JPH03202672A - ディーゼルエンジン用燃料フィルタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディーゼルエンジンの燃料供給系に設けられ
る燃料フィルタ装置に関する。

従来の技術 ディーゼルエンジン用燃料として用いられる軽油を主成
分とした燃料は、低温時例えば−ｌＯ℃程度以下でワッ
クスが析出し、これが燃料フィルタエレメントに付着し
て目詰まりを生じ易い。このような現象が生じるとエン
ジンへ供給される燃料流が断たれ、その結果エンジンの
出力不足、停止、車両の失速、停止という不都合が発生
する。

そこで、本出願人は斯かる燃料フィルタエレメントの目
詰まりを防止する技術として種々の提案をしており、そ
の一つとして実開昭６３−２０２７６４号公報に記載さ
れたものがある。

これは、噴射ポンプへ燃料を供給する供給通路に介装さ
れたフィルタエレメントと、前記噴射ポンプで加熱され
てオーバーフローした燃料の一部を前記フィルタエレメ
ント上流の供給通路に導く加温燃料通路と、該加温燃料
通路と供給通路との略合流部付近に介装された感温バル
ブとを備えている。この感温バルブは、前記加温燃料通
路内に収納されて前記両通路を連通、遮断する弁体と、
一端が該弁体の略中央に有するフランジ部の一端面に弾
持されて該弁体を開弁方向に付勢するバイアスばねと、
一端が前記フランジ部の他端面に弾持されつつ加温燃料
通路内に配置されて、前記バイアスばねのばね力に抗し
て前記弁体を閉弁方向に付勢する形状記憶合金ばねとか
ら構成されている。この形状記憶合金ばねは、加温燃料
通路内の燃料温度あるいは、燃料フィルタ装置の雰囲気
温度が所定以上になると前記バイアスばねを押し縮めて
閉弁させ、所定温度以下になるとばね力が低下して逆に
バイアスばねに押し縮められて開弁させるようになって
いる。

発明が解決しようとする課題 然し乍ら、前記従来の技術にあっては、加温燃料通路か
ら感温バルブを介して供給通路に至る流通路が、感温バ
ルブの収納孔と弁体との間及び弁体の前記フランジ部外
周に切欠形成された複数の通路溝とから構成されている
。このため、該通路溝の左右両端が、前記バイアスばね
と形状記憶合金ばねの各一端部に閉塞された形になって
加熱されたオーバーフロー燃料の円滑な流通が阻害され
てしまう。この結果、フィルタエレメント内に流人する
オーバーフロー燃料の導入量が不足して燃料温度を十分
に上昇させることが不可能になる。

したがって、燃料から析出したワックスによるフィルタ
エレメントの目詰まりを防止する効果が十分に得られな
い。

課題を解決するための手段 本発明は、前記従来の実情に鑑みて案出されたもので、
加温燃料通路から感温バルブを介して供給通路に至る流
通路を、弁体の内部に形成したことを特徴としている。

作用 加温燃料通路内に流入したオーバーフロー燃料は、弁体
の外周側を経ずに該弁体内の流通路を通って供給通路内
に流入するので、その流通が何ら阻害されることなく、
フィルタエレメント内へ円滑に供給することができる。

実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。

第３図は、本発明の一実施例を示す燃料フィルタ装置の
系統図を示すもので、燃料タンク１内の燃料は、供給通
路２を介して燃料フィルタ３で濾過された後、例えば分
配型燃料噴射ポンプ等の噴射ポンプ４に吸引される。噴
射ポンプ４内にはフィードポンプ及びプレッシャレギュ
レータが備えてあり、フィードポンプにより吸引された
燃料がプレッシャレギュレータにより適圧に保持されて
運動各部の潤滑及び冷却に供されると共に、ポンプ部に
導かれる。

