JPH03243189A - 交流励磁同期機の始動方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 最近の電力系統は原子力の比率の増大および火力のデイ
リースタートストップ回数の増大に伴ない深夜帯のＡＦ
Ｃ調整容量が不足し、この対応として揚水発電所の入力
調整が必要となって来た。

この発明は揚水運転時のＡＦＣ（自動周波数制御）調整
幅を増大させた交流励磁同期機の始動方式に関するもの
である。

［従来の技術］ 第３図は例えば特開昭６２−２０１０７８号公報に示さ
れた従来の可変速揚水発電機の原理を示す説明図であり
、図において、１は交流励磁同期機（以下ＡＥＳＭと記
す）の電機子（固定子）、２は同じく回転子（２次コイ
ル〉、３は可逆式ポンプ水車、４は回転子２を駆動する
シャフト、５は２次励磁装置（以下ＥＸと記す）用変圧
器、６ばＥＸ、７は回転子２の位相を検出する位相検出
器、８はＥＸ６を制御する２次励磁制御器である。

ここで可逆式ポンプ水車３を可変速で運転するには上記
通りＡＥＳＭを２次励磁する方式が通常採用される。従
って、回転速度が変っても、系統周波数と一致するよう
に２次励磁の周波数を調整してやることにより、系統と
の並列運転が可能となる。

ＥＸ６としては、交流から直接に交流を作るサイクロコ
ンバータ方式や交流から一度直流に変換し、更に再度交
流に変換するコンバータとインバータとで構成するＧＴ
Ｏ（ゲートターン・オフ・サイリスタ）方式等が通常使
用される。

次に動作の一例を第４図に示す始動回路を参照して以下
に説明する。第４図において、１０は発電機しゃ断器、
１１は相反転断路器、１２は主変圧器、１３は始動用断
路器である。

まず、ＡＥＳＭ始動同時には、電機子（固定子）ｌを始
動用断路器１３で短絡し、回転子（２次コイル）２側か
らＥＸ６で低周波より可変周波数始動を行う。

次に並列速度（定格回転速度の約９０％以上）に達した
ら、ＥＸ６をゲートしゃ断等して一度ＥＸ６を止めてか
ら始動用断路器１３を切り、再度ＥＸ６のゲートを生か
して系統側と電圧、位相、周波数を合せて発電機しゃ断
器１０を投入して系統とＡＥＳＭとを接続して始動を完
了する。

〔発明が解決しようとする課題１ 従来の交流励磁同期機の始動方式は以上のように構成さ
れているので、ＡＥＳＭの始動時にもＥＸを使用しなけ
ればならず、始動トルクを得る為にＥＸの容量を大きく
　（発電電動機容量の約１２％以上）することが必要で
、システム構成上不経済であるばかりか、操作が複雑で
始動がむずかしいなどの課題があった。

この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、始動方法を改善することによりＥＸを小形にし
て経済的な構成とすると共に、揚水運転時のＡＦＣ調整
が可能な交流励磁同期機の始動方式を得ることを目的と
する。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る交流励磁同期機の始動方式は、可逆式ポ
ンプ水車に直結された複数台の発電電動機の内の少なく
とも１台を、２次励磁の周波数を制御しつる交流励磁同
期機としたものにおいて、その交流励磁同期機の始動時
に、発電所共通に設けられたサイリスタ始動装置、又は
同期始動を行う定速発電電動機からの始動電流を交流励
磁同期機に供給する始動用断路器と、該交流励磁同期機
の回転子に直流、もしくはすべり所定値以下の低周波の
交流を与える２次励磁装置とを備えたものである。

［作用］ この発明における可変速運転用の交流励磁同期機は、可
変速揚水運転の始動に際しては発電所共通に設置された
サイリスタ始動装置等を使用し、２次励磁装置は定格速
度近傍の定常可変速運転以降に適用する。始動時には、
２次励磁装置は回転子に直流、もしくはすべり所定値以
下の低周波の交流を与えるように使用するため、負荷容
量を小さく抑えた設計ができ、利用効率が向上し、運転
効率が高まる。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。図中
、第３図ないし第４図と同一の部分は同一の符号をもっ
て図示した第１図において、１４は始動用しゃ断器、１
５はサイリスタ始動装置、１６は定速発電電動機、２１
はその定速発電電動機１６の界磁巻線、６１はサイリス
タ励磁装置、６２は励磁用変圧器、１００はＡＥＳＭ、
１０１は発電機しゃ断器、１３１，１３２は始動用断路
器、１１１は相反転断路器、１２１は主変圧器、９１は
始動用変圧器である。

