ピス
トンナツト31内のポート31aから圧力室42
b内への油の流入を可としていると共に、上記開
口42cを閉塞するようにチエツク弁46が配設
されており、そのオリフイス46aが上記開口4
2cに対向している。即ち、上記圧力室42bを
所謂減圧室としているものである。
なお、上記チエツク弁46は、ノンリタンスプ
リング47によつて初期荷重が附与されており、
上記ノンリタンスプリング47はストツパ48に
係止されている。そして上記ストツパ48には、
上方、即ち、ピストンナツト31の伸側ポート3
1aからの油が下方のブロツク42内の伸側ポー
ト42aおよび圧力室42bへ流入することとな
るように縦横の油孔48a,48b,48cが穿
設されている。
なお、前記デイスク41の外周側上端と、ブロ
ツク42の外周側下端との間には調整用環座4
1′が配設されているが、当該調整用環座の設置
を省略して、上記デイスク41の外周側上端をリ
ーフバルブ40の肉厚に相当する分だけ隆起させ
ることとしてもよい。
上記減衰力発生部4中に配設されている減衰バ
ルブ部5は、環状のリーフバルブ50と、当該環
状リーフバルブ50を内周端撓みとなるように下
方から支持するデイスク51と、上記環状のリー
フバルブ50の上面側に配設されるブロツク52
と、当該ブロツク52内に収装されたコントロー
ルバルブ53とを有してなる。
上記デイスク51は、下方の前記ストツパ48
上面に載置されるように環状に形成され、油通路
たる縦方向の油孔48aを閉塞することのないよ
うに配設されている。
上記ブロツク52には、上記環状リーフバルブ
50の上面に下端が開口するポート52aが穿設
されており、前記ピストンナツト31の内室31
bと下方のデイスク51側との連通を可としてい
る。一方、上記ブロツク52には、その中央部に
油室52bが形成されていると共に、当該油室5
2bと上記内室31bとの連通を可とする連通孔
52cが形成されており、上記油室52bと上記
連通孔52cとによつて、内室31bとデイスク
51側とを環状のリーフバルブ50を介すること
なく連通させる側路を形成している。
そして、上記側路中に上記コントロールバルブ
53が配設されているものであつて、当該コント
ロールバルブ53には径の異なるオリフイス53
a,53bが穿設されていて、当該コントロール
バルブ53の選択された回転によつて上記いずれ
かのオリフイス53a,53bが前記連通孔52
cに対向し得るように形成されている。また、上
記コントロールバルブ53には、コントロールロ
ツド54が連設されていて、当該コントロールロ
ツド54は前記ピストンロツド2の軸芯部を貫通
して上端がピストンロツド2の上端に突出するよ
うに形成されている。
なお、図示していないが、コントロールロツド
54の上端には適宜のアクチユエータが連結され
ており、当該アクチユエータの作動によつて、コ
ントロールバルブ53の選択された回動をするよ
うになつている。
以上のように形成された本考案に係る油圧緩衝
器の作動について少しく説明する。
ピストン部3がシリンダ1内を上昇する伸行程
時には、上方油室A内が高圧側となると共に、当
該上方油室A内の油は、ポート30a,31aを
介してピストンナツト31の内室31b内に流入
する。そして、当該内室31b内に流入した油は
減衰力発生部4を介して下方油室B内に流出する
こととなるが、先ず伸側の減衰力を発生する減衰
バルブ部5を流通することになる。
即ち、コントロールバルブ53においてオリフ
イス53bが図示するように連通孔52cに対向
しているときには、内室31b内の油の一部がコ
ントロールバルブ53部分を通過すると共に、ブ
ロツク52のポート52aを介して環状リーフバ
ルブ50部分を通過することとなる。
このとき、コントロールバルブ53のいずれの
オリフイス53a,53bも連通孔52cに対向
していないときには、内室31b内の油は、全部
が環状のリーフバルブ50を撓ませてデイスク5
1側に流出し、高い減衰力の発生を可とし、オリ
フイス53aが連通孔52cに対向するときには
側路中の流量が増大し、環状のリーフバルブ50
を撓ませてデイスク51側に流出する油量が減少
