JPH0320624A - 光応答人工興奮膜 - Google Patents

光応答人工興奮膜

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JPH0320624A
JPH0320624A JP1154824A JP15482489A JPH0320624A JP H0320624 A JPH0320624 A JP H0320624A JP 1154824 A JP1154824 A JP 1154824A JP 15482489 A JP15482489 A JP 15482489A JP H0320624 A JPH0320624 A JP H0320624A
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JP
Japan
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artificial
oscillation
membrane
group
lipid
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JP1154824A
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English (en)
Inventor
Masakazu Kato
雅一 加藤
Minoru Saito
稔 斎藤
Katsuaki Umibe
海部 勝晶
Hiroo Miyamoto
裕生 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、高濃度及び低濃度塩溶液闇を仕切っている
細胞膜等の生体膜が膜電位を生じ興奮し情報発現、情報
伝達、情報処理を行なっていることを模倣した人工的な
興奮膜(人工興奮膜と称する.)に開するもので、特に
光により膜電位変化を制御出来る人工興奮膜(これを光
応答人工興奮膜と称することにする.)に開するもので
ある. (従来の技術) 従来のコンピューターは、土に、シリコン半導体素子等
の無機系材料によって構戊されでおり、その処理機能は
フ才ン・ノイマン(Von Neumann)方式によ
って直列型の論理演算を実行するものであった.この方
式は正確な論理演算を行うことができるが、例えば高等
生物の脳が得意とするパターン認識に必要な、多数の情
報処理を同時に並行して行うことが困難であるという欠
点を有していた, 一方、近年、生体の認識機能に開する研究が急速に進ん
でおり、例えば上述の脳を構戊する複数の神経細胞(ニ
ューロン)が、生体の学習や記憶に伴なって、互いの結
合開係を適宜に変化させ、所謂、可塑性を有することが
明らかに戊りつつ有る.しかしながら、脳に見い出ざれ
るようなパターン認識や学習・記憶といった機能が、ど
のような原理に基づいて実行され、ざらには、どのよう
な構成戊分で営まれでいるのかについては不明点が多く
、多数の研究考によって解明が進められている。
生物は、外界から承ける種々の刺激を知覚器官で受け入
れ、ニューロンや複数のニューロン間を接合するシナブ
スを介して脳に伝達した後、多数のニューロンから成る
脳で情報認識を行なう。
このような認識機能の一例につき説明すれば、まず、外
界からの刺激(情報)は電気的な信号1こ変換ざれ、神
経インパルスが発生する。この神経インパルスがニュー
ロンを構戊する軸索の末端に到達すると、神経伝達物質
と称される、小胞中に内包ざれた化学物質が放出ざれる
.このような神経伝達物質としてアセチルコリン、アド
レナリン、セロトニン、グルタミン酸等が知られている
。細胞外に放出された神経伝達物質は、例えばシナブス
の生体膜(こ存在する受容体を介して次の細胞内に受け
取られる。そしてこの細胞では、ナトリウムイオン、カ
リウムイオン等のイオンが細胞内へ流入または細胞外へ
流出することにより細胞膜等のような生体膜に膜電位が