ポンプ部内に吸入された燃料は分配圧送されてデイ−セ
ルエンジンの各気筒に配設された噴射ノズル５に導かれ
これより噴射供給される。

噴射に供されない余剰の燃料及び噴射ポンプ４内の燃料
は夫々戻り通路６ａ、６ｂ、６．７を介して燃料タンク
１内に戻される。このオーバーフロー燃料は噴射ポンプ
４の機械的仕事を受けて加熱され昇温しており、通常は
燃料タンク１において放熱される。

また、戻り通路６，７の間には、燃料フィルタ３のアッ
パカバー９に付設された気液分離兼逆止機構８が介装さ
れている。この気液分離兼逆止機構８は、フロート室１
０内にフロート１１が上下動可能に収納されていると共
に、フロート室１０上部に前記戻り通路６，７が夫々接
続されている。

また、戻り通路７とフロート室ＩＯとの接続個所には、
フロート室１０から燃料タンク１への燃料の流れを許容
するチエツクバルブ１２が配設されている。一方、フロ
ート室１０の底部には、出口ポート１３を介して加温燃
料通路１４が設けられている。前記加温燃料通路１４は
、下流端部が後述するフィルタボディ１５の中央部に垂
設されたセンタパイプ１６の上流で供給通路２と合流す
るようになっている。

このように構成された気液分離兼逆止機構８のフロート
室１０に、噴射ポンプ４からオーバーフローした燃料が
流入すると、ここで比重差による気液分離が行なわれ、
上部の気泡を伴った燃料のみがチエツクバルブ■２を押
し開いて燃料タンク１に放出され、空気が混入していな
い燃料のみが出口ポート１３から加温燃料通路１４内に
排出される。

前記燃料フィルタ３は、前述のフィルタボディ１５の中
央部にセンタパイプ１６が配設され、このセンタパイプ
１６とフィルタボディ１５との間にフィルタエレメント
１７がセンタパイプ１６と同芯に配設されている。また
、フィルタボディ１５の上端に接続されたアッパカバー
９には、燃料タンク１例の供給通路２に接続する供給口
１８、噴射ポンプ４例の供給通路２に接続する吐出口１
９が開設され、前記供給口１８は前記センタパイプ１６
に連通ずる一方、吐出口１９はフィルタエレメント１７
の下流側に連通している。

また、前記加温燃料通路１４内には、感温バルブ２０が
収納されている。この感温バルブ２０は、第１図に示す
ように加温燃料通路１４内に往復動可能に収容されて、
該加温燃料通路１４下流側の小径通路１４ａ付近の略円
錐状弁座２１に離着座して供給通路２と加温燃料通路１
４を連通・遮断する略棒状の弁体２２と、該弁体２２の
外周面略中央に形成されたフランジ部２２ａと、該フラ
ンジ部２２ａの一端面と弁座２１の外周端縁との間に弾
装されて、弁体２２を図中右方向（開弁方向）に付勢す
るバイアスばね２３と、フランジ部２２ａの他端面と加
温燃料通路１４の後部開口端を閉塞する栓体２４との間
に弾装されて、弁体２２をバイアスばね２３のばね力に
抗して図中左方向（閉弁方向）に付勢する形状記憶合金
ばね２５とを備えている。

そして、前記弁体２２は、内部に加温燃料通路１４内に
導入されたオーバーフロー燃料を弁慶２１及び小径通路
１４ａを介して供給通路２内に導く流通路２６が形成さ
れている。すなわち、この流通路２６は、弁体２２の後
端部直径方向に穿設された導入孔２６ａと、内部軸方向
に穿設された軸方向孔２６ｂと、弁体２２の半球状先端
部２２ｂ付近に直径方向に穿設された導出孔２６Ｃとか
ら構成されている。前記軸方向孔２６ｂは、導出孔２６
ｃ側一端が先端部２２ｂ付近の内部で閉止されている。

また、前記形状記憶合金ばね２５は、加温燃料通路１４
内に導入された燃料の温度が例えば−１０℃以上に上昇
すると伸長（相変態）し始め、温度が４０℃に至ると最
大に伸長するように設定され、一方、温度が４０℃以下
に降下すると短縮し始め、−１０’Ｃに降下すると最小
に短縮するように設定されている。