し、低い減衰力の発生を可とする。そして、図示
するように、オリフイス53bが連通孔52cに
対向するときには中程度の減衰力発生となる。
上記デイスク51側に流出した油の一部は、チ
エツク弁46のオリフイス46aを介して圧力室
42b内に流入すると共に、ブロツク42のポー
ト42aを介してリーフバルブ40の外周端を撓
わませるようにして、下方油室B内に流入する。
このとき、上方油室A内における振動周波数が
一定の領域内にあると、圧力室42b内に高い内
圧が発生し、当該内圧がコイルスプリング44お
よびプツシユバルブ43を介してであるがリーフ
バルブ40に押圧力として伝達され、当該押圧力
がリーフバルブ40の内周側を押圧して、その外
周端上面がブロツク42の下端面が押し付けられ
るようにされ、その結果、リーフバルブ40の初
期の撓み特性が変更されて、高い減衰力発生とさ
れることとなる。
そして、上記上方油室A内における振動周波数
が一定の領域を越えることとなると、圧力室42
b内に高い内圧が発生しなくなり、当該内圧に基
づくプツシユバルブ43への押圧力も発生しなく
なり、従つて、リーフバルブ40は初期の撓み特
性に戻されて、大きい撓み量となる、即ち、発生
する減衰力を低下させる所謂ハイカツト作用が招
来される。
ここで、圧力室42b内の圧力が振動周波数に
応じて変化する理由について説明する。
圧力室42b付近をモデル化した第5図に示す
ように、オリフイス46aを流量Q3が流れると
きには、流体抵抗R3によつてデイスク51内と
圧力室42bとの間には下式(1)で示す圧力差P2
−P3が発生する。
P2−P3=R3(Q3・Q3) …(1) ここで、P2;デイスク51内の圧力 P3:圧力室42b内の圧力 P3;オリフイス43aを通過して圧
力室42b内に流入する流量 である。
尚、第5図中xは、スプール45の変位量を示
す。
そして、上記流量Q3は、スプール45の移動
速度dx/dtと、スプール45の受圧面積Sとの
積に等しいので、下式(2)が成立する。
Q3=S(dx/dt) …(2) また、圧力P3とスプリング44の反発力が釣
り合つているので、下式(3)が成立する。
P3S=Kx …(3) ここで、Kは、スプリング44のばね定数を示
す。
そこで、上記の(3)式を時間tで微分して、(2)式
の関係を用いれば、下式(4)が得られることにな
る。
Q3=(S・S)/K×(dp3)/dt …(4) この(4)式を上記(1)式に代入して整理すれば、下
式(5)及び下式(6)となる。
P3=P2−c(dp3/dt)(dp3/dt) …(5) c=R3{(S・S)/K}{(S・S)/K}
…(6) ここで、cは、R3,K,Sによつて決る定数
である。
上記の(5)式から、圧力P3は圧力P2より低く
なることが分り、その程度は、dp3/dtが大きい
程大きい。
即ち、圧力P2が一定であつても、その振動周
波数が大きくなり、その時間的な変化割合が大き
くなれば、同時に圧力P3の時間的な変化割合
dp3/dtも大きくなり、圧力P3は小さくなる。
このことを図示すると、x軸を周波数としy軸
を圧力室42bの圧力P3とする第6図に示すよ
うに、周波数がfcrになると圧力P3が大きく低
下し始めることになる。
以上より、圧力室42b内の圧力が振動周波数
応じて変化する理由が示された。
一方、上記の(5)式から分るように、圧力P2が
変化すれば、当然圧力P3も変化する。
従つて、デイスク51内の圧力P2及びその振
動周波数によつて、圧力室42b内の圧力P3が
変化することが明らかとなつた。
圧力室42b内の圧力変化は、前述したように
リーフバルブ40により発生する減衰力を変化さ
せる。
また、デイスク51内の圧力はコントロールバ
ルブ53の作動によつて発生する。
以上のことから、コントロールバルブ53の作
動によつて、減衰力の周波数依存性の度合を可変
にすることが可能になることが分る。
第2図は、本考案に係る他の実施例の要部のみ
を示すものであつて、本実施例においては、減衰
力発生部4は、伸側の減衰力を発生して、かつ、
シリンダ内上方油室A内の振動周波数が一定の領
域以上になると高い減衰力の発生を可とする、所
