JPH03236192A - 電気炉用炉底電極 - Google Patents

電気炉用炉底電極

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JPH03236192A
JPH03236192A JP2994190A JP2994190A JPH03236192A JP H03236192 A JPH03236192 A JP H03236192A JP 2994190 A JP2994190 A JP 2994190A JP 2994190 A JP2994190 A JP 2994190A JP H03236192 A JPH03236192 A JP H03236192A
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JP
Japan
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contact pin
furnace
bottom electrode
electrode
electric furnace
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JP2994190A
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English (en)
Inventor
Otojiro Kida
音次郎 木田
Hiroshi Takeji
武次 浩
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は金属、特に鋼鉄の溶融精錬に用いる直流電気炉
の炉底電極に関するものである。
「従来の技術」 製鋼に使用される直流電気炉には、炉底部に陽極である
炉底電極が、炉上部に陰極である一本の黒鉛電極が設け
られている。操業に際しては、電気炉内にスクラップお
よび副原料を装入し、炉底電極と上部黒鉛電極との間に
直流アークを生じさせることにより電気エネルギーを熱
エネルギーに変えてスクラップに与え、これを溶融する
。直流アーク炉は、三相(交流)アーク炉と比較して、
以下■〜■に記す長所を有しているので、今後その操業
基数が増加すると期待されている。
■陰極が一本のため、消耗する表面積が少なく、また、
陰極特性により電極先端部への負担が小さいので黒鉛電
極の消耗が少なく、電極原単位が小さい(約50%)。
■溶融時の騒音が90db以下と小さい(通常の同じ容
量の交流炉では1lOdb )。
■陰極が一本でアークが下方へ凡そ垂直に飛ぶため、温
度分布が比較的均一であり、ホットスポットが生じない
■誘導ロスがなく、エネルギー効率がよいため、溶融時
間および精錬時間が短(なり、電力原単位が小さい。
一般に、直流電気炉では、溶融金属に接する陽極(炉底
電極)および陰極周囲の炉材は操業の経過に伴って+i
耗していく。この損耗は、溶融金属による侵食が主因で
あるが、特に炉底電極として用いられている金属製のコ
ンタクトピンにおいて著しい。通常、コンタクトピンの
長さが使用限界に達すると、炉底電極の交換が必要にな
る。
従来の炉底電極は、金属、例えば低炭素鋼などの導電性
材料からなる上下方向に長いコンタクトピンを有し、こ
れらのコンタクトピンを保護するため鉄皮ケース内にマ
グネシア質のスタンプ材が充填されている。
しかしながら、従来の炉底電極においては、出鋼時に炉
内に残留している溶鋼が少量になると、溶鋼湯面上に浮
遊するスラグがマグネシア質スタンプ材と接触して低融
点の化合物を生成し、スタンプ材の損耗が著しく進行す
る。すなわち、この場合、マグネシア質スタンプ材の損
耗速度は毎時0.5〜1.0 ++uaと速く、特に炉
底電極の中央部が周辺部に先行して損耗し、約700ヒ
ート(lヒートは約1時間の操業に相当する)、すなわ
ち約−か月の使用で電極を交換する必要がある。このた
め、炉底電極の寿命が直流電気炉の補修時期を規定し、
炉の補脩回数が増加する。
ところが、炉底電極の交換には、下記■、■に示すよう
な問題が伴う。
■炉底電極を交換する際には、炉内温度が低下して作業
可能な状態となるのを待って、作業者が炉内に入り、相
通な高熱の環境下において、消耗した電極の撤去と、新
たな電極の取付けおよび不定形耐火物の施工作業を行な
