JPH032399B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH032399B2
JPH032399B2 JP17767384A JP17767384A JPH032399B2 JP H032399 B2 JPH032399 B2 JP H032399B2 JP 17767384 A JP17767384 A JP 17767384A JP 17767384 A JP17767384 A JP 17767384A JP H032399 B2 JPH032399 B2 JP H032399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclopentadiene
adduct
reaction
methylcyclopentadiene
butene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP17767384A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6155193A (ja
Inventor
Hitoshi Yuasa
Mitsuo Matsuno
Hirosuke Imai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP17767384A priority Critical patent/JPS6155193A/ja
Priority to US06/746,279 priority patent/US4604490A/en
Priority to DE8585107651T priority patent/DE3580944D1/de
Priority to EP85107651A priority patent/EP0166382B1/en
Publication of JPS6155193A publication Critical patent/JPS6155193A/ja
Publication of JPH032399B2 publication Critical patent/JPH032399B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は高エネルギー燃料に関するもので、さ
らに詳しくはロケツトまたはジエツトエンジンの
ジエツト推進用に使用する高密度かつ高発熱量の
液体燃料に関するものである。
(発明の技術的背景および問題点) ロケツトおよびターボジエツト、ラムジエツ
ト、パルスジエツトなどのジエツトエンジンには
高エネルギー液体燃料が用いられている。これら
のジエツトエンジンの推力を増加させるためには
単位重量当りの燃焼エネルギーのより大きい燃
料、すなわち高密度でかつ高燃焼熱の液体燃料が
要求される。これらのジエツトエンジン用の液体
燃料は燃焼室にパイプを経由して供給されるが、
ジエツトエンジンを搭載する飛行物体が高高度域
を飛行するため、および液体酸素と併用とされる
ため液体燃料は極めて低温に曝される。したがつ
てジエツトエンジン用の液体燃料のもう一つの要
求性能は析出点、流動点が低く、かつ低温におい
ても適度の粘度を有することがあげられる。さら
にジエツトエンジン用液体燃料としては不飽和結
合を有さず、長期の貯蔵に対して安定であること
も要求される。
このようなジエツトエンジン用液体燃料として
は従来ジシクロペンタジエンの水素添加物を酸触
媒で異性化して得られるエキソテトラヒドロジシ
クロペンタジエン(JP−10、特公昭45−20997号
公報)およびノルボナジエンを2量化して水素化
したもの(RJ−5、米国特許第3377398号公報)
などが知られている。JP−10は低温流動性は良
好であるが密度が低く、容積当りの燃焼熱が小さ
いという欠点を有する。一方RJ−5は容積当り
の発熱量は大きいが、低温流動性が不良で、また
RJ−5の合成が困難で高価格であるという欠点
を有している。
(発明の目的) 本発明はジエツトエンジン用液体燃料として要
求される上記の条件を満足し、安価でかつ工業的
に容易に製造できる高密度の、高発熱量の液体燃