生じる.この結果、新たな神経インパルスを誘起する。
ざらに、神経インパルスを受けたシナブスのシナブス前
膜からは、上述と同禄に神経伝達物質の放出が生じ、陽
接するシナブス後膜まで拡散し、受容体を介した取り込
み、神経インパルスの誘起が行なわれる。このような神
経インパルスを介した一連の情報伝達は興奮と称され、
複数のシナブスを経て脳に達する。また、脳内に達した
インパルスは、脳内の膨大な数の神経細胞を興奮させ、
この結果種々の情報処理が行なわれる. そこで、前述した生体膜を構戊する脂貢を利用し生体系
を模倣した機能素子を実現しようとする試みが、例えば
文献(「合成脂質膜における相転移と自励発振現象」 
(都甲 潔他,膜(閘EM−BRANE), +2(1
) . P.12〜21. 1987年)1こ開示ざれ
ている.この文献によれば、多孔貨膜に合戒脂賀(以下
、脂質類似物質と称する.)を吸着させた人工興奮膜の
自励発振現象等が報告されでいる.ここで、脂質類似物
質とは、ジオレイン酸、トリオレイン酸、スバン80、
ジオレイノレフ才スフェート等のような両親媒性物貢、
界面活性剤等である。
以下、上述の自助発振現象につき簡単に説明する. 数um程度の孔径を有する多孔質膜に、脂質類似物質で
あるジ才レイルホスフエートを吸着させて人工興奮膜を
作製する。このような人工興奮膜の一方の面を高濃度の
塩溶液に接触させ、かつ他方の面を低濃度の塩溶液に接
触させた状態とする。係る状態に置かれた人工興奮膜は
、数分〜数十分の周期で、これら塩溶液の間に所定の電
位差を生じ、電気的インパルスが発生する.上述の自助
発振のメカニズムは、油滴状態から多層膜状態への脂質
の集合体構造の変化に伴なうものと考えられている.こ
のメカニズムにつき上述の文献を引用していま少し詳細
(こ説明する.第4図(A)及び(B)は、その説明に
供する図であり、微小な貫通孔flat有する支持体1
1の微小孔?la中に脂質又は脂質類似物質が含浸され
て構或ざれている人工興奮膜により低濃度の塩溶液13
と高濃度の塩溶液15との間を仕切った状態を示した図
である.特に1つの微小孔周辺に着目して示してある。
脂質や脂質類似物質(以下、脂質等と略称することもあ
る.)は、ある塩濃度を境としで、低濃度の塩溶液中で
は油滴状態が安定であり高濃度の塩溶液中では多層膜状
態が安定である.従って、第4図(A)1こ示すように
、微小孔71aの低濃度の塩溶液側の出口では脂質等は
油滴17になり微小孔をふさいでおり、微小孔11a中
ではカチオン19が高濃度の塩溶液側から流入しでいる
ために油滴が多層膜21へと変化している.このような
状態では、微小孔Ha中には塩溶液中のア二オンよワも
カチオンのほうが選択的に多く流入しているので、アニ
オンが支持体11上に残され、膜電位が生じる。ところ
が、第4図(B)に示すように、油滴17の多層膜21
への変化が進み微小孔11aをふさいでいた油滴17が
小さくなり出口が開かれ微小孔11aが貫通すると、微
小孔11a中の高濃度なカチオンが拡散により低濃度な
塩溶液側に流出し、微小孔11a内のカチオン濃度は低
下する.支持体11上に残されていたアニオンは、この
時から、アニオン自身の拡散や拡散しできたカチオンと
の再結合により、ある緩和時間で無くなる。その後は、
微小孔内のカチオンの濃度が低くなったことから脂質等
は油滴状態が安定状態であるので、再び第4図(A)に
示した状態にもどる。このようにして人工興奮膜は自助
的な発振を繰り返す.人工興奮膜の、第4図(A)及び
(B)を用いで説明した特性を第1表にまとめで示した
. 第1表 上述のような人工興奮膜ヲ用いるとニューロンやシナブ
スを模倣したバイオ素子を構戊することが可能になる。
その一例としては、この出願に係る発明者等によって、
特願昭63− 96851号及び特願昭63− +92
N6号に提案ざれている素子が有り、例えばバイオコン
ピューターや種々のセンサ等への応用が期待ざれている