う、この交換作業には、炉の冷却に必要な時間のほかに
、約8時間の作業時間が必要で、この分、炉の生産性が
低下する。
■コンタクトピンの周囲に、スタンプ材を現場施工する
ため、炉を一旦冷却しなければならず、この際の冷却に
より、修理箇所゛周辺、の炉材の損耗が促進され、炉材
の現単位がさらに増える。
ところで、通常、炉底電極を除く他の炉床部の炉材寿命
は約1年であり、炉底電極の寿命を他の部分の寿命程度
まで、すなわち約1年まで延長することが望まれている
「発明が解決しようとする課題」 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
であり、断面当りの電流負荷を小さくし、かつ損耗速度
が小さく、長寿命の直流電気炉用炉底電極を提供しよう
とするものである。
「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本発明の電気炉用炉底電極は
、露出上端部を被加熱物に接触させて通電加熱する上下
方向に長いコンタクトピンと、前記コンタクトピンの前
記露出上端部に続く下の部分を取り囲むように充填され
た不定形耐火物と、前記コンタクトピンの下端に設けら
れた電源との接続部とからなる電気炉用炉底電極であっ
て、前記コンタクトピンが硼化ジルコニウム質セラミッ
クスからなり、かつ前記コンタクトピンが中心部を上下
方向に貫く穴を有する柱状体であり、この穴の中に不定
形耐火物が充填されていることを特徴とする。
本発明の電気炉用炉底電極の好ましい態様においては、
前記コンタクトピンを取り囲むように充填されている不
定形耐火物が、硼化ジルコニウム質の不定形耐火物から
なる。
本発明の電気炉用炉底電極の他の好ましい態様において
は、前記フンタクトビンの中心部を上下方向に貫く穴の
中に充填された不定形耐火物が。
硼化ジルコニウム質の不定形耐火物である。
本発明の電気炉用炉底電極の他の好ましい態様において
は、前記コンタクトピンの少なくとも上端部を覆うよう
に金属製キャップが取付けられている。
本発明の電気炉用炉底電極の他の好ましい態様において
は、前記電源との接続部に冷却手段が設けられている。
本発明の電気炉用炉底電極の他の好ましい態様において
は、前記コンタクトピンは、熱膨張係数が大きい金属部
材と熱膨張係数が小さい金属部材とを組み合わせた部材
で温度上昇に伴う接続部分の緩みを防ぐように保持され
ている。
「作用」 本発明では、直流電気炉用炉底電極におけるコンタクト
ピンの材質として、硼化ジルコニウム質セラミックスを
用いる。硼化ジルコニウム質セラミックスは、融点が3
000℃以上と高く、スラブや溶融金属、特に溶鋼に対
して優れた耐腐食性を示す材料であり、かつ鉄鋼と同等
なレベル、すなわち電極に要求されるレベルの導電性を
有する焼結体を得ることが可能である。したかって、コ
ンタクトピンを硼化ジルコニウム質セラミックスとする
ことにより、損耗速度が小さく、長期間の使用に耐え、
寿命を大幅に延長できる炉底電極を得ることができる。
ところで、コンタクトピンは、その断面積を大きくする
ほど、いいかえると径を太くするほど、ビン全体として
の導電性が高くなるので、1本当りの電流負荷を大きく
して、出力を高めることができる。また、電気炉に各種
のスクラップを投入する場合、スクラップをマグネット
で吸着して、炉内の炉底電極付近に高所から落下させて
投入するので、コンタクトピンには機械的衝撃がかかる
が、コンタクトピンの径を太くすることにより、これら
の機械的衝撃に対する強度も高めることができる。
しかしながら、コンタクトピンを硼化ジルコニウム質セ
ラミックスで作る場合、その径を太くすると、セラミッ
クスの焼結が表面と内部とで均一になされず、組織が不
均一となって緻密な焼結体を得ることが困難である。こ
のため2導電性が低下し1機械的強度も向上せず、満足
できる性能を得ることができない。
本発明では、前記コンタクトピンが中心部を上下方向に
貫く穴を有する柱状体であるため、径の太いコンタクト
ピンであっても肉厚とならず、焼結が均一に進み、全体
として均一で緻密な組織の焼結体を得ることができる。
その結果、径の太い大型のコンタクトピンであっても、
導電性を良好に維持し、優れた機械的強度を得ることが
可能となる。そして、コンタクトピンの径を太くするこ
