JPH0321708A - 消波構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、マリンレジャー海域、マリーナの外郭施設、
水産養殖施設の消波提、海岸浸食防止施設等に使用でき
る消波構造物に関するものである。

〈従来の技術〉 従来から消波構造物の一つとして、浮力を有する傾斜板
の一端を軸支し、傾斜板を回転可能に構成した可動傾斜
板式の消波構造物が用いられている。

この消波構造物は、全体重量が軽く、特別な地盤の改良
をせずに、軟弱地盤上に設置できるため、潜堤やケーソ
ンタイプの消波提に比べて、建設コストの大幅な低減を
可能とする。

〈本発明が解決しようとする問題点〉 従来の可動傾斜板式の消波構造物は、傾斜板が軸支ビン
の回りを回転する構造のため、入射波が長周期になるに
伴い、傾斜板の動揺が大きくなり過ぎる。

従って、傾斜板の動揺に伴って発生するラディエーショ
ンウェイブ（Ｒａｄｉａｔｉｏｎ　Ｗａｖｅ）が大きく
なるため、波の透過率が増大し、消波効果が低下すると
いう問題点を有する。

〈本発明の目的〉 本発明は上記のような問題点を解決するためになされた
もので、傾斜板の動揺を少なくし、ラディエーションウ
ェイブの発生を減衰させて、消波効果を向上させること
ができる消波構造物を提供することを目的とする。

〈本発明の構成〉 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について説
明する。

〈イ〉基板 基板１は、浮力により浮き上がらない重量を有する板体
である。

この基板１の一端の上面の両側には、第１図に示すよう
に、傾斜板２を軸支するための軸受１１を設け、また基
板１の他端の上面の両側には、緩衝装置４を軸支するた
めの軸受１２を設ける。

〈口〉傾斜板 傾斜板２は、一端を軸支ビン２１によって、基板１の軸
受１１に軸支した浮力を有する板体である。

この傾斜板２は、例えば下面に浮力部材２２を取り付け
ることによって、浮力を持たせることができる。

また、傾斜板２の上面には、軸支ビン２１と平行方向に
、帯状等の複数の砕波促進部材２３を突設するとよい。

さらに、傾斜板２の自由端部の下面両側には、緩衝装置
４を軸支するための軸受２４を設ける。

〈ハ〉渦板 渦板３は、傾斜板２の軸支点近くから立ち上げて、傾斜
板２と一体に設けた板体である。　　′渦板３の立ち上
げ高さは、傾斜板２の自由＃部の高さより低くなるよう
に形成する。

〈二〉緩衝装置 緩衝装置４は、傾斜板２の自由端部近傍と基板１間を、
両端を軸支して連結した伸縮自在の装置である。

この緩衝装置４は、第３図に示すように、内部に海水等
の流体を封入したシリンダー４１と、シリンダー内を往
復動ずるピストン４２によって、伸縮自在に構成する。

さらに、シリンダー４１の一端面には、取付ロツド４３
を介して、取付ビン４４をシリンダー４１の軸と直角方
向に設ける。

一方、シリンダー４１の他端面には、伸縮ロッド４５を
往復動可能に貫通させ、シリンダー４１内の端部をピス
トン４２と連結し、他端には取付ビン４４をシリンダー
４１の軸と直角方向に設ける。

また、ピストン４２には、シリンダー４１の軸と平行方
向に複数のオリフィス４６を開設し、ピストン４２の周
面とシリンダー４１の内面間には、シールリング４７を
取り付ける。