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、第4図を用いて説明したような従来の人
工興奮膜は、例えば高濃度の塩溶液側からこの溶液を加
圧しかつこの溶液{こ電流を印加すること等により自助
的な発振をさせることは出来るが、発振の停止、発振の
進行、発振の変調等を光刺激により制御出来るものでは
なかった.即ち、膜電位の制御を光刺激により行なえる
ものではなかった。自励発振の制御を光刺激により行な
えれば、人工興奮膜によるバイオセンサ等が実現された
ときの当該センサの制御を無接触で行なえる等の利点が
得られ非常に有用である.この発明は、このような点に
鑑みなされたものであり、従ってこの発明の目的は、人
工興奮膜の膜電位の変化に起因する発振の停止・開始等
を光により無接触で制御出来る光応答人工興奮膜を提供
することにある。
(課題を解決するための手段) この目的の達成を図るため、この発明の光応答人工興奮
膜によれば、微小孔を有する支持体に、脂質及び脂質類
似物質のいずれか一方又は双方と、1分子内に1個以上
のアゾベンゼンを有する下記一般式ので示されるアゾ買
換クラウンエーテルとの混合物を吸着させて戊ることを
特徴とする(但し、式中8は水素、ベンゼン環と縮合し
たクラウンエーテル環、アミノ基を有するアルコキシ基
、アルキル基、フエニル基、メトキシ基、アルコキシ基
またはメトキシフェニル基を示し、nは正の整数を示す
。)。
(作用) この発明の光応答人工興奮膜{こまれば、微小孔を有す
る支持体に、脂質及び脂質類似物質のいずれか一方又は
双方と、一般式■で示されるアゾ置換クラウンエーテル
との混合物を吸着古せてあり、微小孔内にこの混合物が
含浸された状態にある. ここで、一般式ので示されるアゾ置換クラウン工−テル
は光刺激により分子構造が立体的に変化することが知ら
れている。具体例で説明すれば、■式中の同がクラウン
エーテルでありnが3である下記■式で示されるアゾ置
換クラウンエーテル、即ちアゾベンゼン骨格にクラウン
エーテルが2個結合した分子構造のもの(以下、AZO
−CR(1)可視光(VIS)を照射するとトランス型
に光異性化することが知られている(文献二日本化学会
誌1987.(3).p.423〜429)。
これに紫外光(uv) i照射するとシス型に、可視光
(■IS)を照射するとトランス型に光異性化すること
が知られている(文献二日本化学会誌1987.(3)
.p.423〜429 ) .なお、このシス型−トラ
ンス型の光異性についでは、■式を参照して後述する. また、■式中の買換基Rが一〇{C}I2) I O−
NH2でありnが4である下記■式で示されるアゾ置換
クラウンエーテル(以下、A20−CR(2)と略称す
る.)も、これに紫外光(UV)を照射するとシス型1
こ、トランス型 従って、アゾ置換クラウンエーテルと、脂質及び又は脂
貢類似物貢との混合物に対し紫外線を照射しアゾ置換ク
ラウンエーテルをシス型にした場合、アゾ置換クラウン
エーテルが嵩高い構造になるので配列分子の間隔を広げ
、この結果脂質及び又は脂質類似物質の第4図を用いて
説明した多層膜構造を不安定化するようになる.このた
め、微小孔は油適Cこよりふさがれたままとなり微小孔
の貫通が阻止ざれる.この結果人工興奮膜の膜電位変化
が阻止され発振の停止が可能(こなり、発振の制御が出
来る. さらにAZO−CR(1)のように分子の両端に2個の
クラウンエーテルを持つているものは、ナトリウムイオ
ン等のようなクラウンエーテルの直径より小さな直径の
イオンを、下記■式のトランス型のように独立に2個捕
獲出来る. また、シス型のAZO−CR(+)は、カリウムイオン
等のようなクラウンエーテルの直径に比し直径の大きな
イオンでもこれをサンドイッチ状に捕獲することが出来
る。従って、^20−CR(1) %用いでいる場合、
これに紫外線照射するとシス型による嵩高い構造(こよ