料を提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は一般式 (R1〜R3は水素または炭素数1〜3のアルキル
基を示す。ただしR1〜R3の炭素数の和は1〜3
である。)で示される炭素数3〜5の鎖状の不飽
和炭化水素()とシクロペンタジエンおよび/
またはメチルシクロペンタジエンをデイールス・
アルダー反応させて、不飽和炭化水素()とシ
クロペンタジエンおよび/またはメチルシクロペ
ンタジエンの1:2付加物を合成し、これを水素
化して不飽和結合を有さない一般式 (m、nは0または1、R1〜R3は同上である。)
に示される炭化水素化合物()とし、これを高
密度、高発熱量のジエツトエンジン用液体燃料と
するものである。
(発明の概要) 本発明で用いる炭素数3〜5の鎖状の不飽和炭
化水素()とシクロペンタジエンおよび/また
はメチルシクロペンタジエンのデイールス・アル
ダー反応は次の様式で進行し、1:2付加物
()が得られる。
(m、nは0または1、R1〜R3は水素または炭
素数1〜3のアルギン基を示す。ただしR1〜R3
の炭素数の和は1〜3である。) すなわち炭素数3〜5の鎖状の不飽和炭化水素
()とシクロペンタジエンおよび/またはメチ
ルシクロペンタジエンをデイールス・アルダー反
応させるとまず1:1付加物()が生成する
が、この1:1付加物()にシクロペンタジエ
ンおよび/またはメチルシクロペンタジエンをさ
らにもう1分子デイールス・アルダー反応させる
と1:2付加物()が得られる。式(1)および式
(2)の反応は1:1付加物を分離することなしに行
なうこともできるが、炭素数3〜5の不飽和炭化
水素()とシクロペンタジエンおよび/または
メチルシクロペンタジエンの1:付加物()を
合成し、これを分離したのちさらにもう1分子の
シクロペンタジエンおよび/またはメチルシクロ
ペンタジエンとデイールス・アルダー反応させて
行なうこともできる。
炭素数3〜5の不飽和炭化水素()とシクロ
ペンタジエンおよび/またはメチルシクロペンタ
ジエンのデイールス・アルダー反応は熱反応であ
り、触媒を必要としない反応である。
本発明では下記一般式で示される炭素数3〜5
の鎖状の不飽和炭化水素を使用する。
ここでR1〜R3は水素あるいは炭水素1〜3の
アルキル基である。ただしR1〜R3の炭素数の和
は1〜3である。このような不飽和炭化水素とし
ては具体的にはプロピレン、1−ブテン、2−ブ
テン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテ
ン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−
ブテン、2−メチル−2−ブテンがあげられる。
一方もう一つの反応原料であるシクロペンタジエ
ンまたはメチルシクロペンタジエンはモノマーし
て反応系に加えてもよいが、また反応条件下で熱
分解してシクロペンタジエンあるいはメチルシク
ロペンタジエンを生成するジシクロペンタジエ
ン、メチルシクロペンタジエン、ジメチルジシク
ロペンタジエンの各二量体を原料として用いても
よい。
本発明の炭素数3〜5の鎖状の不飽和炭化水素
()とシクロペンタジエンおよび/またはメチ
ルシクロペンタジエンのデイールス・アルダー反
応では1:1付加物()を反応系より分離する
ことなく1:2付加物()とすることもできる
が、不飽和炭化水素()とシクロペンタジエン
および/またはメチルシクロペンタジエンの1:
1付加物()をまず合成し、これを分離したの
ちさらにシクロペンタジエンあるいはメチルシク
ロペンタジエンとデイールス・アルダー反応させ
1:2付加物()とすることもできる。1:1
付加物()を合成し、これを分離したのち、さ
らにシクロペンタジエンあるいはメチルシクロペ
ンタジエンと反応させて1:2付加物()を合
成する後者の方法においては炭素数3〜5の不飽
和炭化水素()とシクロペンタジエンおよび/
またはメチルシクロペンタジエンおよびこれらの
二量体とのモル比および1:1付加物()とシ
クロペンタジエンおよび/またはメチルシクロペ
ンタジエンおよびこれらの二量体とのモル比は
1:0.001〜1:10、好ましくは1:0.01〜1:
3の割合である。1:1付加物()を反応系よ
り分離することなく1:2付加物()を合成す
る前者の方法においては炭素数3〜5の鎖状の不
飽和炭化水素()とシクロペンタジエンおよ
び/またはメチルシクロペンタジエンおよびこれ
らの二量体とのモル比は1:0.5〜1:10、好ま
しくは1:1〜1:5の割合である。反応温度は
上述のいずれのデイールス・アルダー反応におい
てもシクロペンタジエンまたはメチルシクロペン
タジエンを原料として用いる場合は50〜250℃、
好ましくは80〜200℃、ジシクロペンタジエン、
メチルジシクロペンタジエンまたはジメチルジシ
クロペンタジエンを原料成分として用いる場合は
100〜250℃、好ましくは120〜200℃である。反応
時間は上述の各デイールス・アルダー反応におい
ては反応温度によつて変わるが、いずれの場合も
10分〜40時間、好ましくは30分〜30時間である。
これらのデイールス・アルダー反応に際してはハ
イドロキノン、tert−ブチルカテコール、p−フ
エニレンジアミンなどの重合禁止剤を添加して重
合体の生成を抑制することが好ましい。またこれ
らの反応をメタノールまたはエタノールのような
低級アルコール、トルエン、シクロヘキサンなど
の炭化水素など反応を阻害しない溶媒中で行つて
もよい。これらのデイールス・アルダー反応を実
施するにあたつては回分式、半回分式あるいは連
続式の反応様式のいずれも採用できる。
炭素数3〜5の鎖状の不飽和炭化水素()と
シクロペンタジエンおよび/またはメチルシクロ
ペンタジエンのデイールス・アルダー反応では上
述した1:1付加物()および1:2付加物
()が生成するが、副反応物としてシクロペン
タジエンまたはメチルシクロペンタジエンの三量
体、四量体または五量体のようなオリゴマーを生
成するし、さらに1:2付加物()にシクロペ
ンタジエンまたはメチルシクロペンタジエンが付
加した多量体も副生する。これらの副生物の水素
化物は融点が高く、低温流動性が悪いためジエツ
トエンジン用液体燃料油に混入した場合性能低下
をひき起し、場合によつては燃料油が使用不能と
なる。したがつて本発明における高密度、高発熱
量でかつ低温流動性の良好な液体燃料を合成する
ためには上述の反応条件で得たデイールス・アル
ダー反応生成物から1:2付加物()を蒸留な
どの手段で分離、精製する必要がある。
上述の操作により合成、分離精製した炭素数3
〜5の鎖状の不飽和炭化水素()とシクロペン
タジエンおよび/またはメチルシクロペンタジエ
ンの1:2付加物()は二重結合を1個有する
ため化学的安定性に欠け、長期間の安定な貯蔵が
できないため、ジエツトエンジン用液体燃料とす
るために水素化反応により飽和炭化水素にする必
要がある。この1:2付加物の水素化反応は通常
の不飽和炭化水素化合物に対する水素化反応と同
様の条件で実施できる。すなわち水素化反応は白
金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの貴
金属触媒やラネーニツケルなどの水素化反応触媒
を用いて20〜225℃の温度で、水素の圧力1〜200
Kg/cm2の圧力で容易に実施できる。またこの水素
化反応は無溶媒下で実施することができるが、炭
化水素、アルコール、エステル、エーテルのよう
な溶媒中で実施することもできる。1:2付加物
()の水素化反応が終了したら、溶媒、未反応
物、場合によつては微量に生成する分解生成物お
よび触媒残渣の混合物より蒸留、過などの操作
により1:2付加物の水素化物()を分離す
る。
(発明の効果) このようにして合成される炭素数3〜5の鎖状
の不飽和炭化水素とシクロペンタジエンおよび/
またはメチルシクロペンタジエンの1:2付加物
()を水素化して得られる一般式 (m、nは0または1、R1〜R3は炭素数1〜3
のアルキル基である。ただしR1〜R3の炭素数の
和は1〜3である。)で示される水素添加物()
は高密度で、高発熱量であり、その融点は−50℃
以下であり、低温における流動特性において優れ
ている。しかも本発明の燃料は工業的に入手容易
なプロピレン、ブテン類、ペンテン類などの不飽
和炭化水素()とシクロペンタジエンまたはメ
