JPH03205718A - 開閉器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、開閉器に係り、特に容器の内部の絶縁構成の
改良に関するものである。

（従来の技術） 近年都市部における配電設備の近代化が進められており
、配電線路に使用される柱上開閉器は、環境調和や公衆
災害等を重視して、より一層の小形化と高安全化のもの
が要望されている。

従来の柱上開閉器は、第２図及び第３図にその一例（真
空バルブを使用した）を示すように金属製タンク１の内
部に、真空バルブ２、断路器３、避雷器４、検電器５等
の主要な機器を三和一括で収納し、パッキング６を介し
て放圧板を兼用した蓋７によって気密化されている。ま
た、タンク１からはモールドブッシング８を介して高圧
電路に接続されるように構成されている。なお、符号９
は操作機構室のカバーで、その内部には図示しない操作
機構と制御部が収納されている。

ところで、上記の真空バルブを使用した柱上開閉器以外
の気中開閉器やＳＦ，ガス開閉器を使用した柱上開閉器
も同様に、タンク内の空間部の絶縁には空気やＳＦＧ　
ガスのような気体絶縁媒体が用いられている。このため
、タンクはすべて金属製の密閉容器で構成されている。

（発明が解決しようとする課題） 上記したように、現状のすべての柱上開閉器は、絶縁媒
体に空気またはＳＦＧガスを用いているが、その絶縁耐
力を空気を工として比較すると、ＳＦ，ガスは約３倍で
ある。このように絶縁耐カが高いほど高電界下における
ストレス緩和の設計が可能となり、ＳＦＧ　ガスの方が
小形化を実現できる。

また、気体の絶縁耐力は圧力に比例して上昇するので、
使用する絶縁媒体の圧力を高くして小形化を図る方法も
あるが、圧力を上昇させるためには当然圧力容器が必要
となり，この場合には製作費の上昇と安全性が問題とな
る。

その理由は、柱上開閉器は、公衆に極接近し、しかも面
的要素で数多く配備されるため、雷サージの襲来の頻度
が高く、避雷器の耐量以上の雷サージ侵入の考えられる
機器であることによる。

従って、タンク内でのアーク短絡を予め考慮した設計が
必要となっている。

この際、圧力容器を採用していると，短絡時のアークエ
ネルギーに伴う内部圧力の上昇値が高くなり、爆発した
とき飛散落下物の範囲が拡大されて危険であること、ま
た、ＳＦ６ガスを用いると，アークによる有害性の分解
ガスが放出されるため、公衆災害と安全衛生面で不安を
抱かせることになる。

小形化と安全性向上は、他の開閉器についても同様に要
望されている。

そこで、本発明の目的は、気体に代る新しい絶縁媒体と
して、ＳＦＧ　ガスよりも更に絶縁耐力の高いシリコー
ンゴム球とシリコーンゲルを用い、高電界下におけるス
トレス緩和の設計によって、超小形化を図ると共に圧力
容器を必要としない、経済的でかつ安全性を向上させた
開閉器を提供することにある。

〔発明の構或〕

（課題を解決するための手段） 本発明は，真空バルブを含む高圧電気機器を三相一括で
容器に収納し、その空間部にシリコーンゲル及び内部に
絶縁性気体を封入したシリコーンゴム球を充填したもの
である。

（作　用） 絶縁媒体として容器に充填したシリコーンゴム球及びシ
リコーンゲルの絶縁強度はＳＦ，ガスの約２倍以上であ
るから、収納する電気機器の絶縁部及び対地間，相間等
の絶縁距離は原理的にはＳＦＧガス絶縁の場合の約１７
２に小形化することができる。

また、シリコーンゴム球の内部に絶縁性気体を封入して
いるから、シリコーンゲルの温度変化に伴う膨脹収縮で
発生する容積変化を、容器に異常な圧力を加えることな
く吸収できる。