とにより、1本のコンタクトピンの電流負荷を太き(し
て大容量の出力を出すことができる。
また、大型のコンタクトピンにすると、重量増と炉底電
極の交換作業における取扱等において不都合が生じるが
、コンタクトピン内部に穴を設けることにより若干の軽
量化を実現できる。この場合、コンタクトピン内部の穴
には、不定形耐火物等を充填する必要があるが、この充
填作業は、炉底電極を設置した後に行なうことができる
さらに、コンタクトピン内部に穴を設けることにより、
コンタクトピン内を流れる電流等によりコンタクトピン
が加熱される際、コンタクトピン内の温度勾配を小さ(
でき、熱応力によるコンタクトピンの破ta防止の効果
がある。
なお、前記不定形耐火物に硼化ジルコニウム質の不定形
耐火物を用いることにより、マグネシア質のスタンプ材
を用いた場合に比べて、損耗速度を遅(することが可能
となり、炉底電極の寿命を長くすることができる。
また、コンタクトピンの少なくとも上端部に金属製キャ
ップを取付けることにより、特にコンタクトピンを交換
した後の運転の初期において、コンタクトピンの表面が
直接大気に接触して酸化ジルコニウムとなることを防止
でき1表面の導電性が低下することを防止できる。さら
に、炉内にスクラップを投入する際の機械的衝撃に対す
る強度も高めることができる。
さらに、コンタクトピンが、熱膨張係数が大きい金属部
材と熱膨張係数が小さい金属部材とを組み合わせた部材
で保持されている場合には、高温時においてコンタクト
ピンの保持部が緩むことを防止できる。
「実施例」 第1図には、本発明による直流電気炉用炉底電極の一実
施例が示されている。
直流電気炉の炉底中央部には炉底電極11が嵌め込まれ
ている。炉底電極11はユニット化され、炉の内張り耐
火物21の適所に設けられたブロックレンガ20に取り
囲まれている。炉底電極11のケース19とブロックレ
ンガ20との間にはマグネシア質キャスタブル目地材2
2が充填されている。なお、ブロックレンガ20にはマ
グネシアカーボン質耐火レンガが用いられている。炉底
電極11の水冷ケーブル17は1図示しない直流電源の
陽極側に接続されている。一方、直流電源の陰極側は図
示しない黒鉛電極に接続されている。川船電極は、直流
電気炉の蓋を貫通し、その先端が炉内の被加熱物に対面
している。なお、電源は12万アンペア以上の容量を有
する。
炉底電極llのケーブル17は電極端子16に接続され
、史に、前記端子16は冷却空気導入管15を介して集
電板14に接続されている。集電板14の直上には基板
13が設けられている。基i+3及び集電板14は、は
ぼ水平かつ平行に暇付けられている。基板13は、ブラ
ケット23を介して炉本体の鉄皮に支持されている。基
板13は、絶縁部材からなるブラケット23により、炉
本体と絶縁されている。そして、硼化ジルコニウム質セ
ラミックスからなる複数本のコンタクトピン12が、そ
れらの下端部を集電板14に接続支持され、基板13を
貫通して互いに平行に立設されている。基板13の上面
には、鋼製ケース19が一群のコンタクトピン12を取
り囲むように設けられている。
また、ケース19内には不定形耐火物18が充填されて
おり、コンタクトピン12は、その上端部を除いて下方
の大部分が不定形耐火物18により覆われている。この
実施例では、不定形耐火物18は、下層がマグネシア質
のスタンプ材からなり、上層が硼化ジルコニウム質のキ
ャスタブルからなる二層構造をなしている。不定形耐火
物18の厚さは、上下の層を合わせて例えば70〜10
0c閤とされ、コンタクトピン12の上端部は、この不
定形耐火物18の上面より若干の長さ突出するようにさ
れている。
なお、不定形耐火物18の硼化ジルコニウム質のキャス
タブルとしては、例えば第1表に示すようなものが好ま
しく採用される。
第1表 使用する硼化ジルコニウム質耐火物のZrB□含有量は
、耐久ラグ侵食性を確保するため90wt%以上とする
のが好ましい、この硼化ジルコニウム質不定形耐火物は
、約1500℃以上で焼結が進み、導電性を有するよう
になるので、炉底電極の一部分として機能するようにな
る。
次に、上記炉底電極11におけるコンタクトピン12に
ついて説明する。第2〜4図には1本発明で用いられる
コンタクトピン12の各種形状が小されている。
第2図のコンタクトピン12は、全体として円筒状をな