チルシクロペンタジエンおよびこれらの(共)二
量体を原料として、触媒を必要としないデイール
ス・アルダー反応を利用して合成されるため従来
のジエツトエンジン用液体燃料に比べて安価に合
成できるという利点も有している。なお本発明の
液体燃料は化学的に安定であり長期貯蔵安定性が
よく、金属に対しては腐食性がないという利点を
有する。
本発明による炭素数3〜5の鎖状の不飽和炭化
水素()とシクロペンタジエンおよび/または
メチルシクロペンタジエンの1:2の付加物
()の水素化物()は単独でジエツトエンジ
ン用燃料として使用できるが、また公知の液体燃
料と混合して使用することもできる。本発明の液
体燃料に混合できる公知の燃料としてはエキソテ
トラヒドロジシクロペンタジエン、RJ−5とし
て公知のノルボナジエンの二量体の水素化物、シ
クロペンタジエンおよびメチルシクロペンタジエ
ンの三量体の水素化物(特開昭57−59820号公
報)、ジまたはトリシクロヘキシルアルカン(英
国特許第977322号公報)、モノまたはジシクロヘ
キシル−ジサイクリツクアルカン(英国特許第
977323号公報)、ナフテン系炭化水素およびイソ
パラフイン系炭化水素(特開昭57−139186号公
報)などがあげられる。
(実施例) 以下に実施例により本発明を詳細に示す。
実施例 1 窒素置換した容量1000mlのステンレス製磁気撹
拌式オートクレーブに1−ブテン162gとジシク
ロペンタジエン198gを仕込み、170℃で25時間反
応させた。反応終了後未反応の1−ブテンをドラ
イアイス−メタノール浴中のトラツプで捕集した
のち、反応液の減圧蒸留を行なつたところ未反応
のジシクロペンタジエン52gが回収されるととも
に5−エチル−2−ノルボルネン97gと沸点87
℃/1mmHgの留分8gが得られた。なお1−ブ
テン回収量は112gであつた。したがつてこのデ
イールス・アルダー反応における1−ブテンの反
応率は31%であり、反応1−ブテンに対する5−
エチル−2−ノルボルネンの選択率は89%であつ
た。
この5−エチル−2−ノルボルネンとジシクロ
ペンタジエンを前記の方法と同様に反応させシク
ロペンタジエンと1−ブテンの2:1付加物を以
下のように合成した。5−エチル−26ノルボルネ
ン94gとジシクロペンタジエン119gを165℃で30
時間反応させたのち、反応液の減圧蒸留を行なつ
たところ未反応の5−エチル−2−ノルボルネン
18g、ジシクロペンタジエンが36g回収されると
ともに沸点が87℃/1mmHgの留分が84g得られ
た。この留分は質量分析中で分子量を側定したと
ころ188であつた。またこの留分のIR分析では
3020cm-1、1672cm-1にオレフインの特性吸収がみ
とめられた。 1H−NMR分析では炭素−炭素二
重結合した水素に帰属される吸収がδ6.0ppmに、
炭素−炭素二重結合に結合していない水素に帰属
される吸収がδ0.8〜3.0ppmにみられたが、これ
らのピークの面積比は2:18であつた。これらの
ことよりこの生成物はシクロペンタジエンと1−
ブテンの2:1付加物であることが明らかとなつ
た。したがつてこのデイールス・アルダー反応に
おける5−エチル−2−ノルボルネンの反応率は
81%であり、シクロペンタジエンと1−ブテンの
2:1付加物の選択率は72%であつた。なお前述
の1−ブテンとジシクロペンタジエンの反応にお
いて5−エチル−2−ノルボルネンのほかに沸点
87℃/1mmHgの留分が少量生成していたが、こ
の留分は5−エチル−2−ノルボルネンとジシク
ロペンタジエンのデイールス・アルダー反応で合
成したシクロペンタジエンと1−ブテンの2:1
付加物と分子量、IRスペクトルおよび 1H−
NMRスペクトルが完全に一致しており同一生成
物であることがわかつた。
この2:1付加物の水素化は次のようにして行
なつた。容量500mlのステンレス製オートクレー
ブに上記の方法で合成したシクロペンタジエンと
1−ブテンの2:1付加物95gとパラジウム5%
担持のパラジウム−炭素1.2gを入れたのち、水
素圧を7Kg/cm2に保ちながら28℃で反応を行なつ
た。反応時間が10時間経過したところで水素の供
給を停止したところ水素の吸収がないことがわか
