JPH03247510A

JPH03247510A - コークス炉ガスからの石膏の製造方法

Info

Publication number: JPH03247510A
Application number: JP4369490A
Authority: JP
Inventors: Masatoshi Mizusawa; 水沢　正敏; Takashi Sumikama; 炭竈　隆志; Minoru Miyake; 三宅　実
Original assignee: NKK Corp; Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Engineering Corp
Priority date: 1990-02-23
Filing date: 1990-02-23
Publication date: 1991-11-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、コークス炉ガスから、商品価値の優れた石
膏を製造するための方法に関するものである。

〔従来の技術〕

コークス炉において、石炭の乾留時に発生したコークス
炉ガスは、ガス中から、タール、軽油。

アンモニア等を副生品として回収した後、脱硫設備に送
り込まれ、ガス中に含有される硫化水素（Ｈ２Ｓ）が除
去される。

この脱硫設備における脱硫処理によって生じた、多量の
硫黄分を含む廃液は、燃焼炉に送られる。

そして、燃焼炉において、廃液中に含有されている硫黄
分が燃焼される。このときに発生した燃焼排ガスは、石
膏製造設備に送られ、石膏製造設備において、燃焼排ガ
ス中の亜硫酸ガス（ＳＯ２）と、亜硫酸ガスの濃度に見
合った量の水酸化カルシウム（Ｃａ（ＯＨ）２）との反
応により石膏が製造される。

第３図は１石膏製造設備における石膏製造の概略工程図
である。第３図に示すように、燃焼炉からのＳ０２を含
む燃焼排ガスを、吸収塔１において、燃焼排ガス中の亜
硫酸ガスの濃度に見合った量の水酸化カルシウムを含有
する水酸化カルシウム液に吸収させて、亜硫酸水素カル
シウムスラリーとなす。次いで、このようにして得ら九
た亜硫酸水素カルシウムスラリーを、タンク２を経て、
酸化塔３に送り込む。

このようにして、酸化塔３に送り込まれた亜硫酸水素カ
ルシウムスラリーは、酸化塔３内で、その下部から吹き
込まれる空気中の酸素と反応し、石膏スラリーとなる。

このようにして生成した石膏スラリーは、シックナー４
を経て石膏分離＠５に送られ１石膏分離機５において石
膏６を分離する。かくして、石膏６が製造される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述のようにしてコークス炉ガスから製
造された石膏の結晶の平均粒径は、１０〜２０μ層であ
って小さい。このために、建材用。

ボード用等の石膏として、商品価値が低い問題があった
。

従って、この発明の目的は、コークス炉ガスから、結晶
の平均粒径が大きい、商品価値の優れた石膏を製造する
ための方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者等は、上述した問題を解決し、コークス炉ガス
から製造される結晶の平均粒径を大きくなし、その商品
価値を高めるための手段を開発すべく鋭意研究を重ねた
。

その結果、酸化塔内における石膏（ＣａＳＯ４・２Ｈ２
０）の析出速度を遅くなし、その過飽和度を小さくする
ように、酸化塔に導かれる亜硫酸水素カルシウムスラリ
ー、および、酸化塔から排出された石膏スラリーのｐＨ
値を制御すれば、石膏結晶の平均粒径を高め得ることを
知見した。

この発明は、上記知見に基づくものであって、コークス
炉ガスに脱硫処理を施し、脱硫処理によって生じた廃液
中の硫黄分を燃焼させ、次いで、燃焼によって生じた、
亜硫酸ガスを含む燃焼排ガスを、水酸化カルシウム液に
吸収させて亜硫酸水素カルシウムスラリーとなし１次い
で、前記亜硫酸水素カルシウムスラリーを酸化塔に導き
、前記酸化塔の下部から吹き込まれる空気と反応させて
石膏スラリーとなし、前記石膏スラリーを分離すること
により石膏を得る、石膏の製造方法において、　前記酸
化塔に導かれる前記亜硫酸水素カルシウムスラリーのｐ
Ｈ値を、３．２〜３．７の範囲内に調整し、そして、前
記酸化塔から排出された前記石膏スラリーのｐ）ｌ値を
、２．０〜２．２の範囲内に調整することに特徴を有す
るものである。