し、軸心に穴30が形成されている。第3図のコンタク
トピン12は、全体として四角柱状をなし、軸心に穴3
0が形成されている。第4図のコンタクトピン12は、
全体として六角柱状をなし、軸心に穴30が形成されて
いる。。このように、本発明は、コンタクトピン12が
中心部を上下方向に貫く穴30を有する柱状体であるこ
とを一つの特徴としている。コンタクトピン12の形状
としては、円筒、角柱など各種の形状が採用できる。ま
た、穴30も円形の穴に限らず、角形などの穴であって
もよい。
コンタクトピンI2としては、例えば第2表に示すよう
な硼化ジルコニウム質の焼結体が使用できる。
(以下、余白) 第2表 この硼化ジルコニウム質の焼結体は、第3表に示すよう
な物性を示す。
(以下、余白) 第3表 本発明では、前述したように、コンタクトピン12とし
て中心部を上下方向に貫く穴30を有する柱状体を採用
したので、上記のような硼化ジルコニウム質の焼結体を
製造する際に、コンタクトピン12の径を太くしても比
較的均一かつ緻密な組織に焼結させることができる。し
たがって、導電性などにおいて優れた性能を有するコン
タクトピン12を得ることができる。また、上記のよう
な形状とすることにより、軽量化が図られるので取り扱
い上も便利である。なお、コンタクトピン!2の穴30
には、硼化ジルコニウム質の不定形耐火物を充填するこ
とにより、耐久性を更に向上させることができる。
また、一般的に金属材料の熱膨張率はセラミックスの熱
膨張率より大きいため、セラミックス材料を金属材料で
外側から保持すると温度の上昇に伴い緩みが生じる。
これに対し、第5図にはコンタクトピン12の取付は構
造の好ましい一例が示されている。
第1図に示したように、コンタクトピン12は、基板1
3および不定形耐火物18を貫通して配置されている。
そして、コンタクトピン12の下方部分が、金属のホル
ダ41を介して基板13に保持されている。このホルダ
41は、基板13に固定された雌ネジのついた筒状ケー
シング42と、このケーシング42内に配置された分割
リング43と、ケーシング42内において分割リング4
3に当接する中間リング44と、この中間リング44を
介して分割リング43をコンタクトピン12に圧接させ
る雄ネジのついた押え環45とから構成されている。コ
ンタクトピン12は、これらの部材を貫通して上に伸び
ている。
ケーシング42内には、下方に向けて広がったテーバ壁
42aが形成されており、このテーバ壁42aに分割リ
ング43の上方外周が当接している1分割リング43は
1円周方向に3分割又は4分割等に分割されている9ま
た。中間リング44は、分割リング43の下方外周に当
接している。
押え環45は、ケーシング42の下部開口にネジ込まれ
ることによって、中間リング44を介して分割リング4
3を上方に押圧する。その結果、分割リング43は、テ
ーバ壁42aに沿って内方に押し付けられ、コンタクト
ピン12の外周を保持する構造となっている。
上記において、ケーシング42は、相対的に熱膨張率の
小さい金属で形成されており、中間リング44は、相対
的に熱膨張率の大きい金属で形成されている。常温にお
いて上記のような構造でコンタクトピン12を締め付は
固定し、炉底電極を設置して電気炉を稼動させると、上
記ホルダ41も高温となる。このとき、セラミックス製
のコンタクトピン12と、金属製のホルダ4Iとでは。
熱膨張率に差があるので、ホルダ41による締め付は力
が緩んでコンタクトピン12が抜けてしまうおそれがあ
る。しかし、ケーシング42が熱膨張率の小さい金属か
らなり、中間リング44が熱膨張率の大きい金属からな
るので、温度が上昇すると、ケーシング42内において
中間リング44が相対的に膨張し、高1下においても分
割リング43を介して締め付けているビン!2の保持力
の緩みが防止される。
なお、コンタクトピン12の保持構造は、上記構造に限
らず、各種の構造が採用可能である。例えば、硼化ジル
コニウム質の焼結体からなるコンタクトピン12の下端
をネジ加工し、これにコンタクトピン12とほぼ同じ熱
膨張率を有するflt属コシコンタクトピン続し、この
金属コンタクトピンを基板13に固定することもできる
また、第5図において、不定形耐火物18の上面より突
出するコンタクトピン12の少なくとも上端部には、金