つたので反応を終了した。オートクレーブより反
応液を取り出し、触媒を別したのち減圧蒸留を
行なつたところシクロペンタジエンと1−ブテン
の2:1付加物の水素化物が沸点71℃/0.5mmHg
で90g得られた。
この水素化物は析出点−50℃以下、比重(15
℃/4℃)0.985、真発熱量10055cal/gであつ
た。
実施例 2 内容積2000mlのステンレス製オートクレーブを
窒素置換したのちシクロペンタジエン330gと2
−ブテン280gを仕込み、撹拌しながら徐々に加
熱し、1.8時間かけて内部温度が25℃から120℃に
なるように上昇させた。その後、120℃で8時間
反応させた。反応終了後未反応の2−ブテンをパ
ージしたのち、反応液をまず常圧蒸留して未反応
シクロペンタジエンを除去し、次に減圧蒸留した
ところ、5,6−ジメチル−2−ノルボルネンが
122g得られた。
この5,6−ジメチル−2−ノルボルネンとシ
クロペンタジエンのデイールス・アルダー反応を
前記の方法と同様に行なつた。すなわち5,6−
ジメチル−2−ノルボルネン120gとシクロペン
タジエン190gをオートクレーブに仕込み2時間
かけて内部温度が25℃から120℃になるように上
昇させた。その後120℃で7時間反応させた。反
応終了後反応液を常圧蒸留して未反応シクロペン
タジエンを除去し、次に減圧蒸留したところ沸点
106℃/3mmHgの留分が82g得られた。この留分
をガスクロ分析したところ5,6−ジメチル−2
−ノルボルネンとシクロペンタジエンの1:1付
加物すなわちシクロペンタジエンと2−ブテンの
2:1付加物が99.3%含まれていた。
次に500mlのステンレス製オートクレーブを窒
素置換したのち、上記のシクロペンタジエンと2
−ブテンの2:1付加物80g、トルエン100mlお
よびラネーニツケル0.7gを入れて撹拌し、反応
温度を45℃にコントロールしながら水素を連続的
に15Kg/cm2になるように加えた。反応時間が7時
間経過したところで水素の追加を停止し、圧力の
低下を観察したところ全く水素の消費がないこと
が判明したので、反応液を取り出し、窒素気流下
で触媒を別し、反応液の減圧蒸留を行なつたと
ころ2:1付加物の水素化物が114℃/4mmHgで
80g得られた。
この2:1付加物の水素化物は析出点が−50℃
以下であり、比重が0.979(15℃/4℃)、真発熱
量が10040cal/gであつた。
実施例 3 実施例1と同様にプロピレンとジメチルシクロ
ペンタジエンを原料として以下のようにメチルシ
クロペンタジエンとプロピレンの2:1付加物を
合成した。
プロピレン156gとジメチルジシクロペンタジ
エン243gを170℃で20時間反応させたのち、反応
液の減圧蒸留を行なつたところジメチルノルボル
ネンが93g得られた。このジメチルノルボルネン
91gとジメチルジシクロペンタジエン135gを165
℃で20時間反応させたのち、反応液の減圧蒸留を
行なつたところジメチルノルボルネンとメチルシ
クロペンタジエンの1:1付加物すなわちメチル
シクロペンタジエンとプロピレンの2:1付加物
が沸点97℃/2mmHgで73g得られた。
この付加物の水素化も実施例1と同様に行なつ
た。すなわちメチルシクロペンタジエンとプロピ
レンの2:1付加物70g、および白金5%担持の
白金−炭素1.1gを用いて、水素圧を10Kg/cm2
保ちながら50℃で6時間反応させた。反応終了後
減圧蒸留してメチルシクロペンタジエンとプロピ
レンの2:1付加物の水素化物69g(73℃/0.5
mmHg、純度99.1%)を得た。
この水素化物は析出点が−50℃以下であり、比
重は0.976(15℃/4℃)、真発熱量は10040cal/
gであつた。
実施例 4 実施例2と同様な方法でイソブチレンとシクロ
ペンタジエンをデイールス・アルダー反応させて
5,5−ジメチル−2−ノルボルネンを合成した
のち、これをメチルシクロペンタジエンと反応さ
せてメチルシクロペンタジエン、シクロペンタジ
エンおよびイソブチレンの1:1:1付加物を合
成した。すなわちまずイソブチレン225gとシク
ロペンタジエン260gを内容積1000mlのオートク
レーブに仕込み、内部温度が25℃から120℃にな