る脂質等の油適状態への移行1こ加え、カリウムイオン
の捕獲による塩溶液の低カチオン濃度化による脂貢等の
油適状態への移行があり、より一層発振停止が起こり易
い。ここで、^20−CR(1)が可視光によりトラン
ス型に戻ると、再びカリウムイオンが放出される.カリ
ウムイオンの捕獲及び放出の様子を下記■式に示す。
トランス型 (実施例) 以下、図面ヲ参照して、この発明の光応答人工興奮膜の
実施例につき説明する.なお、以下の説明では、この発
明が理解し得る程度に特定の条件を例示しで説明するが
、この発明は、これら条件にのみ限定されるものではな
いことを理解されたい.また、以下の実施例で用いた薬
品類の出所を一部省略する場合もあるが、いずれの莱品
も容易に入手出来るものでありかつ化学的に充分に純粋
なものを用いた, **寅施例1** 工腸 の利 の 始めに、微小孔を有する支持体を孔径8umの貫通孔を
多数有するセルロースエステル製の多孔賃膜(ミリポア
フィルター、ミリポア社製)とし、脂質類似物質を下記
の構造式■で表されるジオレイルホスフェート(Dio
leyl Phosphate .以下、DOPHと略
称することもある.)とし、アゾ置換クラウンエーテル
を上述したAZO−CR(+)とじた例の実施例1の光
応答人工興奮膜(以下、単に実施例1の人工興奮膜と云
う場合もある。)の作製手順につき説明する. 00PHは、この実施例の場合以下のように合戊し精製
したものを用いた。
出発物質として、オレイルアルコール(関東化学■製)
とオキシ塩化リン(POCu3) (Ia東化学■製)
とを用い、これらを周知の合或手段によって反応させた
後、得られた合成物質を加水分解する。このようにして
、前述の構造式■に示すようなDOPHを得、これをク
ロマト法により精製した。
AZO−(:R( 1)は、この実施例の場合、文献(
ジャーナル アメリカン ケミカル ソサエティー(J
.Am.Chem. Sac.) 103 (1981
) p.I]I 〜115)に記載の合成方法に従い合
戊したものを精製して用いた. 次1こ、A20−CR( +) ! DOPH(7) 
5重景%となるよう(こ秤量し、然る後、これらDOP
HとAZO−CR(1) ト!溶媒としてのベンゼンに
溶かす. 次に、この溶液中に上述のセルロース・エステル製の多
孔貢膜を浸潰する.浸潰後この多孔賀膜を取り出しベン
ゼンを蒸発ざせ、OOPHとAZO−CR(1)との混
合物を吸着させた実施例1の人工興奮膜を得る.なお、
この実施例ゴの場合、混合物の吸着量が4 (mc+/
cm2)となるようにした.また、実施例1との比較を
行なうため、DOPHのみを用いて多孔貢膜に吸着させ
たことを除いては上述と同一の手順で、従来技術に係る
人工興奮膜(以下、比較例の人工興奮膜と称する.)を
4(mq/cm2)の吸着量で作製した。
往励jソ動隻艮道1どえ坊 次に、実施例1及び比較例の人工興奮膜の自助発振を確
認するための装M(以下、自励発振用装買と云う.)の
説明を行なう.第2図は、この英施例で用いた自助発振
用装置の概略的な構S.を示す説明図である.なお、同
図中、断面を示すハッチング等は一部省略する. この第2図に示すように、実施例1或いは比較例の人工
興奮膜(図中では代表して31で示す。)は、一方の面
が第一の電解槽33aに収容された100mMのKCu
水溶液35aと接し、他方の面が第二の電解槽33bに
収容ざれた5mMのKCQ水溶液35bと接した状態で
支持ざれる。
第一及び第二の電解槽33a,33bの周囲には図示せ
ずも恒温水を循II!させる設備が設けてあり、槽内温
度を任意の値fこ制御出来る.この実施例1の場合、K
Cflu水溶液35a.35bの温度が20℃±1℃と
なるようにしている.また、第二の電解槽33bの一部
には人工興奮膜31に対し紫外光及び可視光を照射する
ための光透過窓37cを設けである.2種類のKCu水
溶液35a及び35b{こは、銀一塩化銀( A9 −