絶縁媒体は、難燃性で特に有害性のガスを発生しないの
で、公衆災害に対する安全性を向上することができる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。第
１図は、本発明の一実施例を示す断面図である。

同図において、柱上開閉器１０は、金属材から形成され
、上部には図示しないパッキングを介して蓋１１ａを設
け、内部には中間に仕切板１ｌｂを設けて上部側に操作
機構室１２及び下部側に電気機器収納室１３を区画して
形威したタンク１１と、このタンク１１の電気機器収納
室１３の内部に開閉用真空バルブ１４、断路用真空バル
ブ１５、避雷器１６ａ，　１６ｂ、検電器１７ａ，　１
７ｂ，　１７ｃその他従来の柱上開閉器と同様な電気機
器を収納し、各電気機器間を接続導体ｌ８で接続し、外
部の配電線路とはタンク１１に取付けたモールドブッシ
ング１９．　１９を介して接続するように構威されてい
る。ここで、開閉用一真空バルブ１４、断路用真空バル
ブ１５は、従来の真空バルブ２とほぼ同様の構或であり
、避雷器１６ａ，　１６ｂは、従来の避雷４と同様の構
成であり、検電器１７ａ，　　１７ｂは、従来の検電器
５と同様の構成である。また、開閉用真空バルブ１４、
断路用真空バルブ１５は、仕切板１ｌｂに固定された絶
縁筒２０，　２０を介して可動側を支持され、これらの
内部を貫通する絶縁棒２１，２１を介して操作ロッド２
２，　２２によって開閉される。

なお、操作ロンド２２．　２２は、図示しない操作機構
に連結され、絶縁棒２１，　２１は、フッ素樹脂製のパ
ッキゝングを２３．　２３を貫通し、絶縁筒２０．　２
０には、Ａレベルの位置に開口部２０ａ，　２０ａが設
けられている。また、タンク１ｌには、上記した従来の
タンクエと同様に吊ボルト，吊り耳，がいし保護枠が取
付けられ、操作機構室１２には、操作機構，制御部が収
納されている。

一方、上記した電気機器収納室ｌ３の電気機器間の空間
部には、ＳＦＧ　ガスまたはＮ２ガスを封入したシリコ
ーンゴム球（以下、ゴム球という）２３及びシリコーン
ゲル（以下、ゲルという）２４が底面から一点鎖線で示
すＡレベルまで充填されている。

また、絶縁筒２０．　２０の内部にもＡレベルまでゴム
球２３及びゲル２４が充填されている。ここで、ゴム球
２３及びゲル２４の充填は、予めゴム球２３を充分に充
填し、次いでゲル２４を充填する。このゲル２４は、Ａ
液，Ｂ液の２戒分からなり、両液をｌ：１の割合いで混
合し、タンク１１内にＡレベルまで注入し、室温放置ま
たは加熱することによってゲル状に硬化する。

次に、以上のように構威された実施例の作用を説明する
。まず，シリコーン材料の主要特性を、他の絶縁媒体で
ある気体，液体，固体等の代表的な絶縁材料と比較して
示すと次の表ようになる。

この表から明らかなようにシリコーンゲルは、絶縁材料
として特に重要視される電気特性，耐熱特性に特徴を有
する他、低粘度で含浸性に優れ、粘着性ゲルであるから
シール性に優れ、また、硬化速度が早いから作業性にも
優れており、さらに、防水，防湿，防蝕材漠として確認
されており、硬化後でも極めて柔軟性があり、解体復旧
が容易である等の数多くの優れた特性を有している。

（以下、余白） 従って、従来の絶縁媒体である空気やＳＦ．ガスに比較
して、さらに電気機器間を狭くすることが可能となり、
柱上開閉器を小形にすることができる。

また、ゴム球２３は、シリコーンゴムで形或されている
ため、シリコーンゴムと同一の特性を有しており，内部
にはＳＦＧ　またはＮ２等のガスが封入してあるため、
電気絶縁性能の優れていることは改めて述べるまでもな
い。