属製のキャップ46が取付けられている。硼化ジルコニ
ウム質の焼結体は表面が酸化されると酸化ジルコニウム
となり、導電性を失う、コンタクトピン12を交換した
後の操業開始時には、コンタクトピン12が直接大気に
さらされたまま加熱される。このため、コンタクトピン
12の上端部に金属製のキャップ46を取付けることに
より、操業開始時の空気による酸化を防止している。ま
た、炉内にスクラップを投入する場合、各種のスクラッ
プをマグネットで吸着して炉底電極付近に高所から落下
させるので、投入時に激しい機械的な衝撃があり、コン
タクトピン12を損傷させることがある。金属製のキャ
ップ46は、このような機械的衝撃に対する緩衝にも寄
与している。
なあ、コンタクトピン12の上部のみを保護する前記金
属製のキャップ46に代えて、第9図に示すように、コ
ンタクトピン12の外周のほぼ全体を覆う金属製のカバ
ー47を装着してもよい。
次に、第1図に示した炉底電極11を直流電気炉の炉底
に取付ける方法について説明する。
まず、使用済みの炉底電極11を撤去し、ブロックレン
ガ20を新たなものに取り替える0次に、予め鋼製のケ
ースI9と基板I3の内側にコンタクトピン12を配置
し、不定形耐火物18を施工し、別途準備した炉底電極
11を、炉の上方から吊り降ろし、これをブロックレン
ガ20で取り囲まれた炉底開口部に嵌め込む、このとき
、絶縁部材であるブラケット23を所定位置に予め敷き
込んでおき、炉底電極11と炉本体とを絶縁する。炉底
電極IIのケース■9とブロックレンガ20との間隙に
、マグネシア質キャスタブル目地材22を施工する。ま
た、電極端子16にケーブル17を接続すると共に、導
入管15の空気取り入れ口に図示しない供給管を接続し
、図示しない冷却空気供給源に連通させる6 次に、この炉底電極11を有する直流電気炉によって所
定の溶鋼を溶製する方法について説明する。
炉内に所定量のスクラップおよび副原料を投入し、炉底
電極11および黒鉛電極に通電すると、黒鉛電極とスク
ラップとの間にアークが発生し、スクラップが溶融する
。このとき、直流電流は、ケーブル17から冷却空気導
入管15を通って、集電板14から複数本、例えば60
本のコンタクトピン12に分かれ、炉内のスクラップに
入り、アークを介して黒鉛電極に流れる。炉底電極11
の底部を冷却する空気は、導入管15から入って上方へ
流れ、基板13と集電板14との間からほぼ放射状に側
方へ抜ける。
試験例 第7図に示すような模擬試験炉を製作し、本発明のコン
タクトピンの実用性の試験をした。
図中、41はホルダ、42はケーシング、43は分割リ
ング、44は中間リング、45は押え環、51は誘導コ
イル、52は金属ケース、53は不定形耐火物、54は
試験用のコンタクトピン、55は黒鉛電極、56は銅製
の端子、57は溶鋼、58はケーブル、62は絶縁材、
63は金属のキャップである。
コンタクトピン54としては、28メツシュ以上のZr
B2粗粒を約35wt%およびカーボンを約5wt%含
む硼化ジルコニウム質焼結体〔嵩比重4.3q/cta
3.曲げ強度460 kg/cm”、比抵抗2.2 X
l0−’Ωc111、耐熱衝撃性Δコ゛: 110口℃
)からなり、120IIIlφX 300 elmで、
中心部に約50mmφの穴を有する円筒状をなすのもの
を用いた。
このコンタクトピン54の下端部に、第5図に示したの
と実質的に同じホルダ41を取り付けた。コンタクトピ
ン54は、ケース52の底部を貫通して存設し、不定形
耐火物53を周囲に敷き固めてコンタクトピン54が抜
けないように固定した。コンタクトピン54の中心部の
穴には、硼化ジルコニウム質の不定形耐火物を充填した
まず、5S41鋼塊を10mm程度の大きさにしたもの
を炉内に投入し、下側から扇風機で空冷しながら誘導コ
イル51に通電して高周波誘導にて溶解した。約160
0℃で溶解中、誘導加熱を中断し、上方の黒鉛電極55
と溶鋼とを接触させた状態で電気抵抗を測定したところ
、極間抵抗は1.7〜2Ω程度であった。この後、再度
高周波誘導により加熱しながら約1600℃の溶湯を約
1.5時間保持した。
再度誘導加熱を中断し、前記と同様に電気抵抗を測定し
たが前記とほとんど同じ極間抵抗値であった。
試験終了後、溶鋼を出鋼し冷却してから、炉内の侵食状