以下、本実施例の作用について説明する。すなわち、機
関駆動中に戻し通路６からフロート室１０、出口ボート
１３を通って加温燃料通路１４内に流入したオーバーフ
ロー燃料の温度が前述のように約４０’Ｃ以上に達する
と形状記憶合金ばね２５が伸長して、バイアスばね２３
のばね力に抗して弁体２２を図中左方向に押して先端部
２２ｂを弁座２１に着座させ閉弁させる。これによって
、加温燃料通路１４と供給通路２の連通が遮断され、加
温燃料のフィルタエレメント１７内への供給が停止され
る。

一方、加温燃料通路１４内の燃料温度が一１０℃以下に
降下すると、第２図に示すように形状記憶合金ばね２５
が短縮し、今度は逆にバイアスばね２３のばね力で弁体
２２を図中右方向に押して弁座２１から離間させて漸次
開弁させる。これによって、両通路２．Ｉ４が連通して
小径通路１４ａの開口面積が徐々に拡大される。したが
って、加温燃料通路１４に流入したオーバーフロー燃料
は、第２図の矢印で示すように流通路２６の導入孔２６
ａから軸方向２６ｂ内に流入して、さらに導出孔２６Ｃ
から弁体先端部２２ｂ外周面と加温燃料通路１４内周面
との間を通って小径通路１４ａから供給通路２に速やか
に供給される。つまり、流通路２６が弁体２２の内部に
形成されているため、オーバーフロー燃料は従来のよう
にバイアスばね２３や形状記憶合金ばね２５によって流
通が阻害されることなく、供給通路２及びフィルタエレ
メント１７内に円滑かつ速やかに供給することがてきる
。この結果、加温燃料通路１４から燃料フィルタ３内へ
導入される高温燃料量が多くなり燃料温度が十分に高く
なって、フィルタエレメント１７の目詰まりを効果的に
防止することができる。

また、流通路２６を弁体２２の内部に形成したため、従
来のように弁体２２の外周に流通路を形成する場合に比
して装置全体の小型化を図りつつ十分な流量を確保でき
る。

尚、流通路２６の導入孔２６ａと導出孔２６Ｃとをフラ
ンジ部２２ａを迂回して該フランジ部２２ａの左右両側
近傍に形成することも可能である。

発明の効果 以上の説明で明らかなように、本発明に係るディーゼル
エンジン用燃料フィルタ装置によれば、加温燃料通路か
ら感温バルブを介して供給通路に２・・・供給通路、 ４・・・噴射ポンプ、 ｉ７・・・フィル 至る流通路を、弁体の内部に形成したため、加温タエレ
メント、２０・・・感温バルブ、２２・・・弁体、 されたオーバーフロー燃料の流通が阻害されることなく
、円滑な流通が確保できる。この結果、フィルタエレメ
ント内へ導入される単位時間当たりの高温燃料量が多く
なり、十分に昇温させることができる。したがって、燃
料からワックスが析出するような低温雰囲気温度に達す
れば迅速にフィルタエレメント側に高温燃料を供給する
ことが可能となり、フィルタエレメントの目詰まり防止
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示す要部断面図、第２図は
本実施例の作用を示す説明図、第３図は本実施例の燃料
フィルタ装置の系統図である。 ２６・・流通路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）噴射ポンプへ燃料を供給する供給通路と、前記噴
   射ポンプで加熱されてオーバーフローした燃料の一部を
   フィルタエレメント上流の前記供給通路に導く加温燃料
   通路と、該加温燃料通路内に収納されて、前記両通路を
   温度変化に応じて連通，遮断する弁体を有する感温バル
   ブとを備えた燃料フィルタ装置において、前記加温燃料
   通路から感温バルブを介して供給通路に至る流通路を、
   前記弁体の内部に形成したことを特徴とするディーゼル
   エンジン用燃料フィルタ装置。