謂ローカツト作用をするものとして設定されてい
るものである。
即ち、ピストン部3および減衰バルブ部5の構
成は前記した実施例の場合と同一であるが、減衰
力発生部4におけるリーフバルブ40′は前記実
施例における環状に代えて円板状とされていると
共に、デイスク41の支持点41a位置は、プツ
シユバルブ43の押圧点43a位置より内周側に
あるとされており、プツシユバルブ43が下方に
向けて押圧力を発揮すると、リーフバルブ40′
の外周端上面がブロツク42の下端外周下面から
引き離されるようになり、リーフバルブ40′に
設定されている外周端撓み量より大なる撓み量と
されて低い減衰力発生に抑えられるように形成さ
れているものである。
従つて、本実施例においては、振動周波数が一
定の領域以上となるときは、圧力室42bからの
外力が発生されなくなり、リーフバルブ40′の
外周端撓みは初期設定のものに戻されて、以降高
い減衰力発生となる。
第3図は、本考案のさらに他の実施例に係る油
圧緩衝器の減衰力発生部4のみを示すものであつ
て、本実施例においては、減衰力発生部4中の減
衰バルブ部5におけるコントロールバルブ53′
はニードルからなり、その進退、即ち、図中上下
方向の移動によつてバルブシートたるブロツク5
2の開口52dに離着座し得るように形成されて
おり、ニードルがバルブシートから離座したとき
の間隙を介する通過油量を可変とし環状のリーフ
バルブ50によつて発生される減衰力を可変とし
ようとするものである。
なお、下方の減衰力発生部4におけるリーフバ
ルブ40′は、前記第2図の実施例における場合
と同様に、所謂ローカツト用のバルブとして設定
されている。
第4図は、本考案のまたさらに他の実施例を示
すものであつて、ピストン部3に配設された減衰
力発生部4は、減衰バルブ部5を有すると共に、
一つのローカツト用のバルブ4aと、二つのハイ
カツト用のバルブ4b,4cとを有するように形
成されているものである。
即ち、各バルブ4a,4b,4cは、それぞれ
リーフバルブ40,40′、デイスク41、ブロ
ツク42、プツシユバルブ43、スプリング4
4、スプール45、チエツク弁46、スプリング
47、ストツパ48を有してなるもので、それぞ
れの圧力室42b内での内圧を押圧力として各リ
ーフバルブ40,40′の外周端撓み量を可変と
するように形成されている。
また、減衰バルブ部5におけるコントロールバ
ルブ53も径の異なつたオリフイス53a,53
bを有しており、全体的な高さの異なる減衰力の
発生を可としている。
従つて、第4図に示す実施例において、シリン
ダ内の振動周波数が一定の領域になると、先ずバ
ルブ4cにおいて、スプール45の下降が休止さ
れ、所謂最初のハイカツト作用が招来されて減衰
力の低下が招来されると共に、上記一定の領域を
越える振動周波数になると、バルブ4aにおい
て、スプール45の下降が休止され、所謂ローカ
ツト作用による高い減衰力発生となり、かつ、さ
らに上記振動周波数を越える領域になると、バル
ブ4bにおけるスプール45の下降が休止されて
減衰力の低下が招来される二番目のハイカツト作
用が発揮されることとなる。
その結果本実施例によれば、車輌のように二自
由度の振動系における一次共振点および二次共振
点の近傍において最大の減衰力を発揮させ、他の
領域にあつては低い減衰力の発揮に抑え、車輌の
乗心地、操縦安定性を改良することが可能となる
と共に、上記の発生減衰力をコントロールバルブ
53の回動操作によつて、全体的に可変とし得る
こととなる。
前記した第1図乃至第4図の実施例は、いずれ
も減衰力発生部4がピストン部3に配設されて伸
側の減衰力の発生を可とするものとして設定され
ているが、これに代えて、発生減衰力を圧側のも
のとして設定することとしてもよく、またベース
バルブ部に配設することとしてもよい。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によれば、特定の振動周
波数の領域を基準として、減衰力の低下あるいは
高揚を図ることが可能となることは勿論、上記減
衰力の全体的な低下あるいは上昇等の調整を図る
ことが可能となる利点がある。