 Ac+DI )で構或される標準電極37a或いは3
7b’!夫々浸潰させてある.そして、高;i!l /
!( #JであるI00mMKCQ.水溶液35a中に
浸漬された標準電極37aを、直流電源39の陽極側に
接続し、低濃度側である5 mMK Cu水溶液35b
中の標準電極37bを、上述した直流電源39の陰極側
に接続させ人工興奮膜{こ対し定電流を印加(ノでいる
ざらに、この自励発振装直は、人工興奮膜31に加わる
電位差の時間変化を測定して記録するため、高インピー
ダンス電位計とX−Yレコーダーとからなる測定器41
を具えている。そしてこの測定器41に接続する標準電
極43a或いは43bを、上述したKCu水溶液35a
と35bとの夫々に浸潰古せてある. ざらにこの自助発振装置は、第一の電解槽33aに接続
ざれているマノメーク−45を具え、このマノメーター
45ヲ介しでのみ、図中に矢印aを付して示す外的な圧
力を、人工膜31rこ対じで加えることが可能な構成と
なっている。なお、この英施例では、上述したマノメー
ター45によって加えた圧力を印加圧力として説明する
上述した印加電流と印加圧力は、実施例1及び比較例の
人工興奮膜の発振を生じさせるために必要な条件であり
、ある鎧に設定されるものである. さらにこの自助発振用袋置は、電解槽33a.33bを
収納する暗箱47と、光透過窓37cを通して人工興奮
膜31に紫外光及び可視光のいずれを選択的に照射する
ための光源49を具える.光源49は、紫外光用光源と
しての理化学用水銀ランプと、可視光用光源として波長
450nm以下の光を除去ずる色ガラスフィルタ及び波
長700nm以上の光を除去する多層フィルタを装備し
たハロゲンランプとを具えている. @J!LRJL(D ’)”國ジL及駅一明次に、上述
した自動発振用装置を用いて、実施例1及び比較例の人
工興奮膜の自動発振の測定を以下に説明するように行な
った。
く発振条件の測定〉 先ず、実施例1及び比較例の人工興奮膜の自助発振条件
を測定した。この測定は、亘流電源39壱用い人工@奮
@39Cこ対じ0.5(uA)の定電流を印加しながら
印加圧力aを徐々に増加させて行なった,ただし、実施
例1の人工興奮膜に対しでは、上記条件に加え、これに
含まれるA20−CR(1)の90%以上がトランス型
に異性化するように可視光を照射した場合と、AZO−
(1:R(1)の90%以上がシス型に異性化するよう
に紫外光を照射した場合との2つの条件の下で測定した
。なお、上記異性化を達戊する光照射条件は、各々予め
決定してある.この測定結果によれば、比較例の人工興
奮膜は、発振開始印加圧力として18cmH2oを必要
とし、そのときの発振周波数が0.57sec−’であ
ることが分った。一方、実施例1の人工興奮膜は、可視
光を照射した場合は発振が現われ、発振開始印加圧力と
して17cmH20@必要とし、そのときの発振周波数
が0.62sec″′iであることが分ったが、紫外光
を照射した場合は、膜電位の上昇は認められたものの電
位はもとにもどらず発振が現われないことが分った. 第3図は、上述の発振条件の測定結果を説明するため、
横軸tこ印加圧力をとり、縦軸に発振周波数をとり、印
加圧力と発振周波数との関係を示した図である.第3図
中、■で示す曲線は実施例1の人工興奮膜の可視光照射
後の特性、■は比較例の人工興奮膜の特性である。曲線
工及び■を比較すると、実施例1の人工興奮膜で可視光
照射したもののほうが、比較例の人工興奮膜よりわずか
に発振し易いと云えるが、これは誤差範囲内と考えられ
両者は実質的]こ同一と考えで良いと思われる. 上述の実験結果から明らかなように、DOPHに^ZO
−(:R(+)を含有させても、A20−CR(+)分
子が1一ランス型になっている時は、^20−CR(1
)分子はDOPHの多層膜構造の安定性を低下させるこ
とがないと云える.しかし、このA20−CR(+)が
シス型になっている時は、これがDOP}{の多層膜構