次に、この発明の方法を、第１図を参照しながら説明す
る。

第１図は、この発明の方法の一実施態様を示す概略工程
図であり、第３図と同一部分は同一符号を付し、その説
明を省略する。第１図に示すように、この発明において
は、酸化塔３の入側のタンク２内に供給された、ｐＨ値
が２．８〜３．１の亜硫酸水素カルシウムスラリー（Ｃ
ａ　（）ＩｓＯ，）２）に、　アルカリ液として水酸化
カルシウムスラリー（Ｃａ　（ＯＨ）２）を添加して、
亜硫酸水素カルシウムスラリーのｐ）Ｉ値を、３．２〜
３．７に高める。

このようにしてｐＨ値の高められた亜硫酸水素カルシウ
ムスラリーを、酸化塔３に送り込み、塔内にその下部か
ら吹き込まれる空気中の酸素と反応させる。この結果生
成した石膏スラリーは、酸化塔３から排出され、シック
ナー４に供給される。

この石膏スラリーのＰＨは約２．３であり、　スラリー
中に未反応の亜硫酸水素カルシウムを含有している可能
性がある。そこで、シックナー４内の石膏スラリー中に
酸性液として硫１　（Ｈ２ＳＯ４）を添加して、そのｐ
Ｈ値を２．０〜２．２の範囲内に低める。

このようにして、ｐＨ値の調整された石膏スラリーを石
膏分離機５において分離することにより。

結晶の平均粒径が大きい、商品価値の優れた石膏を得る
ことができる。

第２図は、酸化塔入側における亜硫酸水素カルシウムス
ラリーのｐＨ値と、石膏の粒径との関係を示すグラフで
ある。第２図から明らかなように。

ｐＨ値を３．２〜３．７に高めることにより、石膏の粒
径は、３０〜４０μｌに大きくなる。

次に、この発明の方法を、実施例により説明する。

〔実施例〕

第１図に示す工程に従って、亜硫酸水素カルシウムスラ
リーのｐＨ値を調整した上、これを酸化塔に導いて石膏
スラリーとなし、次いで、石膏スラリーのｐＨ値を調整
した上、石膏スラリー中から石膏を分離した。

第１表に、上記諸条件を、ｐＨ値を調整しない従来例と
共に示し、且つ、得られた製品石膏の結晶の平均粒径を
、併せて示す。

上記第１表から明らかなように、この発明の方法によれ
ば、従来に比べて、平均粒径が１．５〜２倍の結晶を有
する品質の優れた商品価値の高い石膏を製造することが
できた。

〔発明の効果〕

以上述べたように、この発明によれば、コークス炉ガス
から、結晶の平均粒径が大きい、品質の優れた商品価値
の高い石膏を製造することができる、工業上有用な効果
がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法の一実施態様を示す概略工程図
、第２図は酸化塔入側スラリーのｐＨ値と石膏の粒径と
の関係を示すグラフ、第３図は従来の石膏製造の概略工
程図である。図面において。１・・・吸収塔、　　　　２・・・タンク。３・・・酸化塔、　　　４・・・シックナー５・・・石
膏分離機、　６・・・石膏。（μか第図８２７排ガス

Claims

【特許請求の範囲】１、コークス炉ガスに脱硫処理を施し、脱硫処理によっ
て生じた廃液中の硫黄分を燃焼させ、次いで、燃焼によ
って生じた、亜硫酸ガスを含む燃焼排ガスを、水酸化カ
ルシウム液に吸収させて亜硫酸水素カルシウムスラリー
となし、次いで、前記亜硫酸水素カルシウムスラリーを
酸化塔に導き、前記酸化塔の下部から吹き込まれる空気
と反応させて石膏スラリーとなし、前記石膏スラリーを
分離することにより石膏を得る、石膏の製造方法におい
て、前記酸化塔に導かれる前記亜硫酸水素カルシウムスラリ
ーのｐＨ値を、３．２〜３．７の範囲内に調整し、そし
て、前記酸化塔から排出された前記石膏スラリーのｐＨ
値を、２．０〜２．２の範囲内に調整することを特徴と
する、コークス炉ガスからの石膏の製造方法。