るように徐々に加熱し、120℃で8時間反応させ
た。反応終了後、反応液の減圧蒸留を行ない5,
5−ジメチル−2−ノルボルネン118gを得た。
この5,5−ジメチル−2−ノルボルネン115g
とメチルシクロペンタジエン201gを同様に120℃
で10時間反応させたのち、反応液の減圧蒸留を行
なつたところ沸点97℃/1mmHgの留分が97g得
られた。この留分は質量分析計で分子量を測定し
たところ202であつた。またIR分析では3020cm
-1、1670cm-1にオレフインの特性吸収がみとめら
れた。これらのことからこの留分は5,5−ジメ
チル−2−ノルボルネンとメチルシクロペンタジ
エンの1:1付加物すなわちメチルシクロペンタ
ジエン、シクロペンタジエンおよびイソブチレン
の1:1:1付加物であることがわかつた。
この付加物の水素化も実施例2と同様に行なつ
た。すなわちメチルシクロペンタジエン、シクロ
ペンタジエンおよびイソブチレンの1:1:1付
加物91g、パラジウム黒0.8gおよびヘキサン100
gを用いて水素圧を5Kg/cm2に保ちながら水素を
連続的に加え、反応時間が15時間したところで反
応終了した。オートクレーブより反応液を取り出
し、触媒を別したのち減圧蒸留を行なつたとこ
ろ、メチルシクロペンタジエン、シクロペンタジ
エンおよびイソブチレンの1:1:1付加物の水
素化物が87g得られた。
この水素化物は析出点が−50℃以下であり、比
重が0.971(15℃/4℃)、真発熱量が10050cal/
gであつた。
実施例 5 実施例1と同様にして以下のようにシクロペン
タジエンと2−ペンテンの2:1付加物を合成し
た。
容積2000mlのステンレス製オートクレーブを窒
素置換したのちジシクロペンタジエン528gと2
−ペンテン135gを入れ、180℃で15時間反応させ
た。反応終了後反応液の減圧蒸留を行なつたとこ
ろ5−エチル−6−メチル−2−ノルボルネンが
91g、シクロペンタジエンと2−ペンテンの2:
1付加物(沸点96℃/1mmHg、純度98.3%)が
27gが得られた。
次に容量500mlのステンレス製オートクレーブ
にこの2:1付加物27g、ロジウム5%担持のロ
ジウム−炭素0.8gおよびヘプタン80gを入れ、
水素圧を10Kg/cm2に保ちながら70℃で3時間反応
させた。反応終了後、触媒を別し、反応液を減
圧蒸留し、シクロペンタジエンと2−ペンテンの
2:1付加物の水素化物(沸点85℃/0.3mmHg、
純度97.5%)を27g得た。
この水素化物は析出点が−50℃以下であり、比
重が0.963(15℃/4℃)、真発熱量が10055cal/
gであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (R1〜R3は水素または炭素数1〜3のアルキル
    基を示す。ただしR1〜R3の炭素数の和は1〜3
    である。)で示される炭素数3〜5の鎖状の不飽
    和炭化水素()とシクロペンタジエンおよび/
    またはメチルシクロペンタジエンをデイールス・
    アルダー反応させ、生成する不飽和炭化水素
    ()とシクロペンタジエンおよび/またはメチ
    ルシクロペンタジエンの1:2付加物を水素化し
    て得られる一般式 (m、nは0または1、R1〜R3は同上である。)
    で示される水素添加三量体()を主成分とする
    高密度液体燃料。
JP17767384A 1984-06-21 1984-08-27 高密度液体燃料 Granted JPS6155193A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17767384A JPS6155193A (ja) 1984-08-27 1984-08-27 高密度液体燃料
US06/746,279 US4604490A (en) 1984-06-21 1985-06-19 High-density liquid fuel
DE8585107651T DE3580944D1 (de) 1984-06-21 1985-06-20 Fluessiger brennstoff mit hoher dichte.