造を不安定なものとするため、DOPHは多層膜構造を
取らず油適状態を取る.この理由は、多層膜構造を取っ
て配列しでいるDOPH分子間のシス型^20−CR(
!)分子{よV字型の嵩高い構造を取るため配列しでい
る分子の間隔を広げDOPHの多層膜構造を不安定化す
るためと考えられる。
く光応答性の確認〉 次1こ、実施例1及び比較例の人工興奮膜の発振が光に
より制御されるものであるが否かにつき.,以下に説明
するような実験により調.べた。
先ず第2図を用いで説明した自励発振用袋置(こ寅施例
1の人工興奮膜をセット後、この人工興奮膜に対し可視
光を照射した。次いで、自助発振用装置の印加圧力を2
0cmH20とし、印加電流!0.5uAとした,この
結果、実施例1の人工興奮膜は、高抵抗状態と低抵抗状
態とを繰り返し、膜電位変化が周期的1こ現われ、自動
発振した.次に、この発振状態の実施例1の人工興奮膜
に対し、紫外光を照射したところ、発振は停止し膜電位
は高い状態で一定値となった。次に、紫外光照射(こよ
り発振が停止した実施例1の人工興奮膜に対し、紫外光
の照射停止後しばらく(ノた後今度は可視光を照射した
。するとこの人工興奮膜は再び自励発振した.実施例1
の人工興奮膜の上述の発振の光応答性の様子を、縦軸に
膜電位をとり、横軸に時問をとり、第1図(A)に示し
た. 続いて、比較例の人工興奮膜についても、実施例Tの人
工興奮膜の場合と同様ζこ、20cr++}120の圧
力及び0.5uAの電流を印加することで自助発振させ
、実施例1の人工興奮膜の場合と同様に紫外光及び可視
光を順に照射した.しかし、比較例の人工興!膜の発振
状態は、光照射によってはなんら変わることがなかった
。比較例の人工興奮膜の上述の発振の光応答性の様子を
、縦軸に膜電位をとり、横軸に時間をとり、第1図(B
)(ご示した. このように、実施例1の人工興奮膜は、これに対し紫外
光及び可視光を選択的に照射すること(こより、自功発
振の停止・開始等の制御が出来ることが分った. **実施例2** 次に、アゾ買換クラウンエーテルとしでAZO−CR(
1)の代わりに上述したA20−CR(2)を用い、実
施例1と全く同様な手順で実施例2の人工興奮膜の作製
及び光応答性の確認を行なった。なお、AZO−CR(
2)は、(文献:ジャーナル ケミカルソサエティーバ
ーキン トランス(J. Chem.Soc.PER[
NTRANS)I! (1985) p.5N〜+15
 ) (こ記載の方法により合成したものを用いた. この結果、実施例2の人工興奮膜も、実施例1の場合と
同様に、自励発振状態の膜に対し紫外光を照射すると発
振が停止し次いで可視光を照射すると発振が再開すると
いう光応答性を示すことが分った.しかし、実施例2の
人工興奮膜の紫外光を受けてから発振が停止するまでの
時間、可視光を受けてから発振が再開するまでの時間は
、実施例1の人工興奮膜の場合より遅かった。これは、
実施例1の人工興奮膜が、カリウムイオンを捕獲してカ
チオンの低濃度化が図れるのに対し、実施例2の人工興
奮膜は、これが出来ないためであろうと思われる. 以上がこの発明の実施例の説明である。しかしこの発明
は上述の各実施例のみに限定ざれるものではなく以下に
説明するような種々の変更を加えることか可能である. 例えば、各実施例中で述べたDOP}lと、A 2 0
 − CR(1)或いはAzO−CR(2)との混合比
、DOPHと、A20−CR(1)或いは^20−CR
(2)とから或る混合物の支持体への吸着量は、単なる
例示にすぎない.これら値は、自助発振及び光制御性を
確保出来る範囲内で設計に応じ種々に変更ざれるもので
あること1よ理解されたい。なお、上記吸着量の制御は
、例えばDOP}IとA20−CR(1)のベンゼン(
こ溶解させる量を変えることで容易に行なえる。
また、各実施例で用いた支持体も単なる例示にすぎず、
材質、微小孔の直径等は設計に応じ変更出来る。原理的
には、支持体は微小孔が1個であっても良いと云える.