次に動作について説明する。まず、第１図の実施例は２
台の揚水機を備えた揚水発電所で、１台が可変速揚水機
（可変速発電電動機）、他の１台が従来の定速揚水機（
定速発電電動機）の例を示している。定速発電電動機１
６の揚水始動は相反転断路器１１１を揚水側に切換え発
電機しゃ断器１０１を切って始動用断路器１３１及び始
動用しゃ断器１４を投入しサイリスタ始動装置１５によ
って励磁しながら徐々に定速発電電動機１６を加速し系
統側の周波数や電圧、位相と同期を取り、同期条件が成
立すると発電機しゃ断器１０１を投入し揚水運転に入る
。

また、交流励磁同期機（ＡＥＳＭ）１００の始動につい
ても同様にして次のごとく運転に入る。

まず第２図に示すごとく回転子（２次コイル）２をＥＸ
６により直流で励磁するか、交流でも直流に近いすべり
３％以下の低周波で励磁しておき、相反転断路器１１を
揚水側に切換え発電機しゃ断器１０を切って始動用断路
器１３、始動用しゃ断器１４を投入してサイリスタ始動
装置１５にて徐々にＡＥＳＭｌｏｏを加速し系統側と同
期を取って同期条件が成立すると発電機しゃ断器１０を
投入して揚水運転に入る。

また、他の始動方法として定速発電電動機１６によりＡ
ＥＳＭｌｏｏを同期始動する方法もある。

即ち、相反転断路器１１１、始動用しゃ断器１４、始動
用断路器１３１、発電機しゃ断器１０を切り発電機しゃ
断器１０１、始動用断路器１３゜１３２を投入して定速
発電電動？１！１６により発電機しゃ断器１０１、始動
用断路器１３２，１３、電機子１の回路で、定速発電電
動機１６を徐々に加速してＡＥＳＭｌｏｏをＥＸ６の直
流またはすべり３％以下の低周波で励磁して追従加速さ
せ系統側と同期を取って発電機しゃ断器１０を投入しＡ
ＥＳＭｌｏｏを揚水運転させると共に発電機しゃ断器１
０１を切って定速発電電動機１６を停止させる。

ＥＸ６を始動用にも使用した場合には、ＥＸ６の容量は
ＡＥＳＭｌｏｏの容量の１２％程度必要であったが、上
述のように始動時に補助的に使用した場合には、ＡＦＣ
調整が可能な容量までを考慮すればよいので、ＡＥＳＭ
ｌｏｏの容量の６％程度で済ますことができる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば可変速運転用の２次励
磁装置は、交流励磁同期機の始動時には補助的に使用さ
れるのみで、系統側との同期運転時のみ使用されるよう
にしたので、揚水運転時のＡＦＣ調整幅を通常運転の定
格速度の約（プラス／マイナス）６パ一セント程度の調
整可能な容量に制限して設計できるため経済的で運転効
率の良い揚水発電システムを構築することができる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による交流励磁同期機の始
動方式を示す回路図、第２図は始動時の回転子の励磁の
様子を示す説明図、第３図は可変速揚水機の原理図、第
４図は従来の交流励磁同期機の始動回路の一例を示す回
路図である。 図において、１は固定子、２は回転子、６は２次励磁装
置（ＥＸ）、１０，１０１は発電機しゃ断器、１３，１
３１，１３２は始動用断路器、ＩＳはサイリスタ始動装
置、１６は定速発電電動機、１００は交流励磁同期機（
ＡＥＳＭ）。 なお、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　可逆式ポンプ水車を直結した複数台の発電電動機の内
   の１台以上を、２次励磁の周波数を可変とした交流励磁
   同期機とし、前記交流励磁同期機の始動時に、発電所共
   通に設けられたサイリスタ始動装置、又は同期始動を行
   う定速発電電動機からの始動電流を前記交流励磁同期機
   に供給する始動用断路器と、前記交流励磁同期機の２次
   励磁の周波数を調整するとともに、始動時に前記交流励
   磁同期機の回転子に直流もしくはすべり所定値以下の低
   周波の交流を与える２次励磁装置とを備えた交流励磁同
   期機の始動方式。