そして、両端部の取付ビン４４を、基板１の軸受１２と
、傾斜板２の軸受２４に取り付け、傾斜板２の自由端部
と基板１間を連結する。

〈本発明の作用〉 本発明の消波構造物は，第１図に示すように、傾斜板２
が入射波に対向して起き上がるように、基板１を海底等
に設置する。

〈イ〉渦仮による消波作用 本発明の消波構造物は、傾斜板２の軸支ビン２１側に，
渦板３が取り付けられている。

そのため、第２図に示すように、入射波や反射波により
生じる流れが、渦板３の先端部により渦に変えられる。

従って、入射波のエネルギーが造渦エネルギーとして逸
散されるため、反射率や透過率が低減される。

また、渦板３は、軸支ピン２１近傍に取り付けられてい
るため、入射波によって傾斜板２が回転しても、渦板３
の回転変位は小さくて済む。

従って、渦板３によるラディエーションウェイブは小さ
くなり、反射率を低減することができる。

上述のように、渦板３の回転変位量が小さいため、渦板
３が固定鉛直板に近くなる。

そのため、渦板３がない場合に比べ、入射波を遮蔽する
面積が大きくなり、透過率を低減することができる。

さらに、砕波促進部材２３は、傾斜板２の上面付近にお
いて、入射波により生じる水粒子の振動流を乱流にする
働きがあり、入射波が砕波されやすくなる。

同様の理由により、渦板３により生しる渦は、傾斜板２
の付近まで影響するため、入射波の砕波を促進する効果
がある。

従って、砕波は、この消波構造物の最大のエネルギーの
逸散であり、渦板３による砕波促進は、消波効率を高め
ることになる。

〈口〉緩衝装置による消波作用 緩衝装置４は、シリンダー４１内の海水中を、ピストン
４２が上下運動するとき、海水がオリフィス４６の中を
通って縮流となり、上下運動の速度に比例する抵抗力を
発生させるものである。

この原理は，自動車に用いられているショックアブソー
バーと同じものである。

この緩衝装置４を、傾斜板２の自由端側に取り付けるこ
とによって、傾斜板２の回転運動に減衰（ダンピング）
を与えることができるため、消波効率を向上させること
ができる。

また、前述のように、入射波により回転運動する傾斜板
２の変位量は、自由端部で最大となる。

この自由端部付近に、緩衝装置４を設けることにより、
この点における上下の速度に比例した減衰抵抗が生じる
。

そのため、効果的に（上下の速度が最大の点なので）傾
斜板２の回転運動を低減することができる。

従って，回転運動により生じるラディエーションウェイ
ブを減少でき、透過率を低減することができる。

〈本発明の効果〉 本発明は以上説明したようになるので、次のような効果
を期待することができる。

〈イ〉本発明の消波構造物は、渦板により入射波のエネ
ルギーを、造渦エネルギーとして逸散することができる
ため、反射率や透過率が低減される。

〈口〉傾斜板の回転時における渦板の回転変位は小さい
ため、渦板によるラディエーションウェイブは小さくな
り，反射率を低減することができる。

〈ハ〉渦板の回転変位量が小さいため、渦板が固定鉛直
板に近くなる。

そのため、入射波を遮蔽する面積が大きくなり、透過率
を低減することができる。

〈二〉渦板は、傾斜板の上面付近において、入射波によ
り生しる水粒子の振動流を乱流にする働きがあるため、
入射波の砕波を促進する効果があり、消波効率を高める
ことができる。

〈ホ〉緩衝装置は、効果的に傾斜板の回転運動を低減す
ることができるため、回転運動により生じるラディエー
シＢンウェイブを減少でき、透過率を低減することがで
きる。

第２図：作用を示す説明図 第３図二Ｍ衝装置の説明図

【図面の簡単な説明】

第１図二本発明の一実施例の説明図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）水底に設置した基板と、 この基板上面に一端を軸支した浮力を有する傾斜板と、 この傾斜板の軸支点近くに立ち上げて設けた板体と、 傾斜板の自由端近傍と基板との間を、両端を軸支して連
   結した伸縮可能な緩衝装置とよりなる、消波構造物。
2. （２）特許請求の範囲第１項記載の消波構造物において
   、 緩衝装置は、内部に流体を封入したシリンダーと、 シリンダー内を往復動するオリフィスを開設したピスト
   ンよりなる消波構造物。