また、例えばシリコン基板に微小孔を設けたような無機
材料の支持体でも良い. また、実施例ではDOPHを用いて説明しているが、(
)OPHの代わりに、他の脂質類似物質を用いても、或
いは脂質そのものを用いても、ざらには、脂質及び脂質
類似物質の混合物を用いても良い。
アゾ置換クラウンエーテルは、420〜CR( 1)や
AZO−CR(2)に限られるものではなく他の好適な
ものでも良い. また上述の各実施例では、効果の説明を容易とするため
、特定の実験装置を例示して、種々の特性を測定した場
合1こつき説明した。しかしながら、この発明の人工興
奮膜の効果は、特定の装置1こよってのみ達戊されるも
のではないこと明らかである. (発明の効果) 上述した説明からも明らかなように、この発明の光応答
人工興奮膜は、塩濃度差のある溶液を当該光応答人工興
奮膜により仕切ると膜電位を生し自励発振するという従
来の人工興奮膜の物性に加え、当該人工興奮膜に対し外
部から紫外光を照射すると自励発振が停止し、可視光を
照射すると自助発振が再開するという新たな物性を有す
る。
従って、この発明の光応答人工興奮膜を用い神経細胞や
五感センサ等を模倣した素子を構築した場合、当該素子
の制御を無接触で行なえる等の利点が得られる.
【図面の簡単な説明】
第1図(A)及び(8)は、実施例1及び比較例の人工
興奮膜の発振の光応答性の説明Cこ供する図、 第2図は、自励発#Aを確認するために用いた装置の説
明に供する図、 第3図は、印加圧力と、発振周波数との関係を示す図、 第4図(A)及び(8)は、自助発振のメカニズムの説
明に供する図である。 ・・・標準電極 39・・・直流電源 4 5−・・マノメータ 47・・・昭箱 37a,37b.43a,43b 37c =光透過窓、 41・・・測定器、 a・・・外的な圧力、 49・・・紫外及び可視光源。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)微小孔を有する支持体に、脂質及び脂質類似物質
    のいずれか一方又は双方と、1分子内に1個以上のアゾ
    ベンゼンを有する下記一般式〔1〕で示されるアゾ置換
    クラウンエーテルとの混合物を吸着させて成ること を特徴とする光応答人工興奮膜(但し、式中Rは水素、
    ベンゼン環と縮合したクラウンエーテル環、アミノ基を
    有するアルコキシ基、アルキル基、フェニル基、メトキ
    シ基、アルコキシ基またはメトキシフェニル基を示し、
    nは正の整数を示す。)。 ▲数式、化学式、表等があります▼〔1〕
JP1154824A 1989-06-17 1989-06-17 光応答人工興奮膜 Pending JPH0320624A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8020669B2 (en) 2000-12-08 2011-09-20 Kone Corporation Elevator and traction sheave of an elevator

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8020669B2 (en) 2000-12-08 2011-09-20 Kone Corporation Elevator and traction sheave of an elevator
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