その結果、例えば車輌にあつては、その走行状
況に応じてハイカツト作用時の発生減衰力を調整
し、その乗心地の改良を図ることが可能となると
共に、例えばくい打ち機にあつては、その使用状
況に応じてローカツト作用時の発生減衰力を調整
し、その耐久性の向上を図ることが可能となる効
果が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る油圧緩衝器を
一部破断して示す縦断面図、第2図は本考案の他
の実施例に係る油圧緩衝器におけるピストン部と
減衰力発生部とを拡大して示す縦断面図、第3図
は本考案の他の実施例に係る油圧緩衝器における
減衰力発生部を拡大して示す縦断面図、第4図は
本考案のさらに他の実施例に係る油圧緩衝器にお
けるピストン部と減衰力発生部とを拡大して示す
縦断面図、第5図は圧力室付近をモデル化した概
略図、第6図は圧力室における圧力の周波数に対
する特性線図である。 1……シリンダ、2……ピストンロツド、3…
…ピストン部、4……減衰力発生部、5……減衰
バルブ部、40,40′……リーフバルブ、42
b……圧力室、43……ブツシユバルブ、44…
…コイルスプリング、45……スプール、46a
……オリフイス、51……リーフバルブ、53…
…コントロールバルブ、A……上方油室、B……
下方油室。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) シリンダ内ピストン部の摺動時に所望の減衰
    力の発生を可とする減衰力発生部を有してなる
    油圧緩衝器において、減衰力発生部はコントロ
    ールバルブの作動によつて異なつた大きさの減
    衰力発生を可とする減衰バルブ部と、当該減衰
    バルブ部の下流側とオリフイスを介して連通し
    シリンダ内振動周波数及び該減衰バルブ部で発
    生する減衰力に依存した内圧変化を生ずる圧力
    室と、この内圧変化に応じて圧力室内を移動す
    るスプールと、該スプールに押圧されることで
    撓み量が変化するリーフバルブと、を有してな
    ることを特徴とする油圧緩衝器 (2) 減衰力発生部がシリンダ内ピストン部に配設
    されてなる実用新案登録請求の範囲第1項記載
    の油圧緩衝器 (3) 減衰力発生部が伸側の減衰力の発生を可とす
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載の油圧緩
    衝器 (4) コントロールバルブが径の異なる複数のオリ
    フイスを有してなると共に、外部のアクチユエ
    ータによる回動操作で任意のオリフイスを選択
    し得るように形成されてなる実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の油圧緩衝器 (5) コントロールバルブがバルブシートに対向す
    るニードルを有してなると共に、当該ニードル
    を外部のアクチユエータによる進退操作で進退
    させて通過油量を可変とし得るように形成され
    てなる実用新案登録請求の範囲第1項記載の油
    圧緩衝器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5884241A (ja) * 1981-11-16 1983-05-20 Kayaba Ind Co Ltd 減衰力調整式油圧緩衝器
JPS5993539A (ja) * 1982-11-19 1984-05-30 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5884241A (ja) * 1981-11-16 1983-05-20 Kayaba Ind Co Ltd 減衰力調整式油圧緩衝器
JPS5993539A (ja) * 1982-11-19 1984-05-30 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器

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