JPH03205191A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、多数回使用可能な感熱転写記録媒体に関する
。

［従来の技術］ 多数回使用可能な感熱転写記録媒体において、多孔質構
造をなす樹脂層にインクを含有させ、熱溶融によって数
回に別けて滲出させる方法は以前からよく知られている
。

この方法におては、サーマルヘッドから熱エネルギーを
印加した時、インクは転写、樹脂は被転写である。

従って、印字濃度に寄与する割合は、 インク量／（インク量＋樹脂Ｉｊｋ） となる。

感熱転写記録媒体の厚さをおさえ、かつ使用可能回数を
増やすためには、印字濃度に寄与しない樹脂を減らすこ
とがひとつの方法である。

このためには、第１図のように、基体、第１の熱溶融性
インク層、多孔質構造をなす樹脂層、第２の熱溶融性イ
ンク層をこの順に積層した感熱転写記録媒体が公知であ
る。（特開昭６３−２２４９１） 又、従来の公知技術では、多孔質構造の製法について （ｌ）「溶媒・非溶媒または貧溶媒による蒸発速度の差
」あるいは「発泡剤」を用いることにより多孔質構造を
なす樹脂層をあらかじめ設け、後で熱処理して熱溶融性
インク層のインクを多孔質構造の孔空隙に進入させる。

（２）熱溶融性インクとこれに非相溶の多孔質構造材料
と溶剤を混練し、塗布することによって、孔空隙にイン
クを含有済の樹脂層を設ける。

の２つを掲げている。

このうち　（１）の製法では、孔径及び孔密度を自由に
制御しにくいという欠点がある。

（２）の製法では、熱溶融性インクと多孔質構造材料の
親和性及び溶剤・混線条件等を調整することにより、比
較的自由に孔径及び孔密度を制御できる。

又これらの公知技術では、熱溶融性インク層をなすイン
クと、多孔質構造の孔空隙に含有させるインクを同一組
成のものとしている。

しかし（２）の製法で同一組成のインクを用いた場合、 （１〉第１の熱溶融性インク層と樹脂層の親和性が悪い
と、印字の際に両者間で剥離を起こす。

（Ｉ１）多孔質構造の孔空隙に含有されるインクと樹脂
層の親和性が良いと、充分な印字濃度が得られない。（
多孔質構造の孔径が小さくなりすぎるためと思われる。

） （１）　、（１１）どちらかの問題が生じる。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は、こうした実情の下に第１の熱溶融性インク層
と樹脂層とが印字の際剥離するようなことがなく、また
印字濃度も十分高い画像を得ることができる熱転写記録
媒体を提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段コ 本発明者らは、前記した課題を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、熱転写記録媒体における熱溶融性インク層中
のインクと、多孔質構造中のインクとを、多孔質樹脂と
の親和性の観点からそれぞれ選択することが有効である
ことを見出し、本発明に至った。

すなわち、本発明は、基体上に第１の熱溶融性インク層
、多孔質構造をなす樹脂層、第２の熱溶融性インク層を
、この順に積層してなる感熱転写記録媒体において、前
記第１の熱溶融性インク層をなすインクよりも前記樹脂
との親和性が悪い熱溶融性インクを、該多孔質構造の孔
空隙に含有している事を特徴とする感熱転写記録媒体で
ある。

本発明の熱転写記録媒体に使用する基体としては、通常
用いられるＰＥＴ　（ポリエチレンテレフタレート）、
ポリイミド、ポリカーボネート等の高分子フィルムやコ
ンデンサー紙等の紙が使用される。

又これらのフィルム上に熱溶融性インク層との接着層を
設けたものを基体として使用してもよい。

本発明に使用する熱溶融性インクの熱溶融性成分として
は、通常用いられる植物ワ・ソクス、鉱物ワックス、合
成ワックス、熱可塑性樹脂等が使用される。

着色剤成分としては、有機及び無機の顔料や染料が使用
される。

又熱溶融性成分と着色剤成分の分散剤や、オイルを含有
しても良い。

本発明に使用するインクとして重要なのは、多孔質構造
をなす樹脂との親和性である。本発明においては第１の
熱溶融性インク層をなすインクは多孔質樹脂との親和性
の大きいものとし、また多孔質樹脂中のインクは多孔質
樹脂との親和性が小さいものとすることが必要である。