EP85107651A EP0166382B1 (en) 1984-06-21 1985-06-20 High-density liquid fuel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17767384A JPS6155193A (ja) 1984-08-27 1984-08-27 高密度液体燃料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6155193A JPS6155193A (ja) 1986-03-19
JPH032399B2 true JPH032399B2 (ja) 1991-01-14

Family

ID=16035104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17767384A Granted JPS6155193A (ja) 1984-06-21 1984-08-27 高密度液体燃料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6155193A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4537550B2 (ja) * 2000-08-25 2010-09-01 新日本石油株式会社 テトラシクロドデセン誘導体組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6155193A (ja) 1986-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS624785A (ja) トラクシヨンドライブ用流体
US4762092A (en) High-density liquid fuel
US4059644A (en) High density fuels
Brower et al. 1, 1, 1-Trichloro-2-arylamino-3-nitropropanes
Del Zotto et al. Functionalised cis‐Alkenes from the Stereoselective Decomposition of Diazo Compounds, Catalysed by [RuCl (η5‐C5H5)(PPh3) 2]
US4604490A (en) High-density liquid fuel
JPH032399B2 (ja)
EP0226404B1 (en) High-density fuel oil
EP0122484B1 (en) Fuel composition
US3657368A (en) Catalysis by dispersions of metal halides in molten trihalostannate(ii) and trihalogermanate(ii) salts
JPH032398B2 (ja)
US4277636A (en) Process for preparing high density fuels
GB2036788A (en) Isomerization of an endo-endo hexacyclic olefinic dimer ofnorbornadiene
US3360564A (en) 2, 2-dialkylcyclobutanone and 2, 2-dialkylcyclobutanol compounds and processes for their preparation
US4278823A (en) Hydrogenolysis of 2,5-norbornadiene saturated endo-endo hexacyclic dimer
US4622427A (en) Process for the preparation of partially hydrogenated derivatives of 2-nitro-1,1,1-trifluoroalkanes
US4169863A (en) Codimers of norbornadiene and alkynes
US3510474A (en) Reaction of cyanogen azide with selected organic compounds
US4087467A (en) 8-Exo-hydroxymethyl-endo-tricyclo [5.2.1.02,6 ]decane
CA1100531A (en) Process for the hydrogenolysis of the acetals and ketals of organic hydrocarbons
SU376346A1 (ru) Способ получения смеси метиладамантанов
GB2054578A (en) Preparation of 3- and 4-formyl-tricyclo-(5,2,1,0)-decene-8
GB1581412A (en) Process for the hydrogenolysis of the acetals and ketals of organic hydrocarbons
JPS5885829A (ja) 2−トリフルオロメチルプロパノ−ルの製造方法
WO2024107999A1 (en) Heterodimers of terpenes and linear or branched alkenes