さらに、ゲル２４及びゴム球２３とも機械的振動や衝撃
力を吸収する特徴も有しており、開閉衝撃力の加わる真
空バルブまわりの絶縁材料として最適である。

その他、電気機器収納室１３と操作機構室１２を仕切り
区分し、その間のシール材にフッ素樹脂を用いているの
で、操作機構室１２へのシリコーンベーパの侵入を防止
することができる。また電気事故に伴う火災に対しては
シリコーンオイルと同等で、難燃性のグレードは水平火
災伝播Ｏであり、特に有害性のガスも発生しないので、
他の材料と比して安全である。

ただし、ゲル２４は、膨脹係数が若干大きいので、温度
の変化により容積変化を繰返す。このときタンク１１ま
たは真空バルブの可動部に異常な圧力を加えないように
、ゴム球２３で圧力を吸収させる。

これで不十分のときは一部を電気機器収納室１３のＡレ
ベルと仕切板１ｌｂ間の空気層で吸収させるが、少なく
ともゴム球２３とゲル２４の比を３：７以上にすればゴ
ム球２３で吸収できることを確認している。

この実施例で用いたゴム球は、軟式庭球用のゴム球を小
さくしたような形状で，厚さ０．２ｍｍのシリコーンゴ
ムで直径２〜５＋＋ｏのものである。

なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものでな
くな、ゴム本発明の代りに発泡シリコーンを用い、これ
を球の型に流し込んで自由に発泡させたもの用いてもよ
く、量産する場合に適している。

また、ゴム球及び発泡体を充填する箇所は、機器の定格
電圧が低いものについてはタンクにまんべんなく注入し
てからゲルを注入してもよい。一方、定格電圧の高い機
器については高圧充電露出部から離れたところにゴム球
をシリコーンコンパウンドで張付けるようにしておいて
ゲルを充填するのが望ましく、さらに減圧下でゲルを注
入することが望ましい。また電界の低い部分例えば第１
図のレベルＡの上の部分にのみ注入してもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、次のような効果を
得ることができる。

ω　容器内に充填する絶縁媒体は、従来の気体絶縁に比
較して数倍の絶縁強度を有するため、高電界化における
ストレスの合理的な設計ができる。これにより超小形化
が図れ、装柱の美観性，環境調和性等が向上する。

■　容器の構造は、従来のような気密性が不要であり、
紬易密閉であるため小形簡易化が図れ経済性が向上する
。また、従来のように雨水の侵入による絶縁劣化がなく
、信頼性の向上も図れる。

（３）容器内に充填する絶縁媒体は、耐熱許容温度も高
く、また熱伝導性にも優れているので、通電容量の面か
らも小形化を図ることができる。

（４）ＳＦ．ガスのように圧力依存型の容器構造でない
ため機械強度が低く、内部事故時の放圧エネルギーは小
さく、また粘着性物質のため爆発飛散の範囲が限定され
る。

■　容器内に充填する絶縁媒体は、難燃グレードが高く
、また無害性であるため公衆災害に対し心配がなく、安
全性の向上が図れる。

０　地中に埋設することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構或を示す断面図、第２図
は従来の柱上開閉器を一部切欠いた状態で示す断面図、
第３図は第２図の上部を切欠いた状態で示す上面図であ
る。 １ｌ・・・タンク　　　　　　　ｌｌｂ・・・仕切板ｌ
２・・・操作機構室　　　　　ｌ３・・・電気機器収納
室１４・・・開閉用真空バルブ　　ｌ５・・・断路用真
空バルブ１６ａ，１６ｂ−避雷器　　　　１７ａ，　１
７ｂ，　１７ｃ−検電器２３・・・シリコーンゴム球　
　２４・・・シリコーンゲル第 ！ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 真空バルブを含む高圧電気機器を三相一括で容器に収納
   し、その空隙部にシリコーンゲル及び内部に絶縁性気体
   を封入したシリコーンゴム球を充填したことを特徴とす
   る開閉器。