前者のインクでは、多孔質樹脂との親和性が、その樹脂
との接触角で５〜１０″の範囲のものが好ましく、又後
者のインクでは同様に２０〜３５°の範囲のものが好ま
しい。

多孔質構造をなす樹脂としては、セルロースアセテート
ブチレート、セルロースアセテート、塩化ビニルー酢酸
ビニル共重合体等が使用される。

［実施例〕 以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。

実施例 処方の 熱溶融性インク層 ダイヤカルナ３０（三菱化成工業）７０部カーボンブラ
ック　　　　　　　　　　２０部エチレンー酢酸ビニル
共重合体　　　１０部ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム１．２部 トルエン　　　　　　　　　　　　　　２８０部上記の
インク液をＰＥＴフィルム（４．５μ厚）にワイヤバー
にてコーティングし、厚さ８μｍの第１熱溶融性インク
層を得た。

処方■ 多孔質構造をなす樹脂層（熱溶融性インクを含む） ＰＯＰＫＯ−５０００　（野田ワックス）７０部カーボ
ンブラック　　　　　　　　　　２０部エチレンー酢酸
ビニル共重合体　　　ＩＯ部ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム１．２部 セルロースアセテートブチレート　　３０部トルエン　
　　　　　　　　　　　　　２８０部酢酸エチル　　　
　　　　　　　　２４０部上記の液を、先程得た第１の
熱溶融性インク層の上にワイヤバーにてコーティングし
、全厚１μ四の多孔質構造をなす樹脂層を得た。

処方■ 第２の熱溶融性インク層　　　　　　７。部ＰＯＲＫＯ
−５０００　（野田ワックス）カーボンブラック　　　
　　　　　　２０部エチレンー酢酸ビニル共重合体　　
　ＩＯ部ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム１．２
部 トルエン　　　　　　　　　　　　　　２８０部上記の
液を先程得た多孔質構造をなす樹脂層の上にワイヤーバ
ーにてコーティングし、厚さ１．５μ園の第２の熱溶融
性インク層を得た。

結果として全厚ｌ５μＩＩｌ（うちＰＥＴフィルム４．
５μｍ）の感熱転写記録媒体を得た。

リコー製ワープロＪＰ−５０Ｅで印字実験した結果、Ｏ
．Ｄ．　−　１．０以上の印字が繰返し６回できた。

比較例 処方■ ダイヤカルナ３０７０部 カーボンブラック　　　　　　　　　　２０部エチレン
ー酢酸ビニル共重合体　　　１０部ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム１．２部 セルロースアセテートブチレート　　３０部トルエン　
　　　　　　　　　　　　　２８０部酢酸エチル　　　
　　　　　　　　２４０部処方■のかわりに処方■を用
いたほかは、実施例と同じ条件で作製・印字実験した結
果、０．Ｄ．　−　１．０以上の印字は２回までであっ
た。

なお、多孔質構造をなす樹脂（実施例ならびに比較例の
場合、セルロースアセテートブチレート）と、インク戊
分の親和性については、接触角で判断した。

すなわち、セルロースアセテートブチレートの平面上に
、溶融したインク成分の滴を置き、その際の接触角の大
きいものを親和性の悪いものとした。（第２図） 測定した接触角は次の通り。

ダイヤカルテ３０　　　　　　ｇ’一親和性良ＰＯＰＫ
Ｏ−５０００　　　　　　　　２５°→親和性悪エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体 ２５°→親和性悪 ［発明の効果］ 第１熱溶融性インク層と樹脂層の親和性が良いため、両
者間の接着性が良く、印字時に剥離することがない。

また樹脂と、その孔空隙中の熱溶融性インクの親和性が
悪いため、多孔質の孔径が充分な大きさになり、充分な
印字濃度が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、感熱転記録媒体の構成を説明する図、第２図
は本発明における樹脂とインクとの親和性を表わす接触
角を説明する図。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 基体上に第１の熱溶融性インク層、多孔質構造をなす樹
   脂層、第２の熱溶融性インク層を、この順に積層してな
   る感熱転写記録媒体において、 前記第１の熱溶融性インク層をなすインクよりも前記樹
   脂との親和性が悪い熱溶融性インクを、前記多孔質構造
   の孔空隙に含有している事を特徴とする感熱転写記録媒
   体。