況を調べた。その結果、硼化ジルコニウム質のコンタク
トピン54には、亀裂は認められず、損耗は殆どなく、
電極の接続部には緩みも認められなかった。
また、炉底のマグネシア質スタンプ材の損耗が約12m
mであったのに対し、電極の穴の内側に充填した硼化ジ
ルコニウム質スタンプ材の損耗は5+wm以下であった
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、炉底電極のコン
タクトピンとして硼化ジルコニウム質のセラミックスを
用いて、炉底電極の寿命を従来の約10倍以上に延長す
ることが可能となる。このため、1年に1回の炉内耐火
物の補修に炉底電極の交換を合わせることが可能となり
、炉の補修コストが大幅に低減される見通しが得られた
また、コンタクトピンに中心部を上下方向に貫く穴を設
けることにより、コンタクトピンの径を大きくしても、
焼結の際に均一かつ緻密な焼結体とすることが可能とな
り、−本当たりの通電断面積が大きく導電性および機械
的強度が良好なコンタクトピンを得ることができる。そ
の結果、コンタクトピン1本当たりの出力を高めること
ができる。更に、中心部に孔を設けることにより、コン
タクトピンの中に発生する熱応力の低減を達成すること
ができる。したがって、比較的少ないコンタクトピンの
本数で大容量の出力を発揮することができ、炉底電極の
施工も容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の直流電気炉の炉底電極の一実施例を示
す縦断面図、第2図(at、 (b)、第3図(al、
 (b)、第4図(al、  (blは本発明の炉底電
極に用いられるコンタクトピンのそれぞれ異なる例を示
す平面図及び部分正面図、第5図は本発明の炉底電極に
用いられるコンタクトピンの取付構造の一例を示す部分
断面図、第6図は本発明の炉底電極に用いられるコンタ
クトピンの保護構造の他の例を示す部分断面図、第7図
は模擬試験炉の構造を示す縦断面図である。 図中、11は炉底電極、12はコンタクトピン、13は
基板、14は集電板、15は冷却空気導入管、16は電
極端子、17はケーブル、18は不定形耐火物、lっは
鋼製のケース、20はブロック煉瓦、21は炉の内張り
耐火物、22は目地材、30は穴、32は金属製のカバ
ー、41はホルダ、46は金属製のキャップ、47は金
属製のカバーである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)露出上端部を被加熱物に接触させて通電加熱する
    上下方向に長いコンタクトピンと、前記コンタクトピン
    の前記露出上端部に続く下の部分を取り囲むように充填
    された不定形耐火物と、前記コンタクトピンの下端に設
    けられた電源との接続部とからなる電気炉用炉底電極で
    あって、前記コンタクトピンが硼化ジルコニウム質セラ
    ミックスからなり、かつ、前記コンタクトピンが中心部
    を上下方向に貫く穴を有する柱状体であり、この穴の中
    に不定形耐火物が充填されていることを特徴とする電気
    炉用炉底電極。
  2. (2)請求項1において、前記コンタクトピンを取り囲
    むように充填された不定形耐火物が、硼化ジルコニウム
    質の不定形耐火物である電気炉用炉底電極。
  3. (3)請求項1または2において、前記コンタクトピン
    の中心部を上下方向に貫く穴の中に充填された不定形耐
    火物が、硼化ジルコニウム質の不定形耐火物である電気
    炉用炉底電極。
  4. (4)請求項1〜3のいずれか1つにおいて、前記コン
    タクトピンの少なくとも上端部を覆うように金属製キャ
    ップが取付けられている電気炉用炉底電極。
  5. (5)請求項1〜4のいずれか1つにおいて、前記電源
    との接続部に冷却手段が設けられている電気炉用炉底電
    極。
  6. (6)請求項1〜5のいずれか1つにおいて、前記コン
    タクトピンは、熱膨張係数が大きい金属部材と熱膨張係
    数が小さい金属部材とを組み合わせた部材で、温度上昇
    に伴う接続部分の緩みを防ぐように保持されている電気
    炉用炉底電極。
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